九段坂の途中にいつもはたくさんの“ウヨク屋台”が出ているのに、今日は雨もよいのためか、なんだか少ないがいつものヤツも見える。
わたしがギョッとしたのは、若い大学生あるいは高校生とも見える女性たち5人、並んでパンフを配りながら、黄色い声をてんでに張り上げているその声であった。
「憲法9条を廃止しましょう」
「憲法9条を廃止しましょう」
それは、まるで毎春の大学にみられる、新入生たちへの部活入部勧誘のノリである。
え、君たちそんな若いのに、そんなことをいうのかい、どこの子たちだろ、恋人を戦場に送り出す気なんだね、。
いや、もしかして、アルバイトのティッシュ配りの延長なんだろうか、それにしてもねえ、、、少女のような子たちが、てんでに明るい声で、そんなビラ配りをするのを眺めていて、あまりのギャップ感に当惑し、坂を登ってちょっと汗ばんだ身がうすら寒くなり、呆然として写真撮り忘れた。
憲法九条廃止コールの乙女らよ明るすぎれば驟雨が包む
大鳥居をくぐって入る人や出てくる人たちが、今年は少ない感があるのは、雨模様だからだろうか。
若者が多いのが気になる。来るたびに年寄りが減るのは当たり前としても、若者が増えるのがブキミである。
参道途中に張ってあるテントの中では、おりしも何かの講演会が始まるらしく、椅子に座って待つ人たちが200人以上は居るが、見渡せば若い人たちが結構多い。どういう人たちなんだろうか。
いつもの軍人コスプレの男たちがいる。3年前は中年以上の男ばかりだったのに、今回はあきらかに20代の若者が数人いる。新世代をスカウトしたのだろう。
いつも見る長老らしきコスプレ軍人がいて、金モール軍服長靴コスプレの若者が直立不動で雨傘をさしかけている。あとで別の場所でこの若者が、ひとりでスマホをいじっていた。
ナチスの制服らしき姿も見かけた。この毎年登場するコスプレ男たちは、いったい、何者だろうか。
金モール軍服長靴の若者がスマホをいじる靖国の夏
このコスプレ男たちも、九条廃止少女たちも、河野談話取消おばさんたちも、靖国国立化親父たちも、いずれも日本の昔からの習慣のお祭り屋台であり、見世物であるにちがいない。
遊就館はその見世物の常設小屋であるとすれば、これらは明確にコンセプトが統一していいることがわかる。そう、これはなかなかによくできた祭りの出し物である。どこかにウヨク系香具師の元締めがいるにちがいない。
わたしはそれらを見回っていて、哂いたくなりながらも、だんだんと怖くなってきたから、これらはお化け屋敷群である。夏らしくてよろしい。今日は珍しくも涼しい日だったから、うすら寒くなってきた。
普通なら、これだけ人出のある祭りの神社には、わたあめ、金魚すくい、射的、焼きそばなどなどが懐かしい屋台が出ているものだが、ここには全くないのが不思議である。やはり特別な香具師の世界らしい。
雨の中で傘をさして本殿に参拝する列が長く続くのを眺めると、そこにも若者たちの姿が多い。靖国神社のコンセプトに共鳴する若者たちが増えているのだろうか、それとも単なる夏祭りのお遊びだろうか、なんだかブキミになってくる。
遊就館も入館無料のミュージアムショップだけ見た。
歩道から拍手する人々が多い。雨の中をなかなかのご盛況のようで、怖い。
歩道で見ていると周りから拍手が |
右にカーブして戻ること禁止なんだけどなあ |
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