市立図書館にぶらぶらと歩いて通う。図書館近くの日之出町界隈はどこか戦後の下世話な雰囲気がある。
「ストリップ浜劇」が幹線道路に面して建っている。その向かいには「光音座 神奈川で唯一のゲイムービー(成人向け)」と看板のある映画館もある。
図書館の近くでは風俗営業は禁止であるはずだが、図書館のほうが後からできたのだろう。
大岡川を渡ったところのビルの谷間に、2階建て瓦屋根の煉瓦造の蔵がひっそりっ建っている。1945年の戦災の焼け残りであろうが、寂しそうながらけなげである。
もうすこし伊勢佐木町よりに、全身が緑のツタにおおわれていて、何階建てか分からないビルがある。もこももとした姿が、ドーモ君にソックリである。今ならエコビルといわれるのか。でも窓まで塞いで暗いから電気代がかえってかかるかも知れない。
更に進んで伊勢佐木町になると真っ赤で巨大な蟹がビルの壁に張り付いて、眼、爪、脚を振りたてている。どこか大阪的などぎついユーモラスさがある。
大阪と書いたが、この「かに道楽」創始者は、たしか但馬の城之崎あたりの出身であったと覚えている。昔々その人に会ったことがある。そうだ、思い出した、日和山観光の今津さんといった。エネルギッシュな人であった。
ぶらぶら徘徊していると、いろいろと興味をそそられる物件がある。
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