2026/02/28

1935【老酔録㉒最後の観梅か】願ひ来し如月の花と望月の下で春死にもせず米呪越ゆ

 今日で今年の2月は終わりである。如月が終わる。

願わくは花の下にて春死なむその如月の望月の頃

 もちろんこれは有名は西行法師の歌である。コロナの2021年以来、毎年この月になると詠ったものである、「願わくは花の下にて春死なむその望月の望月のコロナ」と。西行はその願いが叶って歌って3年ほどで如月のほぼ望月の16日に死んだそうだ。
 
 しかし、わたしは叶うことなく遂にコロナにも置いて行かれた。しかも米寿を越えて、よろよろしながらも生きている。今日も歌にあおられて、梅園の中を杖を突きながら、今年になって6回目の観梅してきたが、今年の花がわが人生の最後になる可能性は高い。

願ひ来し如月の花と望月の下で春死にもせず米呪越ゆ

 わたしの毎年のこの観梅の地は、家から2キロほど離れた広大な公園内の梅林である。1月から梅が咲き香り、それが終わると桜が咲き出す。この公園には四季を通じてふらふらと徘徊に行くのである。

 まずは今年の観梅をしよう。ああ、今年もよく咲いたなあ、来年はもう来られないかもしれない。今日は2月最後だから、今年の1月から5回も通った観梅の最後に行ってきた。梅は散り始めていた。来年は見ることができなくなるだろうから、今年の写真の一部をここに掲載しておく。
 
左山向うの谷間に梅林がある

公園の左右距離は約800m

梅園の谷への入口あたり





梅園のシンボルともいうべきしだれ梅











しだれ梅は1本しかないのだ

林の中にはヤブツバキが赤い花を咲かせている

 公園の名前は「根岸森林公園」という。その規模は約19ヘクタール、約1キロほどの直系の楕円状の土地は、起伏のある地形をそのままに、広大な芝生広場と疎林が広がる。ここは戦前は競馬場があった。戦後はここの周りの広大な地域を、アメリカ占領軍の住宅地に接収されていていた。この公園はその占領軍のゴルフ場であった。返還されて1977年に横浜市の公園となったが、周りには今もまだアメリカ軍の住宅地が広がっている。

 わたしは2002年から横浜の都心に住んでいるが。この公園までは約1.5キロの近くだから、しょっちゅう徘徊にやって来ている。こことわが家の間には、山手と言われる住宅地になっている丘陵が横たわっているが、コロナ前まではいろいろなルートを往復して歩き、絶好の徘徊ルートであった。だが今は脚が弱ってきて、バス往復になったのは仕方ない。




 いつも広大な園内を一巡するのだが、歩くコースがほぼ決まっている。富士山を望む円形の広場があり、そこで持参の弁当を食うのが楽しみである。その弁当は、歩き出す前に近所の店で買うこともあるが、多くの場合はあまりものを集めた手製である。

 コロナと老々介護で外出がままならなくなったこの6年ほどはご無沙汰気味だったが、コロナ後はまた頻繁に通うようになった。そして覚ったのは、わが身体の老いである。いつものコースを歩く時間が長くかかるようになった。時速2キロという、かつて半分になった。

 さらにこの1年くらいの間に、歩行距離も縮んできている。かつては自宅からここまで歩いて往復していたのに、いまではバスを使う。そして公園内歩行距離も半分くらいになってきた。かつてはどれほどの距離と時間を歩いても平気だったのが、2キロくらいで疲れを感じるようになった。ああ、さすがに米寿を越える老いたものだ。

 来年の春はもう、梅の花も桜の花も見に来ることさえできなくなる可能性が高い。今のうちにせっせと花見をしておこう。
(2026/02/28記)

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2026/02/25

1934【老酔録㉑軍需大学】母校が軍事研究大学として隣国から忌避されるのは戦争体験世代として悲しい

 


●日本の軍需産業名が分かった

 日本の軍需産業名と軍事研究大学名を知った。チャイナ政府は高市首相の「台湾有事発言」に反発して経済的制裁をあれこれ打ち出しているが、こんどは日本の再軍備を阻止するとの理由で、日本の軍事企業名と軍事研究大学名を名指しで、輸出規制すると発表した。

 それらに対しては、軍事と民生の両方に利用できるチャイナ製品の輸出を禁止または制限するのだそうである。これが日本の産業にどのような影響をもたらすのか知らないが、かつて侵略をされた国に対しての警戒はもっともだとも思う。今それほどにも隣り合う日中両国の間はは緊張状態にあるのかしら。

 わたしの興味は、その輸出制限先のリストに並ぶ企業と大学の名前である。うすうすと日本の軍需産業名を知っていはいたが、こうやって突きつけられると、明確にその名が分かったのである。

 実際どうなのかは知らないが、これらの企業が、防衛産業という軍需産業に深くかかわっていることは、言われなくても常識であるような気がする。三菱とかIHIとか川重などは知っていたが、こうも並ぶと驚く。

 そういえば思い出したが、以前にこのブログでウクライナの戦争に関連して日本の軍需産業について書いたことがあった。
 ・2022/11/30・1659【プーチン戦争止まず】世界戦争の気配濃厚、戦争に便乗核発電復活、景気を左右する死の商人 https://datey.blogspot.com/2022/11/1659.html

 わたしの家にこれらの企業製品があるかと見まわしたら、あった。居間にある三菱製品の冷暖房機である。もっとも、これは住んでいる賃借住宅の備品だから、わたしが購入したのではないが、家賃の一部になっているのが癪だ。

●母校が軍事研究大学とは

 二つの大学名がある。防衛大学はさもあろうと思うが、東京科学大学があるのにショックだ。じつはここはわたしの母校でだ。わが母校は隣の大国から名指しされるほど、しかも防大と肩を並べるほどの有名な軍事研究大学であるのか、へえ~。

 たしかにこの前の戦争までは、東京工業大学(当時の名称)はそうであったのは確かだ。だが今も隣国から名指しで警戒されるほどの軍事研究大学であるのか。そういえば、防衛省からの公募に応募して研究しているとかの話を仄聞したことがある。

 実態は知らないが、卒業生としてはなんとも居心地が悪い。60年も前に建築の歴史研究で卒業して都市計画を仕事にしたわたしは軍事にはまるで縁がないし、とっくに母校と何の関係もないのだが、現今の国際関係の怪しい雲行きが急に足元に押し寄せてきた感だ。

 大学同期仲間たちの中には、これらの日本の軍需産業に就職した者たちも多いことだろう。彼らは今どう思っているだろうか。60年安保世代がまさか軍需産業再興の役割をもって就職したのではあるまい。いつのころから隣国から指弾される軍需産業になったのか。

 わたしたち世代は、戦争を体験しているのだ。広島でピカドン被曝した仲間も、長崎のそれを遠望した仲間もいる(こちらを参照)。大学時には60年安保闘争を経験し、高度成長を牽引して復興させたのに、今、隣国から指弾される軍需産業に育った企業を、どう思えばよいのか。

 わたしの世代は、戦争を体験したればこそ、今の世界情勢からして戦力を備えるべきとするか、それともあの悲惨な体験を再び体験しないためには非戦しかないとするか、戦中に生まれた米寿あたり老人は悩む。
 後者
でありたいが、いずれにせよ、もうすぐ老死が解決してくれる。
 関連記事:昭和二十年それぞれの戦さ(大学同期生たちの手記集)

(2026/02/25記)

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2026/02/24

1933【老酔録⑳:プーチン戦争】わが生は出づるときも死ぬときも戦いさなか米呪とぞ思ふ

 

 今日は2月24日、そう、224事件というか戦争が勃発の日、2022年の2月24日、プーチンのロシアがウクライナに侵攻して、戦争を始めた記念日。
 まさか21世紀に、こんな堂々と領土侵犯の戦争を始めるなんて、思いもつかなかった。だから地球上のこの大事件について、あっけにとられてしまった、すぐに何か書くことができなかった。

 ようやく3月1日になって初めてこれについて、ブログに書いたのだった。そのころは何しろコロナパンデミックという地球上の大事件進行中だったから、コロナ戦争とプーチン戦争が重なって起きたので驚いだものだ。

2022年3月末のウクライナ戦争状況

 そしてコロナと戦争について、こんなことから書き始めた。日を追うにつれて状況を重ねつつ書いていったのだった。
●2022/03/01・1610【戦争ショック】コロナ来て戦争が来て地球病み重篤な枕辺に花は来るのか https://datey.blogspot.com/2022/03/1610.html
●2022/04/15・1616【プーチン大戦おろおろ日録】コロナ大戦も止まぬうちに新たなプーチン大戦が重なり続くとは、、 ttps://datey.blogspot.com/2022/04/1616.html

 コロナと重なる地球の不幸な時代にわが人生が遭遇したことを嘆きつつ、今にコロナがクレムリンに押しかけていけば戦争が終わるだろうと、コロナに期待をしていたのだったが、コロナの方が先に波を引いてしまったのが残念だ。プーチンは今も生きている。

 あれから今日で4年、すぐ勝負がつくと思って戦争を始めたらしいプーチンには不本意だろうが、いまだに勝負がつかない。ソ連がナチスと戦って勝った独ソ戦争よりも長期戦になっているそうだ。ロシア国内ではプーチンと戦争への支持は高いらしいのは、1940年代日本を想起させる。

 やがてトランプがオレならすぐに戦争を止めて見せると、大口をたたいて再登場してきたが、そうはいかないままだ。それに気づいた彼は自国第一主義を振り回してウクライナ支援から手を引くとて、去年と比べて95パーセントもの大幅な支援戦費削減とて、それだけヨーロッパ諸国の負担が大きくなっているとか。この先どうなるのだろうか。

 戦争は始めるのはやさしいが、終えるのが難しいといわれる。今のプーチンにとって実は深刻な事態にいるのかもしれない。戦争をやめると戦争景気で保っている国内産業は急低落する。制裁で西側市場を失っているロシアは、チャイナに従属して生きていくのだろうか。

 トランプの出たとこ勝負国際政策に振り回される地球は、この先どうなるのだろうか。日本が世界を相手に戦っていた十五年戦争の最中にこの世に出てきたわたしは、もうすぐ死ぬ米呪という年齢だが、この世を去るときも世界中が戦争のさなかだろうか。

 まったくもって酷いつまらない人生だったことよなあ。狂歌をひとつ。

わが生は出づるときも死ぬときも戦いさなか米呪とぞ思ふ
(2026/02/24記)

ーーーこのブログで関連する記事ーーー
コロナ大戦+プーチン大戦おろおろ日録

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2026/02/22

1932【トランプ関税違法判決】大統領は張り子のトラようやくに覚るアメリカに民主主義残る

 


 2026年2月21日のことだ。ドナルド・トランプというUSA大統領が、諸外国に貿易関税かけ放題という、世界お騒がせ迷惑政策が、その関税政策は違法であると、同じUSA最高裁判所から判決が出た。これは事件だ。

 貿易関税かけ放題、高関税かけるぞと脅して投資を誘導するなどの、あのトラの威を丸出し恐喝行為国際政策を、同じUSA最高裁判所が違法と判決したのだから驚く。世界中が留飲を下げていることだろうが、その一方で意外な成り行きにあっけにとられているだろう。

 わたしが驚いたのは、これまでのトランプの怪しげな言動を許すUSAに、まだ三権分立という民主主義が生き残っている、ということである。わたしたちに戦後民主主義を教えてくれて、その大波の中で育ったわたしは民主主義すくすく派を自称している。

 あの模範とした民主主義USAはとっくに消滅して、あのトランプを選挙で選出するような人々がいる、まったく別のUSAになってしまった、民主主義は失敗してしまったのだと、わたしは思っていた。

 民主主義失敗の見本のようにみていたが、今もこのような判決もあるだと教えられて、どうやらUSAにも民主主義は細々としつつも健在らしいとわかった、ホッとしている。しかも、この訴訟の原告は、USAの中小企業主たちだそうだ。翻って、日本でこんな最高裁判決が出るものだろうか。むしろ心配が広がる。

 おりしも日本にもトランプに阿諛して見習おうとするらしい、(極)右派高市政権が誕生したばかりである。人々はあのトランプを見習ったのか、人気投票のような付和雷同翼賛選挙をやってしまって、タカ派の政権を生み出した。

 どうやら先生威を見習って、日本の民主主義も失敗しつつある、と近ごろ考えている。トラの威ならぬタカの威を張り子であると、最高裁判決を出すような民主主義は、日本にも健在だろうか。

 こんな国際問題になにも関わりない庶民はせめて狂歌で留飲下げよう

アメリカに民主主義がまだあったか日本民主主義少し安心し

大統領は張り子のトラようやくに覚るアメリカに民主主義残る

(2026/02/22記)

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2026/02/15

1931【老酔録⑲】能を見る目で現代演劇鑑賞に行った劇場でわが身体衰弱を再認識

●暇つぶしに芝居見物へ 

 芝居見物をしてきた。芝居そのものの感想と、芝居小屋の話を書く。芝居と古めかしく書いたが、要するに現代演劇である。芝居小屋と書いたが要するに劇場のことである。

 2026年2月14日の午後、KAAT神奈川芸術劇場大スタジオで、『未練の幽霊と怪物 「珊瑚」と「円山町」』(作・演出岡田利規)を見てきた。わたしにはほぼ不案内の現代演劇である。芝居と言えば、先般歌舞伎座に三谷かぶきを見に行ったが、それとはまるで関係ない。

 そんなものをなぜ見に行った?、自分でもおかしいとは思うが、ヒマツブシである。たまたまネットで見つけたに過ぎないが、宣伝文句「現存する世界最古の「能」の構造を借りて創作する音楽劇」とあり、しばらくご無沙汰の能楽の代替として見ることにした。

 このところ趣味の能楽鑑賞から遠ざけられて禁断症状ぎみだ。近所の横浜能楽堂が工事中で休館しているからだ。千駄ヶ谷の国立能楽堂へ出かけるのは面倒だ。能見物を我慢しているので、ついこの「能の構造を借り」る演劇に釣られたのだ。

能の眼で観る現代演劇素人談義

 さて芝居の話だ。舞台の中央に「能舞台」を模したらしい正方形のグレーの置き舞台がある。それには道路のような白線が描かれている。その正方形から左奥に「橋掛かり」を模した通路が見える。それにそって置かれる三つのカラーコーンは松のつもりらしい。

 置き舞台の真上には、正方形の真っ白く光る照明がつられていて、これは能舞台の屋根であろう。ほかに舞台装置は何もない。演劇の途中で路傍の五地蔵尊像の作り物が出たのが唯一の装置だった。スタジオの天井も壁なども真っ黒に塗られている。

 囃子座と地謡座の位置に一人づつ腰かけた。囃子は一人でいくつかの何やら弦楽器のようなものを演奏する。笛ではないがヒシギのような音を出して劇が始まった。地謡座に腰かけた一人は、歌を謡い三味線演奏をした。歌は謡曲を模してはいなかった。
舞台スケッチ(画像クリック)

 「円山町」と「珊瑚」という2題であり、これらは前場と後場の題名かと思っていたが、全く別の演目であった。二つの共通するところは、どちらも「未練の幽霊」がシテとして登場するところであり、ほとんど同じ構成だった。

 まず、ワキが登場し、次にシテツレの里人、そしてシテが登場して舞を舞って納める。つまり、能の形式をほぼ忠実に追っている。パンフに書かれているとおりであるが、現代劇に不案内のわたしは、それが演劇としてどのような意義を持つのか、さっぱりわからない。

 これを「音楽劇」と称しているが、能も音楽と舞踊と語りで成り立つ音楽劇であるから、その意味ではよく分った。特にシテ役の舞は、その身体性の凄さが圧倒的であった。珊瑚のシテの舞に、わたしは能「融」で野村四郎の十三段の舞を観て酔った昔の舞台を思い出した。

 この劇を能の眼で観たわたしには、舞も囃子と地謡いも好もしく鑑賞した。だが、能の形式を踏んでいることに、現代劇として創造性があるのかどうかはわからい。能の持つ極めて抽象性がこの演劇にあるのだろうか。

 ワキ、ワキツレのワザとらしい不安定な演技は、意図されたものだろうが、その意図が分からない。シテツレの所の者(その名をわたしが唯一知る片桐はいり)の意味を分からなかった。アイとして間狂言の役のほうがよかったような。

 橋掛かりが単に登場退場の道として使われるのみで、能のような意味を持たせて演技の場ではなかったのが、なんだか惜しいような気がする。能よりも積極的な橋掛かりの使い方をできそうなものだ。

 そうじて、「円山町」はイメージが拡散してストーリーを読めずに、シテの舞の激しさだけに目を取られて終わった。色町としての円山町ならば、男舞であるよりも女舞の方がふさわしいような気がした。

 一方、「珊瑚」についてはストーリーを読め、舞も歌も美しく、能を見る目で十分に鑑賞できた。能の抽象と現代演劇の具象が競いつつ、海の埋め立てへの抗議をもっと激しく表現するストーリー展開を欲しいと感じた。地謡役にそれを与えたい。

●劇場でますます足の衰弱を知る

 芝居小屋の話をしよう。KAATの大スタジオだったが、わが身の脚の弱りを痛いほど自覚したのであった。階段座席の昇り降りにこれほど苦労するのは初めてだった。この小屋にはもう来ることはできそうにない。気が付かぬうちに足が弱っている。去年の県立音楽堂ではこんなに苦労しなかったのになあ。

 ネット予約したのだが、KAATのスタジオに来たことがあるので、平土間だと思い込み、座席配置図を見て、通路に面した席を取ったつもりが、階段座席だった。通路から離れた途中階のしかも壁際の一番奥の席だったから、席に着くのも離れるのも最悪だった。この前来たのは、別の中か小スタジオだったらしい。

ロールバック客席のKAAT大スタジオ

 手すりの無い座席階段通路でよろよろのわたしを場内案内係が見かねて、「手をお貸ししましょうか」と声をかけてくれるほどだった。ありがとうと言いつつ遠慮したが、手よりも肩を貸してほしかった。一般に劇場階段座席の階段通路には手すりはないので、座席の背をつかんで昇り降りするが、実に不安定な姿勢となって怖い。手すり付き座席を発明してほしい。

 近所なのでこれまで何度も利用してきたKAAT、県民ホール、県立音楽堂、紅葉坂ホールなど、どれもこれも急な不規則ステップの階段座席だから、いまや利用不可となった。いや、よく座席図を検討して、ロビー階から水平に行ける通路側座席という希なる席を探すしかない。

 これに対して横浜能楽堂は、平土間でわずかに舞台に向けて床が傾いている程度だから、もうそこしか行くところはないのか。今は休館中だが、再開したら階段座席に改装しているってことは、まさかあるまいなあ。あそうだ、横浜賑わい座は平土間だった様な。 

 思い出したが、25年も前のこと股関節の故障で歩行困難となったことがあり、例えば新幹線の3人掛け席の窓側に座るのが実に大変だったことがある。年寄りだけではなく、怪我などで不自由なものは多いだろうに、ネット販売でそこまで配慮してくれる方法がない。米呪で芝居見物はぜいたくなことになっちまった。困ったものだ。あそうか、まだ使ってないけれど、車椅子で行ってみようか。

(2026/02/15記)

このブログの関連瓢論
ーーー趣味の能楽鑑賞瓢論集ーーー

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2026/02/10

1930【老酔録⑱厳冬総選挙】願はくは花の下にて春死なむこれがコロナ後の新しき世ならば

ブログ記事1月30日【老酔録⑯】 2月6日【老酔録⑰】のつづき

●衆院選挙タカイチボロ勝ちのだボロ負け

 2026年2月8日に衆議員選挙があった。結果は、高市早苗首相の大勝利であり、立憲民主党の大敗北であった。自民党への翼賛選挙が、安倍政権の時とと同じように出現した。もうなにをかいわんやの心境である。

 コロナの後に来る新たな社会が、こうであったのかと、長生きを悲しんでいるのだが、それも癪なので、とりあえずは狂歌でこの時を凌ぐことにする。

●事実上棄権同然のわたしの選挙

  まずはわたしの選挙結果である。立憲民主党が公明党と野合して、核発電反対と安保法廃止の党是を捨てたことで、わたしは票の入れるべき政党も候補者もなくなり、選挙区選挙権を奪われた。それでもほかにいないから、白紙よりはよしとして元立憲候補者にいれた。比例区は消滅直前の社会民主党に入れておいた。どちらも役に立たず、棄権同様であった。

この度も判事だけが当選し選挙区も比例もかすりもせずに

●斎藤スパイ説という陰謀論私論

 それにしても立憲民主党の負けっぷりには驚くばかりだ。政策の大きな日和りと公明という宗教政党の雲散臭さとが相まっていて、よくわかる。あまりにすごいので、これは陰謀がはたらいたに違いないと思う。それはつい先日まで連立を組んでいた自民公明政権下が送りこんだスパイがこの立民破壊工作したのだろう、そのスパイとは斎藤鉄夫である。まさかね。

奇妙なタカイチ語

 高市という人は、対チャイナ問題のように言葉を知らない人らしい。公約に「議員立法にこだわりぬく」とあるが、こだわるの元来の意味は「どうでもよい些細なことにとらわれる」だから、議員立法ってそんなものらしい。

 また、「国論を二分する大胆な政策を行う」との言説も酷い。これはアメリカのトランプがまさに国論2分して登場したらかだろう。まあ、考えようによれば「国論をひとつにする」なんて、全体主義を標榜するよりは、ましかもしれない。

国論を真半分にするトラあれば8分と2分に二分するタカあり
国論を二分するぞと脅かされ震えあがってタカイチと書き
極多派と極少派に二分され後者のわれの居所の無し

●アカにまみれた日本列島

 それにしても物凄いことになった。赤と青のまだら模様だった日本列島は、一夜にして赤(垢)まみれである。

ニッポン赤化の図 一部にピンクゾーンがあるけど

     大阪は維(こ)れ新(あらた)なること無くてヒトツオボエの維新バッカリ

●これが楽しみにしていたコロナ後の新たな世界か

 実は2021年春から毎年2月が来ると詠っていた狂歌があった。
      願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のコロナ
 
これはもちろん西行の歌の最後のみを変えた本歌取りである。だがコロナはほぼ去った今年はこれを詠えないから次のように詠う。老酔録にふさわしい歌だ。

      願はくは花の下にて春死なむそのタカイチの朔月のころ

 さてこの高市ブームはいつまで続くであろうか。
この世をばあの世とぞ思ふタカイチの賭けたるツキのあるを思へば
 これはもちろん10世紀に権勢をふるった藤原道真の本歌取りである。次の国政選挙はいつだろうか、大勢翼賛のその時こそこのように詠うであろう。

 あ、まてよ、参議院での少数与党が彼女の頭痛の種だろうなあ、解散選挙したいだろうなあ、あ、そうだ、安部師匠に倣って憲法解釈変更して参院解散に持ち込もう、そうだ、国民会議に消費税と共にこれを持ち込んで何とかしよう・・・。

 もうすぐに終わる人生に居るわたしにとって自分の未来はないから選挙結果にこの列島の未来を託す気分になるかと言えば、それもこんなアブナイ未来を予想させる結果では託しようがない。ただただ傍観するばかりの終末的晩年、トランプやプーチンもいて、
  これがコロナ後の新しい世か

(2026/02/10記)

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2026/02/06

1929【老酔録⑰衆院選挙】こんなにも若い美男美女が右寄りニッポンの政治リーダーであるのかと驚くばかり

  

選挙公報に載る吉村・高市両氏の写真 え、こんなガキなの?

 只今は衆議院議員選挙である。あと2日で投票だが、昨日ようやく選挙公報が来た。しげしげと眺めていて、わたしの選挙区に妙に若い男女の写真があることに気が付いた。

 わたしはテレビを見ないから政治家たちの動く姿とか大写しのお顔を見たことはない。ほう、これはどうやら与党を形成している二人の党首のお顔らしい。え~っ、こんな若い人たちが今の政界のリーダーなのかあ?、まるでガキだよ、大丈夫かい?

 若い時の吉村・高市両氏の写真を並べたのかとしげしげと見れば、これは政権連立合意直後の写真のようだから、つい最近のことある。まさかAIを使ってのフェイク写真を選挙公報に載せるようなバカ候補者(ここでは維新候補の欄)がいるとは思えない。

 とすれば、こんな若造に政治リーダーをやらせる政党と言うか政権、いや日本という国にに信用を置けない、ってことになってしまうよなあ。これじゃあ戦争知らないって言うのも無理ないなあ。いや、若い国として売っているのだろうか?、いや、それも聞かない。

 う~む、近ごろ高市首相の右傾化発言がどんどん進むが、若者が右傾化しているとの噂は本当であるらしいと、つくづく感じるのである。
 こうなれば対抗上でわれら超高齢老人はますます左傾化を進めるしかない。超左傾超老人である。さて、明後日の投票は誰を書こうか、どこの政党を書こうか。

 そう思って選挙公報のわたしの選挙区の立候補者を見れば、中道・自民・維新の3名がいるだけ、左傾化超高齢老人が投票用紙に書くべきお方がひとりもいない。これらの中で一番左よりは中道だが、ここは宗教政党と野合したのどうも気味が悪い。

 立憲は中道になった時に、肝心の核発電廃止と安保法制廃止の旗を捨てたから、これをしも中道というのは無理で、むしろ右道だろうよ、今や超左傾超老人には縁がない。これでもう、わたしは自分の選挙区で投票するべき候補者がいなくなった

 こういう時は、棄権か、白票か、一番近そうな中道か。棄権と白票は、結局は現政権を維持するに役立つだけだろうしなあ、かといって中道と書いては見限られた奴に未練を見せるみたいで癪だ。超左翼超老人の矜持にかかわるよなあ、なやむ。

 う~む、困ったなあ、事実上選挙権を奪われたらしい。となると、あとは比例代表の政党名をどこと書くか、れいわ、共産、社民から選ぶとしたら、はてさて?
 自称超左翼超老人にそこはかとなく懐かしい響きのゾチアルデモクラ-トへ、人生最期の一票を投じるしかないか。なんだか超保守主義者になった感じがしてきた。そう、極左と極右はつながるのだ。

 今朝の新聞折り込み広告に、こんな写真が載るパフが入っていた。冒頭のお二人と比べて、う~む、年寄りリーダー政党もいるんだなあ。

自称中道の右の道のお方たち

(2026/02/06記)

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2026/02/03

1928 【Rere Eearth】レアアース貴重な地球を掘り荒らし陸も海もウエルダンアース

 東京から1800キロもはるか南方にでかけて、6000mのヒマラヤ級超深海底を掘りかえし、その泥をはるばる運んできて製錬して稀な土(rare earth)を取るための、試掘に成功とのこと。その土から先端技術産業に必要な金属を取り出すためだそうだ。

20260203 朝日新聞記事

 このニュースって、レアアースをめぐる日本チャイナ間の現今の問題を踏まえているのだろう。高市首相の外交知らず発言にチャイナ当局が腹を立て、レアースの日本への輸出を制限していて、日本の産業界が困っているらしい。特に軍需産業への影響が大きいようだ。

 どうも対チャイナ対抗措置らしい。選挙の今頃にこんなニュースとは、「チャイナが売ってくれないと頑張っても、日本は海底の泥があるから平気だよ」ってアピールする政治的意図がありそうだ。だがその泥から本当にレアースを採取できるのか、技術的にも事業的にも先は見えないらしい。さて、すくった泥の中に何匹いるのかな、ドジョウが、。

 思い出したことがある。昔々の戦争末期の頃、石油輸入が絶えて困った政府がとった方策の一つに、松の木の油採取があった。各地で松の根を掘りだす重労働勤労奉仕作業があり、駆り出された母は幼児の私を連れて参加した記憶がある。松根油は役に立たなかった。

 地球上にあまりに繁殖し過ぎた人間たちは、地上にあるものだけでは餌が足りなくなって、海の底までも掘り返して開発する。こうして貴重な地球(rare earth レアアース)が破滅していくのだ。生もの地球(rare earth )を料理しつくし焼きつくしてWell done earhにするのだ。

レアアース貴重な地球を掘り荒らし陸も海もウエルダンアース

(2026/02/03記)

(2026/02/28追記)
 その後これについてのニュースを聞かない。仄聞すると、そんな超遠方の超深海から採掘しても、絶対に採算とれない事業らしい。そこで狂歌ならぬ狂謡ひとつ。

●いじわるおばさん

うらのやまで ポチがなく しいちんぴんさん ほったれば
れーああーすが ざっくざっく さっくざく

さなえおばさん まねをして うらのうみを ほったれば
どろみず かいがら ど~ろどろ が~らがら

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2026/01/30

1927【老酔録⑯超高齢と国政選挙】右や左はバカにも分かる差別分断言辞で優勢なれど中の道は霧の中に霞むばかり

 ●高市大統領選挙らしい

 衆議院議員選挙が2月8日投票だそうである。忙しすぎてなんだかよく分らない。 憲法第7条による国会解散とのこと。内閣が国会解散を天皇に助言し、それを受けた天皇が国会解散を行うのだそうだ。たぶん、こんな会話がなされたに違いない。

 さなえさん「憲法7により、国会の解散をなさいますように、内閣から助言を申し上げますので、ご承認をおねがいします」 

 なるひとさん「え、どうして?、だってまだ任期の半分もやってないじゃん、あなただって首相になって3か月やそこらでしょ、どう考えても早すぎるでしょ、いいの?」

 もちろん、天皇が国事に口出ししないことになっているから、たとえこう思ったとしても言わないだろう。でも、だれでも思う疑問であることは確かだ。で、なぜ解散か、選挙運動が始まってからようやく分ってきた。

 今日(1月30日)までに何となくわかってきたことは、首相の高市早苗氏は「私が首相にふさわしいかどうか信任投票をしてもらうために早期解散しました」と言い出した。でも彼女を首相にした人たちは、選挙した国民ではない。自由民主党員たちの多数決により党の総裁に選出し、更に国会でも選挙で多数決で首相に推したのは自民党議員であった。つまり自民党員だけが彼女を首相にしたのだ。

 そこで彼女は自民党員だけではない国民の選挙で首相に選出されたいと望んだのだろう。だが、「高市早苗」と記名できる人は、彼女が立候補している選挙区の人だけだから、彼女の希望は叶うことなく、やっぱり自民党員たちから信任を受ける形しかない

 これでは次の国会での選挙で彼女が首相に選出されても、議院内閣制だから構造的には元の木阿弥である。この構造が同じだから、また彼女は自民党(+維新)で首相に選出されるだろう。でも彼女は強弁して「わたしは国民に投票で信任された、大統領並みの権限を行使する」というだろうなあ。ミニトランプになりたいだろうなあ。いいのかなあ。

●政党名に迷惑する

左道・中道・右道の政党リーダーたち 2022年1月

 この度、新しい政党「中道改革連合」が登場した。今のところ衆議院だけで立憲民主党と公明党が合併して誕生だが、そのうちに参議院や地方政治もそのようになって、立憲と公明が消えるのだろう。

 わたしは新党の中身についてはよく分らない、何となく感じるのは、新しい登場なのにカスミがかかったようにぼやけていることだ。右や左にたくさんの政党ができているが、「中道」には「その他」の感があり、「連合」だから「その他おおぜい寄せ集め」感がある。

 選挙なんてものは、バカ庶民はわかりやすい方に流れるもんだろう。わたしは嫌いだが「参政党」なんてのがはびこるのは、単に「バカにもわかりやすい」だけの理由だろう。中身の良しあしではない。

 政党名には困らされている。(この件は以前にも述べた→1915【言葉の酔時記:政党名】ので簡単に書く)。要するに普通名詞(公明、立憲、国民、中道など)を政党名に使われると、それを日常に使用することが実に不自由になり、事実上その単語を盗まれるのだ。

 立憲民主党と公明党が合併だから、立公党になるかと思っていたら「中道」だそうである。ここでもしも「公立党」だったら実に困ったことになる。公立の施設は事実上は公立とは言えなくなってしまう。大阪公立大学は政治家養成学校か、公立党でなくてよかった。

 中道も普通名詞だから困ることになる。普通に中道と言ったら政党名と思われるから使わないことになるでしょ。できれば「ちゅうどう」としてほしい。だって「れいわ」とか「みらい」とか「ゆうこく」ってあるでしょ。

 それにしても「ゆうこく」ってなんだろう。これから暗くなる一方の「夕刻」かしら、それとも暗い谷間をゆく「幽谷」かしら、まさか暗いイメージてんこ盛りの古臭い右寄り「憂国」ってことはあるまいなあ。

●無思想バカネット右翼はびこる

 どうもこの前の国政選挙あたりから、変な人と政党が急伸していて、奇妙な世の中になってきた。差別的言辞をワザと声高にネットを使って言う人たちが国会に二けたの席を獲得するのである。無思想バカ右翼蔓延の傾向である。

 10年前なら泡沫と面白がられてもすぐ消えた人たちが、ネットで短い言葉を繰り返し、しかも差別的攻撃的排他的に言を弄するうちになんと当選してきたのだ。このひとたちはいったいなんだろうか。

 ネット社会に浸る特に若者たちが歓迎らしい。わたしもネット社会に嵌っていてそんな言辞に出会っているが、まさか支持するなんて思いもしない。右や左に分類すれば明らかに右翼に属するのだろうが、それが政党を組んで政界に登場する。曰く参政党、保守党なんて。

 なんともはや世も末である。どうも世界中がそうらしい。USAのランプ大統領出現がその典型的な例である。EU諸国も右派政党の躍進らしい。そんな輩が当選する国政選挙になんぞ、もう付き合っていられないよ。

●超高齢者の選挙

 国政選挙は基本的には国民の未来を決めることであろう。そこで私のように90歳が近い超高齢老人には、もう自分には未来が無いのだから、他人の未来だけを考えて投票することになる。さて未来なんて年とっても誰にも分らない、これには困る。

 これまで、ほとんどの場合はわたしの票は死んだ。比較すれば左道を行こうとする候補者と政党に投票してきたが、それは死んでしまったのかも知れないが、底流では生きているような気がしていた。それは中左の道を行く人たちがそれなりに生きていたから

 今夏の国政選挙では、その中の道を行く人たちの主流にいた立憲民主党が消えた。この党にある種の期待をを持ちながら、それより左道に表を入れ来てのだ。ところが底流では期待の立憲民主党が消えた。

 もちろん。公明党と一体化して中道計画連合なる政党と改名した。だから立件は継続すると思ったら、その根本にある安保法制反対と核発電廃止という2大政策がなくなった。現実的政策だと言ってどちらも容認だそうだから、柱が折れてしまった

 昔、社会党が政権について、自衛隊反対の旗を降ろしたときを思い出した。そのときから社会党は消えていく道を得選んで、今の社民党に至る。立憲の中道党が同様に見えて、いや、見えなくなってきた。中道というあいまいな霧の中にかすんでいる。

 右のバカ右翼がバカにも通じる短いヘイトでバカ票を稼ぐ中で、バカには見つけられもしないし、お利口にも見られない霧の向こうに消えるなんて、バカもたいがいにしてほしい。立憲がいるから安心?して、もっと左に票を投じてきたわたしは、これからどうするか。

 どうせ自分か生きている時間は短いのだから、わたしのことも他人ことも、もうどうでもいいや、いやになってきた。地球はあちこちで戦争紛争好き独善リーダーが出現しているし、温暖化で地球そのものがそう遠くない未来に壊れそうだし、悪いことばかり。

 生まれた1937年は、日本の十五年戦争の真っ最中で父はいない日々だったし、1945年に戦争が終わっても、実は食糧難でひどい目に遭ってきたしなあ、どうやら生まれた時も戦争時代、死ぬときも戦争時代になりそうで、ろくなことが無い人生だね。

 何度も選挙なるものをやってきたけど、いつも私の入れる票は外ればかりだったなあ。何も変わらない選挙だったなあ。今回もそうなるだろうなあ、いや、もっと悪くなるだろうなあ、死に票になることを承知で、うんと左道あたりに入れてくるかなあ

 票も死ぬが、わたしの死も近い。国家のゆくえなんてもう知ったことか。超老人はうまいもん食って寝て死を待つだけだ、それにしても死ぬって難しい、つくづくそう思う日々だ。
 もうすぐ2月だ、そうだ、この辺で本歌取り狂歌を詠っておこう、いつものように。

    願わくば花の下にて春死なむ その如月の望月のコロナ

(2026/01/31記)

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2026/01/22

1926【老酔録⑮】テレビ捨てインタネットに嵌りこみMail,Blog,Zoom,SNSで米寿

  テレビを見ない。もちろん受像機を持っていない。NHKとはラジオだけの縁である。
 そんな時に新聞に、ソニーがテレビ事業から手を引き、チャイナ企業との合弁に任せることにしたそうだ。

 日本のテレビ受像機産業は、東芝はチャイナ企業に売却、三菱は液晶YVをやめたそうで、パナソニックも苦戦中だそうだ。ということは、わたしのような人々が世の中に増えているのであろう。若者たちはテレビからスマートフォンに乗り替えてネット視聴なんだろう。

 わたしが人生で初めてテレビ放送を見たのは、1955年に高校修学旅行で泊った東京のどこかの旅館だった。広いホールのようなところで、大勢の頭越しに初めて見る受像機には白黒の何かが動き、「これがテレビというものか」とチラリと眺めただけだった。

 熱心に見るようになったのは1960年、移り住んだ大学学生寮の共用室だった。記憶にある番組は「シャボン玉ホリデイ」と「夢で逢いましょう」だけ、面白かった。あの頃はTV全盛期を迎える前夜だったのだろう。チェンネル選局はダイヤルをガチャガチャ回した。

 それで思い出したが、大学食堂のテレビの相撲中継を見るともなく見ていたら、端正な容姿の若い力士が登場して、鮮やかに相手を土俵外に突き出した。後の横綱大鵬の初期らしい。自由が丘駅前に街頭テレビがあり、相撲中継に大勢の人が見入っていた記憶がある。

あの頃の受像機はこんな形だった

 わたしが初めてTV受像機を所有したのは1967年だったか、義父が中古品を送ってくれた。もちろん白黒でブラウン管の四隅が丸みを帯びていた。たまに故障らしく消えたら、どこかを叩けば映りだした。

 その後からわが家にTVはあったが、いつのころからかわたしはTVを見なくなってきた。その一番の理由は、気に入った番組を見ていると、突然に関係ない広告が入り込んできて、無理やりに見せられることだ。その度に別の放送局に代えていた。バカらしかった。

 そしてまた、TV放送番組を見る時間を、先方の都合に合わせなければならないことが嫌だった。もちろん録画してみ別時間に見る方法があり、しばらくはやっていたが、面倒でやっていられない。腹が立ってきた。

 更に普及したころから嫌いの度合いが増してきた。店でも街頭でも医院待合室でも、どこでもかしこでもTVがガンガンチラチラと音と映像でやかましいからだ。店に入ると時としてTVをサービスと心得てわざわざオンにしてくれる。あんな喧噪を平気な人が不思議である

 ということで、TVをすっかり嫌いになって、もう何十年も見ていない。災害時のような見るべきものは、PCにインターネットで動画が流れてくるから、TV受像機が無くても不自由ではない。

 しかし、家人が見ているからNHKとの契約はつづいていたが、一昨年に独り身になった時に受像機を廃棄して解約を申し込んだ。ところがこの解約が実に面倒だった。電話の向こうのNHK担当者が、あれやこれや言って嘘までついて妨害する(例えばラジオがあるから解約できないとか)。喧嘩腰で交渉して解約に持ち込んだが、ひと月くらいかかった。

 そうやってTVとは無縁の結果はどうなるかを知る事件があった。先日、超久しぶりに三谷幸喜の喜劇舞台を見たが、ちっとも面白くなかった。舞台でのギャグセリフをほとんど理解できないのだ。どうやらTVにある話題によるギャクらしい(参照:歌舞伎見物)。予想はしていたが、周りの客が笑う中でやっぱりなアと思いつつわたしは憮然としていた。だからと言ってTV復帰する気はない。

 わたしはもう米寿の結構な高齢者だが、TV視聴時間はゼロだ。でも、世の統計を見ると、高齢になるほどにTVを見て過ごす時間が長い(上記2024年度グラフ)。
 ほお、アレ、ここには80代の調査がない。このグラフ上でのわたしの位置は10~20代となるのかあ~、おいおい、歳とると子供に還るって本当だな、ワハハ。

 2000年頃からわたしはインタネットに嵌っていて、PCに向かっている時間がだんだん長くなった。それにつれてTVを嫌いになったともいえる。コロナと老々介護のために、リアル一般社会から途絶された日々が6年も続いたが、この間をインタネットのヴァーチャルネット社会での交流が支えてくれた。この間に決定的にTVから離れた。

 そしてコロナも介護も終わって、またその前のリアル社会への復帰しようとしたが、この歳で新たに迎えてくれるコミュニティーを探せども見つからない。わたしのような孤立老人が増えているに違いない。だがわたしには、その代わりにネット社会があるのだ。

 ではテレビを捨てたわたしのインタネット社会への嵌りこみぶりはどうか。まずは電子メールやりとりは最も基本、そしてWEBサイトブログ)書き込み公開、フェイスブック書き込み、書き込み、ZOOMによる会議などである。インタネット(淫種)の日々だ。

 淫種狂歌をひとつ
  テレビ捨てインタネットに嵌りこみMail,Blog,Zoom,SNSで米寿

 さて超高齢者とインタネットについては、別途に考察してみたいと思っている。
(2026/01/22記)

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