2008/12/05

071【世相戯評】年収100円の社長さんへ

 アメリカの自動車会社の社長さんが、自動車が売れなくて会社がつぶれそうなので、去年までの年間のお給料が10億円以上だったのを、これからは年に100円にすると決めたそうです。
 どうしてそれで生きていくのでしょうか、だってアンパン1個で100円ですから、腹が減ってしまうと思うのです。
 去年までの毎年10億円以上のお給料は、世界一の自動車会社の社長さんが大会社を維持するためには、いろいろとそれだけのお金が必要だから、会社は払ったのだとぼくは思います。
 アメリカはイラクやアフガンで戦争したりしてお金がたくさんいる時代に、まさか自動車屋さんは戦争に乗じて大もうけして、貯金をしているとは、ぼくは思いたくありません。もしもこれまで貯金できたのなら、副社長さんや専務さんたちも、みんなでその貯金を出せるはすです。政府に助けを求める必要はないでしょう。
 だからこそ社長さんは、アメリカ政府にお金を貸してください、税金で助けてくださいと、言っているのだと思います。

 でも、これはこれからの地球を救う大きなチャンスだと、ぼくは思います。
 自動車が多すぎる世の中になって、事故で死んだり怪我する人が多いし、排気ガスで臭いし、騒音でやかましいし、暴走族が怖いし、困っています。
 一家に2台も3台も持っていて電車で行けるのに自家用車で行くし、自動車専用のがらがらの高速道路をつくったり、それだけ余計に石油を使って、エネルギーの無駄つかいだと思います。
 郊外に自動車で行くショッピングや住宅や学校や図書館を作るので、自動車を運転できない子どもや年よりは困るばかりです。
 街の中はだんだんと店や建物がなくなってさびしくなり、たくさんの空き地は駐車場になり、それがみんな木を植えない上に汚い派手な看板を大きく出すので、街は殺風景になるばかりです。
 ですから、自動車が売れなくなって、乗らなくてもよい自動車が世の中から減ってくると、世の中はこれまでとは逆の動きになって、空気もよくなり、静かになり、鉄道やバスの経営もよくなり、今よりも暮らしよくなり、街もにぎやかになると思うのです。
 アメリカの社長さんは、つらいでしょうがしばらくはアンパン1個で1年を暮らして、自動車のために変になってしまった世の中を元に戻して、要りもしない自動車を作らなくてもよい、買わなくてもよい世の中になるように、がんばってください。
 参考→自動車社会を衝く

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