昨日の新聞トップに、「GOTO一時停止 首相表明」とある。鳴り物入りの経済復興策は、強敵コロナの前にあえなくひっこむらしい、一時的だろうが。
どうやらコロナ感染の勢いは、春の緊急事態のころを超える勢いになっている。それでも再度の金食う事態宣言を出すことなく、人の移動を促すGOTOキャンペインをストップすることなく、11月の3連休の日々は観光地は大繁盛。
その様子を例の横浜中華街と赤レンガ倉庫に観察してきた。コロナ緊急事態の時は閑古鳥がないていたが、昨日23日休日ははどっちも若い人たちで大繁盛、コロナどこ吹く風。
もう一首狂歌を。
強盗とコロナで自粛を比らぶれば恥かしながら強盗が先
ヤボを承知で解説しておく。この強盗とは、もちろん、政府のやっているGOTOキャンペーンのこと、つまり、税金を原資とする金で補助するから、旅に行け、宴会しろ、買い物に行け、つまりコロナを恐れるなというのである。あちこちの観光地は繁盛はGOTO強盗で繁盛しているのだろう。
なお、ヤボを重ねると、この歌は昔からあるこんな狂歌のもじりである。
ひもじさと寒さと恋と比ぶれば恥ずかしながらひもじさが先
コロナ感染者数が、いったんは2度目のピークを越えたと思って、その強盗GOTOキャンペーンを中央政府がやりだしたら、旅行客が増える一方では、息を吹き返したコロナがみるみる増える一方、この数日は毎日毎日感染記録更新中となってしまった。
GOTOキャンペーンに乗って動いた人たちは、旅行が延べ4千万人超になり、そのうち感染判明は176人だそうで、動く人がそれだけいて、感染がたったそれだけって、なんか不思議だ。どうしてなんだろう。飲食のGOTO利用が延べ1千万人超だそうだ。ただし、これらの利用実人数はどうなんだろうか、ひとりで何回やってるのかしら。
事実としてコロナ復活現象と強盗キャンペーンとが、どう連動しているのかしていないのか分からないが、時期的に符合していることは確かだ。
わたしはまったくGOTOには関係ないから、堂々といちゃもんつけるが、医学界の警戒にもかかわらず始めたGOTOキャンペーンこそが、人々の心にコロナ警戒心を薄れさせたに違いないと思う。
わたしだって、政府がイケイケと言うのだから、コロナを克服したのかと勘違いしそうになったものだ。それが今回の第3波と言われる状況を招いているに違いないと思う。
さすがにこうなれば政府もやむを得ないと思ったのか、一昨日(2020/11/21)になって、専門家会議も政府当局者もGOTO政策の足踏みを言い出した。
でも何となく踏ん切りが悪い。すぐには同行するとは言わないで、しばらく検討するという。その間にコロナは大盛況を繰り広げるだろうが、いいのかしら。
中央政府はGOTOの用意をしたが、実施は地方政府の都道府県が担当だ、GOTO使ってる人たちはそれぞれの自己責任でやってるのだ、中央政府は感染増加と直接には関係ない、こんな姿勢がありありと見えている。なるほど、民意尊重の民主主義である。
一方の地方政府の都道府県は、中央政府の言うことに従うだけだみたいな、どうも互いに責任を押し付けあっているように見える言動が多い。
どちらもコロナのことは分からないことだらけだから、責任を押し付けあうのも仕方ないだろうが、分らぬ当局者たちが右往左往すると、もっと分からない市民たちは、猫にでも犬にでも責任を押し付けるしかないとて、GOTO強盗に出かける有様、ナサケナイ。
その昔欲しがりません勝つまでは 今では敗けているのにGOTO
そういえば思い出したが、春の緊急事態になった頃に、パチンコ屋が大いにやり玉に挙がったが、今はまったく話題にならないのはどうしてなのか。その後いろいろコロナ現象がわかってきて、パチンコ屋での感染はないと証明されたのであろう。パチンコ台相互の間に透明仕切りをつけたのかしら。
市民としては、うちに引っ込んでネット購買の「自粛派」か、この際だからGOTO補助金使って安く遊ぼうって「強盗派」か、引っ込みもせずGOTOも使わず近所をウロチョロするだけの「貧乏派」か、これらのいずれかになっているような気がする。
わたしはもちろん貧乏派である。ネット購買するにも税金使って遊ぶにも、どちらも家計から支出するべき元となる資金が必要だからだ。その日を暮らすための資金だけしか家計にはないのだ。不公平感が著しい。
GOTOキャンペーンは補助型だから、こちらに元となる金がないと使えない。半額とか3割とかの補助らしいから、その残り7割とか5割分を負担する必要があるが、それを負担できない。金の無い者にとってはまったく不公平である。
だから遊びのGOTOを使う奴らを、オレの納めた税金を合法的にGOTO、つまり強盗する奴らと言いたくなる。強盗と呼ぶのは品がないが、そもそものネーミングが悪いのだから仕方ない。
品が無いついでに言えば、近いうちに「デジタル庁」なんてのが政府に新設されるらしい。たぶん略称は「デジ庁」、「出痔庁」だな、トップは「出痔長官」か。
でもなによりもデジタルとつけるのがおかしい。辞書には「連続的な量を、段階的に区切って数字で表すこと」とある。組織名としておかしいだろ。それならばアナログ庁がありうるのか。
例えば「情報公開庁」としてはどうか、そのためには作業のデジタル化が必要になるし、現今の課題への対応にぴったりだろう。
話をコロナGOTOに戻す。コロナで生活に困る人たちへの公平な支援政策は、減税しかないだろう。そして目に見える効果が出るのは消費税の一時的全額免除であろう。
なぜそれをしないのか。手続きが面倒だからなんて言うかもしれないが、GOTOだって相当に面倒なのに、どこかに委託してもやってるのだから免税できなはずはないだろう。強盗される税金をそちらに回すことがなぜできないのか。
まあ、こんな素人考えなんて、どこかの政党とか経済学者とかが、すでに言っているのであろう。
それにしても菅さんという新首相は、一国のリーダーってのは、こんな人でもなることができる時代なんだと思わせる。USA大統領のトランプもそうだが、菅さんとは別の意味である。
菅さんてリーダーに就任しても、ビジョンを語ることがない。語るべきビジョンなどないか、いらない人なんだろう。まあ、大ぶろしきを広げるとか、美辞麗句だけ言うよりも、言わないほうがましかもしれない。
わたしはテレビをぜんぜん見ないが、国会のネット中継を見ていると、同時的に菅さんのバカさ加減が見えるのだから、失礼ながらそう言うのは仕方がない。新任早々でいきなり学術会議問題になり、あのヨロヨロ答弁ぶりですっかり人物をわかってしまった。なんだか器を間違えたようで、お気の毒にさえ思っている。
だからそんな人の言うコロナ政策に素直に乗れないのである。
世界のコロナ状況を見てみよう。
コロナでオロオロの日々はさらに続くのか、いやになってくる。これから逃れる方法は二つある、第1はワクチン開発して接種、そして第2はあの世行き。(2020/11/24)
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