大型連休が終わったらしい。こちとらは終るのがいつになるか見当がつかない超々大型連休を服役中だから、関係ない。
世の中の大型連休の意味が分らない。たった4日間連続した休日なら、これを大型というのか。だって、3連休がしょっちゅうある今時、おかしいでしょ。
近ごろ国民の祝日なるものがじわじわと増えていて、何のことかわからなくなった。
海の日とか緑の日とか、いったいなんのことだよって思っていたら、こんどは山の日をつくろうって策動があるらしい。その次は、空の日と言い出して、陸海空3軍そろい踏みなるんだろう。
まあ、なんでも作ればよろしいでしょう。こちとらはもう関係がないのだ。
で、大昔の祝日はどうだったんだろうかと、気になって、わたしの亡父の遺品の小さな手帳をとりだして見た。
1931年に軍隊に初年兵として入ったときに支給されたものらしく、発行は昭和五年紀元二千五百九十年とある。その初めの方のページに、当時の祝日が書いてある。
・大祭祝日
四方拝(1月1日)、元始祭(1月3日)、新年宴会(1月5日)、紀元節(2月11日)、春季皇霊祭(3月21日)、神武天皇祭(4月3日)、天長節(4月29日)、秋季皇霊祭(9月24日)、神嘗祭(10月17日)、明治節(11月3日)、新嘗祭(11月23日)、大正天皇祭(12月25日)
これらのうちで現在も法による祝日は、元日(1月1日)、建国記念の日(2月11日)、春分の日(3月21日)、昭和の日(4月29日)、秋分の日(9月24日)、文化の日(11月3日)、勤労感謝の日(11月23日)である。
紀元節、天長節、明治節という天皇制に由来を持つ日が、いまだ名前を替えて存続しているのに、神武天皇祭はともかくとしても、近代以降の天皇で大正天皇祭だけが消えたのが、妙に興味深い。
こうやって見ると、戦前の祝日は、天体の運行による特定日のほかは、すべて天皇制に連動しているのであった。
ところが、新しくできた現今の祝日の海の日が、明治天皇の行動に由来するというから、いまだに戦前をひきづっている。
いまの祝日は、このあたりで法律で決めてくれる休みがあるといいのになあ、有給休暇を取りにくいからなあ、って、いかにも戦後日本的な事情で決めているらしい。
だから、日曜日と重なると月曜日が代理で祝日になるとか、週の中日だとどっちかによって連休にするとか、もともとの記念日の意味がほとんどなくなってきた。それでいいけどね。
要するに、勤め人がもっと休むためには、お上に頼って法による祝日で決めてもらわないと、有給休暇をとる権利を行使しにくいって、そういう事情が裏にあるんでしょうねえ、ナサケナイ。
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