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2024/02/14

1792【カリフォルニアの歌詠み】アリゾナの動くものなき荒野なる大岩割って初日登り来

  短歌を詠むのが今の流行らしい。わたしは短歌を詠むことはめったにしないが、狂歌をちょくちょく詠む。形式は短歌と同じだが、狂歌はダジャレと皮肉で時代を風刺するものと心得ている。

 短歌を読むことを好きである。各新聞が歌壇を設けて、読者の投稿欄としている。毎日曜日朝刊に載る「朝日歌壇」を読む。この2月11日の朝日歌壇に、知人が2首入選している。この人はちょくちょく入選する。

 まず、馬場あき子と高野公彦の二人の選者にダブル入選歌。

  動くものなきアリゾナの荒野なる大岩割って初日登り来
                 (アメリカ)大竹幾久子

 もう一首は永和弘選。

  戦禍にて生後三日で逝きし子のたった三日も人生とよぶのか
                 (アメリカ)大竹幾久子

 短歌は詠み人の口から出たら最後、その人の作品であってももう誰でもそれぞれの自己流の解釈で自由に読んでよいだろう。それが短歌を読む側の楽しみである。

 この二つの大竹幾久子作短歌を、わたし流に自由に読むことにする。それには前提がある。この作者が日本出身の人であり、今はUSAに市民権を得てカリフォルニア州に住んでいることだ。初日の歌のアリゾナは彼女の東隣の州である。その北にはネバダ州がある。

 「動くものなきアリゾナの・・」と初句と二句を七五としているが、普通なら「アリゾナの動くものなき・・」と五七順に並べるだろう(このブログ記事のタイトルのように)。この方がすらすらと読めるのに、この歌の破調は何を意味するのか、歌人の意図を勝手に考えて遊ぶ。

 アリゾナの北隣のネバダには核爆弾実験場があり、そこでは巨大爆発の火の球が、まるで太陽のように輝き、キノコ雲を天にめり込ませ、地を割って生じた大量の猛毒の放射性物質を、ネバダにはもちろん隣のアリゾナにもまき散らし降らせた。

 この歌が破調で揺らぐのは、このアリゾナの初日の出も核実験の巨大火の玉の暗喩と読むこちらの心だろう。歌人はそこを狙ったのかどうか知らない。かつて核実験初期には、このあたりの住民は、まるで遠花火を眺める如くに、核爆発火の玉やキノコ雲見物をしたそうだ。もちろんそれによる後遺症が続出したはずだ。

 そしてまたその暗喩が重要なことは、この歌人が1945年の広島で人類最初の戦争下の核爆弾を被爆している人であることだ。揺らぎつつ大地を割って昇りくる初日の出は、ヒロシマにもつながる火の玉かもしれないと、この歌人は詠んだのかと、勝手に深読みして遊べば、おめでたくない不吉な初日の出になるのだ。

 この歌人はその不吉さを詠んだとしたなら、もう一つの永田選の「戦禍にて・・・」の、たった三日の人生の赤子は、もしも生きながらえたとしても、核の火の玉のもとで逝く運命だったかもしれぬと、歌人は言外に詠んだのかも知れぬと、深読みをして遊ぶのだ。どこか不吉な遊びだ。

 このブログで大竹幾久子さんの歌について書いた記事は多い。その夫君と実兄がわたしの大学以来の畏友であるという縁がある。
●2011/09/26・カリフォルニア歌人…
   https://datey.blogspot.com/2011/09/500.html
●2012/07/31・日本人は5度目の…
   https://datey.blogspot.com/2012/07/648.html
●2012/11/12・原発事故調報告を読んだ… 
   https://datey.blogspot.com/2012/11/688.html
●2013/01/07・カリフォルニア歌人…
   https://datey.blogspot.com/2013/01/705.html
●2013/12/23・カリフォルニア閨秀歌人…
   https://datey.blogspot.com/2013/12/879.html
●2015/10/18・いまなお原爆と向き合っ…
   https://datey.blogspot.com/2015/10/1134.html
●2018/08/12・カリフォルニア夫婦歌人…
   https://datey.blogspot.com/2018/08/1156.html
●2018/12/23・カリフォルニアの旧友…
   https://datey.blogspot.com/2018/12/1175.html
●2019/03/03・カリフォルニア歌人登場…
        https://datey.blogspot.com/2019/03/1191.html
●2019/08/11・戦争の八月広島核爆弾…
   https://datey.blogspot.com/2019/08/1414.html
●2020/06/15・コロナ世界探検…
   https://datey.blogspot.com/2020/06/1469.html
●2022/10/03・朝日歌壇の歌人】カリフォルニア夫婦歌人
   https://datey.blogspot.com/2022/10/1549.html
●2024/02/14・アリゾナの動くものなき
   https://datey.blogspot.com/2024/02/1792.html

(20240214記)

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伊達美徳=まちもり散人
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2023/07/31

1698【コロナと戦争と酷暑と】歳たけてまた越ゆるかと思ひつつ命からがら戦世の夏

●七月尽

 うかうかと過ごしているうちに、7月が終わろうとしている。今月のこのブログ「伊達の眼鏡」に新規掲載記事は2件だけである。
 さすがに歳闌けると億劫になるものだと、わが身の順調なる老いぶりに感心してばかりもいられないので、7月末日にすべり込みで今月2件目記事を書いて、老いに抵抗する。

 さて盛夏そのものの日々だが、春にはこんな歌を書いていた。

 ねがはくは花のもとにて春死なむ そのきさらぎの望月の頃
西行法師(山家集)

 願わくば花の下にて春死なん その如月の望月のコロナ
街杜散人(伊達の眼鏡)

 毎春になると西行法師の歌をもじって、今年の春こそと思っている。それなのに、今やコロナ禍が明けたらしいのに、いまだに永らえているのは、どうしたことかと、うろたえるばかりの盛夏である。
 では、夏はどう詠もうかと考え、またもや西行さんにお願いすることにした。

年たけてまたこゆべしと思ひきや命なりけり佐夜の中山
西行法師 (新古今和歌集)

歳たけてまた越ゆるかと思ひつつ命からがら戦世の夏
街杜散人 (伊達の眼鏡)

 花の歌のようにうまくはないが、まあまあ本歌取りとしよう。

●老いという災禍

 コロナ世のさなかに願いが叶わなかったばかりか、いっこうに終りそうもない戦世(いくさよ)の最中(さなか)に永らえる身を嘆くばかりである。何しろ西行さんがこの歌を詠んだのは69歳のとき、今のわたしはそれより二回り以上も永らえていると知って、当惑するのである。

 老いは容赦なく身に迫る。わが身だけでなく連れ合いにも及ぶから、老老相和してばかりいられず老老相頼るようになり、更に老老介護に至る道程に入る。
 わたしは今、その老老介護という荒海か深山かわからぬ入り口あたりで戸惑っているが、幸いにして信頼のおける案内役というかリーダー格の息子がいる。世代交代するときの長い長い儀式に入ろうとしているのだと思う。

 世は暑い暑い最中である。今年はエルニーニョの影響とかで毎日が最高気温とかなんとからしい。地球温暖化による災害多発は、どうやら本当らしいと身体で感じることができる。
 この人間ひとりひとりその肉体で感じる異変が、環境問題への日常的取り組みにつながるのだろう。そう考えると、このあたりでドカンとコロナのような地球規模で同時に起こる気象災害があれば、それが塞翁が馬になるかもしれない。もっとも、自分がそれに出くわすのは嫌だだから、そのまえにおさらばしたいものだ。間に合うか。

 わたしは地上20m高さの空中陋屋住まいで、風がよく吹くので自室を冷房にすることはあまりないままに過ごす。老化進行とともに気温感度も老化進行しているようだから、自室にいて自覚せぬままに熱中症という季節流行病でポックリ逝けば、それはそれで花の下に春死ぬと同じようなものだ。

 生まれたのは15年戦争の最中、物心つけば敗戦の最中、少年時代は世界大戦で地球規模の混乱の世だった。
 さてそれが死ぬときはどのような世になっているのだろうか、平和の裡に死にたいものっだと思っていたら、なんとまあ今やコロナパンデミックとプーチン戦争そして温暖化という3大災禍で気球規模の混乱の世なのである。これにトランプという災禍が加われば、この世も末である。

●コロナという災禍

 つくづく嫌になるこの世の巡り合わせである。取り戻しようがない混乱人生である。そこでせめて好奇心を満足させてから死のうと、コロナと戦争が終わったのちにやってくるであろう変わり果てたこの世を見てから死ぬことにした。

 コロナと戦争がこの世にどのような変化をもたらし、どんな世界が来るのか、単に新しものへの興味だけではなくて、恐怖世界が来るかもしれない怖いもの見たさもある。現に地球上のあちこちで起きている強権政治とか超ポピュリズム政治とかの国が増えてくると、どうなるのかと思う。ただし、自分はもうすぐ死ぬから関係ないと、単なる好奇心のみであることも確かである。

 コロナが遂に消えたのかと思えば、そうでもないらしい。コロナ感染グラフも新聞にあるるので見れば、かつての全数把握と違うから参考値とあるが、感染者数はうなぎ上りの傾向と分る。そういえば昨日は土用の日だったからではあるまい。それにしてもウナギは高い。 

 去年夏の第8波のトップの半数近くに上昇中、しかも波の形が似てきた。だらだらと上昇中ではないのだ。これは大波というべきではないのかしら?
 これでも政府からコロナだからああせいこうせいと去年みたいに言われないのはどういうわけだろうか。

 実は、わたしの幼馴染の同年女性は、つい先日コロナにとうとう感染したというのだ。しかもその住むところは山間部の人口1万人ほどの小さな盆地である。
 それなら横浜都心に住むわたしは彼女の100倍くらいは感染確率が高い筈だが、今のところ感染していない。今できることはせいぜいマスクを忘れないようにするしかない。最近油断してすっぴん外出が多い。なんだかよく分からないけどね。

 近所の横浜観光名所の中華街や港あたりは、わんさと人間が集まってきている。夏花火イベントの日はもの凄い人出だったらしい。本当にコロナはどこかにいってしまったのか?、コロナは今頃大喜びで感染してまわっているに違いない。
 夏が終わる頃は、上のグラフの右の方はググーンと上昇しているんだろう。冗談じゃなくて年末には第九番の波の上にいることになるのかもしれない。怖くも楽しみなことである。

●戦争という災禍

 楽しみはコロナだけではない。ウクライナでのプーチン戦争の行方はもっと気になる。
 プーチンの当初侵略区域からウクライナ側の奪還への動きを見ると、去年の3月の最大侵略からは、ウクライナが今年4月末にはかなり奪還したようにみえる。
 だが6月末も7月末も地理的範囲に大差はない。ウクライナ軍が苦戦しているのだろう。

 地理的な戦況よりも気になるのは、地球規模の戦争陣営が次第に見えてくることだ。つまり、西軍にはUSA、UKなど西欧諸国のNATOの国々+日本で、東軍にはロシア、チャイナ、ベラルシ等の国々という基本構成である。これで関ケ原合戦が始まる頃、わたしはもうこの世から退散していることだろう。そうありたいものだ。

 ウクライナ危機で世界が最も憂慮しているのは、食糧問題である。地球の穀倉地帯が戦場になり、その収穫物が戦略物資になって世界をおののかせている。黒海封鎖したロシアは、ウクライナの穀物輸出船舶航行を妨害しているとんこと、戦争で腹ペコ体験者には、何ともやりきれない思いである。

 戦争期間が長くなり、拡大の敬拝が濃厚になると、そのうちに国々での食料歌稿込みが始まるだろう。そうすると、自給率が4割を切る日本、つまり食料の6割を外国からの輸入に頼る日本は餓死するしかないのか。またもや腹ペコ日本の到来である。

 そんな時に政府の考えることは、ウクライナへの武器援助であるらしい。とにかく早く戦争に勝つためには、憲法無視らしい。なんだか欲しがりません勝つまではって、聞いたことがある標語が待っているような気がする。
 そんなころになる前に私は死んでいるだろう。そうありたいものだ。

 ウクライナで戦争、中央アジアやアフリカ中部で不安定政権、東南アジアでも不安定政権、東アジアで強権チャイナと北コリア、USAでのトランプの出現による国民の大分断状況などなど、好奇心の及ぶにはあまりに多すぎる地球の騒乱に、頭がとても追いつかない。こうもあちこちで騒乱ある地球に居ると、ボケている暇がない。

 さてそろそろ台風シーズンである、今年はどうなのだろうか、暑い暑いと言っているから、大型台風がいくつもやってくるのだろうなあ。大水害が起きるだろうなあ、加えて大地震が起きるかもしれない。

 こうも外憂内観もあまりに数が多すぎると、あきらめの境地である。ちょっと安心なのはわたしには絶好の避難先があることだ。避難先をあの世にすればよいのだ。もうこれ以上逃げようがない究極の安全なところ、避難するのが楽しみでもある。
 だからこう詠うのだと、話は初めに戻る。

歳たけてまた越ゆるかと思ひつつ命からがら戦世の夏

(20230731記)

参照:コロナ大戦おろおろ日録


2023/02/06

1669【チャイナ気球事件】 そのむかし風船爆弾はるばると 今チャイナ発スパイ風船

 USA上空を真ん丸な気球がふわふわと飛んでいく。チャイナが発した何か攻撃兵器ではあるまいかと、さわぎはアメリカ大陸をつぎつぎと移動する。大陸横断しきって海に出たところで、なんと大げさなこと、USA空軍機がミサイルで撃ち落としたのは、昨日のこと。

 チャイナの政府では自分ところから発したものと認めており、民間の気象観察気球が迷い込んだとのこと、うちのものを撃ち落とすとは乱暴な奴と怒っているとか。
 いっぽうのUSA側は、チャイナ軍が送り込んだ軍事偵察気球だと言う。これから落下物を海から引き揚げて調べるらしい。

 このニュースで、わたしがすぐに連想したのは、太平洋戦争末期の日本軍が飛ばした風船爆弾である。日本国内から飛ばして偏西風に載せ、約9300のうちアメリカ大陸に到達したのは約1000、少ないながら被害を与え、広く心理的な恐怖を与えたらしい。今のウクライナ各地に飛んでくるロシアミサイルのようなものか。

そのむかし風船爆弾はるばると 今チャイナ発スパイ風船

 日本軍の風船爆弾が、今回のチャイナ発スパイ風船の元祖である。もしかして、日本のあの技術をチャイナが研究して復活させたか。
 和紙をこんにゃく糊で貼り合わせて作った直径10mほどの巨大紙風船に、爆弾をぶら下げていた「ふ号兵器」は、1944年から45年にかけて飛んだ。今回のスパイ風船は紙ではなかろうが、大きさがバス2台分ほどというから、風船爆弾より少し大きいか。(追記を参照

 風船爆弾については、わたしの大学同期生たちの証言がある。同期生のうち40人ほどでeメイルネットワークを作り、あれこれ情報交換しているが、あるときそれを使って、戦争体験を23人が語り合ったことがある。その中に風船爆弾に関する話題も行き交った。
  参照:昭和二十年それぞれの戦さ(七~八歳児の戦争体験記憶簿)

 この同期生たちが戦争終結を迎えた1945年の夏は、年齢にして8±2歳あたりであり、迎えた場所は日本列島内だけでなくて、台湾や朝鮮そして満州であった。
 興味深いので概略を紹介する。日本軍の風船爆弾のために人生を(悪い方向と良い方向に)変えた人たちが、日本にもいたのである。

  • A君の場合(場所は高崎市内)
     高崎は焼夷弾にやられて散々だったが、それは高崎では「風船爆弾」を作っていたために攻撃されたと言われた。父親が高崎の女学校長をしていて、校舎を改装して外壁を真っ黒に塗り、校舎内で女学校生達に風船爆弾作りをさせていたとて、親父は新聞紙上で徹底的に叩かれて、もはや高崎にすみたくないと郷里に戻ってしまった。

  • B君の場合(場所は東京工業大学内)
     所属していた某研究室は、戦中には風船爆弾の研究をしていたとて、次のような先輩の手記がある(一部抜粋概要)。
     陸軍では風船爆弾を「○ふ」と呼んだ。気球の皮膜は、和紙にこんにやくマンナン水溶液をコーティングして調製した。この某研では、この調製条件と皮膜の機械的性質及び水素透過速度との関係を追求した。この頃、在宅の女子学生が工大の各研究室に大勢動員されて一斉に賑やかになり女子大に変身した。連日の実験で疲れ果てていた学生たちはにわかに元気を取り戻し、研究が加速された。やがて、お似合いのカップルが誕生し、めでたくゴールインした。

 今回の大陸東方から飛んだ風船は、日本列島上空を通過したはずである。その時に、日本ではこれに誰も気がつかなかったのだろうか。アメリカ大陸と比べると細いから、風船が横断する時間が短かったので気がつかなかったのか。

 近頃は急に軍備増強中らしい自衛隊も探知できなかったのか。風船さえも探知できなくて、どこかから攻撃してくるミサイルを探知して撃ち落とすなんて可能かしら、あ、そうか、だからこそ43兆円もかけて軍備増強するって、岸田さん言ってるのかあ。

 なお風船爆弾については、このような動画がある。https://youtu.be/MSHrAk3Jb28

(20220206記)

(追記2023/02/08)今朝の新聞ニュースに、今回のスパイ風船の大きさの図があったので引用する。高さ60mとあるが、直径60mのことだろうか、いずれにしても風船爆弾とは比較にならない巨大なものである。

2023/01/22

1667【コロナ感染対策緩和】 これからもどうぞそのまま夜目遠目マスクの内の美しき人よ

熊五郎:やあ、ご隠居、元気そうですね、今日はZOOMで長屋談議とは、今どきですねえ。

ご隠居:はいはい、熊さんこんちわ、うん、こうやってPCで無駄話するってのも新鮮だね。

:それにしても同じ裏長屋に住んでこうとはねえ、どうもすごい時代になりましたね。

:ZOOMにしようよと言ったのはわたしだったがね。

●八十路のコロナ感染

:そうでしたよ、何でもご隠居の親友がコロナに感染したとかって、震えあがってこうなんですね。

:いや、震えちゃいないが、ビックリしたね、遂にコロナが身近に来たかとね。別居の息子が去年に感染したのと今回で2回驚いてるよ。

:2回で済んでるならよしとしましょうよ、それでその親友はどうしてますか。

:そう、その男はね、わたしと大学同期、同じ体育会系クラブ仲間なんだよ。

:それじゃあ立派過ぎるほどの超高齢者ですよ、基礎疾患があるのですか。

:あるんだよ、もう立派なコロナ大リスク感染者だね。実は本人とは半年以上も会ってないのだけど、メールでその知らせが来てね、でも喉が痛いだけで熱は出ないので、しばらく家で養生すればよいってさ。

:そりゃよかったですね、後遺症はないのかな。

:それはまだ分からないが、私たち同期仲間数人は大きな影響を受けている。

:まさか濃厚接触者とか、メールでそんなことないでしょ。

:メールだけでそれはないのだが、実はこの月末にそのクラブ同期の7人で飲み会をやることになっていたのをキャンセルしたんだ。せっかくの老いの楽しみがなくなった。

:そりゃ賢明なこと、ご隠居のような超高齢者が集まって飲み食いするなんて大冒険。

:うんその通りだけどね、でもねえ、そいつが治って飲み会やろうとたら、また次の誰かが感染するかも知れない、そんなことが続くと、年寄りはもう死ぬまで飲み会開催できない、つまらない人生だね。

:そうですね、年寄りはなにかやろうとしたら直ぐにやらねば、でもコロナじゃあね。

:先日ね、やはり大学寮の同期仲間9人でZOOMやったんだ、ちょいちょいやってるよ。

:顔を直接向き合わなくていいから、ZOOMって年寄り向きですね。さすが理工科系大学でですね。そういえば、近いうちに名前が科学大学って変わるんですってね。

:ガクガクするね。それがね、メールがつながる寮仲間が40人くらいいるけど、意外にもZOOMできるのは15人ほどだけなんだな。

:科学に弱くなった年寄りですね、足腰が弱っても、出会うための旅費の工面できなくても、ZOOMならなんとかなりますね。

:ところがね、足腰は元気でも目や耳が遠い老人には、ZOOMはむつかしい。そこが若いものと違うね。

:その同期老人たちはコロナには大丈夫なんですか。

:おお、それそれ、先日のZOOMでコロナ談議になり、聞けば9人中3人がコロナ感染体験者だったよ。

:おお、けっこう多いですねえ、みんな超高齢でしょ。

:そうだよ八十路半ばだよ、基礎疾患あるやつもいたけど、みんなZOOMに出てくるくらいは元気だよ。いずれも家族みんな感染して大変な目にあったが快癒したそうだ。

:後遺症はないのですか。

:それを聞いたのだが、当人はよくわからないと言っていた、まあ、年寄りボケとコロナ後遺症の区別はむつかしいかもね。

:わはは、なるほどねえ。

●コロナ対策転換は多老化対策か

:まあ、身近にはそんなことがあってね、政府はコロナと共生するんだって規制緩和だそうけど、年寄りはそうはいかないと身近にわかったね。

:政府はこのところ妙に急にコロナ共存政策への転換の様子ですね。コロナ感染者や死者の発生数が減ってきているのかと思えば、死者は第7波よりも多い、それで転換していいのでしょうかねえ。

死者も感染者もしっかりと増えているのに、、

:更に、コロナを感染法の第2類から第5類に変更するって言ってるよ、つまりコロナを流行り風邪並みの病気に格下げ、大関から前頭へ下降させるんだって、もうマスクもつけなくてよいとか。

勝手に格下げするなってコロナが大いに怒って、それならばもっとたくさん変異株をつくって、また大関復帰に頑張るぞ、なんて張り切ってるかもね。

:わはは、コロナの方は変わらないが、法律の方を変えて格下げする、どうしてかな?

  これからもどうぞそのまま夜目遠目マスクの内の美しき人よ

  格下げに落胆せずに新たなる変異株増産努力の所存

:このままにマスクもいらない、旅行も飲み会もOK、企業も出勤して来いとなると、要するにコロナ前通りの社会になる、そこにコロナだけは立派に存在して活躍する、だけど医療体制は対応しないまま。

:そうするとなんとなく感じるのは、われら老人階層ににコロナがどんどん押し寄せて来るような気がするんだよ。

:う~ん、年寄りがコロナにどんどん感染し、どんどん死んでいく、それってもしかして立派な高齢者福祉政策かもしれない、早く言えば多くなり過ぎた老人を、この辺りで政策として淘汰しようってんですよ。

:おお、そうかそうか、つまり少子化対策の向こうを張って、多老化対策だ、う~む、ありうるなあ。減るばかりの子供をどうやって増やすかが少子化対策つまり子供増加推進策であり、いっぽう、増えるばかりの老人をどうやって減らすかが多老化対策、つまり老人減少推進策であるのだな、おお、分かったよ、へん、おおきにお邪魔さま~。

:あ、いやいや、あのね、そう言えば近頃ネットで悪評判のアメリカの大学助教授の日本人の発言で、「老人集団自決」ってのがありますね。

:イェール大の成田さんて若い経済学者だろ。その言ばかりクローズアップされていて、本当はたぶん比喩的な言説だろうと思うが、社会一般ににある潜在意識なのかね。

:コロナが高齢社会と大きな関係にあることは確かだから、コロナに多老化対策をやらせるって、政治的合法的犯罪です。

:何かそれって投げ出し政策に思えるね。もう手がないから投げ出してしまって、社会の動きに任せるんだよ、それはチャイナの習さんが、準備もなく突然にゼロからウイズへとコロナ政策を転換したのと似ている。

:そう、ありゃどう見てもお手上げ投げ出し政策で、この春節の人口大移動でコロナがどうでてくるか見ものです。

:この冬の日本とチャイナとコーリアのコロナが、どういう結果になるのか、そこに老人問題がどう絡んでいるか、春になってから一番のお楽しみ、いや、心配事だね。

:その東アジア3国で、この冬の老人死亡統計に注意です。

:わたしも老人減少推進策に貢献するかな。

  少子化と多老化するこの国に老いさらばえて唯一の貢献

(20230122記)

2023/01/01

1664【コロナ大戦勝利者は】ひさかたの光のどけき春の日にしずコロナ来て咳の散るらむ

 さても今日から2023年という新年が始まる。
 で、それがどうしたって言いたいけど、絶えることなく無限に続く地球の回転に、人間が勝手に名付けた回転数というものが、年とか付きとか日とかの時間というものである。
 最初から数えて何回転目か分からないので、とりあえず有名人が生まれた年を数え初めにて、今日が2023回目というのだそうだ。
 いや、そうじゃなないと、別の時を起源にして数える人たちもいるが、世界で一番多く使われているキリスト生誕歴をわたしは使うことにしている。
 その2023回目の回転が始まった今日とその前は切れることなく続いている。
 ああ、めんどくさい、こんなことをぐだぐだい書いてる場合か。

●コロナ軍の勝利らしい

 その2022回目の回転中を去年というが、去年が酷かったと愚痴を昨日書いたが、今日もまたつづきとして、詳しく書く。なかでも新型コロナパンデミックを記録しておくのだ。新聞に昨日までは世界各国のコロナ感染者と死者の数の一覧表の抜粋がが載っていた。

 ところが今日からそれが載っていないのだ。この記事でおしまいらしい。


 それはコロナが消えたからではなくて、その真反対で、もう人間がコントロールできなくなるほどにパンデミックしてしまって、統計とることが不可能になったからだ、というのだ。
 この3年間の人間対コロナ戦争は、どうやらコロナ軍の勝利らしい。

 あのコロナと全面戦争を挑み戦ってきたチャイナ軍、そのシーチンピン大元帥が、言い方は飾っているが要するにコロナに負けてしまい、あとはかってにやれ~ってことにしたのである。12月から突然全面開放に近いらしい。そのための準備は何もしていない。
 もちろんチャイナ市民は大混乱、そして襲ってきたのは感染大爆発だそうだ。一日に百万人単位で感染者増加とか。さぞやコロナ軍は祝杯を挙げていることだろう。

 このグラフを見ると、日本の躍進ぶりが、まるでかつての経済発展のようである。

●チャイナシンドロームが来る

 お手上げチャイナのコロナ情報が日本に来なくなり、その代わりにコロナ感染観光客がどさっとやって来るらしい。そんな中でコロナ防疫作戦よりも経済優先政策日本は、この冬外来コロナや国産コロナによる第八波はどれほど隆盛するのだろうか。

 何しろ2022年大晦日の日本の感染者は10万人を超え、死者は256人だったのだから、第八波の今後の隆盛ぶり、いや防疫ぶりに期待が込められている状況なのだ。そこにチャイナシンドロームの大波が来る。



 そうなったなら、あの懐かしき緊急事態宣言を未だ行っていない岸田さん、どうするだろうか。それでも経済優先か、不人気の中で果たしてやるものか、あれこれ期待されるこの新年の冬である。
 そうだ書いておこう、わたしは5回目のワクチンを2022年12月21日に接種した。

 百人一首狂歌2首

ひさかたの光のどけき春の日にしずコロナ来て咳の散るらむ

君がため春の日にいで打つワクチンわれコロナでも風邪のふりする

  (20230101記)

2022/12/31

1663【大晦日】酷きことばかりで終わるこの年を明くれば待つは酷き年らし

熊五郎:ご隠居、とうとう今日で今年が終わりですね。

ご隠居:ああ、熊さん、いらっしゃい、うん、そりゃそうなんだけど、わたしはこれまでにもう85回も大晦日や元旦を体験したから、飽き飽きしてるんだよ。

:まったく可愛げがないなあ、明日は正月元旦、何か思うことあるでしょ。

:いや、淡々と時が過ぎ行くだけだよ。まあ、あまり長く生きてるから、思い出すことに順番記号を付けておくと検索に便利だから、日付があるんだね。

●2022十大ニュースその1:プーチン戦争

:じゃあ世間なみに、ご隠居の今年の十大ニュースは何ですか。

:あのねえ、今年は思い出すのも嫌なことが起きた年だったね、年にランキングつけるとしたら、生涯で一番いやな年になるかもしれないな。

:そうですね、この3年コロナでろくなことがなかった年が続いていたところへ、今年な2・24事件がありましたね。

:おっ、それはロシアのウクライナ侵略再開だね。2015年のクリミア略奪のつづきだが、もう10カ月もやってるのに終わらない。ロシアって意外に弱い。

:かつてのソ連の栄光を取り戻そうと弱小国をいじめるって、プーチンのバカもいい加減にしなさい、といいたい。

:このばからしい戦争を支えているのは、兵器産業だろうね。もしかして世界の景気はこれで保たれているのかもしれない。怖いねえ。

●その2:コロナパンデミック

:プーチン戦争が1番とすれば、2番はやっぱりコロナパンデミックですね。

:そうだね、実はこちらの方が問題は大きいような気がするが、3年もつづくと飽きが来るんだね。

:人間が飽きてもあちらのコロナさんはちっとも飽きていないようですよ。なんせ第八波がいまザンブリとおそってきているのですからね、日本じゃあ1日に6万人近くも感染者が増え、死者は300人近くも増えている。

:それなのにちっとも緊急事態とかって言わないねえ、もう降参です、なるようにしてくださいってことかね。

:そうなんですね、あのチャイナのシーさんところがオカシイですよね、これまでゼロコロナとか言って、めったやたらに都市ロックダウンして撲滅運動やって来たのに、12月になったら突然に規制解除って、旅行もOKになっちゃった。

:その転換が突然で社会的混乱が起きて、それが今度は感染が爆発的拡大を招いているとかって、あの強権国家はコロナに負けたのかね。どうもそれには民衆の規制反対デモがあったからしいが、そんなことで政策転換するかねえ。

:なんだか毛沢東の政策を持ち出して、転換の言い訳にしているとか。

:あそうだ、その毛沢東のスズメ駆除という大失策を思い出した、その再来かね。

:なんです、そのスズメ駆除って。

:毛沢東政権下の1950年代の終わりごろの食料確保政策として、田畑に育った穀物を食べにくるスズメ駆除を、全国一斉に人海戦術でやったんだよ。スズメは1羽もいなくなって穀物増産のはずが、逆に不作に陥ってしまった。それは昆虫の天敵のスズメがいなくなり、イナゴなどの害虫が大繁殖して穀物を食ったからだよ、慌てて外国からスズメを輸入したって話だよ。毛沢東の失敗政策のひとつだね。

:ほほう、コロナもスズメのように素人考えで駆除してはいけないって、なにか毛沢東の教訓でもあったんでしょうかね、なんだかへんですねえ。

:そのシーチンピンさんの政策転換のせいでコロナ患者は爆発的増加、それなのに海外旅行もOK,これじゃあコロナ感染観光客がどしどし日本にやってくる、日本じゃ慌てて水際政策を考え直す、なんてチャイナドサクサが日本にも及んでいるとかだよ。

:なんだ、それじゃあ、今のようないい加減な状況では困るでしょ、このへんで緊急事態宣言を、岸田さんも始めてやってはどうですかね、人気ぶり返すかも。

:経済回したい人ばかりだから、人気は落ちるだろ。まあ個人的にはとりあえずワクチン5回目を先日打ってきたよ。それくらしか庶民老人がやれる対策は見つからない。

●その3:老化転倒事故

:では第3番目はなんでしょうか。

:これはもう全く個人的なことだが、私も妻も道で転倒した事件だ、別々の時だがね、老化って恐ろしい、いつの間にか忍び寄っている、気が付いたらまっ平らな道でも転ぶようになっていた。

:そりゃ大変な事件ですね、でも死ぬようなことはない。

:いやいや、それがかえっていけないよ、転んでいっそのこと死んじまえばいいのに、中途半端に傷ついて痛いのも嫌だが、もっと困るのは骨折して寝たきり、半殺しの目にあうことだよ。

:道で転んだくらいでは死ねないだろうなあ、いや、転んだとたんに車にひかれて死ぬ確率は高いような。

:あ、そうだね、これからは車道で転ぶように努力しよう。

●ろくでもないことばかりで第4以下は無し

:さて、では4番目はなんでしょうか。

:う~む、ええと、う~ん、もうどうでもいいや、3大ニュースでおしまい。酷いことばかりの年だから、その酷いろくでもないことを思い出すのは気分が悪い。

:それじゃあ。来年の抱負はいかがですか。

:ありきたりの質問だね、ありきたりに答えれば、健康で豊かな暮らしができますようにってところかな。あ、そうだ、抱負といえば、これはどうだい、もう飽き飽きしたこの世から円滑に脱出する方法を発見したい、ってのは。今年も何人もの親しかった人たちに、先を越されてしまって悔しい思いをしている。同じこと考える超高齢者は地球上にかなり多いはずだよ、この方法を発見するとノーベル賞だね。

:まさかね、考えてみると、ご隠居たちのような超高齢者が、金もヒマも体力もまあまあそれなりにあって、自由にどこにでも行くことできた時期にコロナで禁足になり、無為に過ごさねばならない日が続き、そのうちに自由に動いてよい時が来たら老化が進んで不可能になっている、これって実にお気の毒な人生末期ですね。

:ああ、君たちの様にまた動くってチャンスがつぶれてしまった、同情してくれよ。戦争さなかで生れて気の毒、死ぬ時も戦争とコロナさ中で気の毒、われながら気の毒人生だったなあ。

:いやいやそればかりじゃないでしょ、高度成長期の豊かさにめぐまれた時もあったでしょ。

:そういうのは大企業に勤めてた人たちのことだよ、わたしのように零細企業勤めやフリーランスだったものには、そんなことはなかったよ。

酷きことばかりで終わるこの年を 明くれば待つは酷き年らし

 (20221231記)


2022/11/16

1655【禍多き星よ】コロナ禍にプーチン禍トランプ禍インフレ禍温暖禍右傾禍地球は禍星

  はや今年も11月半ば、寒い日もある秋深い日々、今日は快晴の秋晴れだった。
 その秋晴れに徘徊に出たら、なんとまあ、道路の真ん中で転倒してしまった。軽症だが、そのことは、後日に書こうと思う。たぶん老いたる身体へのショックは、ここかしこに不都合が表れるだろうから。

●コロナウィルスはまだ頑張る

 世界中が不都合な地球である。定例としてコロナのことから書いていこう。新聞の話題にコロナがほとんど出ない居日々が続く。その代わりに新聞に載るのは、漸近補助による旅行の広告である。全面広告がいくつも登場する。

 そしてまた外国人観光客の受け入れが着々と進んでいるらしい。この1か月でもう50万人もの外来客だそうである。これらが新しいコロナウィルスをもってくるに違いない。 

 では肝心のコロナウィルス感染や死亡状況は、すっかり遠のいたのかとネットサイトを見ると、なんとまあ、日本は第8波が起きようとしているのである。いいのかい。

日本コロナ最近の動きは鎌首を持ち上げているようだ、第8波到来確実!

世界コロナは全体としては落ち着きを見せるようだが、、

 日本各地での感染者は増加傾向で、すでに第6波のピークよりも高くなっている。本当にこれで観光旅行推奨、マスク不要ってのでいいのかなあ、1年前、2年前の騒ぎのころと比べてこの冷静さはどういう事なんだろうあ。コロナに慣れてしまったのかしら、でも感染したら大変な目に合うらしい。
11月15日には日本列島コロナは10万人も感染!!
防疫日本一の県は相変わらずダントツ鳥取県!!



感染世界一USAは一億人超えるか越えぬか、
東アジアでコーリアがんばるのはなぜだろう、
日本はワースト9をずっと続けている

●プーチンウィルスもまだ頑張るが?

 プーチンにも困ったものだ。このところウクライナに反攻されて、南部へルソン州では半分撤退、ようするに敗退しているとのこと。でもミサイルをあちこち遠くに飛ばしてウクライナあちこち虫食いしているらしい。

 それが昨日はなんとまあ、ミサイルを飛ばし過ぎてポーランドに打ち込んでしまったという。NATO加盟国だから大変だ。もちろんプーチンから言わせると、ウクライナの陰謀だとのこと。さてまさかと思うが納豆が出てきてネバネバが広がると、世界戦争か、、


国際藪の中ごっこだが、、さて真相は?

 プーチン戦争は世界にインフレをもたらしているそうだ。今や世界の経済は連動してしまっているのか。
トルコとアルゼンチンのインフレ突出ぶりは、なぜだろうか

 これが戦争に至る惧れが十分にあるだろう。食料とエネルギー争奪という人間の争いは絶えない。その一番大きな原因は、人間が多くはびこりすぎたからだ。ついに80億人にもなったと興の報道である。
世界人口は80億に、、!、まだまだ増えるらしいが、
次は南半球の世紀がやってくるのか
 
●トランプウィルスがまた出てくるとか?

 プーチンだけで嫌になっているのに、アメリカでトランプがまた次の大統領選挙に立候補宣言で、いい加減にしてくれ!、である。アメリカもフランスもイタリアもイスラエルも、このところの首長選挙は右翼ばかり伸長で、怖い。今に日本もか。

 私も長く生き過ぎた、そろそろ人口減少に貢献するべきかなと考えてしまう。この世にあまりにが多くなりすぎて、もういやになったのが本音だな。ああ、昨日の転倒による両腕が痛い。

コロナ禍にプーチン禍トランプ禍インフレ禍温暖禍右傾禍地球は禍星

(20221116記)

2022/09/21

1645 【新パンデミック】温暖禍コロナ禍の上にプーチン禍その先に待つ飢餓パンデミック

 コロナ禍に加えてプーチン禍の地球の今について書いておく。病気も戦争も専門的なことを知らぬ素人が書いたとて、何も変わらないだろう。だが、とにかく書いておかずにはいられないのは、大変にして奇妙極まる地球の時代のオロオロを書くしかないからだ。
 実はコロナよりもプーチンよりも前から、それらよりももっと地球の大問題は気候変動であるのだが、比べてどうも深刻さに欠けるのは、身に迫る度合いの違いだろう。

●プーチン戦争下のクリミヤ領土争いの状況

さて、まずはウクライナのプーチン戦争状況をかいつまんで書いておく。2004年のクリミア侵略からつづくロシア側のウクライナ占領状況を図で見ておく。

ウクライナへのロシア侵略状況 202002~09

ウクライナへのロシア侵略状況図 202002~09

今年2月のサイドの侵略開始以来、当初のロシア軍の侵略地は、ロシア国境側のウクライナ南部から東部を回り込んで北東部までもぐるりと広がっていたが、まずは北東部から撤退して、東部から南部へと侵略地を固めた。

ウクライナ軍は西側諸国からの武器援助を受けて、9月になってから北東部から反撃に出て失地回復が徐々に進んでいるらしい。一方ではロシア軍の士気の低さもあるという。
だが自国内情報操作もあるがロシア国民のプーチン人気は高いというし、プーチンの強気は変わらない。クリミア併合を当地の市民投票で無理やり意義付けたように、近いうちに現占領地の東南部地域でも、ロシア編入あるいは独立国化する市民投票をやるとの報道である。情報操作と軍事下での投票はもちろん投票はロシア帰属派が勝つだろう。

20220922朝日新聞朝刊
自軍の戦場での劣勢に対するプーチンのいら立ちが、核戦術に展開する可能性があるのが世界の恐怖である。それがプーチンの戦略であろう。
その濃厚な気配はヨーロッパ最大のザポリージャ核発電所を占領して戦略拠点としていることだ。更に今週になりウクライナで2番目に大きい南部の南ウクライナ核発電所周辺でミサイル攻撃があったとの報道。怖い。

この戦乱の終末が来るのは、プーチンが核爆弾を使ったときだろう。終末とはウクライナ戦争が終わって世界戦争になるという意味である。

そこで今日のこと、ロシアでは軍への国民動員方針をプーチン政権が決め、30万人に赤紙を出すという。1938年に日本は近衛政権で国家総動員法なるものが決まり、赤紙が来た私の父は中国戦線に再度出かけた。ロシアでも再度の兵役に泣く人たちがいるのだろう。

(20220922追記)今日のTwitterの投稿記事に、ロシアではモスクワやペテルブルグで大規模な動員反対デモが起き、ジョージアやフィンランドとの国境には出国者たちが列をなしているとのこと。

●「飢餓パンデミック」が始まっている

ところが実は事実上は世界戦争が始まっているのだ。エネルギー戦争食料戦争という、いろいろな戦争の中での非常に重要な流れである。戦争は民族戦争・宗教戦争・領土戦争・文化戦争などいろいろな姿があるが、中でもエネルギーと食料の分捕り合戦がもっとも基本にあることは、日本の15年戦争に典型的に表れたとおりである。

大日本帝国は石油を求めて南方へ、食料を求めて大陸方面へと侵略して、15年間も戦って負けたのだ。そのさなかに生まれた私の体験は、食料戦争による腹ペコの日々であり、これが戦争への恨みとなっている。

食料戦争は、すでに気候変動によって地球上の食料需給変動が飢饉を招くとされていたのに加えて、2020年からのコロナパンデミックにより、各国ごとに食糧囲い込みが飢饉を更に深刻化するとみられていた。

そこへもってきて2022年からのプーチン戦争である。国連食糧農業機関(FAO)によると、ロシア産小麦の輸出シェアは19%と世界最大であり、ウクライナ産の9%とあわせると世界の小麦輸出の約3割を占める。世界の穀倉地帯からの食料供給が滞る状況が始まり、アフリカや中東では大量餓死が起きる危険性が非常に高いとされている。

もともと地球では慢性的に食糧不足に苦しむ人が8億人もいる、つまり世界人口の9人に一人もいるが、コロナ化で急増しているとされる(WFP)。国連やFAOの活動に期待するばかりであるが、プーチンが世界の連帯を断ち切ろうとしている現況がある。

どうやら食糧危機への悪循環が起きようとして、世界はコロナパンデミックよりも怖い「飢饉パンデミック」突入の懸念もある。

温暖禍コロナ禍のうえにプーチン禍その先に待つ飢餓パンデミック

●このところの物価上昇は飢饉への前触れか

食料自給率が低すぎる日本(2010年度)

2021年コロナから急上昇の世界食糧価格の変動

食料自給率の低い日本も、飢饉になる恐れが高い。世界の食糧の基本は小麦だが、日本の小麦輸入はアメリカ、カナダ、オーストラリアなので、プーチン戦争の直接影響がないようにだが、価格上昇の影響を大きく受けるからヒトゴトではない。

日本はコメ生産だけが自給率100パーセントなので、パンやウドンラーメンをやめて米の飯を食うようにするしかない。あの戦争直後のころの腹ペコの経験は2度とご免であるが、そのころ食えなかった米の飯を食うのが日本の飢饉回避策というのが、何とも皮肉である。

それにしてもこのところの物価上昇の激しさは、政治がおかしいのだろう。
わたしが物価上昇の波をザンブリと被ったのは、この10月から医療費の窓口負担がこれまでの2倍になったことだ。後期高齢者の医療費改定とはこういうことだったのか。末期高齢者になっても医者にかかれない身分になってしまったのが、なんとも皮肉である。

こうなったのは高齢者たちがしょっちゅう医者通いするからだろうが、わたしは明らかに被害者だ。だってめったに医者に行かないで、高い保険料ばかり払い続けてきたのだから。わたしには「かかりつけ医者」なんてものはない。最近1年ほどのうちに珍しくも4回も医者通いしたのは無料のコロナワクチン注射、何とも皮肉である。

あ、そうだ、今年になって珍しくも値下げしたものがあったぞ、それは年金である。老人が節約できるのは食料だけであるから、行く先は腹ペコ餓死しかないのだ。いまや踏んだり蹴ったりされているのは、暗殺国葬アベ政権時代の政策のせいだな、と恨み言も、。

●ことはみな異常気象からか
ときどき考えるのだが、コロナ禍に加えてプーチン禍という地球規模の騒乱、ついでに日本のカルト禍も加えようか、これらの災禍はすべて地球気候変動に起因する現象かもしれぬと、。

これは一種の陰謀説で、しかも地球がその陰謀者であるという説になるので、かなり無責任な説であることは承知しているが、面白い(面白がってはいられないが)。

まずコロナウィルスの発生とパンデミック的拡大は、温暖化した地球上で今やウィルスは人間の後を狙う地球征服者として登場してきた、増えすぎた人間という種の数量調整を行いつつあるのだ、と考える。

プーチン戦争も、地球上に繁殖しすぎた人間を気候変動が数量調整にとりかかっていると考えようか。エネルギーと食料の重要な供給領域が騒乱の原因となっているのは、それが最も人間の数量調整の根本にあるからだ、と考える。

日本のカルト騒ぎも、その一環かも知れぬ、次々とこれから暗殺が起きるかもしれぬ、と考える。などと一人で妄想にふける分には勝手放題だが、文に書いているとバカらしくなってきたので、この辺で思考停止する。

何しろこのブログは、末期高齢者の日々にあるわたしのボケ具合判定のために書いているのだから、支離滅裂になってついにボケたと判定されるのもしゃくだ。
とにかく、戦争さなかに生まれて、死ぬ時もそれにふさわしく、世界危機パンデミックの世なのである、ヤレヤレ、、。(20220921記)