2019/03/21

1393【インポ建築展再訪】ザハ・ハディド案新国立競技場設計図書棺桶と亀甲墓模型の展示を再見してきた

インポ建築展でザハ・ハディド案新国立競技場を見ていて
2013年IOC総会東京オリンピック招致演説を思い出す
インポ建築展】の続き

熊五郎:やあ、ご隠居、風邪の具合はいかかですか。
ご隠居:おお、熊さんかい、ありがとよ、どうやら治ったらしくてね、一昨日は埼玉県立近代美術館に展覧会を見に行ってきたよ。
:そりゃよかった、って、そこ先月に行ったでしょ、まさかボケて忘れててまた行ったとか。
:そう、また行ったんだよ、ボケちゃいなくて、また行きたかったんだよ。
:好きだね、え~っと、建たない建築、そう「インポテンツ建築」の展覧会でショ。
:いや、「インポッシブル・アーキテクチャ」のインポ建築だな。また行ったのは、見たいと言う友人を案内したこともあるけど、もう一度みたい展示物があるからだよ。

:それ、何だかあてましょうか、ザハハディド「新国立競技場案」でしょ。ご隠居のブログにくどくど書いてあったからね。
:そのとおりだよ。インポ建築には違いないけど実現直前で憤死した建築の、あの膨大な量の実施設計図書を眺めたかったんだよ。4000枚以上もある設計図を圧縮コピーして綴じて、A4版40数冊の冊子にしてあるのが、透明アクリル板の箱の中にずらーっと並べてあり、各種の評定書のコピーもある。もう最後の確認申請手続き直前だったというのだよ。
展覧会図録より設計者の言葉の一部
:つまり、建築家のできもしない夢想のインポッシブル建築どころか、実現可能そのものの建築である証拠物件なんですね。じゃあ、インポ建築じゃないのなら、展覧会としては趣旨が違うような。
:いや、そこが面白いところで、インポッシブルとポシブルの境界は実は曖昧なんだね。その曖昧さがポッシブル建築を鋭く批評するってところに、この建築展の狙いがあるらしいのだね。
:ってことは、今年中に完成する“ポシブル”新国立競技場は、この“インポッシブル”新国立競技場から強烈な批評の光を投げかけられるってことですかね、面白いなあ。
:そうだな、今は亡きザハ・ハディドの亡霊がその亡き子の新国立競技場コンペ案を抱いて、隈研吾の新国立競技場に現れて怨みの言葉を吐くんだよ、どんな論争が起きるか楽しみだなあ。
:いや、ザハ・ハディドなんか忘れられて、な~んにも批評なんか起きなくて、日本人たちはオリンピック気分に浮かれるだけですよ。
:う~ん、そうかもしれんなあ、うらめしや~。

:でもねえ、展覧会再訪してまで、そんな設計図書棺桶を眺めてどうするんです、死んだ子の歳を数えるって、ご隠居が設計したわけじゃなし、バカバカしい。
:その通りでね、設計図書を入れてある透明アクリル箱は棺桶そのものだね、そばにある亀の甲の様な模型は墓石に見えてきたもんだよ。沖縄にある亀甲墓だね。
:おお、埼玉に墓参りにいってきたのですかい、なんの縁もないのに。
:そう言っては身もふたもない、でもね、あれって設計料は税金によるものだから、わたしも熊さんもまるきり無関係じゃないよ。
:あ、そうか、あのザハ・ハディド案白紙撤回事件の時に、それまでかかった費用が65億円と報道されましたよ。その後に設計完了して残金を支払ったでしょうから、もっとかかってますよね。
:その頃わたしがブログに書いてるよ、「これまでかけた設計外注費用が65億円、それにコンペでかかった費用、JSCや文科省の人件費・交通費・光熱費など、世界中からコンペに応募した人たちがかけた費用、なんだかんだとざっと80~100億円の無駄かもよ、もったいないよなあ。」ってね。
:ウワッ、100億円かけたものを白紙撤回とて、首相だからできる無駄遣いですかねえ、すごいなあ。
:その後のやり直しコンペで勝った今の工事中の新国立競技場の設計にも、ザハ・ハディド案実施設計での知見が生かされているだろうから、まるきり無駄ではないがね。
:ということは展覧会にある棺桶の中には、少なくとも60億円の価値がある代物ってことで、それだけでも見に行く価値があるってことですかねえ、でもねえ、これじゃあ美術館に展示って意味不明ですねえ。

:わたしが思うのはね、あのザハ・ハディド案の死の主因は、高額工事費と工学的不可能とされているんだがね、どうもそれにくわえてあの異教徒的形態への日本人の忌避感がボディブローのように効いているんだねえ、あるいは国立施設なら日本人が設計するべきだってザハ・ハディドへの違和感もあったような、ね、そこに美術館でこんなふうに「葬送」する意味があるね。
:そうそう、思い出しましたよ、ザハ・ハディド案反対の声を最初に上げたのは、有名建築家の槙文彦さんでしたね。明治神宮外苑にふさわしくないデザインだってね。
:それに弟子の建築家たちやら歴史景観好き市民たちが付和雷同して、聖徳絵画館の歴史的景観を壊すなの声が上がったね。
:それがいつの間にか工事費のカネメの話に落ち込んで無駄遣い反対となり、景観的反対運動がそっちの反対運動に吸収されてしまいましたね。
:わたしはあの騒動の時には、ザハ・ハディド案であの外苑の帝国主義景観を壊してほしいと思っていたもんだよ。ブログにそう書いてるよ。
:今もそう思いますか。
:ところがね、ザハ・ハディド案は実施に進むにつれて変わって行って、亀の甲みたいなった模型が出てきてビックリしたのは、景観的に反対した槙文彦さんの設計した東京都体育館がザハ・ハディド案新国立競技場に並んでいる姿は、もう親子の様に見事に調和したデザインなんだねえ。
:あ、そうですねえ、ザハ・ハディドの高等作戦だったのでしょうかねえ。
:そうなると景観的におかしいと言う論が成り立ちにくくなり、分りやすいカネメ論議になったのかなあ。なんか反対論の次元が低くなった感があったなあ。

:ご隠居のほかにも、そのアクリルの棺桶を眺めている人がいましたか。
:いや、わたしみたいに前にじっと立って眺めている人はいなかったねえ、だって見ても面白くもなんともない厚い本が並んでいるだけだからね。はたから見ると変な人に見えたかもしれないね。
:そう、それを棺桶に見立て、模型を墓石に見立てることができるのはご隠居だけで、他の人には見えない幽霊みたいなもんですね。
:見えないって言えば、展示してある膨大な紙の設計図書類も、いまどきは全部コンピュータデータをプリントアウトしたものだ、だから実は見えないものが本物なんだ。
:あ、そうか、紙にプリントしてわざわざ見えるようにしてあるんだ、じゃあDVD何枚か展示してもいいかというと、、。
:DVDだけだと棺桶じゃなくて、骨壺になるね。DVDも合わせて展示してあると、インポッシブルからインビジブル建築となって、なんだかもっと意味深いような気分になるかな。
:インポシブル建築からポシブル建築へ、そしてインビジブル建築からビジブル建築へですかね。

:それにしても美術館ってところは、もっとなんとか自由にならんものかねえ。
:え、どうしました?
:触らせろとまでは言わないけど、現物を見ながら批評の言葉をしゃべりたいよね。
:あ、声がでかくて、また叱られたな。
:こういうのは静かに見て鑑賞するような美術品じゃなくて、その制作背景やら意味やらについて独自の論を、数人でガヤガヤと振りかざしながら鑑賞すると面白い代物なんだけどねえ。
:インポッシブルの理由を知って見るのと、なにも知らずに見るのとは大違いのはずですね。
:写真だって、設計図書の棺桶を撮りたかったなあ、あんなの著作権に引っかかることなにもないし、税金でつくったものだしなあ。横浜美術館だったら写真撮影OKだよな。
:埼玉の後で新潟、広島、大阪と巡業する様ですから、そちらでは写真撮影とかお喋り老人につき、なにとぞ良き方向にお取り計らいくださいませって、ここで頼んでおきましょう。

参照:
●「五輪騒動

2019/03/07

1392【名著選び】世の識者が選ぶこの30年の30冊の本とわたしの読書歴合致度は3割

 今朝(2019/03/07)の朝日新聞に、「識者120人が選んだ平成の30冊」なるリストが載っている。この30年間の名著であろう。
 ところが、この30冊の中でわたしが読んだのは、たったの9冊である。世の識者なる人々とわたしは3割しか共通しない、つまりわたしは3割識者とわかった。なるほど、そうか、そうか、まあ、どうでもよいが。
 そしてまた、識者が選ぶトップから7番目の本まで、わたしは読んだことがないのである。なるほど、そうか、まあ、どうでもよいが。

 その識者たちをだれである知らないし、平成という区切りになんの意味もないが、この30年間とみれば、それはそれで、地球的には冷戦時代が終ったし、日本的にはバブル経済パンク低成長時代だし、私的にはフリーランスになって以来だし、それなりに意味がある様な気もする。
 でも、それが識者が選ぶ本の傾向に影響し、自分が読んだ本とどう関係しているだろうか、と考えようとしたが、どうもぜんぜん関係ない羅列であるような気がする。

 1位の村上春樹「IQ84」を読んでないどころか、彼の著書を読んだことがない。好き嫌いではなくて、発売されるたびにあまりに評判になるので、そのたびにへそが曲るという単純な理由である。
 2位のカズオ・イシグロについては、ノーベル賞で評判になって、はてなんだか聞いたような名だがウチの本棚にもあったようなと探したら、ペーパバックの「When We Were Orphans」があったので、読みだしたが途中で投げ出したままだ。
 3位の町田康、4位の東浩紀、桐野夏生については、名だけしか知らない。

 4位の宮部みゆきの「火車」を読んではいないが、ほかにはけっこうたくさん読んでいる。エンターテインメント語り手として実にウマイ。
 7位のジャレド・ダイヤモンドの「銃・病原菌・鉄」については、読みたいと思って忘れていた本なので、図書館で借りてこよう。
 8位の小川洋子の「博士の愛した数式」は、小川の本でこれだけを読んだことがある。図書館でなんとなく借りて暇つぶしによんだ。面白い様なつまらないような。
 9位の小熊英二のこの本は力作である。名著と思う。じつは発売と同時に買ったのだが、ボツボツ読み続けていまだに読み終えていない。未読本のなかの横綱格である。

 ベストテンからあとは飛ばしコメント。
 「蒼穹の昴」の浅田次郎は、エンターテインメント語り手として、宮部さえも足元にも及ばない。この清朝、満州ものシリーズの奥深く幅広いことと言ったら、この分野をエンタテイメント小説にするその力量に感服する。
 辻邦生「西行花伝」を買っているのは、趣味の能に関する本だったからだったからか、忘れた。もう一度読んでみよう。
 半藤一利の「昭和史」も「幕末史」も買っている。歴史を語って読ませるのは、さすがに編集者出身だからウマイものだ。このひとの荷風ものも面白い。
 山室信一「キメラ」については、幾冊か買っている満州もの本の一つだが、それらを買ったのは、実父と叔父の戦場について調べた時のことだった。父は満州、日中、太平洋の三つ戦争に出かけて無事に戻って、叔父は太平洋戦争で南の島に果てた。そして「父の十五年戦争」(まちもり叢書第1号)という自著をつくって、親戚に配った。
 渡辺京二「逝きし世の面影」を買ったのはいつだったか、あるときふと気がつくと本棚にこの本が2冊あったから、興味を持ちつつも忙しいのでいつか読むと買っておいたのを忘れて、また買ったのだろうが、じつはそのような本が10冊くらいはあった。

 わたしは30年前にフリーランスになり、個人事務所を東京に持ってスペース的にも金銭的にも本を買う余裕がでたので、嬉しくて勢いがついて買いこんだものだった。
 都市や建築の専門書はもちろんだが、興味ある本は今は読まなくてもいつかは読むのだと買い込んだ。数えたことはないが、自宅とオフィスを合わせると、最大期には5千冊以上はあったようにおもう。オフィス撤収のときにかなり処分した。

 そして今は「終活」とて専門書からはじめて、どんどん若い知人たちに貰っていただいて、数百冊にしてしまった。興味深い未読本を残しており、ヒマにまかせて死ぬまでに読み尽すのだ。
 もちろん、本を買うことを一切やめると自分自身に言い聞かせて、もう5年以上のような気がする。ウチの未読本攻略が先だし、金もないからである。

 ただし減らしすぎると、やがてくる大地震に雪崩落ちてくる本に埋もれて圧死窒息死する本好きに至高の願望が叶わなくなるから、その点に留意している。
 3・11のときは外出していたから当てが外れたが、帰宅するとわたしの部屋だけ被害があり、本棚が倒れて邪魔でドアが開かずに部屋に入れない。わずかな戸の隙間から鋸を入れて本棚を切断した。

 でも、ウチの未読本とネットだけを読む生活ではどうも刺激が薄くて、近くにある市立や県立の中央図書館によく行くようになった。そこで読まなくてもよいような本をついつい借りて来るものだから、自宅の未読本はいっこうに減らない。
 その上、徘徊中についつい書店にも足が向くから、うっかりというか、自分自身に内緒だよと言い聞かせて、新刊本を買うこともあるから、なおいけない。一昨日は松山恵「都市空間の明治維新」(ちくま新書)を買った。

 更にいけないのは、「まちもり叢書」シリーズと題する、卓上自家出版をやっていることである。本を作るのが趣味で、自分で執筆、自分で編集、自分でデザイン、自分で印刷、自分で製本するのである。
 今のところ本シリーズ22巻のほかに、別冊シリーズもあるし、ほかに他人様の執筆と共同著書とか、ときには完全に他人様の著書とかも頼まれたり、こちらから提案してつくることもある。
 ただし、これはオンデマンドでプリント製本するから、全冊が本棚を占領することはないが、それでも10冊くらいはストックができる。

 本を減らすために趣味禁止ってのも無粋すぎるし、外から持ちこみ禁止措置として図書館本屋徘徊禁止って決めたなら、出歩く理由が健康のためだけなる。それだけでは出歩く気にならないよなあ。あ、医者通いすればよいのか、なにか病気か怪我かしようかなあ。
 3割識者には3割識者なりの悩みがある。
 

2019/03/03

1391【カリフォルニア歌人登場】雪よ岩よ相い宿りける岳人よ孫詠む歌人となりにけるかも(まちもり散人詠)

 大学山岳部で同期生だった男が、いつの頃からかU.S.A.に定住して、兎の住む星にロケットを飛ばす仕事をしていたらしいが、いまはカリフォルニアに引退している。
 そして近ごろ、なんとまあ、短歌を詠むようになり、ときどき朝日新聞の歌壇に入選して、元気なことを伝えてくれる。
 この前の入選は去年12月、その前は8月だったから、もう、マグレとは言わない。
 そして今日、その名と歌を発見して嬉しい朝である。

 孫寝かせ妻と静かに交わす酒 息子の時には無かりしゆとり
               (アメリカ)大竹 博

 帰化もして余りに長い異国暮らしで、もう日本語を忘れそうになっていたのを、歌人である夫人の大竹幾久子氏に導かれて、短歌を詠むようになったそうだから、婦詠夫随歌人夫妻であるらしい。
 日夜研鑽に励んで日本語を取り戻すばかりか、古語さえ自在に操る歌詠みになり、朝日歌壇入選の機会も夫人と良い勝負になってきた。
 日本に歌をとばして歌壇に着陸をさせるのは、月ロケットよりも容易か困難か、どうなんだろうか。

 今年2月3日と24日には、幾久子氏が入選している。

 鶏を飼い汁の実畑からとっていた祖母の食事は滋養があった
               (アメリカ)大竹幾久子

 学芸会見に来た親の六人をいずれは看取るかこの孫一人が
               (アメリカ)大竹幾久子

 では、こちらから祝い歌のようなものを贈りましょうかね。

 雪よ岩よ相い宿りける岳人よ 孫詠む歌人となりにけるかも
               (ジャパン)まちもり散人

参照:「伊達の眼鏡」関連記事
https://datey.blogspot.com/2018/12/1175.html
https://datey.blogspot.com/2018/08/1156.html
https://sites.google.com/site/qninkai2018/ohtake2018a
https://datey.blogspot.com/2015/10/1134.html
https://datey.blogspot.com/2012/07/648.html
https://datey.blogspot.com/2013/12/879.html
https://datey.blogspot.com/2013/01/705.html
https://datey.blogspot.com/2012/11/688.html
https://datey.blogspot.com/2011/09/500.html

2019/03/02

1390【FAKEBAKA2019年2月与太記事まとめ】浜離宮景観破壊シリーズ、道成寺、インポ建築、沖縄県民投票、名誉人間、両虚頭会談

2月3日【カリフォルニア歌人登場】
アメリカの知人が今朝の朝日新聞の歌壇に入選している。半年ぶりである。
鶏を飼い汁の実畑からとっていた祖母の食事は滋養があった
               (アメリカ)大竹幾久子
ありふれた遠い日の思い出を詠んでいるのだが、それを永住したアメリカの地から、遠い日本の歌壇に投稿することで、彼女の人生の永く深い時間と空間を想わせる。
大竹さん(旧友の妹)は夫(大学同期生)と共に日本からアメリカに帰化した。夫も歌を詠み、妻ともども朝日歌壇やNHK歌壇に時に入選している。

2月24日大竹幾久子氏の歌
学芸会見に来た親の六人をいずれは看取るかこの孫一人が


2月5日 【浜離宮庭園景観変貌その1】
熊五郎:ほほう、立派な広い豊かな緑と水の自然環境の向うに、現代モダン超高層建築群が建ち並ぶ都市風景、自然と人工との迫力ある対比、、、。
ご隠居:いやいや違うよ、自然環境なんかじゃないよ、人工の極を尽した伝統的な回遊式日本庭園だよ、そしてもう一方も人工の極を尽くした超高層ビル群だよ、ガチンコ勝負だな。

2月8日【浜離宮庭園景観変貌その2】
熊五郎:そうだ、その汐留開発計画の頃には、ご隠居も都市計画やってたんでしょ、何故もっと総合的に環境にも景観にも配慮した計画しなかったのですか、都市計画家はいったい何をしてたんですか。
ご隠居:おお、痛いところを突いてくるね、そう、わたしは汐留計画にタッチしなかったけど、同じ頃に東京駅周辺の大規模開発計画をやっていたなあ、これも汐留と同じで国鉄民営化による鉄道関連用地利用計画だったね

2月8日【アパート屋大量違反建築事件】 
こんなに長期に亘って、たくさんのレオパレス手抜き違法アパートの建築竣工検査をして、検査済証だしてOKした(たぶん民間の)建築確認検査機関には、なんのお咎めもないのかしら。

2月10日【能・道成寺と組踊・執心鐘入】
二つの道成寺物を並べて観て思ったのは、「執心鐘入」の前半と「道成寺」の後半を合わせた演出の能を誰かやってくれないかなあということである。
 つまり、追いかける女から逃げてくる男を、道成寺の僧が鐘の中に隠してやるのだが、見つけて追いかける女のすきを狙って鐘から更に逃してやり、反対に女を鐘の中に閉じ込めるところまでが前場である。
 そして鐘の中の女を僧が祈り殺して鐘を上げると、鬼女が出てきて丁々発止が後場、こんな筋書はどうですか。
 わたしが考えるくらいなことは、もう、あるかもなあ、。
 いうこときかない惚れた男を追いかけまわす、女ストーカーの実に単純なストーリーだけど、現代風な解釈ではいろいろな演出の「道成寺物」ができるらしい


2月12日【インポ建築展覧会】
埼玉近代美術館で「インポシブルアーキテクチャ」ようするにインポ建築の展覧会を観てて、思った。
 あ、そうだ、インポ建築にされたザハ・ハディドの「新国立競技場案」を、築地市場跡地にそのまま建ててはいかがですか、小池都知事さんよ。
 あれだけ準備万端ととのっている(インポ建築展出展資料)のだから、もうあとは金さえ用意すればそのまま建つようだ。跡地利用をどうしようかとグダグダいうよりも早いですよ。


2月14日【大学の危機】
山岳部同期の白川君のアピール、おお、大学はいま危機なのか、大学とも世間とも縁が切れたわたしは、実情を分らないし、何もできないけど、あの真面目居士の白川君が言うのだから、これは本当に危機なんだろう、せめてアピールに賛同することで応援しよう。

2月8日【浜離宮庭園景観変貌その3)】
江戸大名庭園を通して眺める東京は、21世紀の空を黒々と埋め立て続け、こちらの庭の池さえも黒々と染め、この不気味なほどの景気の良さは、じつは地震と津波が何もかも消し去る前の一瞬の狂気の光芒か、もうすぐおさらばするだろうわたしは、野次馬として興味深く眺めるだけ、、。
さて、どれが現在で、どれが近未来で、どれが過去でしょう?

2月19日【EXIT競争】
ユーラシア大陸の
西ではbrexit対eu
東ではkorexit対japexit
なんかキナ臭い地球だなあ

2月25日【浜離宮庭園の景観変貌(その4)】
庭園からの景観を西側から南へそして東へと見てきて、こんどは北側の景観である。意外にもこちら側は20世紀のまま、もしかしたら江戸時代の景観を保っているのかと思わせるほどに、超高層ビルが見えないのだが、実はこちらには今の問題の築地市場跡地があるからで、さてこの行方によっては、こちらも超高層ビル群で埋め尽くされる景観になるんだろうなあ、どんなプランナーがプラニングやってるんだろうか、浜離宮庭園にも思いを寄せているのだろうか、「戯造景観」で愉しむのだ。

2月26日【沖縄県民投票】
統計の読み方は、同じ投票結果でもこうも違うという実例
産経新聞:「反対」は全有権者の過半数どころか4割にも満たなかった
朝日新聞:「反対」が圧倒的多数を占めて全有権者の4分の1を超えた

2月26日【浜離宮庭園の景観変容】(5)
浜離宮の北隣がいま東京都で話題の「築地市場跡地」、この再開発計画には南隣に浜離宮があることを考えて都市計画立案しているのだろうか。例えば浜離宮と築地市場跡地を一体的総合的に保全と開発を適切に連携する計画とか、その都市プランナーは誰なんだろうか。
「浜離宮庭園景観どれが今どれが過去やら近未来やら」
             2月27日【景観戯造遊び】

久しぶりに思い出して、10年前のユーチューブ掲載を再掲
さてどちらが本物の撮影か??

2月28日 【コンビニ営業時間騒動】
「7-11」って混品荷店は、
店名から7時~11時営業と思ってたら、
実は24時間営業かあ、
店名詐称だぞ、「7-7」に変えろよ

2月28日【上皇の英語翻訳の日本語再翻訳は名誉天皇】
天皇をやめたら
the Enperor Emeritusだって、
わたしがボケたら
Human Emeritusって呼んで


2月28日【厚労省統計不正事件】
監査委員会で調査の結果、統計不正って誰も隠蔽の意図が無かったと報告、わたしもそれが正しいと思う、だって、統計担当者たち誰もが、それを隠すべき不正かどうかさえ判断できない、バカばかりだったと、判明したのだから。

2月28日【ベトナムハノイ両虚頭会談】
ノーベル平和賞に推薦しましたよ
イグノーベル賞に推薦しましたよ