2024/06/25

1821【くたばれマンション】公的借家推進論者のわたしの味方になる最高裁の判断が出た

  わたしは今、借家住まいである。横浜市の港近くの都心部市街地に建つ、10階建て共同住宅ビルの7階で、このビルは神奈川県住宅供給公社が建設所有して賃貸住宅経営している。もちろんわたしはこれを好んで選び、借家暮らしをしているのだ。鎌倉市内から2002年の秋に移転してきたから、横浜都心暮らしも既に22年になる。

 この借家に入る前は、鎌倉の谷戸の森の中で、自分で購入した土地に、自分で設計した木造小住宅に暮らしていた。なぜこの借家に移って来たかについては、別のところで語っている(参照:鎌倉脱出記)。
 今日はわたしの今の家主(神奈川県住宅供給公社)が、借家人たちから訴えられて裁判で負けた話である。

 今朝の東京新聞にこんな記事が載っている。わたしが住む借家の家主(神奈川県住宅供給公社)が、借家人から起こされた家賃に関する訴訟で、最高裁まで争って公社が負けたというのである。県公社住宅はあちこちに多く存在するから、この訴訟の原告借家人が、わたしと同じ共同住宅ビル内かどうかわからない。どちらにしてもわたしと同じ公社からの借家人が、家賃が高いから返せと訴えて、大家に勝ったというのだ。けっこうなことである。


 わたしはこの訴訟については初めて知ったのだが、実はわたしも訴訟には至らなかったが、20年ほども前に家主県公社と家賃の件で2度も争ったことがある。入居して1年3カ月たった時に、一方的に家賃値上げ通知ハガキがきたのだ。それに納得がいかないので、値上げ根拠を聞きに行ったら、まことに腹の立つ対応をされてしまった。次の値上げの時もこのような対応なら、承知しないよと言ってその時は引き下がった。

 それから4年後にまた一方的な値上げ通知はがきが来たので、早速その根拠を聞きに行ったら、4年前の対応と同じことを言うのであった。大いに腹を立てて情報公開請求や、公社理事長への抗議の文書提出などをした。だが、全くの暖簾に腕押しの役人対応に、もう嫌になって負けてしまった。

 それでこの借家を出て行ったかというとそうではなくて、いまだにそこに住んでいるのは、この立地環境にある公的賃貸借住宅をわたしが好きで選んだからである。管理にも満足しているのだが、とにかく大家の態度を気に入らないままだが、仕方ない。
 そのことの詳細に興味あれば、このブログ記事にしているお読みいただきたい。
 参照:【片想いの賃貸住宅政策住宅供給公社よ、がんばってくれ (20100228)

 そんな経験があるので、この新聞記事に目が行ったのだ。わたしはもともとが借家論者であるので(詳細は「賃貸借都市の時代へ」参照、実践もそうしているのだ。関東・関西・名古屋各地の住宅に何度も引っ越しをして暮らしてきたが、現在の横浜都心暮らしが最後になるだろう。年とってからの都心借家暮らしは適正なる選択であったと、老ロい介護を迎えてつくづく思っている。

 なお、借家論者であるいくつかの理由の一つに、日本語として正しくは区分所有共同住宅というべきを、不動産屋の誇大広告用語マンション」ということの不自然さに納得がいかないことがある。そもそも原語「mansion」と外来語「マンション」のあまりの意味の違いに、実態は「名ばかりマンション」である。これこそは不動産詐欺である。参照「くたばれマンション

 さて、この新聞記事のようになるとすれば、わたしのもう二昔も前になった県公社への家賃の定め方にチアする質問に、こんどは丁寧に答えてくれるようになるだろうか。泣き寝入りしたわたしとは違い、ここまで頑張った原告に敬意を表するのである。

(20240625記)

ーー関連するこのブログの記事ーー

●【片想いの賃貸住宅政策】(2010/02/28)https://matchmori.blogspot.com/2021/09/chintai.html

 ●賃貸借都市の時代へ-体験的住宅論(2000~2008) https://matchmori.blogspot.com/2021/09/chintaitosi2000.html

●【くたばれマンション論評一覧】(2000~現在)
https://datey.blogspot.com/p/mansion.html

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伊達美徳=まちもり散人
伊達の眼鏡 https://datey.blogspot.com/
まちもり通信 https://matchmori.blogspot.com/p/index.html
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