2010/07/29

297【横浜ご近所探検】共同住宅ペンシルビル

 近くにある小さな空き地で工事が始まった。お知らせパンフレットを見ると、8階建ての共同住宅である。
 典型的なペンシルビルで、間口を1スパン、奥行き2スパンで、これを縦割りにして各階に2戸のワンルーム型の住宅とする。最上階2階分が建て主の住居らしい。
 既に3方を共同住宅ペンシルビルで囲まれていて、残りの道路側も向いは10階建てビルである。
 道路側から午後の短時間だけ陽が当たる。そのような住宅でも需要があるのだろうか。
    ◆
 気の毒なのはCの共同住宅ペンシルビルである。これがこの一角でいちばん最初に建ったらしく、各階が何戸あるか分からないが、いずれもバルコニーを隣地のAとBの側に設けている。Bにビルがない頃は十分に陽があたっていただろう。
 その後に建ったBビルで、7割がたのバルコニー面はふさがれている。写真②でみるように、バルコニーの先に建築基準法で言う「窓先空地」がまったくないのである。規模から見て違法ではないだろうが、実態としては真っ暗住宅である。
今度はAのビルで、このCビルは残りの3割がたの採光面もふさがれることになる。どういうわけか南の道路側にほとんど開口部がない。
 隣の土地にビルが建つ可能性は当然にあるのに、これはCの設計が悪い。
いまさらではあるが、ABCDの土地を共同開発すれば、住み良い共同住宅ビルになったであろうに、と思う。
      ◆
 こんなことが都市の真ん中ではあちこちでおきつつある。こういう共同住宅は今後どうなるのであろうか。
寿町の簡易宿泊所(通称ドヤ)のビル群が、まさにこの状況である。
あれは住宅ではなくて、一時滞在を前提とするホテル旅館だから、法的には許されている。しかし実態は日常的に暮らしている低所得者住宅である。立体スラム住宅街の感がある。
 共同住宅ビルがこのように日照通風が悪くなると、住み手がなくなって空き家ビルになっていく。そうなると空き家を埋めるために、寿町ドヤのようなものに変化していくのだろうか。
 できの悪い都市の不良資産は、立体スラム化するおそれが十分にある。

2010/07/25

296【横浜都計審】ついに市民委員をクビになったらしく遺言を言えないまま退任かよ

 今日、横浜市の都市計画課から、先日の都市計画審議会関係の追加書類が来た。
 都市計画行政のプロである市民委員のMさんが、これでは資料不足であると指摘した磯子三丁目地区計画について、事業者提案と横浜市案との比較対照一覧表と、一括指定している散在する緑地の各位置と面積の詳細資料である。
 審議会の席では、横浜市は資料に遺漏はないようなことを回答していたが、やっぱり気になったのであろうか。

 それはそれでまあよいとして、送り状に次の審議会は11月と予告が書いてある。
 ということは、わたしは2年の任期がそのときは終わっていることになるから、いまや既にクビになっているのであった。
 なんだよ、9月にやるのかと思っていたら、今年度は都市計画審議会開催がそれまでの年度よりも1回少ないのであるか、、。

 次回は引退試合となるから、きちんと遺言の挨拶をしようと思っていたのに、そのまえにクビになって残念である。
 では近いうちにわがまちもり通信サイトで、横浜都計審総括論文を書くことにしようっと。
参照→都市計画審議会を改革せよ

2010/07/24

295【あやしいハイテク】血出痔のTVって?

 語感が悪いぞ、チデジ、血出痔なんて。ホント無神経である。
 その血出痔TVへの対応ができていない日本全国の世帯数は、今のところ約2割あるそうだ。へえ、もう8割もが血出痔になったのか。
 わたしのところは2割のうちである。2割といったって1100万世帯もあるのだから、数にすればかなりなものである。
 TVはめったに見ないから知らないが、新聞に血出痔TVに買い替えろとのたびたびの脅迫広告。
 今の受像機はゴミなる。なんとその廃棄量は約1,712万台とご関係当局の発表。でも、これはどう考えても少なすぎる。だって2割で1100万世帯なら、10割なら5500万世帯、一世帯一台としても5500万台になる計算。
 なんにしてもエコロジー時代に反する。まったくもってケシカラン、政府とTV屋が結託して、勝手に今のTVを見えなくする陰謀をして、こちらのお金で高い機械に買い換えろなんて、全くもってケシカラン。
    ◆
 では血出痔TV機械を買ってきてアンテナをつなげばいいのかっていうと、どうもそうではないらしくて、なにやら別に金がかかるらしい。ますますもってケシカラン。
 ではどうすればよいのかNHKが教えに来たかというと、全くそういうことはない。聴視料金だけはとるくせに、。
 先日、NTT光回線屋から電話が来て、光回線につないで毎月3000円でTV放送を見ることができるからどうだという。そんなことしなくても、現に今もTV放送は見えてるよ、大きなお世話である。
 ウェブサイトで調べてもわたしの家ではどうすれば分からない。
 うちではどうもCATVで見ているようなのだが、ここでは2015年までアナログに変換して放送を続けるらしい。それならまだまだデジタル機械に買い換える必要がない。
 だけど、そんなことは偶然見つけたWEBサイトの片隅に小さく書いてあっただけで、新聞にも何も書いていないのはどういうわけだ。
    ◆
 血出痔にすると双方向通信も可能とか宣伝している。大きなお世話、今のままで結構。今にカメラつきTV機械が出てきて、双方向通信をつかって家の中がTV局のほうでは丸見えになっている、てなことが起きるぞ。
 血出痔にすると今よりチャンネル数が多くなるという。バカ言え、いまでも見てもしょうがない番組だらけなのに、これ以上なにを放送するのか。
 まだ1年さき(あるいは5年先か)のことだが、わたしはその日はTV放送のご臨終場面を見届けようと思う。録画しておこう。
 もしも今度の衆議院選挙で、血出痔反対マニフェストの「アナログ党」ってのが出てきたら、わたしは投票する。

参照→145血出痔の準備    124地デジ血で痔   011血出痔問題

2010/07/21

294【法末の四季】地中から湧き出る赤い水で染める「法末赤渋染め」を開発したぞ

 中越震災復興支援中の山村の法末集落に、田圃の草取りに行ってきた。稲は青々と育っている。
 5月末の田植えの最中に、白い帽子を泥田に落として汚してしまった。そのとき思いついて、これを泥染めにすることにした。昨年の田圃仕事で着衣にはねてついた泥が、その形のままに泥土色に染まっているからだ。
 ならばこの愛用のアメリカ製のホワイトハットを、泥で染めてみよう。積極的に染めるならばこの田圃の泥土色の泥ではない、もっと良い色にしたい。

 ちょうど、わたしたちのいる家の近くの崖地から、朱色の泥を含む水が湧き出ているのだ。
 多分、鉄分を含んでいるのだろうが、朱色とクロームオレンジの中間ぐらいの鮮やかな色である。このままの色に染まると実に美しいに違いないと思いついた。

 さっそくに朱泥を採集してきて、バケツに入れて水で掻き混ぜる。その朱色の溶液に白い帽子をもみながら漬け込む。
 しばらく置いておいて、もうよいかなと引き揚げて洗うと、朱は流れていって、あとはまだら薄黄色汚れみたいで、どうも調子が悪い。
 泥水につけて真っ赤になったと喜んでも、洗うとただのまだら黄色汚れになるというくり返しばかり。
    

 その日は横浜に帰宅するので、帽子は泥をしっかりつけたままに室内に干してきた。乾燥させてるうちに染まるだろう、ってなもんである。
 じつは泥染めという言葉は知っていたが、やったことはない。単に思いつきだから、赤い泥をつければ赤く染まるだろうくらいのいい加減さであった。
 簡単には染まらないもんだとわかって、そこは工業大学の卒業だから化学や繊維学の専門の知人がいる。かれらにいろいろメールで聞いてみたら、染料とか顔料とかいろいろ教えてくれた。

 こちらは染料も顔料も区別がつかないのだが、わかったことは、朱泥の粒を1ミクロン以下にすれば、繊維の間に入って定着するらしいことであった。
 粒子には大小があっても、泥水の上澄みにはそれくらい微細な粒子が入っているので、それで何回も染めればよいらしい。
 さて、その超微粒子をどうやってつくるのか。そういう精密機械はあるらしいが、高価なものらしい。

 これに米作り仲間の1人がおおいに興味を示してくれて、磁器性の乳鉢を買ってきた。採取した赤泥をこの乳鉢で乳棒で細かに摺りつぶすと、1ミクロン以下になるというのである。
 そんなこんなで2ヶ月がたち、今回の草取りでの法末行きである。このまえ室内に干しておいた赤泥つき帽子は、仲間が一度洗って干してくれていた。

 原料の朱泥のようにはいかないが、それなりに渋い赤と黄色の中間ぐらいに染まっていて、それはそれでけっこう良い仕上がりである。
 手染めのようなムラもあって好ましい。洗濯機にかけてみたが、色落ちもしない。よしよし。
    
 見れば囲炉裏のほとりには、例の乳鉢と採取した泥の塊がおいてある。今日は来ていない仲間が用意しているようだ。
 それではと、赤泥を乳鉢に入れ、ゴリゴリと陶磁器のスリコギで練っていく。ねっとりとした粘土状の赤泥になる。
 これをポリバケツの中で水で溶いて濃い赤泥液ができた。

こんどはティーシャツ作りである。ザブンと漬けて揉んで揚げて、また漬けて揉んでを繰り返す。いつだったかどこかで見た藍染めの仕事を思い浮かべる。
 適当なところで物干しに吊り下げると、おお、いい色である。だが乾燥すると粉が吹いたようになり、水をかけるとまだら黄色になってしまう。

 そうか、藍染めのように何回も繰り返すしかないのだなと、漬ける干すを繰り返していると、指が朱色に染まってくる。おお、これでは朱屋高尾だなって、次第に職人気分になってくる。
 この染がうまく行くなら、法末土産に赤染ティーシャツをつくりたいねと、仲間と話している。
 ネーミングはさしずめ「法末赤渋染」か。
    
 この法末にくることになったきっかけの2004年に中越地震があり、そのあと2007年の中越沖地震もあって、それら2度の揺れで、わたしたちの拠点としている民家の内壁も一部が剥落している。
 米作り仲間たちが、その剥落した塗り壁の修理をする壁塗りプロジェクを始めたのである。それは集落の人たちにも公開して、左官仕事のプロの指導も受けつつ、進めていった。

 その床の間の壁の仕上げの漆喰に、帽子を染めた朱泥を混合したところ、なんともいえず趣味の良い黄色味を帯びた良い色となったのである。もとはあまり品のよくない緑色の模造ジュラク壁であったのが、実に品よくなった。
 問題があるとすれば、今の住人の仲間達が、この床の間を床の間として使っていないことであろう。ついつい物置のようにしてしまうのである。
 2階の床の間も剥落があるのだが、一箇所くらいは震災記念に剥落のままにしておくこともよいと、わたしは思っている。

(追記)化学を専門とする友人が、朱泥を微細粒にする方法を教えてくれた。
 「ボールミル」なる器具があるそうで、それは乳鉢に代えて磁器製の蓋付容器を、乳棒に代えてゴルフボール大の磁器製塊状物数個を用いるものである。普通は電力でまわすのだが、水路でごろごろ回す水車式芋皮剥装置にボールミルを仕込んで、法末の水路に据えるのだという。
 なるほどそれは面白い、やってみたい。実は足湯のそばで水車がまわっているのだから、それにボールミルを取り付けさえすればよいのだ。
 次の問題は、そのボールミルをどこからタダで仕入れてくるかである。


参照→中越山村・法末集落の四季

2010/07/13

293【横浜都計審】次期の市民委員を公募中

 わたしがいまやっている横浜市の都市計画審議会の公募市民員は、次の9月(多分)の審議会で2年の任期が終了します。
 ほかの委員は任期が終わっても再任がありうるのですが、わたしは公募の条件で2年限りで再任はありません。
 横浜市では、ただいま次期公募市民委員を募集中です。
 この2年の間、わたくしは愚直に委員を務めてきたつもりです。次のお方も、ぜひ愚直に務めていただたきたいと存じます。
 応募される方はできれば、わたしの「都市計画審議会を改革しよう」のサイトをぜひ参考にしていただきたく存じます。応募書類提出期限は7月末まで(必着)です。
 11月都市計画審議会からは、傍聴席から新市民委員を応援したいと思っております。

(追記)
 市民公募委員の応募資格に、「横浜のまちづくりに携わった経験のある方」と書いてある。一昨年のわたしが応募したときの資格は「まちづくりに携わった経験のある方」となっていた。なぜ変ったのだろうか。

(また追記100725)
 9月に都市計画審議会があるとばかりい思っていたら、11月だとのお知らせが来た。ということは、わたしは一昨年11月から委員だったから、もう2年の任期は終わってクビになっているのであった。

2010/07/12

292【世相戯評】やっぱり根性無しだったなあ選挙民って

 参議員議員選挙の結果は、民主党の負けだった。でも参議院第1党ではある。
 零から10人になった“みんな”党は無限大倍の大躍進である。
 昨日書いた冗談半分予想の“みんな”党が漁夫の利って与太話があたってしまった。選挙賭博ってのがあれば一発あたったのになあ。

「消費税増税で勝負っ」て菅さんに大上段に振りかぶられて、選挙民はへなへなと腰を引いて、“みんな”党親分にすがりついたのであった。ほんと、ナサケない。

 すがりつかれた“みんな”党って“どんな”党なんだろ。
 “こんな”党にキャスイングボードを握らせて大丈夫なのか。
 “へんな”党じゃあないんだろうけど、
 “あんな”党に入れなきゃよかったなんて
 “そんな”こと後で思っても遅いよ。

 でもまあ、ネジレ国会にしたのは、今回の選挙民のいちばんの功績ではある。もっとも、そう思ってやった訳じゃないだろうけど。
 これでこそ参議院の良識を発揮できるはずであるって、正論がちっとも聞けないなあ、。

172またもや翼賛選挙
174選挙あれこれ
042選挙に行かない

2010/07/11

291【世相戯評】消費税選挙

 今日は参議院議員選挙である。民主党が政権をとって最初の選挙である。
 どうやら消費税値上げ選挙と銘打ってもよさそうである。
 1998年消費税が3パーセントから5パーセントに値上げ直後の参議新選挙で、橋本自民党は惨敗した。
 さて、今回は結果ではなく、これからの政策として真正面から消費税5パーセントを2倍に値上げすることを問うているようである。
 じつはあまり政治に興味がなくて新聞の選挙記事は読まないので、本当のところはよく分からない。でもシングルイシュウでもないらしいが、新聞見出しをだけを眺めているとそのようである。

 シングルイシュウといえば、小泉郵政選挙がそうであった。あのときはわけも分からず翼賛選挙して、まったくもってバカな選挙民であった。
 さて、今回のシングルイシュウは、郵政民営化なんて無責任な選挙民でも直接に身には響かないイシューと違って、かなり身に響くものである。
 それを選挙の争点にしたところが、菅さんはなかなか度胸があると思う。国の財政問題を、選挙民の懐と直結させて信を問うなんてことは、今までの選挙であっただろうか。国政選挙とはまさにこういうことだろう。

 これまでの選挙では、いつも聴くだけなら気持ちよい公約ばかりを選挙では唱えていたような気がする。
 こんな耳障りの悪い公約で、菅さんを支持する結果をもしも選挙民が出したなら、ずいぶん選挙民も成長したもんだと思うが、果たしてそうなるか。
 やっぱり耳障りの良いことだけしか聞かない選挙民はどうするだろうか。

 消費税反対党に票を入れようと思ったら、あれ、自民党も同じようなこといっている。
 じゃあ共産党にするかって、そっちに票がなだれを打つていくか、まあ今の世ではそんなことはなかろう。
 では社民党か、う~ン、なだれは兎も角小川ぐらいはあるかも、。

 しょうがないから“みんな”党にするかなんて、とりあえず“しょうがない選択”の奇妙な流れになって、漁夫の利を“みんな”が得るか?
 まあ、明日の朝のお楽しみである。
 ところで、選挙賭博ってあるのかしら。

2010/07/10

290【言葉の酔時記】新聞の人名呼称ってなんだかオカシイよ

 女子中学生二人の放火犯罪が新聞に載っている。記事を読んでいてなんだかよく分からない。
 
二人の女の子が共謀してそれぞれ自分の家に放火したらしいのだが、どちらも女子中学生で、放火した家は別のところにあるのに、人名呼称がどちらも「女子中学生」だから、どっちがどっちか、どっちの家の子か分からない。

 書いた新聞屋もそう思ったか、一方を「長女」と書いているが、これももう一方も長女かもしれないし、よけい分からない。
 事件は気持ち悪いし、読んでも頭がこんがらかるし、途中で読むのをやめた。

 特定の人間を指しているのに、普通名詞の女子中学生とか長女とか書くからおかしいのだ。A女、B女と書いてくれると簡単に分かるのに、わざとこんがらかるように書いている。
 他のところで4人くらい女性が登場する記事があって、ここでは新聞屋もさすがに困ったらしく、A子さん、B子さんなんて書いている。

 犯人と確定しているのじゃないけど、どう見ても犯人らしいやつを、敬称を付けないでどう表現するかって、新聞屋さんのお困りが、そのまま読むほうのお困りになっているのですよ。
 男の犯人なら「男」、男の被害者なら「男性」と書くのも、どっちも普通名詞だから、同じ記事で何度も「男」が登場すると、途中から、世の男ども全部が悪い奴ってことないでしょう、なんて抗議したくなってくる。
 昔の新聞では仮名ってのを使っていたけど、世に同じ名の人がいると怒るだろうから、ここはA女、B女性、X男、Y男性なんて書いてはどうですか。

●参照→195女は悪いが男性は悪くない

2010/07/09

289【お遊び】やまももでジャムをつくったら美味い

 ヤマモモの実でジャムを作った。
近くに住む旧友のF田さんからメールが来た。庭にあるヤマモモの木に、沢山実がなったから取りの来いととのこと。
 ふた月ばかり前にも、サクランボの実がなったから来いとのメールで、大喜びで自転車で駆けつけた(このことはコチラ)のだから、持つべきものは旧友である。
 今度は暑いから自転車はやめて、おなじ同期生の旧友のY崎さんの車に拾ってもらった。

 庭のヤマモモの木は、背丈の1倍半ほどでさほど大きくもないのに、実は沢山ついている。老人3人で夢中で採って10キロほどにもなったろうか。
 売ろうってのじゃないから少しでいいのだけど、なんだか食べ物を残してはいけないような気分で、ついいついムキになった。それでもまだ残した。
 F田夫人も一緒になっって与太話しつつ、お昼ごはんもご馳走していただく。
 採ったヤマモモを山分けし、Y崎さんが持ってきた自作の野菜もいただいて、お土産の山を抱えて戻りついた。
    ◆
 ヤマモモは焼酎やブランデーにつけて果実酒にすると美味いそうだが、わたしは酒は酒で飲むべしとのマニフェストの飲酒党員だから、ジャムを作ることにする。
 WEBサイトでヤマモモジャムの作り方を検索してみると、これはマーマレードよりは簡単そうである。実が腐りやすいとあるので、さっそくジャム製造に寄りかかる。

 全部で6キロくらいはあるだろうか、丁寧に洗い、若い実はどけて、できるだけ熟したものに精選すると、7割くらいになった。
 これをホーロー鍋二つに入れて軽くゆでる。
 荒い金網笊で裏ごしをする。これがいちばん面倒であった。
 種と果肉とのまじったものすごく沢山のゴミが笊の上に出て、せっかくいただいたのに、こんなに捨てるのかとちょっと気が引ける。

 汁と裏ごしされた果肉とは鍋ひとつに納まったので、これを煮詰めていく。
 砂糖を400グラムくらい加えて、かきまぜつつ、あくを掬い取る。レモン半分をスライスして入れる。
 さて、だんだん少なくなってきたが、マーマレードみたいに粘り気が出てこない。いつまでもサラサラのコンクジュースである。
 どのあたりで火をとめるか悩んだが、残量がこれ以下になるとあまりにも少なすぎてもったいないなあ、エイヤッと完了。
    ◆
 市販ジャムの空き瓶2つ半が製品となった。原料からの激減が悔しいような、もったいないような。減らすために投入したガスと人力のエネルギーに見合う味であれば良いが、、。
 しばらく冷まして味見である。プレーンヨーグルトに入れて食えば、おお、美味い!

 そこで味比べをしたのが、お土産にいただいたF田夫人製ヤマモモジャムである。おお、わたしのと同じくらい美味さである、ということはわたしの初めてのヤマモモジャムは大成功したのであった!

 Y崎さんからの玉葱とレタスもサラダにして一緒に食べると、これはまあなんと幸せなことか。
 もらいものだけで幸福になれるなんて、やはり持つべきものは旧友である。
 あ、待てよ、オレはお二人に何もさし上げていないなあ、コチラへの一方通行か、、う~ん、、ま、いいか、、お二人に感謝。 

2010/07/07

288【横浜都計審】今回の審議会でもまた敗退して連敗記録は増えるばかり、

 横浜市都市計画審議を2010年7月5日午後開催した。
 わたしはいままで6回の審議会に出席して、いくつかの議案の中の一つや二つは賛成しがたいものがあるので、異議を唱えてきた。
 そして議決となると、いつも1対20くらいの差で敗退していた。
 今回は7回目、やはりひとつの議案にどうしても賛成できないので反対意見を述べた。それは磯子三丁目のプリンスホテル跡地開発の案件である。
 ほかにも発言する人がいて、採決となったら反対5、賛成15であった。
 つまり5人の反対者がいたのであった。
 おお、ついに5倍の仲間を得ることができた。連敗記録をまた更新はしたが、1年8ヶ月の努力は少しは前に進んだのだ!
   ◆
 今回から市会議員の委員が大幅に入れ替わった。
 若い顔もあるので活発な発言があると思ったら、並んだ10人がはじめからしまいまで全くの無言で、ただただ原案に異議無しと言うばかりであった。
 あれはどういうことなのだろうか。奇妙にして不気味でさえあった。普通なら、賛成ならその意見を言いそうなものだ。
 わたしも市民だから言うが、あれで議員の役割を果たしていらっしゃるのであろうか。
 審議会委員報酬を受け取っていないから(議員歳費の上に二重取りにならないように)、ここではなにも言わなくてもよいのでしょうか。それとも、、。
   ◆
 ところで、横浜市営地下鉄が法律違反で走っているって、知ってましたか?
 そうなんです、地下鉄は都市計画で決めているのですが、あちこち決めたとおりに工事をしなかったのに、都市計画変更手続きをサボっていたのです。
 古いものは、もう25年以上も都市計画法21条違反なんですね。
 まあ、実害は何もないのですが、都市計画で決めたことを守らないのだから、違反は違反ですな。
 あわてて今頃になって追いかけて都市計画の変更をして、つじつまを合わせました。
 普通は「計画」とはこれからやることなんだけど、横浜市ではもうやってしまったことも計画というのです。

●参照「あなたの街の都市計画はこんな会議で決めている横浜都計審の実態(要約版2013)

2010/07/02

287【横浜都計審】今回の議題に磯子3丁目プリンスホテル跡地利用計画がある

 横浜市の都市計画審議会は、7月5日14時からである。  今回の議案のなかに、磯子三丁目地区・地区計画案がある。これは横浜プリンスホテル跡地の住宅開発計画であり、事業者から都市計画提案制度による地区計画の提案があり、これを受けて横浜市が策定した地区計画案が出される。
 この開発計画は、いろいろと地元で賛否両論が渦巻いていて、都市計画手続き過程でも、公聴会の申し出や都市計画図書縦覧中の意見書の提出が、賛否両側から各200通を超える数が出された。
 都市計画提案制度をどう運用するかという、良くも悪くもモデルケースの感がある。
 久しぶりに意見が多く出る審議会になるだろう。わたしも事前調査に忙しい。

計画地区の歴史的経緯は次のとおり。
1937年 東伏見宮磯子別邸が竣工(設計施工竹中)
1945年 終戦連絡局長鈴木九万が官邸使用(~947)、GHQフランス使節が使用
1953年 西武鉄道が買収
1954年 横浜プリンス会館開業食堂7室・客室4室
1960年 横浜プリンスホテル新館開業(28室)
1964年 根岸線(桜木町-磯子間)開業
1966年 西武鉄道が磯子台分譲
1970年 新都市計画法による新用途地域として住居専用と住居地域に指定、旧都市計画法による風致地区をホテル営業エリア部分を廃止、そのほかを第4種風致地区指定
1977年 西武不動産が日本住宅公団にゴルフ場跡地売却
1987年 横浜プリンスホテル営業終了
1990年 横浜プリンスホテル開業(441室)、旧館は宴会場「貴賓館」
1993年 貴賓館を横浜市が歴史的建造物に認定
2000年 西武不動産が磯子プリンスハイツ販売
2001年 プリンスブリッジ開通、都市計画マスタープラン磯子区プラン策定開始(9月から12月)
2002年 2月「磯子区民のまちづくり提案集」公表
2003年 3月「磯子区まちづくり方針素案への意見と回答」公表、8月「磯子区まちづくり方針」決定
2005年 横浜プリンスホテルの売却検討を発表
2006年 横浜プリンスホテルを特定目的会社に譲渡、東京建物が大規模住宅開発を発表、横浜プリンスホテル営業終了
2009年 横浜プリンス跡地SPCが住宅開発の都市計画提案
2010年 7月同上に基づく横浜市策定の地区計画案を横浜都計審に諮問

●参照ー135王子様の夢の跡
    ・都市計画マスタープランは時代にどう対応するか 

2010/07/01

286怪しいハイテ】なんとまあハイテク回転寿司屋だってよ

 回転寿司屋は普通はどこか馬鹿にされている。
 わたしは、美味いかどうかは別にして、早いのと自分の懐と腹と舌のいずれの都合にも合わせることができて便利なので、急ぐときはちょくちょく利用する。
 これまで美味いと思って記憶しているのは、京急横須賀駅のガード下の店だけである。

 さて本日、昼飯に金沢八景で回転寿司屋に入った。
 これが驚いたのは、まさにハイテクなのである。
 カウンタの前に一人一人に対応して液晶タッチパネルが吊ってある。この画面にある寿司種の絵をタッチ、個数をタッチ、注文をタッチすると、OKが出る。
 待っていると、目の前の回転コース上に注文品がまわってやってきて、パネルから注意音が出るので、それを拾うのである。
 ほかの客の注文品も回っているから、音が出たとき目の前にある皿が自分のものであることを確認して拾わなければならない。うっかりしていると流れていってしまう。なかなか緊張するのであった、回転寿司ごときに、、。

 という仕掛けを、両隣客の初対面のオジサンとネエチャンにおしえてもらいながらやって、無事に昼飯を食うことができた。
 食い終わった皿は、カウンターの目の前に穴があってそこに放り込む。カウンターの上の汚れ皿の山が回転寿司の欠点であるが、ここではきれいに片付いて気持ちがよい。

 だからお勘定は、皿の数を数えるのではなく、これもパネルの「おあいそ」ってところにタッチすると、店員が飛んできて勘定書きを見せて「はい、この枚数ですがよろしいですか」と聞く。
 聞かれても皿が目の前にないから、いいとも悪いとも返事ができないのであった。皿にICチップでも仕込んであるのかしら。

 タッチパネル如きには驚かないが、回転寿司屋で出てくるとはねえ、、。いまにカウンターでキーボードを叩くようになるか。
 厨房は見えなかったが、そこではロボットが寿司を握っているにちがいない。あ、あの店員の女性もロボットだったかも、、。
 全品105円に相当して寿司そのものは美味くはなかったが、ハイテク寿司屋を楽しんだ。でも、いっぺんやれば十分である。