2009/10/14

190【世相戯評】税金振り込みスギ事件

 鎌倉市から、「過誤納金還付通知書等の送付について」と変な題名の書類が手紙で来た。
 なんと家屋の固定資産税を、計算間違いで取りすぎていたので返してやるから、「市税過誤納金・返還金振替依頼書」を送れ、そうしたら金を振り込んでやる、というのである。

 なんでも、毎年の家屋の評価替えで、25年経過したら当初評価額の20パーセントの下限値になり、以後は建築物価変動割合を乗じて評価し、それを元に固定資産税をかけるのであるが、1998年以来変動割合が下落していたのに、それを計算に入れないままであったのだそうだ。だから税金を取りすぎたことになったのだ。
 鎌倉市でそれに最近気がついたらしく、取り過ぎ分を返すというのである。

 わたしの家の場合は、1978年新築から2002年に25年経って下限値となり、以後2003年度から2008年度まで6年分が、税金の取られ過ぎである。
 沢山ある書類のなかに、2003年度と04年度分の取り過ぎ分は、地方税法で時効となってしまって「還付不能となりますので過誤納金相当額を支払います」と書いてある。
 つまり、「間違って取ったけどけど、実は法律ではもう返せない、でもここは特別にそれと同じ額を払ってやる」ってことらしい。
 小さな木造の家だからたいした額ではないが、利子がつかないのはどうしてだろうか。

     ◆◆

 鎌倉市全体での件数や金額がどれくらいか知らないが、この還付手続きのために結構な費用がかかっているだろう。こういう責任は誰がとるのだろうか。
 役所言葉で気に食わないのは、「過誤納金」である。これでは納めたこちらに過誤があるみたいだ。ここは「過誤徴収金」と書くのが正しい日本語であろう。

 笑ったのは、書類の一番下に「振り込め詐欺、還付金詐欺にご注意を、市役所から電話で銀行ATMの操作を依頼するようなことは一切ありません」と書いてあることだ。
 この税金取り過ぎ事件そのものが、市役所が犯人の振り込め詐欺事件だった(振り込み過ぎ事件か)、みたいであるよなあ、、。

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