2008/10/22

054【横浜ご近所探検】象の鼻とトロッコ線路

 横浜港が幕末に開港した当時(1859年)のもっとも古い近代港の位置は、黒船でやってきたぺリーの上陸地点である。近代港湾として徐々に整備をして行くが、明治初期に作った防波堤は、その形から象の鼻とよばれる。

 
 今の横浜港は現代的なコンテナ埠頭が他に作られていて、象の鼻の中は小船のたまりになっているが、この周辺を整備して歴史的港湾の公園とする整備工事が、横浜市によって行われている。

 日本大通から直接には入れるように元税関の倉庫群を取り除いて、公園整備のための掘削を始めたら、線路が出てきた。
 調べてみたら、20世紀初頭頃の荷役用の人力トロッコの線路であることがわかったというのである。左側見学に行った。 
 丸い転車台、つまりトロッコの向きを変えるための1台分のターンテーブルがあちこちにある。

 この線路の方式は、人力で押す労力を最小にするために原則として線路はまっすぐに敷いて、方向を変えるときは、この転車台で必要な角度に方向を変えて、その方向の線路にまた載せて進める仕掛けである。

 線路はたくさんの倉庫や桟橋を結ぶ多方向にあるので、そのたくさんの結節点ごとに転車台を設けていいる。煩瑣なようだが、その時代の技術をなるほどと思わせる。
 まだ完成していないが、この公園から見る港の風景はいかにも港らしい。

 横浜ご近所探検隊が行く<「伊達の眼鏡」ブログ連載中>

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