ご隠居:おお、熊さんかい、よく来たねえ、まあ、お上がりよ、ああ、そうだね、お互いに生きてるねえ。
隠:さっぱりわからん、コロナに聞くしかないね。去年の正月から「コロナ大戦オロオロ日録」を書き続けてるんだけど、先日初めて読み返してみたんだよ。面白いね。われながら庶民のオロオロ気分が良く分る。
隠:そう、5月3日だったよ、そのことも書いていて(参照2020/05/03日録)、中でもおかしいのは、全くの個人的思いながら、コロナが齎す世の変化につき、いくつかのある種の予測をやっているのに、あたっていないことだよ。
●コロナ巣ごもり出産ブーム到来せず
熊:そうそう、その当たらなかったと分ったご隠居の独断予測が、コロナ巣ごもりで人口増加ですよ。去年春先からの緊急事態発令で禁酒閉門蟄居の令が政府から出されて、もちろん要請ですがね、さすがみんなびっくりして家に閉じこもって、「巣ごもり」時代なんて言われたものでしたね。
「巣ごもり」とは受精産卵抱卵する子づくりのことだよ |
隠:そうそう、そこでわたしは「巣ごもり」の本来の意味は「子づくり」のことだし、動物は危機が来ると子孫を残す本能が働くから、コロナ危機で生殖能力ある若者は子づくりに励むだろう、来年は産院崩壊になるくらい出産ブームだろうとね。
熊:ところがさて、あの頃から2まわりもの十月十日を過ぎたけど、政府の統計では出生率はコロナ前よりもむしろ下がったそうですよ。ご隠居の予想は大きく外れたましたよ。
●デザインファッションマスク流行せず
熊:もうひとつのご隠居の予想外れは、マスクのファッション化ですね。
隠:そうだった、一向に進まないね。こうも世の中はマスクだらけになり、だれもかれもが身に着ける代物となれば、多様なデザインのマスクが出てきて、街は華やかになるに違いない。下着からマスクまでもトータルファッションになるだろう、なんて思ったけどねえ。
色々な模様のマスクを売ってはいるが |
マスクと水着のトータルコーディネイトとかあるかしら |
熊:街ではたまに華やかな模様のマスクの人もいるけど、9割がたは白い不織布製でひもを耳に掛けているという、なんの変哲もない形ですよ、奇抜なものは見ないなあ。
隠:そう、店にも様々な模様のマスクを売っているから、世にデザインマスクが存在しないのではないけど、なぜ流行しないのかねえ。
熊:これは人間生きるための必須の呼吸を、無理に制限するというマスク機能への本能的な抵抗感覚があるのかもしれませんね。積極的にマスクをデザインしてまでも使うより、早いこと外したいんですよ。
隠:しかしねえ、人間が身に着けているものはなにがしかの行動制約機能を持つのだから、だからこそファッション性で補うのだよ、マスクでもそうあるべきとも思うよ。
熊:マスクが他の衣料と基本的に異なるのは、感染症という人間が忌避すべきことに起因しているところにあるんでしょ。それが人間がマスクを嫌がる根本ですよ。
●マスクのせいで世に美女美男が多くなった
隠:わたしはコロナにも功罪があり、その数少ない功にマスクがあると思うんだよ。
熊:ワハハ、コロナにもよいところがあり、マスクがそうなんですかあ。
隠:そう、感染防止の功は当たり前だが、この世に美しい人を増加させた功が大きい。
熊:まさか、コロナが美人を作り出したんですかい。
隠:そうなんだよ、ほれ昔からいうだろ、「夜目遠目傘の内」って、女性が美しく見えるシチュエーションを言うよね、コロナ後はこれに「マスク顔」が加わったんだよ。
熊:「夜目遠目傘の内にマスク顔」ですかい。
隠:そうそう、マスクして眼から上だけ見える顔を見て、下半分の顔を想像するだろ、このとき、これを醜く想像するのはかなり難しいものだよ、たいていのマスク女性は美しく見える。コロナは世に美人を増やした。
熊:なーるほど、確かに目だけ見てるとみんな美しく見えますよ、うん、コロナは美人を増やしたようですね。あ、ということは女から見た男のマスク顔はみんなイケメンですかね。
0 件のコメント:
コメントを投稿