2009/09/30

185【法末の四季】棚田で稲刈りが終わったがへとへと 

 棚田の稲刈りをこの前の週末2日間で終えた。3段に分かれた棚田の約700平方メートルの稲を、延11人が取り組んで、実働は10時間くらいで、全部をハサにかけた。
 倒れている稲が6割くらいあって、腰を曲げて起こしつつ刈るのは骨が折れた。

 更にまた、水が引いていないところが全体の2割くらいあって、ここでの稲刈りは、田の草取りと同様の難儀なことであった。
 とにかく脚が泥田に取られて、簡単に移動できないのだ。
 泥の中に倒れている稲を起こしつつかるのだが、刈った稲を泥の中に置くわけにも行かないので、畦まで持っていくのが一苦労である。

 地元の人たちはコンバインでダダダ~ッと刈り取り・脱穀・稲藁裁断散布を同時にやっているが、わたしたちは昔流の手刈りだ。
 しかし、手刈りだけだと2日間では終えることができないので、バインダーなる手押し刈り取り&結束機を借りてきて、一部は機械刈りとなった。
 刈った稲を束ねて、背負ってハサ掛け場まで持って行き、ハサに下から順に乗せ掛けていくのだ。

 この作業を一日中やっていると、次の日は背中と腰が猛烈に痛くなって、2~3日は起き上がれなくなる経験を3年前にした結果、いまではアミノバイタルなる筋肉疲労予防薬をあらかじめ飲んでから取りかかっている。どうやら効き目があるらしい。

 今年はプロの田んぼも稲の倒壊が著しい。倒壊した稲を刈るコンバインは大型でないと、起こしながら刈ることができないのだそうだ。
 機械が刈り取りやすいように、倒れた稲を一定方向に揃える人手もかかる。

 ある地元の篤農の人の話では、稲のでき具合はそれほど悪くないのだがほとんど倒れたために、いつもは要らない大型コンバインを借りた損料や、人手が要ったための人件費などで、これも百年に一度の不況みたいに人生70年初めての天候のせいで、今年は稲作の儲けはゼロになったと嘆いていた。

 ハサ掛けで乾燥した米を取り込んで、脱穀・籾摺・精米して飯となって口に入るのは、2週間後のお楽しみである。

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