2014/08/10

980福島原発なみの東京湾巨大原発が稼働中なのを忘れてはいけない

 【図1】の日本地図は、最近のメディアで話題になった日本の各地で市町村が消滅するという話のもとになっている若年女性人口井減少率を示している。日本創生会議とかって団体が発表した図に、解説を一部入れたのはわたしである。
【図1】

 その会議によれば、若年女性がこれから2040年までに50%減ってしまう市町村は、人口再生産能力がなくなって、いずれ消滅するのだそうである。
 わたしはその辺の推計の真偽は、その会議のお方にお任せするとして、この図をみて感じたのは、あちこち繕ったぼろきれみたいだよなあ。

 これだけボロボロならもうすぐ大穴があいてしまうだろうなあ、そう思って眺めたら、なんと本当に大穴があいている。福島県が大穴である。
 統計図の趣旨からいえば、黒いところほど存続が危ういということであり、大穴に見える福島県が真っ白なのは、上記の若年女性50%減少に至っていないということある。つまり、消滅じゃなくて存続するという表現である。

 どうして福島県だけが、全県真っ白、つまりどの市町村も若年女性減少が50%未満なのだろうか。他の府県と大きく異なる。
 そこで、元資料にあたってみたら、なんと、福島県の市町村は福島第1原発事故から避難で、人口推計が不能なのだそうで、ここだけ全県を一つの単位で推計したのだそうだ。
 では、福島県全体での若年女性減少率の値はいくらであるのか見たら、49.8%とあった。危うく消滅県を逃れたのである。もう50%ギリギリだから実態は消滅候補なのだ。

 そのことよりもわたしが怖いと思ったのは、あれから3年経っても、福島県の市町村は将来人口予測ができない不安定な行政体であり、社会不安があるということだ。
 この地図を見て消滅するとかしないとかいうよりも、原発核毒がぼかんと大穴を日本地図に空けてしまって、深い深い白い闇が居座り続けていることを、しっかりと見据えなければなるまい。

 【図2】は、2010年に政府が発表した、10年以内に消える可能性ある集落の地域別の数である。発表から4年ほどたっているから、もう消えたところもあるだろう。
【図2】
図1は市町村単位の話、図2は集落単位だが、原発核毒拡散という巨大事故が、あるいは巨大地震という大災害が、この消滅方向へのアクセルを踏ませることになるはずだ。

 各地で集落や街が消滅するとき、その人口移動先の大都市、なかんずく東京圏だけは肥大していくのだろうか。
 最近喧しい首都圏直下地震とか南海トラフ地震が来れば、東京圏も壊滅的になって、福島のような大穴を抱えるのだろうか。

 ところで実は東京湾には巨大原発があるのだ。それは横須賀のアメリカ海軍基地に、ずっと停泊し続ける航空母艦の原子炉である。潜水艦ももっているだろう。
 【図3】の示すことは、忘れてはいけないのだが、つい忘れやすいだろう。
【図3】
ジョージワシントン号は、福島第1原発の中の1基分の発電能力を持っているらしいが、軍事機密で教えてくれないそうだ。
 なにもかにも軍事機密の中に包まれていて、当然に日本政府の規制の外にある。
 もしもこれが事故をおこしたら、東京圏の機能はあまりに濃密で高度であるだけに、実態的には壊滅するであろう。そう、福島のごとくに、真っ白な闇の大穴があくのだ。

 なお、東京圏には東芝や大学の研究用原子炉がいくつか動いている。
 参照http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-661.html

【図4】東京圏原発のある場所

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