●コメが去年よりも8割値上がり
トランプ再来以来、石破出現以来、米国も米穀もなんだか変である。まさかシンクロしているのではあるまいなあ。
なにしろ米(食べるコメのこと)が高い。うちの近くの食品店では下の写真に見るこんな調子だ。つい先日まで5キロ3000円を越えなかったのに、今ではどこれも4000円を超えた。
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そして今日の新聞には、去年と今年の同じ月の物価上昇比率が載っている。米は8割以上の値上りである。まあ、キャベツや白菜の100パーセント以上上昇率には負けているが、それらはなくてもこまらないが、米はほぼ毎日食うので、困ったもんだ。
そこで政府は米価対策(米国対策もあるなかにいそがしいことだ)として、政府備蓄米を市場に出して米価を下げる施策を始めた。これって、安い米をたくさん市場に出せば、当然安くなるということであろう。
そう思って期待していたら、政府は備蓄米を市場に出すにあたって、民間の米穀販売事業者に入札させて、高値入札者に売り渡す施策だと聞いて、エッ、変だなあ、できるだけ安く売りだすなら安値入札者の間違い報道でしょ、と書いた(このブログの3月5日記事)。
だって米価を下げるのに高く売るって常識外である。少なくとも私の頭ではそうである。経済の仕組みに疎いから、高く売って市価を下げるって不可解極まる、どうしてそうなるのか誰か教えてほしい。
さて、で、今日(2025/03/22)の新聞に、その高値入札で決めた結果の落札者が記事として載っている。これを見て愕然とした。ノーウキョーばかりが落札しているのだ。
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落札したのはコメを高く売りたい生産者団体ばかり |
落札者のほぼ全部が農協関係つまり生産者の団体であり、つまり米を高く売りたい、米価を高くしたい業者ばかりである。これで米価が下がるものかしら、常識的にそうは考えられないが、いったいどうなっているのだろうか。こういうのって世の常識にあるのかしら。
このような落札業者がコメを売るなんて、去年と比べて8割以上も値上がりしたコメが、せめてジャガイモ程度の値上がりになるものだろうか、へえ~、ふ~ん、経済のことはわたしには全くからんなあ。
もしかして、これってコメの消費者のための価格下落政策ではなくて、実はコメ生産者のための上昇価格維持策であろう、としか思えないのだ。
・米が値上がりしないから農業生産者が減少するばかりだ。
・このままいくと生産能力が消費能力に追いつかなくなる。
・いまに米穀飢饉が来るかもしれない。
・自給率を上げるためにも、何とかして上昇した今の米価を保ちたい。
・ここで政府備蓄米を安値落札させたら消費者米価が下落する。
・できるだけ高額落札させて、消費者米価を高価なままに保ちたい。
これが今回の備蓄米放出の構図であり意図である、と、まあ、こういうことに違いないような気がしてきた。地球規模の気候変動やトラさんやプーさんの登場による国際食糧安全保障の仕組みが揺らぐ今、それも必要なことかもしれない。
私は思うには、それならそれで必要なことなら、そう唱えて堂々と政策をやればよいだろう。米価が高いことによる家計圧迫は、消費者への助成策をすればよろしい。
なんだか米国でも米穀でも不安定な状況が続くのは、いやなものだ。
(2025/03/22記)
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2025/03/05・1870【コメが高い】政府備蓄米を市場放出ってヘンhttps://datey.blogspot.com/2025/03/1870.html
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伊達美徳=まちもり散人
伊達の眼鏡 https://datey.blogspot.com/
まちもり通信 https://matchmori.blogspot.com/p/index.html
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