2014/12/29

1043美しい夕焼け冨士には鉄塔と電線がよく似合う??

 知人のC野さんが、夕焼け冨士を撮ったと、FACEBAKAに掲載をされた。
 おお、これは素晴らしい、ふむ、ふむ、ちょっと戯造したくなった。
 このどちらがオリジナルか、お分かりですよね。
 でも、どちらがお好きか、人さまざまかもしれない。
 勝手に戯造加工して、勝手にここに引用して、C野さん、ごめんなさい。

 ついでにこちらもごらんください。一番最後に田楽富士も登場します。



2014/12/28

1042こんな本がベストセラーとはわたしは世の中からすっかり外れた

 本棚が積ン読本ばかりになったので、本を買わないことにして、もう2年経つ。だから、世の中の人々が、どんな本を買っているかもわからない。
 ところが、こんなリストを載せた新聞記事がある(2014年12月28日、朝日新聞東京版)。2013年12月から今年の11月までに売れた本のベスト20ランキングである。
これを見て驚いたのは、どれひとつ読んでいないどころか、聞いたこともない本ばかり。聞いたことのある著者名もいくつかあるが、その人たちの著作を読んだこともまったくない。
 それらの内容を題名と著者だけから推察すると、フィクションは池井戸と村上の2件だけ、大衆小説も売れないらしい。
 最近、本屋で平積みが目立つ右より本も1件、末尾に位置を占めている。

 売れてるのは、心や身体の健康とか自己啓発とか人生論とか、要するに実用書であるらしい。
 へえ~、そういうもんなのかあ、でも、昔からこういう傾向だったんだろうか?
 
 なんにしても、わたしは世の中の流れから、すっかり外れてきたことは確かである。
 世の中から外れたといえば、先般の今年の流行語を知らないかったこともあるし、NHK紅白歌合戦への出演歌手たちのほとんどを知らないってことも、もう驚くことではなくなった。

2014/12/23

1041朝日新聞は謝罪するしないはどうでもよいことだったらしい

 今朝の朝日新聞には、例の戦争慰安婦報道間違いなんじゃらかんじゃらドサクサ事件について、何ページも何ページも使って、謝っている。
 まあ、朝日新聞社にとっては大事件だったのだろうが、あんたのところの内部問題について謝るのに、わたしがなんで金を払って読まされるのか、そこんところがなんとも釈然としない。
 謝るのに金を払わせるって、どういう心臓の持ち主なのか、どういう魂胆か。
 なんにしても、少なくとも今日の新聞は、タダにしろ。以前の間違い報道の日の新聞もタダにしてほしいけど、まあ、そこまでは言わないからね。

 さて、今朝の朝日新聞記事の一部をここに載せる。
 「池上氏のコラム『新聞ななめ読み』の掲載見送りも、『謝罪しない』という方針にこだわった当時の経営トップの判断の誤りでした」

 あのなあ、これじゃあ「謝罪しない」って方針は、どうでもよいことだったんだね。へえ、そうなのかい。
 だって、「こだわる」って日本語は、、「どうでもよいことにとらわれる」って意味なんだよ。辞書引いてごらん。

 まあ、近ごろ世の中は、「こだわる」の使い方を、「何でもかんでも固執すること」って意味に使うようになってしまって、言葉の意味が変質しているようだから、しょうがないか。
 でもねえ、言葉でもって飯を食う朝日新聞が、言葉で敗北した記事だからと言って、こんな重要なところで間違い日本語をおつかいになるのは、いかがなものでしょうかねえ。

 てな具合で、ことの本質の方には立ち入らない、斜に構えた朝日新聞批判でした。
 なお、第三者委員会報告の中で、たった一人だけの女性委員のご意見が、最もわたしの心に響きました。

◆参照「菅さんには諫早も沖縄も些細なことか
http://datey.blogspot.jp/2010/12/360.html
 

2014/12/21

1040東京駅開業百年赤レンガ駅舎復元に浮かれて戦災遺構消滅問題をだれも問わない

 今日の新聞(2014年12月21日朝日新聞東京版)のふたつ並ぶ記事に注目する。
 記事のひとつは、「赤い駅舎守った愛」なんておセンチな見出しで、赤レンガの東京駅が開業から100年目を迎えたこと、その建物が戦災で当初とは変わっていた姿を昔に復元したことである。復元を賛美している調子である。

 もうひとつは、{宮城・岩手 大型遺構は取り壊しも」とのみだしで、東北の街に散在する東日本大震災の大きな災厄を記念する遺構や遺物を、どのようにして保存をどうするか現地ではいろいろと動きがあるが、大型の建物の類はほとんど壊されつつあるというのである。

 この二つの記事は別ページながら隣り合わせに載っていて、新聞屋は意図としなかったかもしれないが、読みようによっては重要な関係がある。
 一方は戦前の有名建築を市民たちが努力して保存復元に持ち込んだとするものだが、もう一方の方は、あれから3年余でもうその災害遺構を壊しているとして、対照的な態度であることの記事である。
 
 だが、わたしが読めば、どちらの記事も災害遺構の扱いについて、どうも冷淡で災害を忘れたがる日本人たちについての記事である。
 というと、たいていの人は、東日本大震災の遺構については災害のことだけど、赤レンガの東京駅がどうして災害遺構に冷淡な日本人の話なんだよ、と思うだろう。
 実は、復元前の赤レンガ東京駅舎は、日本に2つしかない第2次世界大戦の壮大なる災害遺構建築だったのである。それを復元によって事実上の取り壊してしまった。

 二つしかないと書いたが、そのもうひとつは広島の原爆ドームである。あちらは幸いにして復元されないで、原爆の悲惨さをそのままに今も建っている。
 東京駅は1945年5月にアメリカ軍の空爆によって炎上し、レンガとコンクリートの骨だけになったものを、あの物資のない時代に2年がかりで修復した、あの不幸な時代の記念的建築であった。
 日本の戦争の悲劇ばかりか、そこからの復興への歩み出しを体現する、実に貴重な建築だったのだ。日本人のほとんどが一度くらいはここを利用したことがある有名建築だった。

 いまからちょうど百年前の1914年開業から、1945年空爆炎上までの存続期間は31年だった。そして修復開業した戦後の姿が出現した1947年から、復元工事で消え去る2007年までの期間は60年間だった。戦前の姿よりも戦後の方が、2倍も存続していたのだ。
 わたしたちが知っている戦後復興の東京駅は、復元という美名に聞こえる義挙(偽挙)で、戦争という大災害遺構を消滅させてしまった。

 ここに至る間に、原爆ドームの様に戦争の悲劇の記念碑としての保存価値を論じた気配はない。
 1947年よりも1914年の方が昔だから、なんでもかんでも昔の方が良いという今の世の昔帰りの風潮は政治のトップに典型的だが、庶民も今回の衆議院翼賛選挙で見る様にそうらしいばかりか、建築史学者も建築家たちもそうらしい。
 戦争で被災した建築なんか見たくもない、でも新建築の建て替えるのも時代の風潮からダメらしいから、この際ちょうどよいから容積率を売った金で、昔の姿に建て直そうってことにしたのかもしれない。

 そうやって出現した金ピカ東京駅は、ディズニーランドさながらのミーハー的姿で、まさにミーハーにもてはやされている。
 今日のニュースによれば、記念の特別デザイン乗車カードを買う人たちが何千人も集まってきて混乱大騒ぎになったとか、まさにミーハーテーマパーク化は成功した証拠である。
 それにしても、なんで大勢の大人たちがこんな子供じみた騒ぎを起こすのか、私には世の中を理解不能になってしまった。

 建築を文化として保存することに意味を忘れてしまったらしい。単に懐古趣味の成金の産物に成り果てたようだ。
 文化人類学で文化とは、人間の行為の総体をいうから、戦争という人間の最悪の行為も文化である。福島の核毒事故(原発事故のこと)も文化である。そしていずれも忘れないように記念遺跡を後世に伝えることも文化の行為である。
 したがって、金ぴか復元建築も新たな歴史文化に踏みだしたことになるのだ。また30年後に起きる戦争で焼けることになり、それを修復復興してから60年目にまた昔の昔の姿に復元する、なんてことを繰り返すのであろう。それもまた人間の文化であり、歴史である。

 さて、東北の被災地に横たわる被災建築遺構は、どのような思想をもって後世に伝えることができるのか、あるいはできないのか、なかなか興味深いことである。
 なかでも人災として戦争にもひとしい大災厄の原発事故による核毒被災遺構をどう扱うか、これには最も注目していきたい。
 わたしは福島原発を世界文化遺産と世界記録遺産に登録するように唱えているんだが、だれも注目してくれない。

再び唱える「福島原発を世界遺産に」
http://datey.blogspot.jp/p/2011321-httpdatey.html
 

◆「東京駅復元反対論」(まちもり散人サイト)については下記を参照
https://sites.google.com/site/machimorig0/#tokyoeki


2014/12/16

1039懐かしや郷土伝統芸能「備中神楽」を東京新橋のビルの中で見てきた

「よいとまあたあ、やあはあ、ドンドン、よいとそうりゃあ、はあ、ドンドドン、ドン、」

 太鼓に乗ったどこか間延びした調子のお囃子が、東京の繁華街のビルのイベント会場に響く。
 わたしは少年時の記憶を少しづつ思い出しながら眺めている。目の前の神楽舞の動きよりも、囃子の音が記憶を引き出す。
 東京・新橋であった「備中神楽」(びっちゅうかぐら)の公演を見てきた。(2014年12月14日)

 わたしは備中地方の高梁盆地にある神社の生れだから、少年時は毎年の夏祭りの夜は、生家の前の広場で行われる奉納神楽を見て育った。
 暗い社叢林の中の境内広場に、その夜のためだけに仮設の神楽舞台が裸電球に照らされて出現する。ここで神楽舞を神に奉納するのである。
 大勢の見物客が取り囲に中で、暗くなるころから始まり夜更けに終了する。
 最後のあたりの演目、大スペクタクル出し物のヤマタノオロチ退治を見たいから、眠いのを我慢したものだ。

 故郷を出てから久しく観る機会はなかったが、十数年前に三宅坂にある国立劇場で備中神楽の公演があり、懐かしく思って観に行った。
 ところが、わたしが少年時に見たことのない神楽だった。調べてみるとそれは「荒神神楽」(こうじんかぐら)と呼ばれていて、神社の祭礼で舞われる「宮神楽」とは、重なりあう演目もあるが、基本的には異なるものであった。
●大蛇退治
https://youtu.be/l9oxzPesw0Y
わたしの少年時に心を躍らせたヤマタノオロチ退治は、荒神神楽にはなくて、宮神楽の出し物だったのだ。
 今回、新橋でヤマタノオロチ公演するときいたので、これは行かねばならない。

 ほかの地域の特徴的な郷土芸能を見たのは、若狭の風祇能、山形の黒川能、宮崎の高千穂夜神楽、福井の池田水海田楽舞である。
 黒川能、高千穂夜神楽、水海田楽舞は、集落をあげての芸能を中心とする神社祭礼である。集落の人たちが演者となって舞うから、まさに地域の人たちの自分たち自身のための芸能である。
 それに対して備中神楽は、備中地方の各所に複数の神楽を舞うプロもしくはセミプロの結社(社中)があり、神社の祭礼や荒神祭りに依頼されて出演するのであるから、住民自身が舞う芸能ではない。だから、その舞は素人ではできない技術を持っている。
 若狭の風祇能も、能舞の結社が行っているから備中神楽と同様である。
 集落民たちが舞う黒川能や高千穂夜神楽には、それなりのひなびた良さがあるのだが、舞にキレがないのは仕方がない。
 備中神楽は修練を経たプロの舞だから、舞のキレは決まっているし、激しい刀剣や長刀による大立ち回りは、まさに迫力満点である。
恵比寿舞

 長い時間がかかる一連の神楽の中で、観客を飽きさせないように途中で道化師が登場する演目もある。ヤマタノオロチ退治のために大蛇に飲ませる毒入り酒を造る場面がその典型であり、新橋でもあった。
 面白おかしいことを、囃子方の太鼓とかけあいながら言うのだが、少年時に頃に聞いたときは、芸能ではよくあることだが、かなりの頻度で卑猥なエロ話があった。もっとも少年にどこまでわかっていたか疑問だが。
 新橋では、エロ話はなかったのは、いまはもうやらないのか、場所柄をわきまえて言わなかったのか、どちらなんだろうか。若干の世相風刺があった。
 ただ、こちらが大人というか年寄りになって、笑いの質を問うようになってしまい、その点ではどうも笑いに乗れなかった。


 今回は抜粋だったが、はじめからしまいまで通しで、いつの日か何時間かかけてみたいものである。
 今では備中神楽も、ウエブサイトで見ることができるが、それでは迫力がない。ネットで石見神楽の大蛇退治を見ると、ド派手なカラー大蛇が何匹も登場して、まったくもって見世物化しているらしい。
 備中神楽はどうなの知らないが、祭礼が減少した現代に郷土芸能が生き残るには、そういうことが必要にもなっているのだろう。
 
 今回の新橋での公演を、主催者の了解を得て動画でも撮ってきたので、その一部をご覧ください。 
●大蛇退治
https://youtu.be/l9oxzPesw0Y
●大黒舞
http://youtu.be/o_NxsfV4WnY

伊達の眼鏡内の関連ページ
◆池田:能楽で地域興し(2001,2003)
https://sites.google.com/site/machimorig0/ikeda-dengakumai
◆高千穂夜神楽(2008)
http://datey.blogspot.jp/2008/12/blog-post.html
◆高千穂夜神楽(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=icokd9I61GY

2014/12/14

1038新国立競技場案への批判にザハ・ハディド女史が反論してるけど次元が低い

 オリンピックの主会場となる国立競技場のコンペ当選設計案について、日本の建築家たちがいろいろと異義を唱えている。
 これに対して、その当選者の建築家ザハ・ハディドからの反論が、あるウェブサイトに載っている。
 
 Zaha Hadid says Tokyo stadium criticismis "embarrassing" for Japanese architects

 彼女がこれまでにも反論してたのかどうか知らないが、わたしははじめて読んだ。
 このサイトがどういう素性か知らないし、インタビューに答えた発言の一部らしいから、どの程度これを信用してよいかわからないが、わたしのミーハー感覚としては面白かった。

 ここに、その記事の中の彼女の発言部分と、わたしの駄訳を載せておく。
 なんだか次元の低い反論になってしまったなあ。

"I think it's embarrassing for them, that's all I can say,"
"I understand it's their town. But they're hypocrites."
"They don't want a foreigner to build in Tokyo for a national stadium,"
"On the other hand, they all have work abroad. Whether it's Sejima, Toyo Ito, or Maki or Isozaki or Kengo Kuma."
"The fact that they lost is their problem, they lost the competition,"
"If they are against the idea of doing a stadium on that site, I don't think they should have entered the competition."
"Many of them were friends of mine, actually the ones which I supported before like Toyo Ito, who I worked with on a project in London. I've known him for a long time."
"It saddens me,"
"What can I do? They're going ahead with it irrespective. So..."

「こういっちゃなんだけどさ、あの人たち恥ずかしくないのかしら。
 たしかにご自分の街のことよね、だからって、すっかり良い子ぶっちゃって。
 要するにガイジンに国立なる競技場をやらせるのが嫌なんでしょ。
 そのくせ、妹島だって伊東だって槙だって磯崎だって隈だって、
 みんな外国で仕事してるんだもんねえ。
 ま、コンペに負けたってことが癪なんでしょ。
 あそこんところに国立競技場をつくるのに反対なら、
 なんでコンペに応募したのよ、するべきじゃないわよ。
 あの人たちにはわたしの友人たちもいるのよ、
 中でも伊東はロンドンのプロジェクトを手伝ってからこっち、
 ずーっと知ってる仲だから悲しいなあ。
 どうするかなあ、知らない間にあれこれ言われつづけてる。さ~て、、」

 伊東みたいに落選してから文句つけると、こう言われちゃうよなあ。

関連ページ
◆【五輪騒動】新国立競技場・神宮外苑・2020五輪運動会騒動瓢論
http://datey.blogspot.jp/p/866-httpdatey.html

2014/12/13

1037明日は衆院選挙投票日、また体制翼賛選挙かなあ、やンなっちゃうよ

 今日、わたしの家の家賃が減額(たった2.4%だが)になるという知らせが、大家の県公社から届いた。
 ここに引っ越してきて12年、これまで3回値上げばかりで、いくら借家主義者のわたしでも、どうも大変だよなあ、困ったなと思っていたところだった。
 それが今回初めて値下げとは、これってアホのミックスのせいなのかしら。

 だとしたら、この方向を支持したいから、明日の衆院選挙は投票に行かないでもいいな、だって、ほっときゃ自民党大勝って、そんな与太話が横行してるんだもの。
 でも待てよ、アホのミックスってのは、たしか物価を上げよう、デフレから脱却とか言ってたような気がする。
 あ、そりゃ困る、せっかく値下げになった家賃が、また上がるじゃんかよ。

 デフレの波が、今ごろになってようやく、わたしの懐にも及んできたのだから、この方向を維持しなければならない。
 ってことは、明日は投票に行って、どこかの人か党か、デフレ政策をやりますってのを探して、投票用紙に書いてこようかな。そういう候補者っているのかなあ?

 ところで、選挙となるといつもは東京あたりで登場してくる、いわゆるホーマツさんが、今年は全然見えないのは、いったいどうしたことだろうか。
 実体はホーマツの党があるにはあるけどね。
 おなじみさんは、例のドクターおひとりしかいなようだ。マックアカサカさんは、おげんきですかあ~。

 でもどこかにホーマツ氏がいるかもしれないと、ヒマなので全国を探したら、いたいた、北海道でそれらしい党名(比例候補2人)を発見した。ほほ~、やるねえ、落し噺を地で行くか、、。

 ところで、懲りもせずにこの選挙も憲法違反になるだろうが、票の地域格差を測るサイトがあったので、わたしの選挙区を測ってみたら、こんなありさまである。
これみると馬鹿らしくなって、もう投票に行かないって思ってしまうよなあ、、困ったな。
 
とにかく、またもや大勢(体制か耐性か)翼賛選挙になるって前評判通りにならないことを、切に切に期待するばかり。


2014/12/12

1036落選させたい投票をしたい党首顔写真判断

熊五郎 ご隠居、写真並べて何してるんです。


ご隠居 おや、熊さん、うん、今ね、見合いしてるんだよ。


 その写真の顔はどれも見たことあるような人ばかりですねえ、あ、政党党首だ。

 そう、これはね選挙公報に載ってる党首の写真だよ。

 そんなもの集めて、なにしてるんですかい、だって、ご隠居は投票行かない主義者でしょ。

 そうなんだけどね、選挙公報ってのが来たんで、暇つぶしに見てたら、今はこんなにもたくさんの政党があるんだなあ、親玉はどんな顔なんだろって眺めてるんだよ。

 あ、そうか、ご隠居はテレビ嫌いだから、党首の顔を知らないんですね。


 そうなんだよ、投票に行かないから政党の名前も知らないぞ、えへん。


   ◆

熊 自慢してもしょうがないでしょ。で、写真見て何かわかりましたか。


隠 うん、ひとりだけ妙に気になる写真がある。どこのどなたか知らないけどね。

熊 どれどれ、あ、その顔はアベさんですよ、ほれ、アベノミクスのアベさんですよ。

隠 ほう、これがアホノミックスって、阿呆の詰め合わせの親分かい。

熊 で、なにが気になるんです。

隠 この写真だけがこちらに正面向いていないんだよ。そっぽ、あさって、上の方を向いて、顔をそむけている、なにかやましいことがあるんだろうか。

熊 お、そういや、この人だけですねえ。

隠 しかも、こちらから見る視線を見上げさせてるんだな、仰ぎ見させるんだな、なんか、失礼な奴。そうか、このお人があのエライアベサンなのかい、やっぱり偉い人の写真は写し方違うもんだねえ。

熊 そういうもんですかねえ。他の人はどうなんですか。

  ◆

隠 もう一人、不気味な人もいるね、これだよ、笑いながら噛みつかれちゃあたまんないね。

熊 そりゃオザワさんでしょ、コワモテを微笑で何とかしようって、、。

隠 こういうの微笑って言わないよ。

  ◆

熊 で、こうって顔占いして、今度の選挙には投票に行くんですか。

隠 うん、いや、いい顔がないから行かないことにしようかな。

熊 しょうがないね、でもねえ棄権しちゃいけませんよ、棄権が多いと世の中よい方に変らないと世間じゃ言ってますよ。

隠 おやそうかい、投票に行かない人が多いと、変化はないのかい、それはおかしいよ。だってね、もしもだよ、だれも投票に行かなかったら全員落選で大変化だよ。

熊 いや、少なくとも候補者は行きますよ。

隠 候補者だけが行ったとしても、全員が一票づつだよ、こういう時はどうするんだろ、ジャンケンポイって、勝ったヤツが当選、やっぱり大変革だな。

   ◆

熊 しょうがないね、また投票に行かないんですか。

隠 あのね、この前の選挙も憲法違反だったんだよ、でね、この選挙も憲法違反になる可能性が高いんだよ、おまえな、選挙に行くと憲法違反の犯人になるんだよ、罪人だよ、憲法ってのは一番エライ法律だよ、だから、たぶん、違反したら死刑になるんだぞ。

熊 まさか。憲法違反の選挙で選ばれた議員がつくった法律は憲法違反なんでしょうかね。

隠 そうだよ、おれたちはいま、虚構の法に縛られてんだよ。実は無法社会なんだよ。

熊 ご隠居の勝手アナ―キイにも困ったもんだ。

   ◆


隠 実を言うとね、むかし若いころは選挙投票に行ってたんだよ、でもね、わたしが票に書いた人は毎回必ず落選するんだよ。

熊 特定の政治家を応援してたんでしょ。

隠 いや、転勤が多かったからあちこちで投票したよ。でも、どこでもそうなんだよ。気の毒になってねえ。わたしが票を入れると落選するジンクスがある。

熊 まさか。

隠 こうなりゃ、落選させたい奴に票を入れりゃいいのだと気がついてね、ある時そうして見たんだよ、そしたらそいつが当選してねえ、で、懲りたので、もうやめたってことにしたんだよ。

熊 そうだ、投票するとき各人2票にして、一票は当選させたい方、もう一票は落選させたい方に入れるようにすればいいんですよ。プラスマイナスの差で当落がきまる、ってのはどうです。

隠 お、おまえ、いい考えだよ、そうすりゃ、わたしも投票に行くよ、棄権がウンと減ると思うよ、

(顔写真は順不同、選挙公報をスキャンしたままで加工していません)

2014/12/09

1035いつも冬野菜の季節になれば友人の畑で美味いダイコンを収穫

 毎年の今ごろ、年寄り遊び仲間の中の一人が耕作するする市民農園に赴き、たくさん冬野菜を収穫して頂戴してくる。
 年中行事になっているが、いつまで続くか。

 耕作する友人のほうは、一年中いろいろと手間をかけているのだが、こちらは育った頃に畑を訪ねて行って、このダイコンいいなあ、この水菜もほしい、この白菜が美味そうだ、青梗菜も立派だねえなどなど、口で褒めるだけで新鮮野菜を手に入れることができる。
 実にどうもありがたいことである。

 今年も二人の仲間で押しかけて、太いダイコン2本、水菜6株、白菜3株をそれぞれいただいた。ダイコンって、水ばっかりなのに、意外に重いものである。
 さてどうやって食おうか、とりあえずは水菜を浅漬けしておいた。

 このダイコンの写真は、その畑で収穫したものである(今年の作ではない)。
 畑でこれを製作した友人は「ポルノダイコン」と名付けているが、わたしは「エロダイコン」と名付けた。どちらが正しい命名か、論争は決着していない。
 友人によれば、最近は畑作りの腕前が向上したので、エロダイコンが発生しなくなったそうだ。でもこういう付加価値のある野菜づくり技術も大切だと思うが、どうなんだろうか。

2014/12/08

1034太平洋戦争開始記念の日に思い出す母の号泣と父の十五年戦争

 今日は12月8日、1941年に日本が太平洋戦争に突入した日、もちろん幼児のわたしのその日の記憶はない。平和な田舎町だったから戦災はなかったが、戦後の飢餓の日々が戦禍であった。
 だが、わたしにはひとつだけ、この戦争に関して強烈な記憶がある。

 1943年12月27日、わたしの父は戦いの場に召集された。家族や親戚あるいは神社関係者で、兵役に赴く父が出発する鉄道駅まで見送りに行った。わたしの記憶はその直後のことである。
 家に戻った途端、母が突然に号泣しだした。和服の羽織も脱がずに畳にうつ伏して、顔を両手で覆って声をあげて泣いている。
 幼児のわたしは、そのそばでなすべきこともわからなくて、呆然と座っているばかり。

 父は、その前の兵役、つまり1937年に始まった日中戦争(支那事変)から、1941年の5月に帰還したばかりだったのだ。
 実はその前の戦争である「満州事変」でも、父は兵役に就き中国戦線に行ったのだから、これで3度目の戦争である。この年には3人の子の父となろうとしていた。
 1931年からの15年戦争に、念入りに3度も出かけた人だった。しかもただの一兵卒として。

 その頃は戦局は危ういことは、身の回りに戦死者が多くなったことから一般人もうすうすは分かっていた。
 そんなときにまたもや兵役召集だから、父も母も覚悟が要ったことだろう。それが母の号泣となったにちがいない。
 しばらくして、表に客の声がした。母はさっと立ち上がり、涙をぬぐいつつわたしに言った。
「今、泣いてたことは、言っちゃいけないよ」
 銃後の母は、泣いた悲しんだりしては、非国民なのだ。
 幸いにして父は1945年8月末日に帰宅した。姫路で南方戦線に行きを待っていたが、輸送されるべき船がなくなって免れ、小田原に行って本土決戦に備えていたのだった。
1945年8月の敗戦を、父は足柄平野を見下す台地で
上陸してくる米軍を本土決戦とて迎え撃つ陣地作りの穴掘りをしていたらしい
毎年、戦争の記念日が来ると、このことを思い出す。
 あのことのあとは、ひもじい日々が続いたことが、わたしの記憶の中の戦争の悲惨さであるが、あんなに母を泣かせるようなことは、幸いにしてこの年までなかった平和な日々だった。
 だが、記憶が遠くなった日々、そしてあの時代を知らない人たちがリーダーとなった世の中、なんだか大丈夫かと言いたい気分ではある。
 とにかく、あの母を号泣させるようなことは、2度とゴメンである。

関連ページ  ◆「少年の日の戦争」    父の十五年戦争

2014/12/02

1033【言葉の酔時記】今年も流行語が不可解、もう流行から遅れるのが自慢になってきた

2014年現代用語の基礎知識選 ・流行語大賞 発表2014年12月1日
 自慢じゃないが、わたしが知ってるのは、たった2つだけだぞ(◎印)。
×ダメよ~ダメダメ(日本エレキテル連合):ぜんぜん知らんな
◎集団的自衛権(受賞者辞退):知ってるよ、でも、なんで辞退するんだよ~、「流行語大賞をいただきましたアベでございます。それほど集団的自衛権はシッカリ流行しているのであります」なんて選挙宣伝になる、。
×ありのままで(ディズニー『アナと雪の女王』チーム):聞いたことあるような、でも全然知らん。
×カープ女子(石田敦子さん):全く知らんわい。曲がった女の子?
×壁ドン(映画「L?DK」):なんのこっちゃ。
◎危険ドラッグ(古屋圭司さん):新聞で読んで知ってるけど、なんで古屋なんだよ、あのロレロレドライバー殺人犯にしなさいよ。
×ごきげんよう(美輪明宏さん):これって日常会話ザアマショ、なぜ流行語ザマスカ。
×マタハラ(杉浦浩美さん):股と腹がデブなのか。
×妖怪ウォッチ(日野晃博さん):知らん知らん。
×レジェンド(葛西紀明さん、青木功さん、山本昌広さん):なんだろ、ホンダの宣伝マンかい。

 ところで、以前にも流行語についてこのブログに書いたような気がして、検索したら、あった。

◆2011年12月2日◆543知らない流行語大賞2011
帰宅難民

×こだまでしょうか:これってTVCMらしいが、「のぞみ」や「ひかり」じゃなくて「こだま」にも乗ろうってJR東海の広告なのであろう。なんでこれが流行なの?
3.11
スマホ
どじょう内閣
×どや顔:ドヤに泊まっている人の顔のことなんだろうなあ。
なでしこジャパン
風評被害
×ラブ注入
 要するにTV番組を見ないと流行遅れになるらしい、という程度のことである。
 で、結構震災関係言葉が多いのに、どうして「脱原発」と「想定外」が入らないのだろうか。「TPP]とか「ユーロ危機」がなぜ入らないのか。
 どうやらイデオロギー的なにおいのする言葉を避けているらしい。そこにこの賞のがどの程度のものかを物語るものがある。

◆2009年12月2日◆209知らない新語流行語大賞
政権交代:もちろん知っている。だが、これは新語じゃないが流行語か?
×こども店長:ってなんだ?
事業仕分:あまりに有名になった。新語のように聞こえる。
新型インフルエンザ:もちろん承知。未だかかっていないけど。
×草食男子:要するによわよわしい男ってことか?
脱官僚:新語じゃないからとて、なんで流行語なんだよ、いまごろ流行語というほうがおかしい。
派遣切り:今年の新語のようだが、流行語にしたくないという皮肉をこめて社会批判として採用したのかしら、それならこの企画にも芯があるけどな。
×ファストファッション:こりゃなんだね、ファスト風土とかファストフードの類か、お手軽で半分裸の格好のことか、ならばチジミのシャツにステテコこそファストファッション?
×ぼやき:なんでもプロ野球の監督のことらしいが、興味ない。
×歴女:??
 こうしてみると、わたしの知らないのはどれもTVタレントものらしい。知らなくてあたりまえだ、だってTVを見ないんだもん。

 こうしてみると、2009年も2011年も、半分以上は知っている流行語があったのに、2014年になるとそれが2つだけになってるって、こりゃますます流行遅れのわたしであることを自覚した。
 その原因はよく分っているんだよ、TVを見ないからだ。
 つまり世の中は、アホなことは全てTVが原因である。
 こうなりゃ、ますます流行から後れてやるぞ、それが自慢。