このブログの9月30日の記事に、法末集落の棚田での稲刈りのことを書いた。あれから2週間、ハサ掛けした稲穂が乾いた頃とて、仲間と一緒にハサからおろして脱穀をした。
脱穀は昔流を貫徹させるならば、稲コキで手でしごかなければならないが、さすがにそこまではやらない。田の持ちのTさんが操作してくださるコンバインを使っての機械式である。
ハサ掛けのそばにコンバインをつけて脱穀作業開始、ハサ掛けした稲束をはずしては次々に運んでコンバインに入れると、もうもうとした藁埃と稲藁束が排出され、籾は袋に入る。
脱穀しても稲藁にたくさんの穂が残る問題があり、それを再度抜き取ってコンバインにかける手間があった。
それは稲束の穂先がそろっていないからである。来年は稲刈りのときに穂を揃えるよう注意して短く刈るようにしよう。
藁ホコリまみれになりながら、機械に追われて休みなく3時間ほどの労働で、新潟コシヒカリの籾は合計17.5袋、約500kgを得て、米も稲藁束も今年は豊作だった。
ところが、さて脱穀して籾はできたが、今年の籾は乾燥不足で水分が多すぎることが分かった。乾燥がよくないと梅雨時にカビの原因となる。
これでは機械乾燥をする必要がある、Mさん所有の乾燥機で引き受けてくださることになり、その作業場に籾を持ち込んだ。
現在の籾の水分は18.3パーセント、これを理想的な15.4パーセントまでに涼風でゆっくりと乾燥することとし、それは明日までかかる。その上で、後日に精米機にかけることになった。
一昨年も昨年も除草剤は入れず、機械は脱穀コンバインだけだったが、今年は除草剤を入れ、機械は稲刈りバインダー、脱穀コンバイン、乾燥機を使い、3年目にして農遊から農業に近づく気配がしてきた。
ということで、いまだに新米の飯にありつけていない。
なにしろ一年がかりの作業だから、1~2週間ぐらいずれてもどうということもない、、と思ったのだが、考えてみるとそれは大きな問題がある。
売っているのではないから、マイペースで適当にやりたいと思うのだが、季節がこちらの都合に関係なく、雨・風・気温・水温などで農作業を待ったなし、あるいは延長、延期を要求してくるので、従わざるを得ない。
機械を使うとなると、こちらは全く所有していないから、地元の農家の方たちに頼らざるを得ない。そうなるとその機械の稼動工程に合わせなければならない。
稲作の農作業は勝手な遊びでやっているのではできないのだと、3年目にして分かってきたのである。
実際のところ、田起こし、水管理、農用機械使用、作業のタイミング指導などなど、集落の人たちの支えがあるから作っていられるのだってことを、わすれないようにしなけば、、。
参照→法末の四季物語
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