2010/02/17

240【横浜ご近所】都市計画はきれいごとだけではない

 横浜国大の「地域地域連携と都市再生」と題した授業で、15日に学生のレポート発表会があり、そのコメンテーターで行ってきた。
 横浜市をテーマにしたいわば「まちづくり講座」で、わたしもメンバーの「NPO横浜プランナーズネットワーク」が協力している。

 学生の提出するレポートの趣旨は、横浜市内の特定の地区を採り上げて、その現状分析から将来への持続性を論じよ、というものである。
 学部学年を横断しており、受講する学部生が200人以上もいるのがちょっと驚く。どこに興味あるのだろうか。近頃の学生はまちづくりに関心を持っているのだろうか。

 わたしがコメントしたレポートは、黄金町・日之出町界隈を採り上げたものであった。
 黄金町は売春街が徹底的に手入れを受けて壊滅して、もう4年くらい経つだろうか。
 いまは地元と横浜市大などが協力して、アートの街として再生を図っているのだが、現場を散歩してどれくらい効果が上がったいるのか、わたしの目にもみえづらいので、ましてやイチゲンの学生では手におえない代物である。
 ありきたりのレポートになるのは仕方ないが、これをどうインスパイアするか、教えるほうとしては思案する。

 コメンテーターとしては、あの街界隈のいまも背負っている負の面のよってきたる歴史を述べて、それでも都市はきれいごとばかりでは成り立たない、計画的にできた表しかないのも都市だが、一方では裏路地やアヤシイ遊びの場もあってこそ都市なのだ、そのようなところに君たちはどう切り込んで住むようにするか、それを追求してほしいと言ったのであった。

 ちょっと困ったのは、都市の怪しさを学生に講義するには、短時間では誤解が生じるだろうなあ、しかし長々と怪しいことを講義するのもなんだかなあ、ということで、中途半端になってしまった。

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