2016/07/01

1200【横浜都心史】横浜の昔のことを久しぶりに勉強して『関内関外まちづくり史年表』を作成した

 国土や都市の計画についてのある研究会で、横浜発祥の地とも言うべき関内関外の歴史について話す羽目になり、久しぶりに勉強し直した。
 江戸期以前の歴史がない街だから、1世紀半ほどの期間である。
 以前に戦後史ー特に戦後復興期の研究をやったことはあるのだが、幕末開港から現代までを通して見ることにして、地図や写真類を並べて歴史年表を作成編集したら、実に面白かった。
 中でも興味深いのは、1959年開港から100年ほどの間に人災と天災による3回もの壊滅復興と、江戸期以前を欠く街の歴史文化編集という、二つの系統の大悪戦苦闘である。


1.横浜都心関内関外まちづくり史概観

■概略の年代区分
・創生期の壊滅から生成期
 1959年~幕末無理矢理開港、幕府による出島型開港場既成事実化
 1866年~豚屋火事による壊滅から都市計画的整備
 1873年~吉田新田埋立てにより出島型から盆地型都市へ 
 ぺリー、ハリス、パークス、オールコック、ブラントン、モレル、ブリジェンス
 清水喜助、吉田勘兵衛、高島嘉右衛門
・震災壊滅から復興と成長期
 1923年~関東大震災による壊滅からの復興と成長そして戦中衰退
 池田宏、牧彦馬、妻木頼黄
・戦争壊滅から復興期
 1945年~横浜大空爆と占領接収による壊滅からの復興
 マッカーサー、平沼亮三、渡辺銕蔵、畔柳安雄
・高度成長開発期
 1963年~革新市政と参加型政治による基盤整備と開発誘導調整
 飛鳥田一雄、田村明、岩崎駿介、国吉直行
・都心重心移動期
 1990年代~横浜駅周辺とMM21地区へと都心重心が移動中

■僻地立地選択と僻地脱却のあがき   
・僻村の横浜村を神奈川の一部という幕府の詭弁 
・横浜駅の3度もの移動(桜木町→高島町→現横浜駅)
・戦後接収のため復興が遅れて横浜駅周辺に都心重心が移動
・港湾流通の消長に命運を任せる都心からの脱却
・横浜駅前からMM21開発で新旧都心無理矢理連結再編

■江戸期を欠く都市の歴史発掘と文化編集
・臨海部A級観光地から寿町ドヤ街スラムまでピンキリ文化圏再編集  
・江戸期の歴史をもたない後発都市の歴史文化発掘編集
・多民族多様異混在文化編集
・アーバンデザイン手法による視覚的価値編集
・創造都市政策による都市文化政策による価値新規創作編集

2.横浜都心関内関外まちづくり史年表こちらを参照
https://sites.google.com/site/matimorig2x/y-tosin-nenpyo


■関連まちもりサイト内ページ
横浜関内地区戦後まちづくり史(2007)pdf (html版はこちら 

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