2023/10/31

1725 【10月尽】あの超ダサかった渋谷が無国籍イベントのハロウィン騒ぎの場になる時代とは

 よそから人々に遊びに来てほしいとあれこれやっても、うまく行かない日本の各地がある一方で、こうやってよそから人々になにがなんでも来てほしくないと、条例を布き警察までも出てきて規制する街がある。

 どうして渋谷がハロウィンで騒ぐことになるのかわけが分からない。ただの駅前交差点とゴチャゴチャした商業の街だよ。まあ、あのゴチャゴチャが良いのだろう。

 ハロウィーンなんて今やまるっきり無国籍イベントなんだから、どこでやってよさそうなものだ。どこか寂しくて困っている村や町で、「バーローウィン」イベントなんてやってはいかがかな。
 それにしてもよく分からないのは、こうやってマスコミが来るな来るなと書き立てると、ますます人が集まるだろうになあ、来年からはマスコミ報道規制をするかもね。

 あ、そういえば最近のわたしの渋谷訪問は、2019年の暮のことだったから、もう5年も無沙汰であるのだ。そうか、この後に行っていないのはコロナパンデミックの故であるし、それに加えてわたしが年取ってヨレヨレになってきたこともある。コロナと年齢が協力して、わたしの渋谷だけではない外出活動の足を引っ張ったのである。

 その前はよく行ったものだった。コロナでもうパタリだ。今はどんな風景に変わったか、行ってみたいけど、いまやどうでもいいやとも思う。ある程度は知識として知っているのだが、どうせ超高層ビルだらけの、ありふれた都会になったのだろうなあ。見なくても分かっているような気がしている。
 
 わたしが初めて渋谷駅前に降り立ったのは、1957年のことだからもう66年も昔であったか。あのごちゃごちゃゴミゴミの街に、東急文化会館だけがいかにも都会的に建っていた。ほかに大きな建物は、東横デパートだけだった。

2008年 東急文化会館が断末魔のころの姿

 今、ハロウィンで話題の駅前交差点を渡った先の方は、ごちゃごちゃしてポッと出の田舎者が行ってはいけない感じの街だった。とくに今のハンズのあるあたりは、いわゆる連れ込み宿の街だった。そして新宿や池袋はもっともっと怪しげな街だった。
 その頃の渋谷は思い出すと、何となくダサいという言葉がぴったりだった。いつのころからか若者の街になったが。それは西武デパートが来てからだったろうか。
2011年 渋谷スクランブル交差点の面白くもない風景

2012年 東横線渋谷駅が健在だったころの姿

 そんな渋谷の変転を永らく興味を持って見てきたものだ。昔はブログなんてなかったから書いてないが、2012年からいくつか書いている。それでも読めば懐かしい。

●2018/10/09【渋谷アスレチックステーション】久しぶりに渋谷駅から外にでてみれば高齢者の足腰を鍛えるサービス充実を再確認https://datey.blogspot.com/2018/10/1165.html

●2016/11/18【東京・渋谷駅定点観測】日夜変わる渋谷駅で老人ウロウロ、立体迷路はら三途の川と黄泉の国へつながるかも  https://datey.blogspot.com/2016/11/1133.html

●2015/03/12 ただいま渋谷駅は巨大な立体迷路遊園地かつ健康ウォーキングランドでバリアフリーくそくらえ http://datey.blogspot.com/2015/03/1066.html

●2013/03/28玉久三角ビルから東横デパートへと渋谷の変わりゆく姿を追うhttps://datey.blogspot.com/2013/03/746.html

●2012/05/08渋谷駅20世紀開発は21世紀再開発時代 http://sites.google.com/site/dandysworldg/sibuya20120508

(20231031記)

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2023/10/30

1724 【新聞広告ご馳走】どれ食っても同じ味にちがいないと見えるご馳走極彩色写真に辟易

 新聞が来ても全く見ないページがかなりある。とにかく全面広告ページは全く見ない。スポーツページも99%見ない。ごくたまにスポーツ界キャンダルが載ると読むだけだ。

 ところで、こんな料理の極彩色の全面広告ページに、つい目が行った。派手な総天然色写真の「おせち料理」が、もう予約の季節なのか全面広告に登場している。しかし、全体を見てもどれかを見ても食欲がわかない。同じ味に見えてくる。

 むかし、この外注型お節料理を何度か購入したことがある。夫婦二人には食べきれないし、そもそも味がどれも同じようなもので飽きてしまう。正月3日目には食卓に残飯の散らかる様相を呈してきて、見るのも嫌になる。


 また別のページの全面カラー広告には、毎食事用のおかずであり、家庭にどさっと冷凍で送り付けてくるのを、毎食時にレンジで温めるらしい。
 フム、歳とって老人一人か二人で食べるのに便利であるような気がする。和洋中なんでも日替わりで食べられて、便利そうだ。

 だが便利には見えても、美味にはちっとも見えない。見たところ食材は異なるようだが、どれもこれも同じような色で、皿に同じようにレイアウトされているから、どれを食べても同じ味に違いないと思えてくる。まあ、実物は魅力的な味と姿だが、この広告写真の出来が悪いのであろう、たぶん。

 それで思い出した。昔々のこと、東京駅前の大きなオフィスビル内に仕事場があった頃、昼前になると弁当屋がオフィス内にまで売りに来たものだ。外の店に行くと混雑するのでよく利用した。毎日異なるメニューであった。

 初めのうちは毎日違う料理の弁当を食って楽しんでいたが、毎日その同じ弁当屋から違うものを買っていても、いつも何を食っても同じ味になってきて、嫌になってしまった。弁当が変わったのではなくて、こちらの口が変わったのだ。
 多分、大きな厨房で大量の弁当を作るのだろうが、同じ厨房でいつも同じ作業員や同じ機械が量産体制で作れば、材料に関係なく同じ味になるものだろう、と思った。

 この広告写真の同じ様に並ぶおかずを見ていて、そのことを思い出した。わたしは食い物には恬淡としているのだが、これは願い下げである。朝昼晩と異なるおかずで毎日の飯を食うのはいいことだと思うが、毎度またこの味かあ、なんて思いたくない。

 まだ飽食の時代が続いているようだ。だが、国際情勢が不安定なコロナ後世界が来ると、食糧難の時代が来るだろう。その頃はどのような生活をしているのだろうか。1940年から10年間ほどのあの酷い生活がまた来そうだ。その頃はわたしはこの世に居ないから、知ったことではない。

(20231030記)

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2023/10/29

1723【コロナ後戦乱世界到来】ああ、これが期待していたコロナパンデミック後に拓く新世界だったか、ガックリ

 イスラエルとパレスチナの戦争が、またまたまたまた始まっている。1948年のそもそもからず~っと中東戦争である。いい加減にしろ、バカめ。

●休戦決議案って去年冬にもやったよなあ

 そして先日、国連安全保障理事会でで人道的休戦決議案が、否決されたそうだ。世界各国のそれに対する態度は、みたところ半分半分であるから、今、地球は真っ二つに割れつつあるということか。

 このニューズを読んでいて、あれ、これって去年にもやったぞとデジャビュになった。でもこの戦争は今年からだよ、あ、そうか、忘れそうになっていたが、ウクライナでも戦争をやっているんだ、その戦いをやめろと、人道的な決議案を去年の3月に出して、やっぱり世界が半分に割れていると思ったことがったのだ。

2022年3月24日の国連決議案賛否の国別色分け

 そうだよ、去年2月末にプーチンがウクライナに攻め込んだという大事件のことを、世界はすっかり忘れたのか、同じ人道的という言葉をつかった決議案であった。そして未だにその戦争は止まらないのが、何とも人類はバカになったものだとつくづく思う、情けない。

●火事場見舞いに1兆円

 そしてその真半分になった分断世界の片方に、わたしの住む島も属してしまっている。この島の政府は、中立ではなくて一方の味方に入れ込んでおり、この1年7カ月ほどでウクライナ支援金を、なんと65億ユーロもつぎ込み、味方の各国では5番目に多いとのこと。

 65億ユーロって1兆円を超えるんだぞ、驚いたなあ、他の支援各国を見るといずれも西ヨーロッパと北アメリカの国々であり、東洋ではわたしの住む国だけとはねえ。何の縁もない遠方の人の火事見舞いに1兆円とは、この国はそんなにもお大尽であったのか、それにしては、、、。

●国名表記の不思議

 ところで国連の今回の人道休戦決議案への賛否一覧の各国名を見ていたら、なんだか変である。実でにどうでもよいことだけど書いておく。

・国の名前については、平等に表現するべきであると思うが、一部の国だけが「国」がついているのは何故か。
・そもそも外国語だから、「日本」のほかはカタカナ表記にするべきと思うが、漢字が混じるのはなぜか。
・とにかく中国、北朝鮮、米国、豪州、韓国、英国を何とかしてもらいたい。他のほとんどがカタカナ表記だから、これらもそのようにして、平等な表現としてもらいたい。

・コンゴ民主主義共和国だけが、なぜ民主義共和国なんてついているのか、ほかの国だってありそうだぞ。例えば朝鮮人民民主主義共和国とかね。
・そもそも北朝鮮と言う国名ではないだろうに、ここだけがどうして地域名を国名のように書いているのは何故か?

 ついでに、日本と書いているが、これってその国の人だけがそう言っているだけで、その他の国の人たちはがそう呼ぶことはほぼ皆無であり、全く別の名称で呼ぶことを誰もが知っている。この巨大な国際的ギャップを埋める気は、だれもないのかしら?

●これがコロナパンデミック後の新世界なのか

 それにしても、コロナパンデミックは落ち着いたらしいが、その最中にはこのブログにも何度も書いたが、パンデミック後の大変化が来た世界を見てから死にたいものだと思っていた。今ようやくそれが来つつあるのか、期待してワクワクしているのだが、、、

 それでいま気がついたのは、実はもうコロナパンデミックがもたらした大変化の世界に突入しているのかもしれない、ということだ。そう、このウクライナ戦争と中東戦争が典型的なコロナ後の世界であり、これから同じ様な戦争が次々と起こるのだろう。

 地球上の人間が真半分に分かれて戦う日が来つつある気配が濃厚だ、そうか、この戦争の地球こそがコロナパンデミック後の新世界であったか、ああまったくもう、期待外れもはなはだしい、ああ、コロナに罹って死ねばよかった、つくづくそう思う。

(20231029記)

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2023/10/28

1722 【横浜ドヤ街は変わるか】産業労働者の街から貧困高齢福祉の街へ、その次は都心共同住宅街か

 横浜都心名所の寿町地区はドヤ街といわれてきたが、なんだかジンワリと共同住宅ビル(日本型マンション)の街に変化していくようである。
 かつては産業労働者の街だったのが、この30年くらいで貧困高齢者福祉の街にすっかり変わったのだ。その人たちは簡易宿所なる安宿に住宅同様に寝泊まりするのだ。

 そしてこのところ、その高齢福祉の街に都市型共同住宅ビル(名ばかりマンションのこと)が入り混じろうとする動きが見えている。もしかしてこの横浜都心の一等地ともいうべき寿地区が、都市型住宅地に変わるのだろうか。日本型ゼントリフィケーションとでもいうことが起きるのだろうか。

 寿町地区を徘徊して、コロナ明けの建設風景を拾ってきたので、ここに記録しておく。
 寿町地区俯瞰写真に、最近の建設の動きを記してみた。


 この俯瞰写真の左方(正確には南西方向)の①には今年の初めに共同住宅(いわゆるマンション)が建った(下図)。寿町地区に周辺から攻めてくる共同住宅群の一つである。

寿町入り口から振り返り見る⓵の共同住宅ビル

 ⓵の隣の街区には、②の賃貸住宅の建設がたけなわである。これは簡易宿所(いわゆるドヤ)ではないらしい。この敷地の南西側には首都高の高架があり、24時間騒音と排ガスを出しているから、たぶん、分譲型共同住宅では売れないという判断だろう。なお、ここには下駄ばき住宅型の戦後復興期の防火建築帯が建っていた。

寿町フリンジの長者町1丁目の賃貸共同住宅ビル

 この賃貸共同住宅ビルの向いには、片方を高層ドヤビルに、もう一方を共同住宅ビルに挟まれて、高層共同住宅ビルが建設中である。ここも首都高高架に近いし、幹線道路沿いだからかなり騒音が激しいはずだ。
長者町1丁目に建設中の住宅ビル

 寿地区に入り込み、⓸に空き地が長らく放置されていたが、ようやく工事を始める気配である。ここは簡易宿所の建て直しであるが、斜め前に昨年できた高層ドヤビルと同じ経営者であるらしい名称が書いてある。高齢者対応を積極的に行っているらしい。

寿町4丁目の⓸簡易宿所建設現場

 寿町の真ん中あたりには寿公園があり、炊き出しなどを行っている小公園である。その斜め前にあった3棟の中層ドヤビルを取り壊して、新たに大きな敷地として新ビルの建設が始まった。ドヤ街の真ん中だからドヤの建て直しだろうと見れば、なんと共同住宅と表示が出ている。
 おお、ここの様にまわりがドヤと福祉施設ばかりの場所、寿地区でも最も寿らしい立地にも、共同住宅ビルが登場してきたのか。はて、どのような住民が住むだろうか、興味が湧いてくる。
寿地区の中心の松陰町3丁目に登場する⓹共同住宅ビル

 この共同住宅ビル工事現場の近くには、今年の夏に建て直してオープンした高層簡易宿所ビルがある。元は5階建てのドヤビルを建て直して、名前も松影会館なる寿地区らしい風格から、漢字もカタカナも全くないBayside Yokohamaとなったのに驚く。
松陰町3丁目のドヤビル建て替えの⑥BaysideYokohana

 この新ドヤビルの並びには、昨年に売り出した分譲型共同住宅ビルが建っている。このビルは多分寿地区では最大規模であろう。ここには以前には、下が企業オフィスで上階にはUR賃貸住宅があった。いわゆる下駄ばき住宅である。ドヤビルではなくて、ここがドヤ街となる以前からの企業立地であったのだろう。
 周りはドヤに取り囲まれていたから、建て直しが始まった時にはどのようなものが建つのか興味があった。結局は一般的な分譲型共同住宅ビルになった。面白いことにここも全く漢字もカタカナもない、ローマ字だけのネーミングである。前述⑥の高層ドヤビルももしかしたらこれを真似たのかもしれない。
 この大規模な強度住宅の出現が、その後にこの街の共同住宅化をもたらすかもしれないと思っていて、例えば⑤の出現はその故かも知れないと思うのだが、自信はない。
 なお、この共同住宅ビルについてはここに詳しく書いた
寿町地区内で最大の⑦新築共同住宅ビル

 寿町地区の右(正確には北東)のフリンジ松陰町1丁目にも、大型の高層共同住宅ビルの建設中である。
松陰町1丁目にも新築の⑧分譲型共同住宅ビル

 寿町地区の南東のフリンジ地区は、首都高の高架道路があるために、最も環境が良くないので、ほぼ共同住宅はないのだが、それでも一昨年に竣工した共同住宅ビルが2棟並んでいる。全く同一の姿だから、同一デベロッパーによるものらしいが、名称は異なる。ただ面白いことに、これら2棟とも全く漢字カタカナを使わず、ローマ字だけのネーミングである。
南東部フリンジの高速道路高架沿いの⑨共同住宅ビル

 寿町地区は横浜都心の一角の約6ヘクタールの広さである、いわゆる「ドヤ街」である。この街には、旅館業の中高層ビルが片寄せてびっしりと立ち並ぶ。素の宿泊室は約8000室、日常的にその宿泊室に宿泊して暮らす人たちが約6000人とされる。その宿泊室は5~10㎡でバスユニッはなくて、共同便所、コインシャワーである。

 主たる宿泊者は、高齢の単身男たちであり、多くは低所得で生活保護対象である。つまりそのような人たちが高密度(ヘクタールたり焼く1000人!)に暮らしている、住宅街である。そのような街になったのは、それなりに横浜らしい歴史がある。

 この街ももちろん歴史的には都心部の街として産業的な用途との対応で、普通の住民たちが住む中高層共同住宅も少数ながら存在してきたが、一方で厳然として低所得者のためのドヤ街としての歩みが続く。

 コロナ明けの横浜都心には、あちこちに共同住宅(日本語でしか通じないマンション)が建ちだしてきた。ある種の聖域的なイメージがある寿町地区にも、ビル建設の動きがあり、その中にはドヤ建設もあるのだが、ドヤビルを共同住宅に建て替える動きも起きつつある。

 近ごろのドヤ建設は、30年以上前に木造からビルに建て替えたころのドヤビルが、今や老朽化してきたことと、宿泊入居者の高齢化に対応する機能更新が必要になってきたことにあるらしい。
 その中には積極的に超高齢宿泊者対応に特に力点を置く例もあるようだ。かつては設けないことが普通だったエレベーターは当然のことに必須だし、中には介護はもちろんのこと、看取りさえも可能な宿泊室を設ける者もあるとのこと。詳しくは知らないが、一種の介護老人ホーム的になっているだろうか。

 これほどの高齢者が集住するとなると、街なかにはいろいろな福祉関係の自動車が行き交うし、メインストリートのドヤビルの軒並みに一階には、福祉介護関係施設が並ぶ風景が見られる様になったのは、この10年くらいのことである。この20年ほどで、労働者の街から、高齢者福祉の街へと変転した。


 その高齢者福祉の街が、じわじわと共同住宅の街へと変転していく気配があるのだ。寿地区の周辺あたりから強度住宅ビルが押し寄せるのはこれまでもあるし、今も見られるが、さらに最近になってドヤ街の真ん中あたりで共同住宅ビルの出現がみられるのだ。

 それらはたがいに排除するのか、どちらから優先するものか、うまく共存するものか、実はよく見えないのだが、興味のあることだ。
 次に起こりうる大型共同住宅の建設は、やはり高速道路沿い以外の3方のフリンジの地区からだろう。今のところ注目しているのは、南西部入り口あたり(長者町1丁目)にある向かい合った2軒のパチンコ屋閉店後の土地利用転換である。共同住宅建設が近いような気がする。

この左右の元パチンコ店がどのように建て替わるのだろうか

(20231028記)

●このブログの最近の寿町地区活計記事
・1690【横浜寿町の変化・1】横浜都心部の関外にある貧困ビジネス街はどう変わりつつあるか2023/06/10
・1687【横浜寿町・地域活動の社会史】(2)横浜市の都市政策における寿町の位置づけは? 2023/05/21
・1686【横浜寿町・地域活動の社会史】都市下層集住社会の課題解決に活動する人々に敬服するばかり 2023/05/19
・1622 【横浜寿地区観察徘徊】簡易宿泊所ドヤ街に登場した新築分譲共同住宅マンションのコンセプトは2022/05/30
・1380【2019初徘徊は寿町に】B級横浜ガイド・寿町・松影町あたり:デラシネ日雇労務者が高齢化定住した貧困ドヤ街2019/01/05

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2023/10/27

1721【おとなの性教育】人間の性が男女二つしかない時代が終る先の世界を見たい

 このところ新聞にちょいちょい登場する「外観要件」なる法律用語であるらしい言葉、それって要するにアレの恰好のことであるらしい。アレを想起させる見出しが新聞の第1面に登場するとはねえ、どうも居心地が悪い。尻のあたりがモゾモゾする。



 もしもそれが顔に関する「外観要件」ならば、美しいとか可愛いとか醜いとかって条件を備えていると、何らかの要請によリ「外観要件」になるんであろう。
 それがアレ、いやアレのことを法律用語で堂々と書いてあるから遠慮することはない、「性別の性器に似た外観」のことである。この「似た」と言うところを読むと、なんだかニタッとしてしまうのが恥ずかしい、いや、新聞第1面で恥ずかしがってどうする、続いて精巣・卵巣・陰茎などが登場するのだ。

 さて、それらの用語を語る大新聞記事、そのニュースソースの判決を語る裁判官、あるいは検察官など、これらの外形要件を大真面目に語り書くときに、そのブツの外形を頭の中に描くのだろうと思うと、ニヤニヤしたくなるのは、不謹慎だろうか。

 そこでこれはいかん、この記事は大人の性教育なんだなと、まじめに読みだすのだった。読んでいくと第2面ともなるともっと直截になり、陰核(クリトリス)、陰茎(ペニス)、精巣(睾丸)なんて医学用語?さえ出てくる。さてこの新聞を声を出して読むことになったら、ちょっと躊躇するだろうなあ。

 いやいや、いまや三面記事どころか第二面の記事に登場する言葉に、これらが堂々と登場する時になった、と言いうことは、いわゆる三面記事ともなると、チンポコ、ヘノコ、オマンコなんて堂々と登場、更には画像も登場するに違いないと、急いでそちらを見たのだが、どこにもないのであった。なんでだろう?、記事の出来が悪い。
 ついでに書くが、ヘノコなる言葉は今やだれでもどこでもいつでも堂々と発言するようになってしまって、男のアレの隠語であることを忘れられてしまったらしい。哀しむべし。

 この種のことにわたしはあまり興味を持たないでいたが、このところ急にこの類の大人の性教育事件がちょくちょく登場するようになった。優勢思想による強制断種手術事件もそのひとつである。またつい先ごろには、なんとかと言う芸人プロデゥサーの男が少年芸人たちをつぎつぎと性的暴行したと元美少年たちが訴える事件があった。

 私はTVを観ないから、これについても特に興味なかった。だがこの話題の新聞やネットの大騒ぎで、この男はどんなことをしたのか推理をしたら、要するに男色の相手を強制したらしいと分かった。おお、西欧のキリスト教的規範輸入の前までは、歴史的にも普通にあったのだな、でもそれが何をするのか詳細なことはどこにも登場しない。まさかTVには登場?

 これでは性教育にはならない感もあるのだが、その点で言えば今回の外観要件事件、いや、「性同一性障害特例事件」(性が2回も登場するのがオカシイ)の方が露骨に表現されていて、ワイセツ感ある用語が登場するのが、なんだかオカシイ。

 それにしても男と女というものは、生物的な自然科学の厳然たる分類と思って生きてきたのだが、それが人間の心や医学という文化的側面から次第に突き崩されていく現代に直面して、さてこれは面白いことになって来たぞ。

 こうなれば今に男女の分別が全くなくなる、あるいは両者は左右両極にあってその間は虹のごとくに各種の性がある、あるいはグラデーションを持って変化してゆく、そんな性同一性障害なる言葉が溶け去る時代が来るにちがいない。
 そうなればそうなれば文化的態様も大きく変わるに違いない。興味津々である。それならばそれを見届けてから死にたい気がしてきた。無理だろうな。

(20231027記)

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2023/10/26

1720【中越震災19年目のコメ】豪雪山村の棚田から毎秋にやってくる新米コシヒカリの美味いことよ

  新聞記事に、今年は異常に暑かったので、米の名産地新潟でも、品質の等級が下がっているとある。そのようなところに、越後の山村から、今年もうまいコメがやってきた。



 ここのコシヒカリの飯は実に旨い、冷めてもうまいのだ。その証拠にはこのコメを収穫す棚田は、有名なブランド米の南魚沼コシヒカリ産地に隣接するのだから、事実上は同じところである。

 その棚田のある集落の名は「法末」(新潟県長岡市)と言う。今から19年前の2004年10月23日の夕刻、大地が大きく揺れて、山地は崩れ、集落は崩壊した。中越大震災である。

中越地震による法末集落の大崩落

 その集落からこのコメはやってきたのだ。そう、法末集落も1年もの間、集落民みんなが避難していたが、いまや復興してまた米作りをやっているのだ。

 わたしは震災翌年からNPO仲間たちと一緒に、この住民100人ほどの集落の復興支援を手伝うようになり、次第に後退しながらも10年も通った。わたしたち仲間でできることは、その集落の生活仲間となって、一時避難で消えようとする集落の生活を、また元の様に戻そうとする人々を応援することであった。一軒の大きな茅葺屋根の家を手に入れて拠点とした。

 中でも耕作放棄されていた棚田を復活して、米作りをさせてもらったのは貴重な体験であった。NPO仲間の誰も知らない米作り術を、集落の人たちに手とり足とりで教わると、美味いコメができて嬉しかった。
 一方の教える集落民にも楽しいことであり、初めての収穫のときは集落の人たちを集会所に集めて宴会をして食べてもらったものだ。
 年中行事の復活など、多くの交流がここから生まれ、10年ほど素人米作りを伴う集落維持支援活動が続いた。

 その仲間のひとりが集落に居ついてしまい、米作りで生計を立てることなり、仲間で出資して営農会社を立ち上げた。その会社は今もつづいており、毎年秋に新米ができると出資への配当として5kgがやってくる。
 今年は異常に言暑い夏だったが、どうやら平年並みのできを保つとのことである。そして味は、やはりうまいのであった。でも、今年から3㎏に減配となったのが残念。

法末集落展望

 わたしは雪国育ちではないので、この集落が豪雪の地であり、毎冬2~3mの積雪が普通で、時には4mを超える雪に出くわす冬も体験して驚きつつ、雪国の暮らしに大いに興味を覚えたが、さすがに住みつく気は起らなかった。
 その真っ白な景観に魅了されたが、冬のほかの緑の景観はもっと素晴らしかった。春から夏そして秋へと移り変わる田畑や野山の日々の景観を、まるでわが身にまとっている日々は、実に楽しいものだった。冬にあまりに深い季節の底へと誘われたから、反動的に春夏秋が浮きたつ日々であった。

法末集落棚田の四季

 さてあの大震災から20年にもなろうとしている今、集落はまた静かに老いてゆき、耕作放棄の田畑も増えているらしい。農業会社はその棚田の耕作を引き受けることで、米を作り続け、東京で直接販売も手掛け、それが豪雪山村を維持しているようである。

 美味いコメを食いつつ、それを産むあの巧みな水利技術が支える美しい棚田に、新幹線で米作りに通っていたころを思い出し、集落人同様に老いたわたしはもう行くことはないであろうと考えている。あそこはもしかしたら、いったん出るともう二度とは入れない別天地はたまた桃源郷であったかと思うのだ。

(20231026記)

これに関連するこのブログの記事
・1496【中越大地震発災16年目】2020/10/23 
中越大地震被災山村復興お手伝い日録2005~2020 

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2023/10/25

1719【言葉の酔時期:直火】今どきのキャンプ場では肉や魚を直火で焼くのは禁止らしい

 言葉は時代に連れて変わると承知している。
 焼ちくわなる食品に「直火」(チョクヒではなくてヂカビと読むのだろう)と書いてある。竹輪だから魚の練り物を丸いパイプ状にして、火で焼いて作るのだろう。
 それが当然に思うのだが、わざわざ直火と書いてあるのはどうしてだろうか。どうでもよいけどちょっと気になった。

 ネット検索してみたが、なぜ直火とわざわざ言うのか分からない。推察するに、現代の製法では直火に当てて焼くのではなく、例えば熱風とかで焦がすのかもしれない。それが普通の製法となったから、ここでわざわざ直火と書いて付加価値があるごとく見せているのだろうか。

 そんなどうでもよいことをネット検索していたら意外なことを発見、日本のあちこちの野外キャンプ場で、「直火禁止」なる標識が立っているらしい。
 え、キャンプで火を焚いて、その直火で食材を焼くって昔から当たり前でしょ、鍋とかフライパンを強制使用させるのかしら。直火竹輪持ち込み禁止か
 ついでにどうでもよい解説すると、八百屋お七とかジャンヌダルクの様に、直接に火あぶりされた刑罰は直火だが、石川五右衛門の釜茹での刑は直火とは言わないのだ。

 今のキャンプ場で直火禁止とは、いったい何が起きているのだろうか、なにか衛生的な問題があるのかしら。
 不思議なので、ネットのあちこち見ていて、わかった。地面の上で直接に火を燃やすことを直火(右中寫眞)と言うのだそうだ。それで「直火禁止」とは、地面から脚付きの鉄板とかの上で焚火をして、地面から火を離せと言う意味だそうだ(右下写真)。

 なんだよ、直火って言葉の使い方を間違ってるだろ。昔から直火とは、焼くべきものに直接に火の熱を当てて炙るとか焼くとかを言うものだ。それを禁止かと思った。
 そうか、それに加えて新たな直火の意味ができたのか。

 しかしそれだけでは、その直火禁止キャンプ場で例えば何か脚付きの鉄板の上で火を焚いて、それを直火(今までの意味で)にして肉や魚を炙り焼いて食うのは、NOかOKかどちらか分からないけど、どっちなんだ?
 昔の言葉しか知らない年寄りは、もはやキャンプ場にお呼びでないらしい。

 初めの直火竹輪に戻ると、この竹輪は地面での焚火で焼いたのかしらと思い、直火でないものとの間にどんな味の差があるのか、わたしには分からなかった。

(20231025記)

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2023/10/24

1718【言葉の酔時期:マンション】日本でマンション住まいの人は英米語圏の人にそれを言うにはご注意を

  ウクライナやガザで、戦火によって人々が死ぬ報道に日々接しているが、ちょっと不思議なことがある。あちらには日本で言うところのマンションという共同住宅ビルが存在しないらしいのである。

 大きな共同住宅ビルがロケットやミサイルで破壊されても、新聞にもネットにも集合住宅が被災したと書いてあるのだ。だがその写真を見れば、日本ではマンションと言うであろうような共同住宅ビルである。ネット検索をしてもマンションと書かれたあちらの戦火記事は見あたらない。あちらにはマンションはないのか。

 

 日本の共同住宅ビルの被災記事には、ほぼ例外なくマンションと書いてある。

 中には同一記事内でマンションと集合住宅の両方を使っているものもある。

 いったいマンションとは何者か?、そう考えて日本文のマンションがある記事を、ネットにある翻訳サービスページで英文にしてみた。
 ①例1・原文:集合住宅にロシア軍がミサイル攻撃、5人死亡…ゼレンスキー大統領「邪悪な国家が民間人を攻撃」(10/19(木) NHK)
 同上英文翻訳:Russian missile attack on a housing complex kills five people... President Zelensky: 'Evil state attacks civilians'.

 ②例2・原文:ミサイル着弾で集合住宅倒壊、18人負傷 ガザ(2014年8月24日 AFP BBnews)
 同上英文翻訳:Missile impact collapses apartment block, injuring 18 people, Gaza.

 なるほど、集合住宅は英文ではhousing complex、あるいはapartment blockと言うらしい。apartmentと言われると、日本の木造2階建て賃貸借アパートを連想するが、あちらの被災写真では堂々たる共同住宅ビルだから、日本とは根本的にアパートの意味が違うようだ。

 そこで、日本語のマンションがあるニューズを英文に翻訳させてみた。
③例3・原文:9階建てマンションで火災 1人心肺停止 名古屋市(2023/10/18朝日新聞DICITAL)
 同上英文翻訳:Fire in a nine-storey apartment building, one person cardiopulmonary arrest, Nagoya, Japan.

④例4・原文:「すごい煙だった」集合住宅の7階で火事 火元の部屋で高齢男性を心肺停止の状態で発見(2023年10月18日CBCニュース)
 同上英文翻訳:'It was a huge smoke' Fire on the seventh floor of an apartment block Elderly man found in the room where the fire started with cardiopulmonary arrest.

 ということで、マンションはapartment buildingあるはapartment blockと言うのである。つまりアパートなのであるが、これで良いのかしら?
 そこで、「私はマンションに住んでいます」を英文に翻訳させてみたら、「I live in a flat.」あるいは「I live in a condominium」または「I live in an apartment building」と出てきた。おやおや、アパートだけじゃないのか、これらはどれも同じ意味らしいな。

 だが不思議なのはmansionがなぜ登場しないのか?、これこそマンションの英文であるはずだろうに、どうしたことだ。
 そこで今度は英文の「I live in a mansion」を和文に翻訳させてみたら、出てきたのは「私は豪邸に住んでいる」あるいは「わたしは大邸宅に住んでいる」とある。とあるから、空中にあるのではなくて地に着いた低く平らな屋敷であるし、広い庭園があるのだろう。

 ということは、mansionとは豪邸であり大邸宅であるらしい。日本のウサギ小屋が積み重なってもマンションと言うのは、大誤訳であるようだ。
 そういえば、わたしがUSA人から直接に聞いたことがあるが、USAでマンションmansionと言えば、大統領一家が住むホワイトハウスのような邸宅と教えてくれた。日本なら首相公邸であろうか。
これが本物のマンションmansionだ! USA White House

 ということで、日本の中でマンションに住む人たちは、英米語圏の人たちにむかって「私はマンションに住んでいます」と言うときには、本当に豪邸・邸宅住まいの人はよいが、日本流マンション住まいの人は、うっかり自宅に招かない方がよろしい、見栄の張り過ぎで恥をかくだろうから。そういうわたしは共同住宅ビルの地上20m空中陋屋暮らしである。

 話は最初に戻るが、ウクライナにもガザにもmansionがないことはないだろうが、それが爆弾で燃えても被害者が少ないからニュースにならないのかなあ、どうなんだろうか。
(2023/10/24記)

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2023/10/23

1717【杖曳く身に】老いゆけば4本の足に杖5本ころばぬ先にも見えぬその先

 今やわたしには外出に杖が必要な身になってしまった。若い頃から歩くことだけわたしの取り柄であったのに、さすが八十路半ばともなると、時によろけるようになり、去年いつぞやは路上転倒してしまった。

左から百円杖、今や日常外出に曳く杖、妻が使っていた花模様杖

 そこでステッキと言うか、いやシュトックというか、要するに杖を曳いて歩くようになった。今年に初めころまでは時々に持ち歩いていたが、いまや外出に必需品となった。老いたものだ。 

 だが、今持ち歩き身を支える杖は、最近に購入したものではない。30年以上前から山登りに行くとか、同年大学仲間の歩く会とかで、歩き遊び用に持ち歩く為に持っていた杖があり、それを日常的に使うようになったのである。だから急に馴れない杖曳きを始めたのではなく、ある程度杖の使い方に習熟はしているのだ。(上の中央写真参照

 実は、ある時期だけ本当に足の病で杖を突いて歩いてことがあった。2002年夏から右足付け根が痛くなって、歩行困難になった。医者に診てもらったら、なんとまあ「大腿骨骨頭壊死症」なる不治の病と診断された。

  「今はまだ歩けるがそのうちにガクッときて股関節が壊れる」と言われて、恐れをなした。その頃は仕事で遠くへの出張が多い頃だった。いつ転倒するかとびくびくしつつ、杖を仕入れて持ち歩いていた。

  だが半年ほどたった頃、痛みがなくなってしまったのだが、杖を離さなかった。  1年経った頃、医師の診たてが変更となり、似たような症状の病「大腿骨骨頭萎縮症」とされて、これは放っておけば治癒する病であると言うのだった。

  ということはつまり、その頃はもう治っていたのだった。拍子抜けしつつも、まあよかったと思った。その杖を事件の記念として今も保存している。その杖は百円均一店で息子が買ってきてくれたのだった。御利益物である(上の左写真参照)。これについてはここに書いている。

  妻が10年ほど前に、外出に使うとて購入した杖は、花模様がついていた。わたしの百円杖とは品格も価格も段違いらしい。(上の右写真参照
  そしてわたし同様以上に老いた妻が去年から使い出した杖は、石突部分が四俣になってて、横に倒れにくい構造である。介護的要素が入ってきた。だがどういうわけかずいぶん重いので、それを嫌がっていた。(下の右写真参照

 そこで最近になって使い出した杖は、アルミ製らしくずいぶん軽いものだ。石突部分の四俣は同じだが、立ち上るパイプ部分が特異な形をしている。途中で横に左右に曲がりつつ立ち上るのだが、まるで蛇の鎌首だ。(下の左写真参照
 これは利用者が床や低い椅子に座った姿勢から立ち上がるときに、この曲った場所の水平部分を握ってつかう。介護用品そのものだ。そういえば街で見かけたことはない。
妻が使い出した介護向けの杖
 
 こうして年寄り2人の家には、その4本の足のために杖が5本もあるのだから、若い頃とは異なる用具が次第に増えてくるようだ。今のところは杖だけだが、そのうちにあれやこれや(いったい何があるのか?)と出現するだろう。そしてそのうちに、それらを使うわたしたちが消えてゆき、それらの道具も消えるのであろう。
(20231023記)

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2023/10/22

1716【生成AI】自分の経歴を質問してみたらどう答えてくるかやってみたところ、、

 世の中でいま評判の生成AIなるもののカシコさに驚いている。ときどき暇つぶしの遊びに、どうでもよいことを聞いてみると、それなりの答えを真面目な文章で返してくるのが、奇妙におかしい。文章が一応はそれらしい言葉なので、つい信用したくなる。
 これに関連して以前にこんなブログ記事を書いたことがある。

 ある時、わたしの専門的なこと(都市計画関係)を聞いたことがあるのだが、その答えが明らかに間違いであることに気が付いて、それを指摘しつつ何度か追加質問をしても、いつも同じ間違いをするのだった。もっとも、可笑しくも奇妙なことに、”不正確な答えをすることもある”というような言いわけが付いてくるのだった。。

 そうか、既存ネット情報の中を検索して質問に対応する答えを出しているのだから、検索先が同じなら同じ間違いを繰り返すだろうと気がついた。この場合はわたしの専門分野だったから、その間違いを指摘できるのであるが、あまりに普通に読める文章なので、専門外の人が読めば信用するに違いないと思ったことだった。

 これはどうも、まだまだあまり近づくものでもないなと思って、しばらく敬遠していたが先日ふと思いついて、面白半分にわたし自身の名前を書いて経歴を教えてほしいと、グーグルの生成AIに訊いてみた。
 どんな答えが出てもその正誤については、当然のことにわたしが最もよく分かるので、生成AIの信用度合いを測ることができると考えたのだ。

 その回答が出てきた。いかにもちゃんとしたお答えの文章形式は整っている。
 簡単な年代形式の履歴の記述は正しい。その出典はわたしのブログの中の経歴ページから抜き取っていると分る。
 ところがわたしの著書の一覧は、どれも書いた覚えのない書名である。それが、いかにもわたしが書きそうなタイトルであるが、その一方では書名としては当たり前すぎるネーミングでもある。これはどなたのネット情報が元だろうか。それにしても私の本当の著書名が、ひとつもないのが不思議だ。

 さらに驚いてニヤニヤ笑えて来たのは、受賞歴である。自慢ではないがわたしは無冠である。いや小学校で皆勤賞があったな。いかにもそれらしい賞の名が並んでいるのだが、これはどなたの経歴を持ってきたのだろうか。

 さらに数行の人物紹介の文章があるのだが、これはまあ、なんというか、いかにも有能で素晴らしい働きをしてきたと、要領よく簡潔な文章になっている。ほほう、こう言われたいものだと思わせるが、内容は全然が違うのである。一体どなただろうか、いくぶんわたしも覚えのある記述もあるが、これではいかにも提灯持ち文章である。

 というわけで、はじめニヤニヤして読んでいたが、もしかして同姓同名のお方がいるのかと不審な気分が湧いてきた。
 どうやら、生成AIは質問者に取り入る技術を持っているらしい、とも思えてきた。利用者に嫌われることを避けて、へつらうようにプログラムされているのだろうか。なんだか生成AIって、ある意味ではもの凄く賢いのかもしれない。バカにされているのかもしれない。

 これをお読みのお方も、お試しあれ、自分が何だか偉くなったような、いや、生成AIにからかわれているような気分になる。

 これを書くためにグーグル検索で生成AI作の画像を検索してみたら、若い女性の顔ばかり登場するのだ。え?、生成AIは女であるのかとしげしげ見れば、これらの顔は生成AIが制作したものらしい。
 そうか、商業広告に実在の有名女性を使うよりは、生成AIに作らせるとタダで済むってことなのだろうか。それにしても不思議なのは、どの画像も女性の顔ばかりであることだ。どうしてだろうか。

(20231022記)  

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2023/10/21

1715【横浜随一の商店街の変化】コロナ後の伊勢佐木モールはどんどん貧乏人向きの街へ

 横浜一番の繁華街とされてきた伊勢佐木モールの商業的変化が著しい。これは多分衰退と言うべきだろうか。
 わたしが鎌倉からこの近所に越してきてからはや21年、横浜都心部日常徘徊コースのひとつであるから、買い物はめったにしないけれども、かつて都市計画家であった名残でその都市的消長を眺め続けてきた。といってももう分析などしないのだ。変転を見て楽しむだけ。

 コロナ後の現在は、かつての買い回り商店街から飲食店街への転換が、日に日に目に見える。それは街歩き趣味徘徊老人には、その変転を日々楽しむことができるから嬉しい。
 あれ、ここは前にはなんの店だっったっけ?、ということがしょっちゅう起きる。こちらがボケてきたから以前を思い出さないのもあるが、頻度が高いから覚えきれないのだ。おお、ここも空き店舗か、次はどんな店かなあと思っていると、たいていは安い飲み屋になる。

 今の伊勢佐木モールには、安売り屋と安飲み屋がどんどん増えている。コロナ後に著しい。貧乏年金暮らし老人には、これは歓迎すべきことである。そういう街ならば安物衣服でふらふらと安酒のみでかけられる。と言いつつも一方では、こんな安っぽい街に住んできたのだったかなあとも、この21年を思い返すのだ。

 近ごろは古着屋やら家電雑貨のリサイクルショップやらが目立つ。ところが、伊勢佐木モールではかなり好立地のリサイクルショップが先日に閉店して、テナント募集看板が出ている。この店は2年くらい前にできたばかりだったのに、店舗自身がリサイクルになってしまったのか。南へ(正確には南西へ)下るほどに安売りが増える。

 そして安売り王者のドンキホーテが、今や伊勢佐木モールで唯一の大型物販店になってしまった。この20年で大型店の百貨店松坂屋や量販店ユニーが消えた後がこうなのだ。

松坂屋があたころの伊勢佐木モール 2007年
 近ごろの安売り王の衣料屋のユニクロと、なんでも百円屋のダイソーがひとつビルに入ってダイクロとでもいうビルがあった。それがこの春に空きビルになった。はてどこに行ったのか、これは貧乏人は困る。ところがなんとダイクロ揃って、同じ伊勢佐木モールの昔松坂屋後の4階建てビルに移っている。まあよしとしよう。

 さてその跡の大きなビルに、つぎはどんな安売り屋が入るかと期待していたが、秋が来ても空きビルのまま。それが昨日の徘徊で近づき見れば、一階の壁に小さな張り紙には「解体工事のお知らせ」とのこと。
 えっ、この大きなビルを壊すのかあ、そう古いビルでもなさそうだが、もったいない、例えばホテルのような業態にリニューアルできないのだろうか、跡に入るテナントがみつからないのだろうなあ、伊勢佐木モールの商業的落ちぶれぶりを象徴する。

ユニクロダイソービルは取り壊しへ、もったいない

 このダイクロビルの斜め前のあたりには、あのレイモンド設計の戦前モダン建築の不二家ビルが、店を閉じて解体を待っている。その跡には不二家が戻ってくるのだろうが、さてどんなビルが建つのか、もはや元のような高いビルではないような気がする。

 松坂屋跡が4階建てビルだから、もう伊勢佐木モールには高層店舗が成り立つ能力を失ったのかもしれない。

この夏から閉店して今や取り壊しに取り掛かる不二家ビル

 今や伊勢佐木モールの中のビルで、3階以上を物販店舗にしているものは、北から順にパチンコ屋、元松坂屋のカトレヤ、書店の有隣堂、元松坂屋の場外馬券売り場(これは物販ではないか)、中古本雑貨のブックオ、なんでも安売りドンキホーテ、これだけである。 

 百貨店はもちろん、大型量販店も閉店して、これらの中で有隣堂だけが老舗であるのが、なんともはや伊勢佐木モールの今を象徴する。今わたしが危惧するのは、有隣堂さえも閉店するときが来るかもしれぬことだ。だって、別館が消えてアパートビルになったのだから、本店だっていつのことやら。

 でもわたしは伊勢佐木モールが買い回り型の商店街から、最寄り型で慰楽型の商店街になることを嘆いているのではない。
 ドンキホーテ、ユニクロ、ダイソー、ブックオフそしてリサイクルショップに安居酒屋ときては、貧乏年寄りには過ごしやすい街になってきたものだ。いいことだよ。
 そのような中でも、せめて有隣堂だけは、この街のかつての格式を維持して生き延びてほしいものだ。(20231021記)

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