2019/11/03

1426【横浜ご近所探検徘徊:新港ハマーヘッド】新客船埠頭とて第2の大桟橋デザイン出現かと見に行ったが大空振り

正面は新港客船埠頭新ターミナル 左は接岸する巨大客船
ひろ~い殺風景な駐車場の中のショピングセンター?
横浜新港に大型客船埠頭をオープンしたと聞いて、新し物好き徘徊に行って見た。
 全体の名称を「横浜ハンマーヘッド」というそうだ。大きな鉄骨組み立ての金槌状のクレーンがあり、その形からハンマーヘッドというらしい。
 身もふたもない結論を先に言っちゃうけど、郊外にあるダダっ広い駐車場の中にオフィス乗っけたショッピングセンターみたい、アートテイスト皆無、つまんない、ま、広告がないだけまし、裏に隠された古鉄骨と古岸壁だけが素晴らしいけどね、特別の用事でもないかぎり行く気がしない。

まだ倉庫があった頃のハマーヘッドクレーンがある新港埠頭
2016年4月のハマーヘッド風景

2019年11月のハマーヘッド風景

 新港のこの埠頭には大きな倉庫が数棟あって、ここだけは昔の港の雰囲気を残していた。アートイベントで使われるときには何度か訪れたことがある。水際の荷役用の大きな鉄骨構造物(ハマーヘッドクレーン)を眺めたものだった。
 そこを大桟橋に並ぶ大型客船埠頭に改修して、ターミナル施設を作ったというのだ。つまり、あの有名な大桟橋のターミナルと同じ機能だろうから、あの驚嘆するデザインがまた登場したにちがいないと期待して見に行った。冒頭に書いたように大空振りだった。
近ごろ横浜の建築には珍しく花魁頭むき出し
もしかして屋上モダンアートミュージアム彫刻群かな?

 建築も凡庸な、いや堅実デザインだが、まわりの環境デザインもつまらない。まあ、へんにコテコテデザインするよりもあっさりしていてよろしいと言いたいのだが、水辺と建築の取り合いが全くないのが不思議なくらいだった。もしかして大桟橋で懲りて、普通の設計にしたのかかしら、設計者は空港デザインのベテラン梓設計だから、海港だって得意だろう。
 それのせいで、つまらないデザインと思っていた隣の「MARINE WALK YOKOHAMA」の水辺デザインが、比較的にちょっと素敵に見えてきた。
 そういえば、新港ではなんでもかんでも赤レンガ亜流デザインらしかったが、ここにはそれが全然見えないのは、もう卒業したのかな。
 大桟橋デザインの凄さが例外かもしれないが、それにしてももう少しは楽しませてくれるデザインをしてくれてもよかったろうにと思う。
新港埠頭新ターミナル全景 右にMARINE WALK
客船ダイアモンドプリンセスと埠頭新ターミナル

さて、ここの港湾の歴史を物語る遺産、ハマーヘッドクレーンを見に行こう。だが、新ビルの陰になってしまい、知っていないとそんなものがあることは、ほとんど分からないのだった。
 新ビルの横をトコトコ歩いて裏に回ると、殺風景な広い駐車場があり、そのむこうの水際に健在であった。お懐かしや、お元気ですかあ、いやもう死んでいるんだな。
 レンガを砕いた赤土舗装(?)の空き地に巨大な古鉄骨組物、これでもし錆びていたら、けっこういい雰囲気なのだが、残念にも?ピカピカにペンキ塗り修理してあった。

ハマーヘッドクレーンの勇姿
まわりの見物の人々はみんな客船を見上げているなかで、この無骨鈍重な姿の鉄を見上げているのはわたしだけ、変人と思われたかもなあ……。
 でも客船の姿は単なる横にバカデカい高層共同住宅で、特に面白くもないのにに人々はなぜしげしげと見上げるのか、ま、船旅する金持ち時持ちを羨むのは分かるけどね、そう、巨大客船には距離と時間とお金と人間が超圧縮されている。

客船ダイアモンドプリンセスと対峙するハマーヘッドクレーン

右にハマーヘッドクレーン、向うに増築した客船埠頭

煉瓦を砕いたらしい舗装はなかなかの情緒
 
これから公園として整備するらしいのだが、願わくばヘンにコテコテ造園デザインしないで、むしろ荷役埠頭の雰囲気を出す廃墟感をだして、、あ、そうだ、ハマーヘッドクレーンも錆色剥げ剥げ古色だして塗っていはいかが? 
 廃墟感と言えば、クレーン傍にいかにも廃墟の姿で海に突き出す土木構築物がある。かつての埠頭岸壁の一部だろうが、これと赤さびクレーンの取り合いは、絵になるなあ。
旧岸壁の一部なのだろうか迫力ある土木造型遺産

 もうひとつ気になっていた新港の歴史を示すもの、この新港桟橋入口に以前から立っていた一対の門柱である。
 探したらターミナルビル入り口あたり(元の位置だろうか)にあったが、邪魔だが路傍に残しておこうのデザインで、通る人たちの誰も注目することはないのだった。もっと積極的に生かす方法を考えなかったのか、惜しい。
かつて入り口にあった門柱

 ふと見ると向う隣の岸壁に格好良い船が着いている。船のことはよく知らないが、映画に出てくるようなお金持ちが持っている豪華クルーザーなんだろうなあ、いかにも舟らしいスマートで優美なデザインである。船名は「BIKINI」と書いてあって、あの水爆実験を連想させて不気味、いやいや例の水着を連想すべきか、。
 この船を見ていてふと思ったのは、港の陸上施設のデザインは、船のデザインの引き立て役であるべきとすれば、このハマーヘッドターミナルビルもMARINE WALKも、実に正しいデザインであるのだろう。でも船からの来訪客にはつまらないだろうなあ。
BIKINIという名の豪華クルーザーは隣の埠頭

 というわけで、わたしの眼には単なるショッピングセンターなので、まわりをぐるりと見ただけで脚が疲れて退散した。ケチつけた言い訳すれば、わたしは山男なので海に関心が薄く、このような施設の見方がわからないのだ。
 大桟橋ターミナルビルには時にはふらりと行って見たくなるのだが、ここにはもう一度だけハマーヘッドクレーン公園整備ができた頃にくれば、それで十分だ。

 とはいうものの、最後にちょっと褒めておく。
 このような国際的な客を迎える空間の建築は、えてして新興国ほど妙に頑張る傾向があるのは、今の中国やら東南アジア、あるいは中東諸国にその例は多い。
 横浜港はまさにそのような日本が新興国として、来訪外国人に背伸びを見せる場所であったので、赤レンガの西欧近代建築手法で建築を整えていった。だがその洋式真似事は、日本固有の災害である関東大震災で壊滅したのである。
新港埠頭の当初計画図 赤色がレンガ建築
関東大震災から復興直後の新港埠頭
  
そしてこの横浜港の建築は、新進表現の思想を歴史表現の思想に変えて、レンガ色に固執しつつ耐震建築にする。その一方で、折り紙の大桟橋ターミナルやスイカのインタコンチホテルのように、新興国らしく要所には奇抜な形態も配置することもわすれない。
 しかし今や新興を越えて成熟した段階のデザイン時代に来たらしく、今回の新客船ターミナルのように、要所にありながらもまことに凡庸かつ手堅い現代建築に落ち着いてくるのだろう。ようやくその段階に来たというべきかもしれない。それは例の新国立競技場が、鬼才建築家の案を廃棄して、堅実ゼネコン案を採用したことに符合する。そういえばこの埠頭ターミナル設計者は、あの凡庸なるデザインの新国立競技場の設計者の一員でもある。

 なお、横浜新港地区の建築に関しては、いままでにこんなことを書いている。
・(2012/06/20)横浜港景観事件(8)赤レンガ建築建ち並ぶ出島だと思っていたら実は
https://datey.blogspot.com/2012/06/632.html
・(2012/07/27)横浜港景観事件(10)横浜の景観行政の凄腕を新港地区に見に行く
https://datey.blogspot.com/2012/07/646.html


2019/11/02

1425【フェイクバッカ10月狐乱夢】消費税非国民、台風19号直撃、愛トレ名古屋市長、県公社広告、ラグビー世界大会、王権継承儀式、首里城炎上


10月2日:消費税全額支払わない非国民
今日から消費税10%、増税分は年金医療介護子育て等の社会保障財源、しっかり納めるべき。なのに酒以外の飲食品8%、キャッシュレスで5%とは、実にケシカラン。国民はすべからく外食して家では酒だけ飲み、カードやめて現金払いだけにせよ、軽減税率で買い物するヤツは反日だあ!、キャッシュレスでポイント稼ぐ奴も非国民だあ、!
 消費税10%で計算が簡単になり、暗算不得意年寄りには嬉しいな、いや、いっそのこと100%だと計算がうんと楽なのになあ、。

10月3日:本物の偽物とは
おお、これはグッドアイデアだあ!、これでスポーツ業界はドーピング問題の解決だあ!、でもなあ、われとわが身に使いたいときはどうするか?、、そうだ、息子に頼んでおこう、オレがボケたらボケ治療薬と言って飲ませてくれと、。

10月8日:愛知トリエンナーレと名古屋市長
しちょうさんが、はんてゃーちゅうて、すわりこみデモしとりゃーすとは、なんかしらんが、ナゴヤっちゅうところは、どえりゃあ、おくれとりゃーすでなも。

「表現の不自由展」会場前で、名古屋市長が個人的に「表現の自由展」をやってるらしい、これもトリエンナーレの一部なんだな。

台風19号東日本直撃大災害

10月12日:台風19号関東直撃コース
こちら関東の住人達は、ただいまは固唾をのんで、今夕から深夜にかけて襲い来る、巨大強大台風を不安に満ち満ちて待つばかり。
 これで連想したのは古事記の出雲神話のある場面、ヤマタノオロチが毎年やってきて大暴れ、これまでもう7人の娘が食われてしまった、こんどは最後の娘のクシナダヒメが食われる番、もうすぐやって来るオロチを待って震えている親のアシナヅチとテナヅチ、その二人の気分が今の関東平野のわたしたち。今もって古事記の時代と同じとは、、。
さてそこにフラリやって来たスサノオが、オロチを退治して助けてくれるのであったが、中国地方各地にはその神話をもとにした神楽がある。
民俗芸能備中神楽オロチ退治場面。
https://www.youtube.com/watch?v=l9oxzPesw0Y&list=PL0FYyhtn3CBjh5vkZR_5NQua_kxJkSqAY&index=11&t=407s
 台風は南の海の熱い潮を呑んで、それをエネルギーにして凶暴になるとか、それってオロチが酒を呑んで暴れるのと似ているが、さて、現代のスサノオはどこにいるのか、スサノオロボットが台風退治するときがくるのか。
 台風の衛星写真を見ると、まさに八つの尾を持つ白い龍がとぐろを巻いて暴れ、中心にちゃんと一つ目があるのがご愛嬌。
  独眼の白龍渦巻き南海を覆い尽くして北へ北へ
        (野分待ちつ漫詠 まちもり散人)
10月13日:台風19号直撃す
昨夜はもしかしたら今度はあるかもと期待しつつ、ろうそくなんぞ用意しましたが空振り、残念でした。停電に思いを致すのは2011年の大震災核発電所爆発以来のこと、その時も実際にはうちでは停電経験なしでしたが、その頃ネパールに遊びに行き、あちらは毎日8時間停電が当たり前、なんとも貴重な停電体験をしたのでした。
もっとも、毎日やってるとそれが当たり前になり、大騒ぎになる日本は遅れているなあと思いましたね。停電騒ぎが15号からつづき、更に今回拡大するでしょうが、ネパールを見習うとよいと思っています、これ半分冗談ですが、半分本気です。
10月14日:台風19号で水没タワマンだって
多摩川べりの「ムサコ」「フタコ」、「タカツ」で水浸しかよお、もう「マンション」(豪華邸宅のこと)なんて詐称をやめて、「タワアパ」と言いなさいよ。

ラグビー世界大会には困ったもんだ
10月14日:ラグビー世界大会日本組勝つ
えー、勝っちゃったのー?、、また今日も紙屑新聞が来るんだな、やれやれ、スポーツナショナリズム不気味ー
10月14日:ラグビー対台風19号の試合の勝負は
さすがの朝日スポーツ新聞も、今朝は一面と社会面トップを、台風被害記事に譲ったな
10月20日:ラグビー世界大会日本組大敗
なんだ、ぼろ負け点数じゃん、さすがの朝日スポーツ新聞も、明日はスポーツ面だけの記事だろうな。
10月21日:ラグビー世界大会日本組大敗
ぼろ負けでも「日本 歴史刻んだ」って、意味わからん一面トップ記事、朝日スポーツ大本営新聞かよ、やれやれ、スポーツナショナリズム不気味

10月14日:横浜市教育文化センターが消えた
横浜大通り公園北詰め、え~と、ここにあった建物、赤いレンガ色してて、なんて言ったけか、横浜市の公共施設で、市民ギャラリーとか小劇場とか、文化創造活動の場だったなあ、たしかあれは前川國男設計だったなあ、すっかり消えてしまった、跡には地元大学校舎か、それもよろしい。


10月18日:県公社住宅の新聞全面広告の意味は
 
これって神奈川県公社経営の賃貸住宅の広告らしいが、「賃で楽しむ」と書いてあるよ、県公社の社員募集広告ですかね、「賃貸業で楽して稼げますよ」ってことかしらねえ、つまり「賃貸している大家が楽しむ」のですね?
 もしも賃貸住宅の「賃人を募集」している広告ならば、「賃を楽しむ」と書くはずだからね。貸している側が楽しくてもよいのだけど、借りてる方こそ楽しむ住宅でないと、賃借人が集まらなくて空き家になるのはあたりまえだよ、なにしろ今の家賃じゃ高くて楽しめないよ。
 この広告掲載料は幾らなんだろうか、公的機関の住宅を民間不動産屋と張り合って宣伝する必要があるのか、空き家があって困っているのか、公的住宅なんだから賃貸料を政策的に下げなさいよ。
 こんな高額広告掲載料を出すよりも、今の民間賃貸住宅並みの高額家賃を下げなさいよ、そうすりゃ広告出さなくても空き家がなくなるよ、そもそも民間不動産屋と同じことやるって、公的機関の公社としてオカシいでしょ、アフォーダブルな居住政策をやりなさいよ。
 そんな家賃政策を公的住宅に義務付けている日本の居住政策がホントにおかしいよなあ、。
 参照:https://sites.google.com/site/machimorig0/kosya

10月18日:立地不適正化計画?
 
この記事内容が正しいならば、財務省からこんな初歩的な指摘されて、これじゃあ「立地不適正化計画」だよ、国土交通省はもちろん、全国各地で策定に関わった都市プランナーたちは、どう考えてたの?
 いったいどうしてこのような計画ができるのか、もしかしてインフラ整備予算付けない財務省へのアテツケかな。
 事情をご存じの方は教えてください。

10月18日:オリンピック騒ぎ
オリンピックマラソンを札幌でやる変更ついでに、王権後継就任パレードも同コース日時に変更します

10月22日:謎の特別祝日
夕刊が来ない、え、今日は祝日だから?、どうして?、体育の日は過ぎたし、文化の日はまだだし、ヘンだな、呆けたらしい、いや、俺じゃなくて、世間が、。

10月28日:埼玉県参院補選投票率2割泡沫16万票
バカにされた埼玉県、県民もバカにして投票たった2割、それでもやっぱりいたよバカ16万余

10月28日:文科大臣発言す
ごもっともなご発言だと思います

10月31日:首里城炎上す
もったいないなあ、あ、そうだ、辺野古埋立をやめて、その金で首里城再復元しましょうよ。あるいはアメリカから戦闘機を買うのをやめてこちらにまわすとか、


10月の伊達の眼鏡ブログ新記事


10月23日:新王権継承儀式風景

誤解されないように書いておくが、わたしはこの体育館、じゃない、松の間を日光東照宮のように、あるいはベルサイユ宮殿のように、飾り立てろと言っているのではないよ、空間の大きさというか、しつらえのプロポーションというか、新旧の取り合いというか、なんとも構成が幼稚というか、オカシイなあと思うのだ。

10月26日:伊達の眼鏡ブログ新記事:横浜ご近所探検・東横線跡
 東急東横線桜木町駅が消えてから15年、鉄道跡の高架橋だけが雨ざらしになっていたが、最近になって遊歩道にしたと聞いたので、桜木町から紅葉坂に登るのが楽になっただろうし、横浜市流の土木遺産保全お手並み拝見と、期待しつつ行ったのだが、、、


2019/10/25

1424【横浜徘徊:サクラとモミジ・1】桜木町駅から東横線廃線跡遊歩道は登って直ぐ降りる純粋高架

 
秋晴れの日にご近所徘徊探検に出た。さてどこに行こうか、そうだ桜木町から紅葉坂を登って、県立音楽堂や横浜能楽堂あたりに行って見よう。
 桜木町辺りの元東横線高架の再活用が始まったり、紅葉ヶ丘に登る紅葉坂の紅葉並木の整備されたとか、紅葉ヶ丘の文化施設群の環境再整備もできたとかなので、さてどんなことになったのか観に行ってやろう。
探検予定は、桜木町駅→A東横線跡高架→B紅葉坂
→C紅葉ヶ丘県立音楽堂→D横浜能楽堂掃部山公園

●桜木町辺り元東横線高架の活用

 地下鉄の桜木町駅で下車、地上に出てJR桜木町駅の山側、つまりMM21地区でないほうの国道16号をブラブラと紅葉坂登り口を目指して北に歩く。
 JR桜木町駅に最近らしいが新しく北改札口ができた。昔は山側が表だったのに、海側のMM開発でずいぶん長い間、海側だけが表の感じだったが、ようやく山側にも商業施設ができて、海側ほど広くはないが駅前歩行者広場も整備された。
JR桜木町駅に北口ができた

JR桜木町駅に西口駅前広場ができた

 この広場のところが、かつて東急東横線の桜木町終点駅だったと思い出す。
 広場と国道との境に妙なコンクリート構造物が立っている。昔はこの構造物と今のJR駅の高架との間に土が盛ってあり、その上に東横線桜木町駅があったのだった。コンクリ構造物は国道の歩道の上にかぶさっているが、10年くらい前までは、この歩道沿いの壁が落書きアートの聖地だった。
 この長~いポルティコが今も使われているのが、なかなかよろしい。
東横線高架構造物は土木遺産

 その東横線桜木町駅跡地がこの駅前広場らしい。中途半端なデザインで、ちょろちょろと植栽があるが、もっと木陰を欲しい。夏は暑くてしょうがない。
 そうだ、桜木町の名にちなんで、桜の木をたくさん植えてほしい、桜の林にしてはどうですか。

 東横線の桜木町駅が、MM線に乗っ取られて2004年に消えて以来、廃線跡の高架は長く放置されていたが、最近になって横浜市が買い取った?らしく、その高架の上を遊歩道にしようと整備を始めたと聞いた。横浜駅の北の地下化した反町あたりがフラワー道路とか言って、遊歩道になっているが、ここもそのようにするのだろうか。
 
JR桜木町駅西口広場の北の方に坂道が見える
広場の向こうを眺めると坂道が見える。あそこから線路があった高架の上面に登るらしい。あの坂道にも桜の木を植えてほしいものだ。そう、桜木坂とか言ってね。 
 今日の目的地はこの桜木坂の次は紅葉坂を登って、紅葉ヶ丘まで行くのだ。桜から紅葉である。標高差20m分の海岸段丘を登る急な紅葉坂は、老人にはけっこう苦労する。
 だが、あの高架への坂道を登ると、そこから紅葉坂の途中に取り付く新しい歩道橋ができているに違いない。これで坂登りがいくぶんかは楽になるぞと期待が膨らむ。
坂を登って高架の上に行く

坂を登り線路跡の高架の上で北を見る

振り返って南の方を見る、ここが桜木町駅だったのか

さて高架の上に出たが、おや、昼休みの時間なのに誰も通っていない、灰色のコンクリ床が北に延びてガラ~ンとしている。一部に花の植込みがあるが、基本的は何もない。夏は暑いだろうなあ。
 電車の線路も砂利も撤去されている。きれいさっぱりしていて、なかなかよろしい。いかにも廃線高架の感じがだが、きれいさっぱりすぎて拍子抜けする。
 アーチ橋が架かっているが、これは鉄道橋梁を架け替えているのを見たことがあるから、新しい橋だろう。橋の下は紅葉坂の登り口である。

橋の上から紅葉坂方面を見るが、坂の途中への歩道橋はないらしい
橋の上から紅葉坂を眺めたが、期待していた坂の途中とつなげる歩道橋の気配は一向に見えない。架けようとする用意のなにかも見えない。
 ここから国道16号を越えて、向うに見える桜川新道の上に架かる紅葉橋が同じくらいの高さだから、橋の上から橋の上までデッキをかけてくれると、大いに助かるのになあ、その内にできるかなあ、わたしの人生に間に合うかなあ。
高架の上から紅葉坂に幻想の橋を架けてみた
 
橋を渡れば待つのは鉄柵、右の階段を下に降りるだけ
しょうがないから橋を渡って北に進めば、あれまあ、高架は続いているが鉄格子のバリアー登場、下に降りる階段も登場して、これで遊歩高架橋はオシマイ、高架区間は20mくらいかなあ、結局ここで下に降りるしかない。
 なんのためにわたしは登ってきたのかしら、動機は別だったが、まあ、結果は高架に登るために高架に登ってきたのだから、われながら純粋な行動であった。
 あ、そうだ、こういう時は赤瀬川源平なら「純粋高架」と名付けるだろうな。念のため付記すると、赤瀬川は「純粋階段」や「純粋トンネル」を発見した路上観察学会のリーダーであった。
ススキとセイタカアワダチソウ(鉄道草)の良い雰囲気

 それにしても飾り気のないさっぱりした高架だった。これから開放するであろう更に北の方を眺めると、左半分はコンクリ床、右半分は草ぼうぼうであるのは、右半分が土盛りであるからだろう。
 セイタカアワダチソウとススキが繁るのは、廃線風情に満ちた風景でなかなかよろしい。そうだ、このまま開放してほしい。恐縮ながらせっかく整備した高架上よりも、こちらの方が廃線跡の空気に満ちる歴史的景観を備えていて、ここを電車で通勤した身には、実に感慨深い。
ススキを分けて幻想の電車がやって来る
へんに植込みや小屋など置いて媚びたデザインするよりは、このままがはるかによろしい。土盛り部分の植生が、年月とともにだんだんと自然遷移してくのを楽しみたい。そのうちに樹木が生えてくるだろう。
 え、それじゃああまりに寂しいかい?、そうか、ならば草むらの中に、地名にちなんで桜の木を植えてはいかがかな。ちょうど紅葉坂がそばだし、そうだ、サクラとモミジで花札だな、近いうちに横浜はギャンブル都市に立候補らしいから、時宜にあっているかも。

階段を下りて紅葉坂交差点に

 しょうがないからここから階段を下りて、紅葉坂交差点の国道16号を西に渡る。その向うの桜川新道を立体交差して架かる紅葉橋へ、そして紅葉坂へと登って行く。
 ドッコイショ、ドッコイショ、高架上から紅葉橋上に橋をかけてほしい。
国道16号の紅葉坂交差点から紅葉橋へと坂を登る

(2「紅葉坂を登る」につづく)

2019/10/23

1423日本王権継承儀式の場の空間構成のチープさに驚いた

 昨日(2019年10月22日)は夕刊が来ない。何故かと聞いたら、なんと祝日であるからだそうだ。
 え、10月の体育の日は過ぎたし、文化の日は11月だよなあ、ヘンだな、オレもようやく年齢にふさわしく、ついにボケることができたかと思った。
 聞けば、日本王権が代替わりになる継承儀式するので、特別に祝日にしたのだそうだ。ボケたのはオレじゃなくて、世間のほうであったかと、ガッカリ。テレビ見ないから世間の一大事を知らない。
 
 今朝の朝日新聞は1、2、3、13、23面とデカデカとその儀式記事で、ラグビーで日本組が勝った記事なみである。わたしとしてはどちらも紙屑をたくさん配達されて、新聞代返せと嘆くばかり。
 テレビを全く見ないし、王にもその一族にもまったく興味ないし、王制不要(むしろ有害)と思っているから、儀式の様子を知らなかったが、今朝の新聞で見た儀式場面の写真に驚いた。

 これって、どこかの小学校の体育館で、雛祭りか神社祭礼の神輿イベントを、秋の学芸会(文化祭)やっているのだろうか。とても王権儀式の空間に見えない。
 へえ~、わざわざ日本全部を休みにしてやったイベントは、このようにチープな空間で行ったのかあ、空間構成がいかにも幼稚というか、ヘンだよなあ、いや、儀式内容を知らないけど、この写真を見ての空間構成デザインを言っているのだ。

 体育館に据える安物神輿、いや、御殿広間に据える古代(近世か)模倣の王権の座は、それだけ独立して見ればいかにも伝統的な代物だろうが、この空間に据えると雛祭りの安物段飾りそのものである。
 誤解されないように書いておくが、わたしはこの体育館、じゃない、松の間を日光東照宮のように、あるいはベルサイユ宮殿のように、飾り立てろと言っているのではないよ、空間の大きさというか、しつらえのプロポーションというか、新旧の取り合いというか、そのあたりがなんともオカシイと言っているのだ。

 驚いたねえ、だって「象徴」としてのその権威づけ儀式の大仰なる動機と、このプアなしつらえのギャップの大きさが、なんともいえない空疎感に満ちているんだもの。
 そしてなんだかホッとしたなあ、権威の継承がこんな空間で行われるというチープさが、実は権威を失っている象徴かもしれないと、権威嫌いのわたしは思うのである。

 王権継承のもっとも核心となる伝統的な大嘗祭は、その秘儀を行うために大嘗宮を古代(中世か)からの伝統にのっとって新築しているようだ。
 王個人にとっては、こちらの秘儀こそが本番であろうが、その空間構成も秘密なので見ることができないのが残念である。
 わたしは現代の王には興味ないが、その制度の歴史には大いに興味があるのだ。

2019/09/30

1422【孤乱夢9月掲載】田村明の呪い、鉄の沓、不公平税制、横浜都心祭礼、東電トップ未罪、表現不自由展

●fake baka孤乱夢9月一覧

9月1日 税負担不公平事件
消費税が10%に値上がり、だけど「キャッシュレス」の人は、なんとまあ3パーセントに値下げとか、「キャッシュ」ってオカネのこと、「レス」ってのは無いってこと、つまりカネの無い貧乏人は、中小店舗で飲食物を買えば3パーセント!、貧乏人のわたしは嬉し涙が出るなあ。でも、ポイントってなんのこと?

9月6日 税負担不公平事件
民間事業者が民民の間でポイントサービスを使って割引するのは勝手だけど、国家が徴収する税金をキャッシュレスシステムを使う一部の者を対象に、ポイントサービスで納税金額を割引するなんて、税の公平から遠く離れている制度で、実に怪しからんことと思っています。

9月7日 税負担不公平事件
消費税の割引を、日本中で3割の店舗しか扱わない、しかもキャッシュレス決済が前提って、租税公平主義違反だぞ。納税義務とキャッシュレス決済と、どんな関係があるのか?
昔から現金払いはツケ払いより安くするって商習慣があったけど、いまじゃあカードで借金払いすると安くなるのか、どうもオカシイナア、ははあ、この政策は、金貸しとカード屋を儲けさせる陰謀だな

9月14日 横浜都心祭礼神輿巡幸
わっしょいの声がない都心の神輿巡幸----お三の宮公式サイト曰く「以前は、3日にわたり飾り立てた黒牛に引かせていましたが、現在は小型トレーラーで牽引しています。牛車や山車のように2つの大きな車輪がついており、担ぐことはありません

9月15日 横浜都心祭礼神輿巡幸
お三の宮祭礼、伊勢佐木モールに氏子町内の全神輿が集合中、男女共担ぎの神輿もあるんだなあ。



9月17日 横浜都心部景観変容事件
また横浜防火建築帯のビルのひとつが建て替わった。2017→2019
4~5階建て軒高が、10~12階スカイラインに変りゆく。でも景観としては実につまらん。


9月22日 東電トップ福島事故無罪事件
観た観た、すごいなあ、ひどいなあ、これでも法律では無罪なんだあ、、、同じ時に東海第二原発は津波対策したので何とか事故を免れたのに、だらだら引き延ばした東電福島第一原発は超大事故、この現実の差こそ有罪の証拠だよなあ、でも法の世界では無罪、、、ひええーー、無策無惨悲惨、、で、あのときに東電から下駄を預けられた土木学会は、どうしてたんだろ?、ねえ、土木屋さん、おしえてください。
短編映画「東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故」Youtubeで公開!
https://m.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=ZJhyDSnutqk&fbclid=IwAR0RNSAtgkild1aMAoGb8GLwhDmBArS_4JfTw6zeTcHTSAbrdWz8TloWE3Q


9月22日 同期生アメリカ歌人朝日歌壇登場
お化けより皿一枚でのお仕置きが怖いと語るアメリカの子等
選者の解説に「四谷怪談を見ての感想」とあるけど、これって、播州のお菊さんと、四谷のお岩さんを混同してるような、、

9月27日 表現の不自由展公的補助金支給中止事件
政府広報政府主催日本トリエンナーレ「表現の不自由展」開催予定、このような作品には補助金を出さない、公共施設での展示を許可しないと、3年ごとに検閲基準作品を展示し、国民の不安を解消して国家文化を高揚します。

 (参考)1937年7月、ドイツ・ミュンヘンでのこと、「頽廃美術展」が開催された。ヒトラー政権のドイツ帝国宣伝相ヨゼフ・ゲッペルスからの指示で、カンディンスキー、クレー等の作品が並び、「狂気、厚顔無恥、無能の産物をご覧ください」との、美術館長の挨拶で展覧会が始まり、国内を巡回した。近代アートの多くの作品を、政権の眼による「頽廃美術」として、全国の美術館から国家が没収し、売却して外貨稼ぎ、一部は幹部がネコババ、焼却処分などした。

9月27日 消費税値上げ事件
キャッシュレスの者には、税金を負けてくれるらしい。年金収入が僅少だから、キャッシュにしてもすぐにキャッシュレスになる、そんな貧乏人への減税政策なんですね、ありがたいな、来月から減税分を年金上乗せ振込だろうなあ、待ち遠しい。

9月28日 ラグビー勝っちゃった事件
ああ、やだやだ、明日の朝刊は、またもや読まない見ない記事ページばかり、紙くず新聞だろうな、早く負けちまえ

9月29日 ラグビー勝っちゃった事件
朝日スポーツ新聞め、4ページ分も使いやがって、購読料返せ。

9月29日 横浜カジノIR誘致事件
今朝の新聞に横浜ギャンブル誘致のお話、ご立派なこと、。よその国から誘致しなくても、現在の横浜にあるギャンブルとフーゾク関連業種全部を、ここに移転集約してはいかがですか、大いに流行ると思いますが、どうかしら?、競輪競馬競艇パチンコソープ雀荘ストリップ特殊飲食エロ映画、、え~とほかになにがあるかしら、知識不足だなあ、あ、そうだ、横浜遊郭リバイバルとか、チャブ屋復活も、あ、いかん、話が落ちてくる、でもまあ、なにしろintegral resortなんだから、日本語にすりゃ「なんでもあり別天地」ってことね。

9月30日 高浜原発建設資金還流事件
愛知トリエンナーレ「表現の不自由展」を中止させた、セイギノミカタ電話魔さんたちは今、関電・高浜町・吉田開発に「高浜原発を廃炉せよ」と、じゃんじゃん電話してるに違いないな、どうなんだろ?


伊達の眼鏡孤乱夢9月一覧

2019年09月14日
戦中幼児だったわたしの脳裏に、戦中の歌が刻み込まれていると発見、歌った記憶は全くないのに不思議不思議、同世代に聞いてみたら同じような反応、忠君愛国戦意高揚の幼児教育があったらしいと怖い。https://datey.blogspot.com/2019/09/1419.html


9月18日 
都会の樹木は足元をガチガチに鉄とコンクリで固められ、しかも下半身スッポンポン、それでもなんとか緑陰をつくるとは、なんともけなげなことよ、おお、歯を食いしばって頑張ってるよ、この木は、可哀そうにステンレスのベンチが幹に食い込んだんだねえ、。
伊達の眼鏡ブログ新記事「人と緑」https://datey.blogspot.com/2019/09/1420.html


9月27日 
都市プランナー田村明の呪い……いつだれが解いてくれるか……
田村明がもたらした横浜都心の首都高速道路の高架による劣悪環境、いつだれがこの呪いを解いてくれるのか。            
【伊達の眼鏡ブログ記事】https://datey.blogspot.com/2019/09/1421.html