2022/09/30

1646【安倍国葬長屋談議】その生と死への評価が海を隔ててどう異なり何が起きるか

熊五郎:ご隠居、こんちわ、生きてますか、コロにかかってないですか。

ご隠居:おや熊さんいらっしゃい、おあがりよ、うん、コロナの奴が逃げて行ったな。

:コロナが逃げるほどに元気ってことですね、政府も世界中から要人を集めて国葬なんて大宴会やるんだから、もうコロナは終わったらしいですね。

:うん、そうらしいね、先日の日曜日に観光繁華街の中華街を徘徊したら、人出が多すぎて自由に歩けないほどだったよ。

:じゃあ、今日はマスクなしで大声で話しましょう。ところで、暗殺された安倍さんの国葬をどう思いましたか、ご隠居は。

:わたしは知らない人の葬式って興味ないね、もともと葬式でも卒業式でもなんでも儀式を大嫌いなんだよ。

:ほう、葬式も卒業式も入学式もきらいですか。

:そう、やりたい人が勝手にやればいい。ただし、安倍さんの葬式はわたしの税金を使ったからね、そこだけがけしからんよ。やるなら安倍家の費用でやりなさいよ、ケチ。

9月27日国葬会場の内外風景
:安倍家の葬式はとっくに終わり、今回は2回目だそうですよ。

:えっ、わたしが特に大嫌いな葬式を、2回もやるってどうしてなんだよ、あそうか、安倍さんが無念に思ってるから化けて出ないように念入りにやるんだな。

:安倍さんてカルト教団リーダーの身代わりで殺されたのだから、政治家としてはあまりにも脇道での死で、そりゃ無念でしょうね。

:そのカルト教団にとっては殉教者だ、ということでもしかして、カルト教団は身代り地蔵菩薩像の建立をするだろう、信者たちから献金を募ってね。

:あ、安倍さんだから「募集しても募らない」でしょ、わはは、で、その建てる場所はやっぱり奈良の例の遭難道路交差点の中ですかね。

:いや、やはりコーリアの教団本拠だろ、おお、なんだか第2の例の慰安婦少女像だな、これも因縁があるなあ。

:毎年命日には、そこに日本とコーリア両方から信者も安倍信奉者も集って追悼大会すれば、それはそれで今のような海を挟んでのいがみ合いが消えるかもしれませんね。

:そうか、この建立費用で信者はまた献金ノルマで大変だねえ。

:ま、その前に建立賛成反対運動が起きるでしょ、ますます混迷かもよ。そうなると海を隔てて両方の故地に安倍晋三地蔵がそれそれ建つかもなあ。

:そりゃそうだよ、だってあちらはカルト教団リーダーの身代わり聖者として建立だし、こちらはその政治的業績の偉大さを称えての建立だから、その趣旨が根本的に異なる。

:あちらとこちらで同じようなことをする場合はいつも競うから、これは大きさを競争しあう。

:あちらは信者の献金がすぐ集まるけど、こちらは苦戦しそうだ。

:それなら、国葬なみに国費を使えばいいでしょ、でもなあ、国葬よりも安いとしてももっと揉め事になりそうです。まあ、こちらの建立はやめときましょ、岸信介像なんてのもあるかしら。

:与太話も大好きだけど、ちょっと真面目な話もしようか。わたしはTVを見ない、ネットと新聞だけが情報源だけど、ネットにはTV切り取り動画も出てくるから、TV側の情報もそれなりに分かる。ネットで面白いのは、いろいろな識者たちによる論説型論戦番組がいくつも登場してきたことだ。それらのなかで「安倍国葬を考える」と題した9月19日東大国分研主催シンポジウムが実に面白かった。論者の中で特に興味を覚えたのは、片山杜秀さんの「将軍的欲望」論だった。日本歴史における天皇的権威と将軍的権力との壮絶な戦いが終わり、天皇的権威が消えようとするときに将軍的権威の圧倒的な席捲が起きようとし、世間もそれを望んでいる現在至上主義的愛国運動の時代になり、安倍国葬ででむき出しのそれが現れて視覚化し、いまや「ファシズム前夜!」に至ったという結論だった。すごいね、わたしたちはこんな時代に生きてるんだよ、とあの博覧強記の片山は実に文学的に言ってるんだよ。

:怖い話ですねえ、安倍国葬のおかげで、世の動きについてだれもが考えるようになったのが、安倍さんの最大の貢献ですね。

(20220930記)


2022/09/21

1645 【新パンデミック】温暖禍コロナ禍の上にプーチン禍その先に待つ飢餓パンデミック

 コロナ禍に加えてプーチン禍の地球の今について書いておく。病気も戦争も専門的なことを知らぬ素人が書いたとて、何も変わらないだろう。だが、とにかく書いておかずにはいられないのは、大変にして奇妙極まる地球の時代のオロオロを書くしかないからだ。
 実はコロナよりもプーチンよりも前から、それらよりももっと地球の大問題は気候変動であるのだが、比べてどうも深刻さに欠けるのは、身に迫る度合いの違いだろう。

●プーチン戦争下のクリミヤ領土争いの状況

さて、まずはウクライナのプーチン戦争状況をかいつまんで書いておく。2004年のクリミア侵略からつづくロシア側のウクライナ占領状況を図で見ておく。

ウクライナへのロシア侵略状況 202002~09

ウクライナへのロシア侵略状況図 202002~09

今年2月のサイドの侵略開始以来、当初のロシア軍の侵略地は、ロシア国境側のウクライナ南部から東部を回り込んで北東部までもぐるりと広がっていたが、まずは北東部から撤退して、東部から南部へと侵略地を固めた。

ウクライナ軍は西側諸国からの武器援助を受けて、9月になってから北東部から反撃に出て失地回復が徐々に進んでいるらしい。一方ではロシア軍の士気の低さもあるという。
だが自国内情報操作もあるがロシア国民のプーチン人気は高いというし、プーチンの強気は変わらない。クリミア併合を当地の市民投票で無理やり意義付けたように、近いうちに現占領地の東南部地域でも、ロシア編入あるいは独立国化する市民投票をやるとの報道である。情報操作と軍事下での投票はもちろん投票はロシア帰属派が勝つだろう。

20220922朝日新聞朝刊
自軍の戦場での劣勢に対するプーチンのいら立ちが、核戦術に展開する可能性があるのが世界の恐怖である。それがプーチンの戦略であろう。
その濃厚な気配はヨーロッパ最大のザポリージャ核発電所を占領して戦略拠点としていることだ。更に今週になりウクライナで2番目に大きい南部の南ウクライナ核発電所周辺でミサイル攻撃があったとの報道。怖い。

この戦乱の終末が来るのは、プーチンが核爆弾を使ったときだろう。終末とはウクライナ戦争が終わって世界戦争になるという意味である。

そこで今日のこと、ロシアでは軍への国民動員方針をプーチン政権が決め、30万人に赤紙を出すという。1938年に日本は近衛政権で国家総動員法なるものが決まり、赤紙が来た私の父は中国戦線に再度出かけた。ロシアでも再度の兵役に泣く人たちがいるのだろう。

(20220922追記)今日のTwitterの投稿記事に、ロシアではモスクワやペテルブルグで大規模な動員反対デモが起き、ジョージアやフィンランドとの国境には出国者たちが列をなしているとのこと。

●「飢餓パンデミック」が始まっている

ところが実は事実上は世界戦争が始まっているのだ。エネルギー戦争食料戦争という、いろいろな戦争の中での非常に重要な流れである。戦争は民族戦争・宗教戦争・領土戦争・文化戦争などいろいろな姿があるが、中でもエネルギーと食料の分捕り合戦がもっとも基本にあることは、日本の15年戦争に典型的に表れたとおりである。

大日本帝国は石油を求めて南方へ、食料を求めて大陸方面へと侵略して、15年間も戦って負けたのだ。そのさなかに生まれた私の体験は、食料戦争による腹ペコの日々であり、これが戦争への恨みとなっている。

食料戦争は、すでに気候変動によって地球上の食料需給変動が飢饉を招くとされていたのに加えて、2020年からのコロナパンデミックにより、各国ごとに食糧囲い込みが飢饉を更に深刻化するとみられていた。

そこへもってきて2022年からのプーチン戦争である。国連食糧農業機関(FAO)によると、ロシア産小麦の輸出シェアは19%と世界最大であり、ウクライナ産の9%とあわせると世界の小麦輸出の約3割を占める。世界の穀倉地帯からの食料供給が滞る状況が始まり、アフリカや中東では大量餓死が起きる危険性が非常に高いとされている。

もともと地球では慢性的に食糧不足に苦しむ人が8億人もいる、つまり世界人口の9人に一人もいるが、コロナ化で急増しているとされる(WFP)。国連やFAOの活動に期待するばかりであるが、プーチンが世界の連帯を断ち切ろうとしている現況がある。

どうやら食糧危機への悪循環が起きようとして、世界はコロナパンデミックよりも怖い「飢饉パンデミック」突入の懸念もある。

温暖禍コロナ禍のうえにプーチン禍その先に待つ飢餓パンデミック

●このところの物価上昇は飢饉への前触れか

食料自給率が低すぎる日本(2010年度)

2021年コロナから急上昇の世界食糧価格の変動

食料自給率の低い日本も、飢饉になる恐れが高い。世界の食糧の基本は小麦だが、日本の小麦輸入はアメリカ、カナダ、オーストラリアなので、プーチン戦争の直接影響がないようにだが、価格上昇の影響を大きく受けるからヒトゴトではない。

日本はコメ生産だけが自給率100パーセントなので、パンやウドンラーメンをやめて米の飯を食うようにするしかない。あの戦争直後のころの腹ペコの経験は2度とご免であるが、そのころ食えなかった米の飯を食うのが日本の飢饉回避策というのが、何とも皮肉である。

それにしてもこのところの物価上昇の激しさは、政治がおかしいのだろう。
わたしが物価上昇の波をザンブリと被ったのは、この10月から医療費の窓口負担がこれまでの2倍になったことだ。後期高齢者の医療費改定とはこういうことだったのか。末期高齢者になっても医者にかかれない身分になってしまったのが、なんとも皮肉である。

こうなったのは高齢者たちがしょっちゅう医者通いするからだろうが、わたしは明らかに被害者だ。だってめったに医者に行かないで、高い保険料ばかり払い続けてきたのだから。わたしには「かかりつけ医者」なんてものはない。最近1年ほどのうちに珍しくも4回も医者通いしたのは無料のコロナワクチン注射、何とも皮肉である。

あ、そうだ、今年になって珍しくも値下げしたものがあったぞ、それは年金である。老人が節約できるのは食料だけであるから、行く先は腹ペコ餓死しかないのだ。いまや踏んだり蹴ったりされているのは、暗殺国葬アベ政権時代の政策のせいだな、と恨み言も、。

●ことはみな異常気象からか
ときどき考えるのだが、コロナ禍に加えてプーチン禍という地球規模の騒乱、ついでに日本のカルト禍も加えようか、これらの災禍はすべて地球気候変動に起因する現象かもしれぬと、。

これは一種の陰謀説で、しかも地球がその陰謀者であるという説になるので、かなり無責任な説であることは承知しているが、面白い(面白がってはいられないが)。

まずコロナウィルスの発生とパンデミック的拡大は、温暖化した地球上で今やウィルスは人間の後を狙う地球征服者として登場してきた、増えすぎた人間という種の数量調整を行いつつあるのだ、と考える。

プーチン戦争も、地球上に繁殖しすぎた人間を気候変動が数量調整にとりかかっていると考えようか。エネルギーと食料の重要な供給領域が騒乱の原因となっているのは、それが最も人間の数量調整の根本にあるからだ、と考える。

日本のカルト騒ぎも、その一環かも知れぬ、次々とこれから暗殺が起きるかもしれぬ、と考える。などと一人で妄想にふける分には勝手放題だが、文に書いているとバカらしくなってきたので、この辺で思考停止する。

何しろこのブログは、末期高齢者の日々にあるわたしのボケ具合判定のために書いているのだから、支離滅裂になってついにボケたと判定されるのもしゃくだ。
とにかく、戦争さなかに生まれて、死ぬ時もそれにふさわしく、世界危機パンデミックの世なのである、ヤレヤレ、、。(20220921記)


2022/09/16

1644 【コロナ禍から飢饉禍へ?】コロナ禍とプーチン禍のせいで世界飢饉の発生可能性大とか

 喜ばしいコロナニュース、世界保健機関(WHO)テドロス・アダノム事務局長は14日の会見で、新型コロナウイルスの先週1週間の死者数が世界的な流行が始まった2020年3月以降で最も少なかったとし、「世界的大流行の終わりが見えている」と述べた。

 ついにその時が来たと本当であってほしい。なるほど世界と日本の死者動向の
グラフを見れば、
世界のほうは最近では山が崩れつつあるようにも見え
る。

 しかしなあ、日本の第7波の山は下がる様子はあれども、まだまだ高いよ。
これまで何度も山崩れが起きては、また造山運動で持ち直してきた
体験史があるからねえ、テドロスさんは日本の波も見てから言って
いるのだろうかねえ。本当かねえと思うのが普通だろうなあ。


 周りを見回せば、なんだかコロナの気配がないような気もするが、相変わらずマスクの群れで、いいや、まだまだと思い直す日々である。

 幸いにして身近にコロナ発生の体験をしていないから、流行しているのか退潮しているのか分からないのが本音である。あれこれのニュースを読んで、脳内だけのコロナ禍体験しているのだ。こんな人たちのほうが多いだろう。身体的に最も近いコロナ体験は、4回のワクチン注射である。



 世界ランキングは今月に入って、コーリアと日本が不名誉ながら躍進した。何だかこの2国でデッドヒートしている感があるが、スポーツじゃないんだからいい加減にしなさいよ。
 隣のチャイナを見習って感染者数競争しないで泰然としていなさいよ。

 いや、チャイナでは大都市が次々にロックウンごっこらしいから、モグラたたき型撲滅作戦なんだね。他の国がなんだかだらけ気味なのに、発祥の地としての矜持を保っているのかねえ、それはそれですごいものだ。

 日本の地方別ランキングは、東京がワースト一番を譲らない。人口が多いところほど感染や死亡者が多いのは当たり前だが、総人口では20位の沖縄が感染者数10位をずっと保っているのも奇妙なこと。東京から遊びに行った奴らが流行促進させている違いない。東京や大阪から沖縄渡航を禁止にするべきだろう。
 鳥取、島根、徳島のようなベスト3位までの県民だけに、沖縄に遊びに行くことを許可するとしてはどうか。

 そういえば、まだまだコロナ感染者も死者も多いのに、自由に旅行してよいらしいし、外国人客も来日OKにするらしい。コロナで死んでもいいから、観光客に来て金を落としてほしい、でないと飢えで死ぬってことか、それが世間なんだ、どこかヤケクソ感があるな。

 飢えで死ぬといえば、地球上では本当に起きそうなのはコロナのせいではなくて、プーチンせいで飢饉発生可能性大であるそうだ。プーチン戦争は世界の食糧の生産と流通を大きく阻害してきており、もともと自給能力が低いアフリカ諸国や中央アジア諸国などでは大量餓死の恐れがあるとのニュース、バカプーチン飢饉である。

(20220916記)



2022/09/15

1643【自民党カルト禍重症】国葬へ出欠返事は各界の代表たちの「踏み絵」なるらむ

 安倍晋三暗殺事件からもう2か月、自民党が受けたその傷はどんどん大きくなり、膿み爛れてくる様子だ。おまけに知ってか知らずか国葬なる広告塔をカルト教団に立ててやる始末で、政治家ドタバタの笑いたくなるお粗末風景がつづいており、おかげで退屈しないが、ばからしい日々でもある。

狂歌<出るわ出るわ>
今ぞ知る彼の人こそは此の党のパンドラの箱の蓋にてありけれ

 カルト集団の旧統一教会との関係ある国会議員は、自民党ばかりか野党にも及ぶが、圧倒的多数が自民党議員であることが、有田芳生鈴木エイトなどジャーナリストや弁護士たちたちの長い間の行き届いた調査で分かってきていたのが一気に世にばらされてきた。

 はじめは知らぬ存ぜぬと言っていた自民党幹部も追い詰められて仕方なくなり、各議員自ら関係して売るかどうか点検せよと通知したら、出るわ出るわ、接点どころか接線というよりも接着で密着だから困ったもんだ。
 点検という自己申告だから正直に言うやつもいれば、知らぬ顔でほっかむりの奴もいる。そこにジャーナリストたちが、あいつはこれがあるのに黙っている、こいつもこれなのに黙っている、なんてバラす。

 しかも近頃は証拠映像があるから逃げようがない。しょうがないからとて後追いで白状する奴がぼろぼろ出てくる。その様子がなんとも見ていてこちらが恥ずかしくなる。国会議員ともあろういい大人の恰好ではない。

狂歌<点検百人一首>
これやこのあれもこれも隠しては知るも知らぬも統一教会
忍れど色に出にけりわが接点ものや隠すと人の問ふまで
ばれてより後の心にくらぶれば昔はものを思はざりけり

 このカルト集団とのかかわりがある議員があまりに多すぎるから、たぶん、彼らはみんなたいしたことではないとお互いに思って楽観しているだろう。人のうわさも75日かよ。
 それに、もともと議員が信者になったのでもないらしくて、ただただ選挙の票が欲しくて、藁でも泥でもすがり着いたなかに、へんな毒虫がいたくらいのものだろう。

 だから、自己申告となっても覚えていないというのも、無理もないような気がする。シンポジウムに出たとか講演したとかの議員でさえそうなのだから、要するに票にさえなればそれがカルト教団からであろうが知ったことではない、その程度のことだろう。騒がれてキョトンとしているってのも、まことにごもっともな気がする。

 それなのに問題が簡単でないのは、その議員たちの思想というか政見とかが、カルト集団の思想に酷似することである。もしかしたら、議員は集票に利用していただけのつもりが、知らず知らずのうちに、まるで信者にされる如くに心に入られて、うまく利用されていたのだろう。

 それも利用され方の一つだが、もっとも大きな利用のされ方は、安倍さんを殺した犯人の動機のように、カルト集団の広告塔にされていたことだろう。
 これに関してわたしは体験的な出来事がある。昔々、学生時代のこと、東海道線列車で団体客と乗り合わせた。団体は日蓮正宗の大石寺に参拝するという。そのころこの団体がもすごい数で有名になっていた。創価学会という団体名であった。今の政権の片棒を担ぐ公明党と表裏一体の団体である。今は大石寺と離反しているらしい。

 隣に座るその団体おば様から勧誘された。何をしゃべったか覚えていないが、あまりの馬鹿さ加減に一つだけ覚えているのは、「あの総理大臣のキシ先生もお参りになったのですよ、すばらしいでしょ」だった。そう、岸信介さんは広告塔にされていたのだ。

 現代のカルト教団おば様ならば、「あの国葬にされた総理大臣のアベ先生も賞賛なさったのですよ、すばらしいでしょ」と言うだろう。
 そう、岸田さんは安倍さんをカルト教団広告塔に祭り上げているのだ。もう死んだ人は気が付かないが、生きてるほうも気が付かないのかねえ、気の毒にねえ、困ったもんだ。

 思い出しついでにこの宗教被害も書いておこう。半世紀も前、横浜の日吉で公団住宅にすんでいた。階段アクセスの5階建て、同階段の下隣りに創価学会おばさまが住んでいた。朝晩の念仏と木魚がうるさかった。近所付き合いでやむを得ず「聖教新聞」の購読をさせられた。もちろんそのままゴミ箱行きで、さすがに1か月で勘弁してもらった。

狂歌<こちらの国葬>
この会議あの教団からたっぷりと香典が来て国費回収

 国葬がまたどうでもよい騒ぎになっている。わたしは国葬でも自民党葬でも、法的根拠があろうとなかろうと、もともと葬式に関心がないのでどうでもよいのだ。葬式ばかりか一切の儀式なるものが嫌いである。
 だが、国葬だからとて税金をつぎ込むのは大いに反対である。その意味だけで国葬反対だ。つぎ込んだ税金のうちから私の分を返金しても欲しいもんだ。国葬と言いたいならそう言ってもいいから、税金から賄うのだけはやめろよ、てめえの金でやれってんだよ。

 国費つぎ込むのなら、あの旧統一教会から10億円以上の香典を取ってほしい。それだけの理由が十分にあるはずだ。もちろん創価学会からも、そのほかの神道や仏教あるいは日本会議とかの安倍支援保守系諸団体からも各1億円以上は香典を取ってもらいたいものだ。それで無駄国費支出の穴埋めしろってんだ。

 山上という安倍暗殺犯は、もともとはカルト教団リーダーの韓鶴子暗殺を画策していたが、警戒が厳しくて安倍晋三暗殺に乗り換えたそうだ。つまり、カルト教団にとっては安倍は身代わりになってくれた殉教者である。信者たちから巻き上げた巨額の献金のうちから十億円くらいの香典を捧げてもよさそうなものだ。たぶん、コーリアの教団本部のあたりに、安倍晋三の巨大な像の建設をするにちがいない、そう、身代わり地蔵(晋三)だな。

20220916朝日新聞記事より

狂歌<棺を蓋いて>
あべしんぞうゴルバチョフエリザベス比べやうもなきあまりの違ひ
狂歌<あちらの国葬>
先王は女王と呼ばれど新王は男王と呼ばずジェンダーイコール

 それにしても奇妙なのは、安倍晋三の死が7月8日、ロシアのゴルバチョフの死が8月30日、イギリスのエリザベスの死が9月8日と、多分どれも国家を動かした人たちであろうが、それらの死が立て続けにやってきたことだ。当然に比較することになる。

 この二人と並べて比較されるのは、安倍さんは比較にならない格落ちの感が強いなあ、かなり気の毒な感がある。この中で世界に冠たる大英帝国王エリザベスについては国葬はまちがいない。あの国は植民地政策などひどすぎるのだが、王が知ったことではない。

 ゴルバチョフは自由主義諸国では評判が良いが、ロシアではかなり悪評とのこと、つまりソ連を滅ぼした張本人だからである。国葬にはならなかった。それも当然だろう。歴史が評価を決めるにはもうちょっと時間がかかる人なのだろう。

 そこに安倍さんの国葬である。決め方がけしからんとの声が表面的には大きいが、誰も本音レベルでは、エリザベスやゴルバチョフと比べるほどの人物だったかよ、あんなもの知らず右寄りに乗せられいい気なオバカおぼっちゃまが、なんで何十億も掛けての国葬なんだよ、ってところだろう。人物評価の低さが根底にある。

狂歌<こちらの国葬>
国葬へ出欠返事は各界の代表たちの「踏み絵」なるらむ

 今月19日にエリザベス国葬、27日に安倍国葬だそうだが、当然のことに比べられるだろう、経費とか参加者とか格式とか、偶然の日程とはいえ競争相手がすごすぎて劣勢の安倍さんも気の毒になあ。
 政府は各界の代表者を選んで6400人ほどに国葬招待状をだしたらしい。外国要人の顔ぶれがどうなるのだろうか、華やかにして有効な葬式外交が展開されるほどやってくるのか。

 日本の各界代表者では、国会議員たちは野党と与党では出席欠席判断が異なる。経済界もいろいろだろうが、この招待状への出欠への返事が、まさに安倍さんと政見への評価につながり、特にカルト集団との関係のうさん臭さにつながるので、まるで江戸時代キリシタン炙りだし「踏み絵」になっているのが、実に面白い。

 特に興味深いのは、日本労働組合総連合会(連合)会長の態度で、出席の返事を出したこと、安倍さんやその政権を高く評価の証拠、まさに踏み絵を踏んだコロビバテレン芳野友子である。
 欠席返事、拒絶、無視、なぜ招待こないと怒るものなど、踏み絵の情景が面白い。

 人の死しかも殺人という重大事件が先頭をゆくものだから、死者への評価にどこか奥歯に挟まった言い方が世に流れていて、週刊誌情報でもどかしく思う直観的SNSスズメ庶民たちには、暗殺犯減刑運動しようかとの空気もあるとか。殺人という行為の意味を深く考える機会にもなっているようだ。

 政治家はその死でこそ、世間から高くも低くも評価される運命を自ら選んだのだ。棺の蓋をしてこそわかることで、ご自分はわからないが、その人生を選んだのが安倍さん自身だ。選ぶべき人生が悲惨過ぎた暗殺犯と比べられて、安倍さんをお気の毒に思う。

(20220915記)


2022/09/01

1642 【騒乱の夏尽】コロナに降参、暗殺スキャンダル沸騰、核発電所の戦場、まったくロクでもない晩年だ

戦場の核発電所が出現

 今日から9月、数日前から何となく涼しく感じるの記のせいではない。恒例の先月のおさらいをする。

 世界はコロナパンデミックにはいっこうに収まらないのに、ウクライナのプーチン戦争も半年たっても収まらない。そこに日本では安倍元首相暗殺事件から芋づる式に暴露されてきた政界カルト教団つながり事件である。暇な年寄りには日々が刺激的で、ボケがちょっとはストップするので実によろしい。

●コロナに征服された日本

 では、物事は先輩から始めることにして、日本で発祥以来すでに2年と8か月の歴史を持つコロナである。
 このところ暑くて横半都心徘徊をさぼっていたのだが、一昨日に久しぶりに中華街、元町、伊勢佐木町をぶらぶらした。

 もうコロナはどこに行ったのか、街に見えるその影は歩く人々のマスク姿だけである。観光の街の中華街は平日なのに大勢に人出でにぎわっている。外国人観光団体らしい姿はさすがに見えない。

 元町はちょっと気取った町として普通にショッピング客がいる。伊勢佐木町も普通ににぎわっているから、少なくとも昼間の街はコロナ前に戻ってきているらしい。夜はどうなのかは知らない。

 政策としてのコロナ対策は、いったいどうなってるのだろう。コロナ感染者が落ち着いてしまったのではなくて、毎日の感染者発生数は10万人から20万人にもなろうとする日が続いている。堂々と盛んに感染しているのだ。それなのに去年とか一昨年におたおたして、緊急事態だの蔓延防止なんとかなんてやっていたのに、今は政策的規制何にもない。もう、コロナと共存することにしたらしい。いや、コロナに降参したのかもしれない。

 では罹患してもどうってことはないのかといえば、何だか大変な目にあうらしいから、年寄りに逃げるしかないので、せめてマスクでもしておくのだ。罹患してパタッと死ぬのなら歓迎したいのだが、半殺しは勘弁してほしい。

 日本全国都道府県別防疫ランキングは、相変わらずのトップは鳥取県である。7月末時点での鳥取県感染者累計は42736人だったが、8月末時点では54135人で1月に1万人以上増えた。それでもランキング1位だから、他府県はそれ以上に増えたのだ。まったく酷いものだ。


 感染しても、治療してくれる医者が足りなくて、救急車に乗ったまま病院から病院の玄関へとたらいまわしになるらしい。うっかり感染できない。去年なら緊急事態宣言だあなんて騒いでいたのに、今年の静かなことよ、コロナ慣れか,あきらめか。

上の図の半年間で見ると最近の曲線はいくぶんか下がり気味
下の図の全期間で見ると今回の波の高さが異様すぎて不気味

 そういえばこれまではコロナ感染者は全数を数えることにしていたが、もう数えないとか言っているらしい。こうもたくさん感染者が発生すると、数える現場が大変だからやめようとか、数えることができない実情あって意味がないとか、なんだかよく分からない。要するに多すぎて手におえない状況である。なのに規制解除ばかりで、外国観光客も入れるようにするらしい。もう、やけくそである。

 隣国のコーリアと比較すると、日本のそれと似ているようで似ていない。日本の今の波が異様に高いのに、コリアではこの前の波のほうがはるかに高い。隣国だから似ると思ったが違うのか。
全世界の傾向と日本のそれともまた違う形だ。

●政治世界はカルト感染騒動

 ここに来て政治的やけくそ状況が起きている感もある。
 コロナだけで大変なのに、安倍元首相暗殺で大変と思っていたら、暗殺された直接原因が韓国発祥のカルト教団に、安倍さん関わっていたというのである。

 カルト教団被害者が、教団を支援している安倍さんを銃撃したのだと分かってから、カルト教団にかかわっていた政治家が次々と暴露されてきた。自民党が多いのだが、もともとが岸信介と教団教祖の連携による反共右派活動に所以するのだから、根が深い。

安倍晋三の祖父の罪

 右派連中も今は困っているとか、それは韓国発祥の教団はその教義の基本にアンチ日本、つまり日本が植民地化したことへの恨みがあるというのだ。つまり反共産と思って付き合ったら、実は反日本であったというのだから、矛盾していた共感だった。

 教団が政治家の選挙活動無償支援から政界の裏面にはいりこみ、教団の右派保守思想を政治家に植え付けてきたらしい。統一、平和、家庭、女性、教育などの見場の良いキイワードをちりばめた関連団体を作り、地方自治体の政治家にも影響を与えているという。特に家庭教育に関する保守的思想を守ろうとする条例つくりを画策しており、すでにいくつかの県では成功しているという。

 いったいこれはどうなるのだろうか。岸田首相は昨日になってようやく、「自民党としてはカルト教団関係から縁を切る」といった。だが、選挙に弱い政治家は表はともかくとしても、裏では切ることはできないだろうといわれる。右派思想のカルト教団が、日本政界に根深く影響を及ぼしているという、大スキャンダルである。

 だが、30年前に霊感商法で大スキャンダルになったのに、教団の政治的手腕にうまくやられて、その後今日まで表に出なかったという。カルト教団のオーム真理教の陰に隠れて、旨く政治的に立ち回られたらしい。ジャーナリズムも報道に載せなかった。 

岸信介の孫の罪

 教団は名前も変えて旨く隠れた活動だったのが、安倍さんが堂々と顔を出してカルト教団のイベントで賛辞を述べる映像が出回った。それがカルト教団被害者の男の目に留まり、銃撃暗殺に至った。
 暗殺犯は安倍さんの抹殺が目的ではなかったが、結果としてそれ以上の劇的な効果を生んだ。日本からかる教団を追い出せ、関係する政治家をつぶせと、ことはどんどん進む。右も左もあれよあれよの状況である。


 そんな中で火に油を注いだのが、岸田首相の鶴の一声「安倍さんを国葬とし、費用はすべて国費とする」である。安倍さんほど毀誉褒貶の著しい政治家はいないような気がするのだが、あんのじょ毀と貶の人々から国葬反対の声が上がってきて、昨日は国会議事堂前で国葬反対デモが大規模にあった。久々の国会前デモである。

<狂歌>教団と縁深き方の弔いは党葬はまずい国葬にしよう

●戦場になった核発電所の恐怖

 プーチン戦争は相変わらず続いて、まるで日中十五年戦争の様相である。
 状況の新展開は、ウクライナのザポリジャ核発電所を、ロシアが制圧下に置いていることだ。ヨーロッパ最大の核発電所が戦場になってしまった。
 ウクライナロシア双方が互いに相手が攻撃し、核発電所に重大な事故が起きる危険性が現実に起きようとしている。一時は外部電源が切れるという福島なみの事故が起きた。この核発電所はロシアウクライナどちらにもとっても人質である。

 ロシアにとってはかなり冒険的な戦術であろう。もしも核発電の炉心溶融が起きる可能性ある攻撃があったなら、ロシア軍は全滅であるどころか、ロシアの国土にも大影響が出る。もちろん同時にウクライナにも冒険的な戦争にならざるを得ない。かなり大規模は各発電所であるらしいから、またもやウクライナから世界に核毒がばらまかれるだろう。

 核発電所を拠点にする戦術を、これまで当然のことに各国で研究してきただろうが、現実にこうも突然に起きるとは考えていなかったのか。日本でも全国各地にある核発電所をおさえるテロや外敵が蜂起することを考えているのだろうか。今日からIAEA調査団が入ったが、戦場の核発電所はこの後どう進むのか、世界は固唾をのんでいる

戦場となったザポリジャ核発電所

左はウクライナ発表のザポリージャ核発電所事故予想影響範囲、右は同ロシア発表
科学的根拠で作成しているのだろうが、政治的な思惑が込められているような

 おりからの「第10回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議」では、ロシアの最後までの反対で最終文書が不採択となった。決裂である。核軍縮は先が見えないままにヨロヨロと歩いている。地球はこのままどぶにはまるのか

 そこにもってきて岸田首相が、日本の核発電所の新増設をやりたいなんて言い出したのだから、たまったものではない。ウクライナの現実を見てからそう言うのだ。
 このドタバタ世界の先にやってくる新世界を見てから死のうと、好奇心を奮い起こしていたのだが、待ち受ける新世界はろくなものではないと思えてきた。
 ろくでもない晩年になったものだ。いやだいやだ、ピンピンコロナのお迎えを、今日か明日かと待ち続けるばかりに日々に戻ろう。       (20220901記)

参照:コロナ大戦+プーチン大戦おろおろ日録 
   安倍晋三暗殺事件その1その2その3その4
   伊達の眼鏡まちもり瓢論