熊五郎:やあ、ご隠居、元気そうですね、今日はZOOMで長屋談議とは、今どきですねえ。
ご隠居:はいはい、熊さんこんちわ、うん、こうやってPCで無駄話するってのも新鮮だね。
熊:それにしても同じ裏長屋に住んでこうとはねえ、どうもすごい時代になりましたね。
隠:ZOOMにしようよと言ったのはわたしだったがね。
●八十路のコロナ感染
熊:そうでしたよ、何でもご隠居の親友がコロナに感染したとかって、震えあがってこうなんですね。
隠:いや、震えちゃいないが、ビックリしたね、遂にコロナが身近に来たかとね。別居の息子が去年に感染したのと今回で2回驚いてるよ。
熊:2回で済んでるならよしとしましょうよ、それでその親友はどうしてますか。
隠:そう、その男はね、わたしと大学同期、同じ体育会系クラブ仲間なんだよ。
熊:それじゃあ立派過ぎるほどの超高齢者ですよ、基礎疾患があるのですか。
隠:あるんだよ、もう立派なコロナ大リスク感染者だね。実は本人とは半年以上も会ってないのだけど、メールでその知らせが来てね、でも喉が痛いだけで熱は出ないので、しばらく家で養生すればよいってさ。
熊:そりゃよかったですね、後遺症はないのかな。
隠:それはまだ分からないが、私たち同期仲間数人は大きな影響を受けている。
熊:まさか濃厚接触者とか、メールでそんなことないでしょ。
隠:メールだけでそれはないのだが、実はこの月末にそのクラブ同期の7人で飲み会をやることになっていたのをキャンセルしたんだ。せっかくの老いの楽しみがなくなった。
熊:そりゃ賢明なこと、ご隠居のような超高齢者が集まって飲み食いするなんて大冒険。
隠:うんその通りだけどね、でもねえ、そいつが治って飲み会やろうとたら、また次の誰かが感染するかも知れない、そんなことが続くと、年寄りはもう死ぬまで飲み会開催できない、つまらない人生だね。
熊:そうですね、年寄りはなにかやろうとしたら直ぐにやらねば、でもコロナじゃあね。
隠:先日ね、やはり大学寮の同期仲間9人でZOOMやったんだ、ちょいちょいやってるよ。
熊:顔を直接向き合わなくていいから、ZOOMって年寄り向きですね。さすが理工科系大学でですね。そういえば、近いうちに名前が科学大学って変わるんですってね。
隠:ガクガクするね。それがね、メールがつながる寮仲間が40人くらいいるけど、意外にもZOOMできるのは15人ほどだけなんだな。
熊:科学に弱くなった年寄りですね、足腰が弱っても、出会うための旅費の工面できなくても、ZOOMならなんとかなりますね。
隠:ところがね、足腰は元気でも目や耳が遠い老人には、ZOOMはむつかしい。そこが若いものと違うね。
熊:その同期老人たちはコロナには大丈夫なんですか。
隠:おお、それそれ、先日のZOOMでコロナ談議になり、聞けば9人中3人がコロナ感染体験者だったよ。
熊:おお、けっこう多いですねえ、みんな超高齢でしょ。
隠:そうだよ八十路半ばだよ、基礎疾患あるやつもいたけど、みんなZOOMに出てくるくらいは元気だよ。いずれも家族みんな感染して大変な目にあったが快癒したそうだ。
熊:後遺症はないのですか。
隠:それを聞いたのだが、当人はよくわからないと言っていた、まあ、年寄りボケとコロナ後遺症の区別はむつかしいかもね。
熊:わはは、なるほどねえ。
●コロナ対策転換は多老化対策か
隠:まあ、身近にはそんなことがあってね、政府はコロナと共生するんだって規制緩和だそうけど、年寄りはそうはいかないと身近にわかったね。
熊:政府はこのところ妙に急にコロナ共存政策への転換の様子ですね。コロナ感染者や死者の発生数が減ってきているのかと思えば、死者は第7波よりも多い、それで転換していいのでしょうかねえ。
死者も感染者もしっかりと増えているのに、、 |
隠:更に、コロナを感染法の第2類から第5類に変更するって言ってるよ、つまりコロナを流行り風邪並みの病気に格下げ、大関から前頭へ下降させるんだって、もうマスクもつけなくてよいとか。
隠:わはは、コロナの方は変わらないが、法律の方を変えて格下げする、どうしてかな?
これからもどうぞそのまま夜目遠目マスクの内の美しき人よ
格下げに落胆せずに新たなる変異株増産努力の所存
熊:このままにマスクもいらない、旅行も飲み会もOK、企業も出勤して来いとなると、要するにコロナ前通りの社会になる、そこにコロナだけは立派に存在して活躍する、だけど医療体制は対応しないまま。
隠:そうするとなんとなく感じるのは、われら老人階層ににコロナがどんどん押し寄せて来るような気がするんだよ。
熊:う~ん、年寄りがコロナにどんどん感染し、どんどん死んでいく、それってもしかして立派な高齢者福祉政策かもしれない、早く言えば多くなり過ぎた老人を、この辺りで政策として淘汰しようってんですよ。
隠:おお、そうかそうか、つまり少子化対策の向こうを張って、多老化対策だ、う~む、ありうるなあ。減るばかりの子供をどうやって増やすかが少子化対策つまり子供増加推進策であり、いっぽう、増えるばかりの老人をどうやって減らすかが多老化対策、つまり老人減少推進策であるのだな、おお、分かったよ、へん、おおきにお邪魔さま~。
熊:あ、いやいや、あのね、そう言えば近頃ネットで悪評判のアメリカの大学助教授の日本人の発言で、「老人集団自決」ってのがありますね。
隠:イェール大の成田さんて若い経済学者だろ。その言ばかりクローズアップされていて、本当はたぶん比喩的な言説だろうと思うが、社会一般ににある潜在意識なのかね。
熊:コロナが高齢社会と大きな関係にあることは確かだから、コロナに多老化対策をやらせるって、政治的合法的犯罪です。
隠:何かそれって投げ出し政策に思えるね。もう手がないから投げ出してしまって、社会の動きに任せるんだよ、それはチャイナの習さんが、準備もなく突然にゼロからウイズへとコロナ政策を転換したのと似ている。
熊:そう、ありゃどう見てもお手上げ投げ出し政策で、この春節の人口大移動でコロナがどうでてくるか見ものです。
隠:この冬の日本とチャイナとコーリアのコロナが、どういう結果になるのか、そこに老人問題がどう絡んでいるか、春になってから一番のお楽しみ、いや、心配事だね。
熊:その東アジア3国で、この冬の老人死亡統計に注意です。
隠:わたしも老人減少推進策に貢献するかな。
少子化と多老化するこの国に老いさらばえて唯一の貢献
(20230122記)
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