こんな風景がある。どれがどこの街か説明するほどのこともないが、日本東西南北のいろいろな地方都市の郊外部の景観である。似ているようだが同じ町ではない。
自動車でその町を訪ねると、まずこのような醜いところを通り抜けないと、美しい町並みには出会えない。玄関と客間のギャップに驚く。
ところが意外にも、その街に住む人たちは、その郊外景観を気にしていないらしい。気にしていても、「むしろ、にぎやかになって歓迎している」と言われたりする。あるいはその醜さに気が付かないで、わたしの指摘に困惑する人もいる。賑やかさと醜さは比例するのかと、こちらが困惑する。
上に載せたのは、わたしがこれまでに訪ねた全国各地の街で採集した「日本醜観図鑑」の一部である。実はこのような画像をかなり多数集めていたので、インタネットサイトに図鑑として載せていた。ところがプロバイダ側で何かあったらしく、消えてしまったことに気がついて、再度制作し始めているところである。ここに一部だけ復元して載せた。
最近、このことを大学同期仲間のZOOMミーティングで話した。その時の一枚がこの地方都市郊外の景観である。
2009年当時の景観 |
そして、これはあまりに醜いので、わたしが画像いじりして、商業看板類を撤去してみたら、こんなにもすっきりした景観になった。向こうの雪の山が美しく登場した。典型的な「山あて」の景観である。
2009年の画像から派手な看板類を削除してみた |
だが、これを見たその地に住む友人が言った。
「この交差点で左折してわが家に戻るのだけど、いつもその角にある派手な看板を目印にしているから、消されては困る。醜くても必要な看板だよ。それにこんな景観になったら、寂しくて嫌だ。あの山なんていつも見ていて、もう見飽きている」
ごもっともである。でも、しゃくだから、こちらの画像を見せた。
2018年撮影の上と同じ交差点の景観 googlestreet |
そして友人にちょっと反論した。
「これは同じ交差点で、上の写真の10年後のグーグルストリートの画像だよ、わたしが撮った以前の景観と比べると、基本の汚さは変わらないけど、看板類は変っている。看板を頼りに運転してると迷子になる、やっぱり道路交通案内標識を見て運転しましょうよ。それに、せっかく美しい山の姿を、よそ者にも見せてくださいよ、おおいに自慢していいから」
さて、この論争の行方はどうなるか。これは全国共通の話題だろうか。
全国各地の困った景観などを面白おかしく見せるページを作っているので、ご覧になってご意見をください。
景観戯造今昔図鑑:https://matchmori.blogspot.com/p/keikangizo.html
(2021/08/24記)
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