2021/08/24

1584【日本醜景図鑑】今更ながら地方都市郊外の景観はどこもかしこも醜いけどそれでよいのか

 こんな風景がある。どれがどこの街か説明するほどのこともないが、日本東西南北のいろいろな地方都市の郊外部の景観である。似ているようだが同じ町ではない。












 地方都市の郊外部がこんなに醜い景観になってきたのは、1980年代からだろうか。街によっては、その中心部には観光宣伝する伝統的な美しい街並みがあるのに、その郊外となるとこのように醜い景観の街が出現している。

 自動車でその町を訪ねると、まずこのような醜いところを通り抜けないと、美しい町並みには出会えない。玄関と客間のギャップに驚く。

 ところが意外にも、その街に住む人たちは、その郊外景観を気にしていないらしい。気にしていても、「むしろ、にぎやかになって歓迎している」と言われたりする。あるいはその醜さに気が付かないで、わたしの指摘に困惑する人もいる。賑やかさと醜さは比例するのかと、こちらが困惑する。

 上に載せたのは、わたしがこれまでに訪ねた全国各地の街で採集した「日本醜観図鑑」の一部である。実はこのような画像をかなり多数集めていたので、インタネットサイトに図鑑として載せていた。ところがプロバイダ側で何かあったらしく、消えてしまったことに気がついて、再度制作し始めているところである。ここに一部だけ復元して載せた。

 最近、このことを大学同期仲間のZOOMミーティングで話した。その時の一枚がこの地方都市郊外の景観である。

2009年当時の景観

 そして、これはあまりに醜いので、わたしが画像いじりして、商業看板類を撤去してみたら、こんなにもすっきりした景観になった。向こうの雪の山が美しく登場した。典型的な「山あて」の景観である。

2009年の画像から派手な看板類を削除してみた

 だが、これを見たその地に住む友人が言った。
「この交差点で左折してわが家に戻るのだけど、いつもその角にある派手な看板を目印にしているから、消されては困る。醜くても必要な看板だよ。それにこんな景観になったら、寂しくて嫌だ。あの山なんていつも見ていて、もう見飽きている」

 ごもっともである。でも、しゃくだから、こちらの画像を見せた。

2018年撮影の上と同じ交差点の景観 googlestreet

 そして友人にちょっと反論した。
「これは同じ交差点で、上の写真の10年後のグーグルストリートの画像だよ、わたしが撮った以前の景観と比べると、基本の汚さは変わらないけど、看板類は変っている。看板を頼りに運転してると迷子になる、やっぱり道路交通案内標識を見て運転しましょうよ。それに、せっかく美しい山の姿を、よそ者にも見せてくださいよ、おおいに自慢していいから」
 さて、この論争の行方はどうなるか。これは全国共通の話題だろうか。

 全国各地の困った景観などを面白おかしく見せるページを作っているので、ご覧になってご意見をください。
 景観戯造今昔図鑑https://matchmori.blogspot.com/p/keikangizo.html

(2021/08/24記)

0 件のコメント: