東京駅前の東京中央郵便局の建物を、重要文化財級だから残せ、郵政会社の高度利用開発反対と、国会で大臣が答弁したと今日のニュースである。
とうぜんに文部科学大臣が言ったのだと思ったら、なんと総務大臣だった。国会の総務委員会で民社党の河村議員の質問に、鳩山総務大臣の答弁だそうだ。
何で総務大臣かと思ったら、中央郵便局の持ち主の郵政会社を監督する立場だかららしい。
とすれば、なんだかおかしいような気がする。だって、郵政民営化して作った会社の経営をうまく離陸させるための監督官庁だろうが、これでは足を引っ張ることになる。そういえば、かんぽの宿の件でも、足を引っ張っている。
もちろん歴史的な建物の保全に関しての一般論として総務大臣が言うのはおかしいとは言わないし、文化についての見識を持つことはよいことだが、なぜ文部科学大臣ではないのか、そこが変である。
昔、1988年に赤レンガの東京駅舎の建築保全についての前向き発言は、当時の中島文部大臣が国会で答えた。決して運輸大臣(石原慎太郎)ではなかった。
河村議員は前から中央郵便局の保全を唱えているが、彼としては政治的駆け引きからみて文科大臣よりも鳩山なる政治家に質問するほうがうまく行くという戦術があったのだろうと推測する。
その裏には、あの麻生さんも実は反対だった郵政民営化論議もありそうな気がする。
ところで鳩山さんは大阪中央郵便局については、どうして何も言わないのかしら? 同じ論理ならそちらも保存を言うべきでしょうにね。 文化論として発言するなら、ちょっと前に壊された中央郵便局近くにあった三信ビルについても残せと発言してほしかったね。
どうやらこれは文化論ではなくて、政治的な発言であるらしい。
まあ、保存原理主義者たちは、どんな手段を使っても(例えば、容積移転した先が超超高層化して環境や景観悪くなっても)その現物さえ保存されれば勝利って、マキャべリ的スタンスだからなあ、、。
この建築保全に関しては、ほかに書いたからここには書かない。
0 件のコメント:
コメントを投稿