久し振りに泊りがけの旅に出かけることにして、ホテルに予約電話を入れた。今どきはネットで予約するのが普通だろう。それをわざと電話にしたのは、近ごろネット予約業者にトラブルがあるとニュースを読んだからだ。
生まれ故郷の街にある国際ホテルと銘打った宿である。代表電話に出てきた女性が予約を受け付けるという。
「宿泊予約お願いします。5月14日と15日の連泊で、大人二人ツインをお願いします」
「はい、ありがとうございます。その両日とも空き室がございます。おとなお二人さま、ツインですね」
「はい、お願いします」
「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「(え、名前を言わなくて予約できるのか?)え、伺ってもよろしいかどうかと、わたしにお聞きになるということは、よろしくないと申し上げてもよいのでしょうか」
「(へんな客だなあ)お名前をおしゃらないと、ご宿泊を受けることができません」
「それならば、お名前を教えてくださいと、普通におっしゃいよ、はい、ダテヨシノリと申します」
「(なんだか面倒な客らしい)はい、ダテヨシノリ様ですね。なお、ツインのお部屋は禁煙ですが、よろしかったでしょうか」
「(おお、懐かしき過去形会話だ)えー、まだ禁煙希望とも何とも何も言ってませんが、はい、禁煙でお願いします」
「はい、では禁煙でよろしいですね」
「いやいや、禁煙でよいのではなくて、禁煙のほうがよろしいのです(意味が通じたかしら)」
「は、(ヘンな客だなあ)、ハイ分かりました」
この後、朝食付きとか、料金とか、キャンセル条件とか教えてもらって、ようやく予約完了、ほっとした。さて当日はちゃんと泊めてくれるのだろうなあ。
ネット予約手続きも、あちこち飛ばされたり余計なこと書かされたりして面倒くさいけど、電話会話予約も、言葉にひっ掛かってけっこうめんどくさい。こういうのを年寄りというのだろうなあと、近ごろつくづく思う。
●私の設計の古民家が宿泊施設に
その地域あたりのホテルをネットサーフィンしていたら、意外な宿泊施設のサイトを発見した。古民家一棟貸しの民宿と言うのか民泊と言うのか、岡山市内にあるそれは、なんとまあ、昔々1966年にわたしが設計した今は亡き父母たちが住んでいた木造の小さな家である。まさに築60年の古民家であるが、あれが宿屋になるものかしら。
父母が出て行ってから20数年もの空き家のままだったのを、10年前に地元の不動産業者に売却した。それを修復して貸家にしていたらしいのは知っていた。その小さな古家が壊されるのではなく、内外共にきれいに改修されて今は宿泊施設になっているを発見して、驚いた。
あの住宅地の周りの家々は建て替えられているのに、これだけは改修されながら生き続けているのは、元の設計がよかったので、傾いたりしていないからだな、えへん。
今度の西への旅では数少なくなった幼馴染に会うのが目的だが、旅目的をもうひとつ加えて、泊ろうとは思わないが見てみたいので途中下車しようかな。
そのことは現地訪問できまたここに書きたいが、とりあえずそれが建った当時の写真(右)と、現在の写真(左、宿泊施設のネットページから引用)をのせておく。
(20250426記)
(20250605追記)
2025年5月16日に、この民泊となった父母の旧宅を外から眺めてきた。
・参照:2025/05/18・1886【わが設計の父母旧宅】築60年木造モダン小住宅が今は古民家民泊施設として生き残るとは!https://datey.blogspot.com/2025/05/1886.html
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伊達美徳=まちもり散人
伊達の眼鏡 https://datey.blogspot.com/
まちもり通信 https://matchmori.blogspot.com/p/index.html
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