2022/05/20

1621【東京お登り見物】11年ぶり東京六本木あたりから見下ろし風景は変わり映えしない

東京お登り風景 六本木―青山―新宿

●4年ぶりの六本木は亡き人に別れる会

 久し振りに東京の六本木に行った。日記を見たら2018年5月以来4年ぶり、そう言えば東京の都心方面に行ったのは2020年の2月以来2年ぶり、コロナだからとて避けて行かなかったのではなくて、行くべき用事や遊びの機会が次々と消滅する日々だったのだ。コロナのほうがわたしを避けていたらしい。

 そして2022年4月21日になり、六本木の国際文化会館にようやく行くべき会合が発生、恩人の建築家近藤正一さんの1周忌にお別れ会が開かれたのだ。さすがのコロナの奴も、わたしを避けなくなったらしい。コロナ流行が幾分か収まる気配ということ。

 多くの人が集まり、超久しぶりの知人たちにも出会ったが、マスクをしたままだから、わずかの人だけを誰であるか判別できたが、先方から挨拶されても誰だかわからない。それでも30年ぶりの人でも名乗られると途端にマスク下の顔もわかるのがおかしい。こちらも挨拶しないで失礼してしまった人も多いだろう。マスク風習が人々を疎遠にした。

 コロナ禍中だから飲食一切なしで時間限定、会場を出ても昼の日は高い。主催者側の昔仲間と話していたら、一緒に飲みたい人たちがもういなくなっている。おいて行かれたらしい、ちょっと僻む。

●東京お登り見物
 しょうがないので、せっかく久しぶりだから東京おのぼりさんをやった。文字通りのお登りで、高いところに登って来たのだ。とは書いたが、実は初めからここの近くにある森美術館に行くつもりではあった。

 近くに建つ超高層ビル「六本木森タワー」52階に登って地上の風景を眺めて来た。90年代から六本木には仕事でよく来ていたものだが、ここまで高く登るのは2011年以来11年ぶり、その間に見下ろす東京がどう変わっているか興味あった。
 だが、久し振りの東京眺めおろし印象は、なんだ、たいして変わっていないな、超高層ビルがばらばらと増えたようだが、総体としては変わらないものだなあ、ということだった。

 六本木ヒルズという巨大再開発事業で六本木森タワーは2003年に完成した。わたしはここの展望台に2006年と2011年に来ていることがPCにある写真で分った。それはなにかこのビルで会合があったついでだったような記憶がある。

 もちろん詳細に見比べるとめだつ建物が沢山出来ていて変化の激しい東京だが、高いところから眺める分には、ゴチャゴチャに多少凸凹が多くなった程度だ。
 東京と言えども眺望風景は20年たつもほとんど変わらないのだった。

1997年の六本木界隈空中写真 中央上に六本木交差点 google earth

2021年の六本木界隈空中写真 左下三角地帯に六本木ヒルズ巨大再開発 google earth

  16年前の2006年に撮った写真があるので、2022年同アングル写真と比べてみる。

六本木ヒルズ森タワー52階からの眺め 2006年
中央の高層群は開発途中の東京ミッドタウン

上とほぼ同じ方向の2022年の眺め 右に東京ミッドタウン

六本木ヒルズ森タワー52階から新宿方面の眺め 2006年
広い緑地は青山墓地、上の超高層群は新宿あたり

上とほぼ同じアングルの眺め 2022年

 数多くの超高層建築が出現してきて、東京のゴチャゴチャさは地表から上空へと広がってきた。

六本木森タワー52階から北西方パノラマ 2022年
右端の工事中超高層ビルは麻布台あたりの巨大再開発の一部

六本木森タワー52階から西方パノラマ 2022年

六本木森タワー52階からの足元近く麻布や広尾あたりの住宅街の眺め 2022年

ミッドタウンの足元あたりの市街地 2022年

●六本木あたり回顧譚
 
 わたしはスッカリ年取ったから関連する回顧譚を書いておくことにする。もちろん他人にはどうでもよいことだが、どんどん記憶が薄れる自覚があるので、それに対抗して覚えているうちに書き留めておく、それが年寄りだと分る歳になったらしい。

 思い出すとわたしは六本木の街ににはけっこう縁があった。六本木駅近くで森ビルが初めて市街地再開発事業として手掛けた「アークヒルズ」がある。計画中は赤坂六本木開発(略してARK)と言っていた。その中に建った「アーク森ビル」に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の大学院サテライト教室があり、非常勤講師(都市計画論)として数年間通っていたこともある。またそのビルには森ビル主催「ARK都市塾」なる企業の都市開発担当者を塾生とする社会人学校があり、それにも関係していて毎週通っていた。

 更にまた、地下鉄六本木駅の六本木交差点入り口があるあたりで、岐阜県の土地と民間店舗との共同開発ビル計画があり、県の依頼でコンサルタントをしていた。これは石原俊介先生からの話だった。都市局長から転身した梶原知事が東京に県の拠点を作りたいとのことだった。先生は県の顧問をされていたらしい。その官民共同ビルは完成して、今回の訪問で建っていることを確認した。文化の六本木にカブレて劇場なんか作ったけど、岐阜県はどうしているのかしら。

 それやこれやで六本木にはよく来ていたから、このあたりの開発を同時代的に見ていたので懐かしい。もっとも、夜遊びは知らない。
 総体的には森ビルがどんどんと街を蚕食、口の悪いものは森蛭の繁殖という。だが、なんでもない住宅地だった六本木を、東京のある種の文化都心として興したのは明らかに森ビルの連続再開発である。ついでながら森トラストを森虎と口さがないものは言う。そういえばわたしは故・森泰吉郎氏、故・森稔氏、森章氏たちに、もう忘れたがそれぞれ別に会って話したことがある。 

●超高建築の風景

 六本木交差点から四方を見ると、建て替わったビルも多いようだが、街のゴチャゴチャ感は変わらないままだった。麻布方面に建設中の胴太で巨大なビルが空を覆っているのが気になった。
 それは森ビルがやっている麻布台あたりでの巨大再開発のビルらしい。あんな広い市街地再開発事業は日本で一番の規模だろうが、よくまあ事業化したものだ。あのあたりは我善坊谷という谷底ゴチャゴチャ路地だったのが懐かしい。

 六本木駅近くの山下和正設計のピラミデビルも健在だったが、記憶の風景に六本木ヒルズの巨大な森タワーが重なっているのをはじめてみた。さすが力量ある二人の建築家作品の予期せぬ出会いが、都市の混迷と秩序のせめぎ合い風景となり、なかなかよろしい。

山下和正設計ピラミデと六本木森タワーの予期せぬ出会い風景 2022年

 かつては超高層ビルがその街のランドマークだったが、こうも増えて来ると街なかの雑多なペンシルビル群と変わりがなくなる。その中で六本木森タワーは六本木のランドマークとしての地位を築いているようだ。それにしてもそのでっぷりと太った形態はどうだ、外装デザインが浴衣をきているようで、まるで腹つきだした相撲取りに見える。

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●(参照)六本木や麻布あたりについてこれまでこんなことを書いている

2010/09/28 321【東京風景】六本木から神谷町へ徘徊https://datey.blogspot.com/2010/09/321.html

2013/07/08 805【東京路地徘徊】愛宕下路地は今や空き地だらけもうすぐ超高層ビルでも建つのか https://datey.blogspot.com/2013/07/805.html

2013/07/12 806【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・1】谷底に緑に覆われた家々がひっそりと立ち並ぶ東京の秘境か https://datey.blogspot.com/2013/07/806.html

2013/07/16 807【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・2】谷底の落合坂を行く(その1)https://datey.blogspot.com/2013/07/807.html

2013/07/19 809【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・3】谷底の落合坂を行く(その2)崖の上下の極端な出会いの風景 https://datey.blogspot.com/2013/07/809.html

2013/07/21 810【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・4】谷底の落合坂を行く(その3)南の路地とその上に見えるレトロ建築 https://datey.blogspot.com/2013/07/810.html

2013/07/25 812【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・5】谷底と丘上の交わらない二つの街の歴史 https://datey.blogspot.com/2013/07/812.html

2013/07/26 813【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・6】我善坊谷の住人たちー永井荷風をだました女 https://datey.blogspot.com/2013/07/813.html

2013/07/28 814【東京路地徘徊:麻布我善坊谷・7】我善坊谷の未来を勝手に想像するhttps://datey.blogspot.com/2013/07/814.html

2013/09/07 832【東京路地徘徊】元麻布谷底街の路地上に狸の大入道が真昼に出てる https://datey.blogspot.com/2013/09/832.html

          (20220520記)    



2022/05/15

1620【同時進行世界2大戦状況】少年の日々は戦のさ中にて ウ~昏いナ~晩年の日々も

 

ネットに登場するウクライナ戦場実録動画

 2022年も5月半ば、このあたりで毎月恒例の世界2大戦同時進行模様を記録しておく。

●コロナ大戦はだらだらと続き朝鮮半島大変が怖い

 まずはコロナ大戦模様、いつものごとく繁華街を徘徊すれば、「もうコロナどこか行ったらしい」って感じの人出、人々の覆面姿にまだコロナ世であったかと思い出す程度だが、本当にその程度なのかしら。

日本では防疫先進県は四国で頑張る徳島が2万人を超えて、
鳥取と島根の山陰勢が1万人台で当初からトップを走る。

 日本コロナ事情は、感染者総数累計は835万人で昨日も4万人増えたのだから、まだまだ流行は盛んだが、それが一向に減る傾向ではなくて減るか見ればまたぶり返しの有様。
 死者累計3万人、その日々の動きは横ばいだから、やはり流行中だろう。まだまだ油断ならないはずだ。

 それとも、「もうこの程度が政策として行う防疫の限度で、あとは成り行き任せでいいのだ、集団めえ駅を待つしかない」、ということかもなア、専門家も先が見えないのは、なんだか日本経済と同じだな。



 世界のコロナ事情は、感染者数累計5億2千万人、トップはUSAで感染8200万人、死亡100万人で、収まる気配はない。



 意外なのは隣の朝鮮半島である。南コリアでは、どんどん急上昇してきて今や世界worstエイトの位置で17775万人と日本の2倍にもなった。

 そしてこれまでコロナゼロとか言っていた北コリアが、突然に感染と死亡ありと発表、13日だけで17万人発熱とて、4月から累計52万人とて、キムさんまでもマスク顔出してきて、ミサイル発射並みの大騒動らしい。
 医療体制が脆弱なのでこれからどんどん増えるらしい。コロナが国家体制に影響するかももなあ、そうなると東アジアの安定にも、、。


 とにかく隣の朝鮮半島は南北共に大変らしい。ウクライナ問題とは別の性質の国家危機が東アジアにも起き、アジアも面倒なことになる心配がある。

●プーチン戦争もだらだら続き影響は広がるばかり

 さて次は2番目の大戦であるプーチン戦争の状況である。


 そのウクライナでは、次第に戦局が南西部にまとまりつつあるらしい。ウクライナ全部に広げようとした作戦は失敗したとロシアが分ったようで、南東部ドンパス地方の占領に力点を置いたとかである。
 納豆(NATO)嫌いプーチンには、更に納豆増加問題が起きて頭が痛いことになってきた。ロシア隣国でNATOに加盟せず中立を守ってきたフィンランドが、今回の事件で方針を替えて、NATOに加盟することにしたと発表し、スェーデンもノルウェイも同様らしい。

 ウクライナがNATOに近づくのがけしからんとて、今回の侵略戦争で東欧諸国を脅かしたのに、状況はロシアに逆に動いてきた。プーチンをますます怒らせる状況になった。
 これがどう次へ動くのかと心配していたら、ロシアがフィンランドに売っていた電力をストップしたとのこと、戦局が北欧へと拡散模様である。次はドイツへのガスエネルギーストップかしら。

 アメリカを中心とする西側諸国のウクライナへ武器援助が進み、ロシアは苦戦らしい。
 ネットに登場する戦場模様を眺めても、どちらが勝っているのかさっぱりわらない。しょっちゅう眺めていると、ゲームをしている感覚になるのが怖い

 ネットの戦争実録動画をっ見ていた確実にわかったことがある。この戦争で儲けているのは兵器産業だと。あの無駄だらけの仕事が戦争、勝つためには滞らない供給が必須だ。
 たぶんUSAにそれが多くあるのだろうし、ロシアににも当然あるだろう。いまウハウハにちがいない。戦争が続くことを願っているだろうか。
 日本の兵器産業で有名なのは三菱重工だが、こちらはどうなのだろうか。あそうだ、コロナパンデミックで儲けているのはワクチン開発した、これもUSAの薬屋だ。

 実のところは、多様な駆け引きの国際政治情勢については、なにがなんだかわからない。
 コロナパンデミックという世界戦争と、世界戦争になりつつあるプーチン戦争とが、どう絡み合って今後動くのか、いや絡み合わないのか、さっぱりわからない

 いずれにしても、身に迫り来る気配が濃厚な二つの大戦という不幸に、わが老後が出くわすとは何とも運の悪い人生であった。嘆きを狂歌にしておこう。 

少年の日々も戦のさ中にて ウ~昏いナ~晩年の日々も

(20220515記)

2022/05/01

1619【ダブルパンデミック】コロナ止まずプーチン戦争長引きて越える八十路の峠は闇夜

●コロナプーチンダブルパンデミック

熊五郎:ご隠居、まだ生きてますよね、一杯やりましょ。

ご隠居:おお熊さん、まあお上がりよ、花見は終わって萌える緑を眺めて酒飲もう。

:そういや、今月はご隠居の誕生日が来ますよ、よくぞここまで生きましたね。

:そう、八十路峠越えだよ、親の歳を超えるほども生きてもう十分、こんな物騒な世の中におさらばしたい。

:物騒すぎますよ、コロナ禍だけで十分すぎるのに、プーチン戦争で泣き面に蜂のダブルパンデミック。

:コロナ愚痴に飽きてたところにプーチン愚痴、年寄りはひまつぶし種ができたよ。

:戦争と言えば、ご隠居は太平洋戦争を身近に記憶する最後の世代ですね。

:日本は1931年から45年まで15年に亘って戦争したんだよ、わたしはその中間で生まれて物心ついたら周りは戦争の世の中、戦争が終わっても食糧危機で腹ペコ少年は辛かった。

:今度のプーチン戦争でも、もしかしたら日本に腹ペコ時代再来かもしれませんよ。ロシアもウクライナも食糧輸出国なのに、この戦争でそれが止まるでしょ。

:日本は食糧輸入国だからね、いやだいやだ、あの腹ペコを今の少年たちに体験させるのかなあ。

●日本は今もファシズム国家か

:プーチン戦争はウクライナなんて遠い地の事件、軍事大国ロシアが直ぐ勝って終わると思っていたら、2月24日からいまだに終わりませんねえ。

:終わらないどころか、戦場でない国も含めて地球全部がプーチン戦争の巻き込まれてる有様だよ、もちろん日本もドローンとか防弾チョッキとかヘルメットとか自衛隊が戦争道具を送ってるんだもの、立派に参戦だよ。ロシアから見ると敵国になったね。

:その巻き込まれ事件というか、先日、ウクライナ政府アカウントのツイッターに、裕仁天皇の顔が登場して、ネットで問題にした人たちがいましたよ。

:そうだった、ヒトラー、ムソリーニと並んヒロヒトの顔、そして「FASCSM AND NAZISM WERE DEFEATED IN 1945」とある場面のある動画だよ。これだけだと1945年には事実その通りでしたと言うしかないよ、何が問題かねえ。

:ネットウヨばかりか保守派国会議員が政府に言って、ウクライナ政府にいちゃもんつけさて、ヒロヒト写真を削除させましたね。

ツイッターに転載された当該動画の切り抜き

:じゃあ誰の写真なら良かったのか、東条かい近衛かい、でもね、ウクライナも1945年にはソ連だったから連合国側だよ、そちらから見ればこの3人が並ぶのは1945年の事実だから当たりまえ、日本政府はウクライナにどんな理由で文句つけたのかねえ、聞いてみたい。

:ウクライナもよく削除しましたねえ、どう考えたのかしら、ヘンだと思ったけど、今はいろいろ援助してもらってるから、ここは言うことを聞いておこうってところかな。

:ムソリーニとヒトラーの顔は残っているからイタリアとドイツは抗議しなかったのだね、これで怖いのは日本だけは1945年にファシズムを終わらせなくて今も続けていると思われることだね。

:あそうか、たしかにヒロヒトだけは1945年の後も生き残って、しかもその地位をずっと保ったのですからね。

●プーチン作戦失敗で東部に転戦

:ウクライナを挟んで東西冷戦時代がまた来た感があるな。日本もUSAに追随するべく陰に陽にウクライナ援助をしてるから、ロシアの敵国になってしまったよ。面倒だね。

:プーチンは、当初はウクライナ首都陥落へと政権転覆作戦をメインに据えていたけれども、ウクライナの案外強硬抵抗でうまくゆかないので、南部と東部に戦線集中するべく作戦変更のようですね。

プーチンのウクライナ侵略状況(朝日新聞朝刊20220501)

:2014年に無理矢理併合したクリミア半島からアゾフ海に沿い東に領土を広げているようだが、西側に行ってしまったウクライナと自国の間に、帯状に干渉国家を設立するのだろうな、満州国だね。

:そう、プーチンのやってることは、かつて満州国を作ろうとした頃の日本と似ていると識者の話もありますね。

:これからそうなるんだろうねえ、プーチンは勝っても負けても、いや勝負がつかないままでも、世界中からこうも嫌われては、ロシアのこれからを思いやられるよ。
 狂歌<プーチン付け合い>

柿喰えば鐘が鳴るなり法隆寺それにつけてもけしからぬプーチン
古池や蛙飛び込む水の音それにつけてもけしからぬプーチン

この先の不仲国家がいがみ合う地球を思いやられますね。いやだなあ。USAも次の大統領にトランプが返り咲くおそれがあり、東西冷戦か東西核兵器熱戦か、、。

:わたしはもうすぐ死ぬし、死ななくてもボケて何もわからなくなるから知ったことじゃないけど、熊さんたち大変だねえ、まあ、しっかりおやりよ。

:また無責任なことを言う、まったく年寄りはあの世とボケという、戻らなくてよい避難所があるからいいですねえ。

●日本にまたも戦争疎開者が

:避難と言えば、ウクライナから疎開者が日本にもやってきてるらしいね、昔1945年に日本でも疎開したのもだよ。

:ああ戦争疎開ね、今の世では難民とか避難民と言ってますがね、ウクライナから450万人もが国外脱出したそうですね。

:その昔の日本の疎開者は苦労したけど、ウクライナから日本に来た疎開者への対応はどうなってるのかしら。

:ウクライナから400人以上の避難民を日本は受け入れたとかですが、とりあえずは厚遇をするみたいですよ。数が多くなり期間が長くなると課題があるでしょうが。

:で、これまで世界各地で戦争があったけど、例えばアフガンとかイランとかソマリアとか、それらの難民は日本に来たのかしら、どう対応したのかねえ。

:そう言えばヨーロッパ各国で中東からの難民が押し寄せて大きな問題になっていましたよね、あれは解決したのかなあ、今回のウクライナ難民でさらに増えて、ヨーロッパではどうしてるのかなあ、あの時みたいには騒がないみたいですがねえ。

:どうも今回は判官びいきのようで、気になるな。西側にも日本にもコーカソイドとその他の民族とのあいだに差別気配がするなあ。もうちょっと観察してみたいね。

●一向に下がらぬ第6波の尻

:さて、コロナですけど、あの第6波で猛威を振るったオミクロン君は一体どうしてるんでしょうね。感染・死亡統計グラフを見ると、波は下がるように見えるけれども、いつまでも横にダラダラと実に優柔不断ですね。

日本全体の初めから今日までのコロナ感染者数推移


日本全体のこの1カ月間のコロナ感染者推移





日本全体のコロナ死者数の推移



:そうだねえ、行政の防疫政策もなんだかよく分らんねえ、危なそうだけど大丈夫そうでもあるから、十分気を付けて連休も過しなさいよって、妙に開放的ですね。

:これでゴールデンウィークで混雑地に遊びに行き、コロナに大歓迎されて、梅雨が来る頃は第7波が一気に急上昇ってことかもなア。今年もコロナの夏か。

:政府筋も専門家筋もコロナのこの先が読めなくて、対策決定を押しつあってズルズルゴールデンウィークうってところらしい。

:死亡率が低くなってきたので、風邪並みってことですかねえ。

:なるようになるしかないね、でもチャイナの上海では例のゼロコロナ作戦市民閉じ込め政策が続いてるらしいね。

全世界の当初からのコロナ感染者数推移

全世界におけるコロナ死者数の当初からの推移


:日本流のいい加減さも怖いけど、シーチンピン流は別の恐怖ですね。

:プーチン戦争で景気は下がるし、食糧危機が来るし、エネルギー危機も来るし、もしかしたらミサイルが飛び来るかもしれないし、恐怖の時代が待ってる感じがするなあ、年寄りはどうせ先が短いから、積極的にコロナ感染して先に逝くよね。

:あたしにだけは感染させないでくださいよ。あ、今日のこの飲み会が危ないか。

:ダブルパンデミックで大きく変わる世の中の行方を見たい好奇心で生きる気力はあるがねえ、その前に暗闇が待ち受けている予感もある。さて今日の打ち上げの狂歌だ。

コロナ止まずプーチン戦争長引けば越える八十路の峠は闇夜

2022/04/27

1618【新刊都市再開発本紹介】『RIAが建築で街をつくりはじめて』近藤正一オマージュ

 大げさに言えば日本戦後都市再開発実録とでもいうか、普通に言えば街づくりドキュメンタリーの本が出た。
 そのタイトルは『RIAが建築で街をつくりはじめて』(著:近藤正一ほか、発売:建築技術、2022年、税込2400円)と言う。


    



  




 タイトルにRIAとあるように、これは近藤正一が率いてきた都市・建築計画設計専門家集団の(株)アール・アイ・エー(通称RIA)が日本各地でおこなってきた都市再開発事業のうちから12都市のプロジェクトを軸にして、それに関わった各事業についてのRIA担当者、各自治体や中央官庁の行政マン、学者研究者たち17人の専門家が、事業の経緯や論考そして広く再開発論を語る。
 実はわたしも若いころに担当した事業について執筆したので書評を控え、感想を書いて宣伝することにする。

 著者17名の連名になっているが、実はこれらの中で中心的に書き語る著者は一人であり、それはRIAを率いて来た近藤正一(人物紹介は本文末尾参照)である。これはむしろ近藤正一都市再開発作品・論考集というべきでかもしれない。

 それにしてもRIAが携わった再開発事業の数は100を超えるだろうに、よくぞここまで絞り込んだものだ。それを各事業解説だけのオムニバスに陥らずに、そこからまた日本の戦後都市再開発の手法と思想の歴史的変遷の全体像を組み立ててみせる。

 日本古典芸能の能に例えると、シテ役は近藤正一であり、各プロジェクトごとにシテツレが登場するが、全体を俯瞰して進行するワキ役は有賀正晃である。近藤と有賀はそれぞれの事業の数多くの物語を削りに削って絞り込んで、ひとつの能に仕立てた作者でもある。これは近藤が遺した「街伝書」というべきだろう。

 表題にRIAが登場する既刊単行本がもう一つある。
 『疾風のごとく駆け抜けたRIAの住宅づくり』(2013年、彰国社)である。これはまさに近藤正一住宅作品・論考集である。そう、これは近藤が遺した「家伝書」である。

 つまり近藤正一作品・論考集の住宅編に次いで、今回は都市編が上梓されたのだ。次は建築編がいつの日か登場するかもしれない。
 なおネット空間に、近藤がその仕事を語る動画を見ることができる(早稲田アーカイブス建築学会「建築討論」)。

 住宅編・都市編どちらの本にもはじめに植田一豊が登場する。植田は山口文象と三輪正弘とともに1952年にRIAグループを結成して、その後にRIAが歩む住宅から都市への展開を創り上げた人である。二つの本の実質は近藤の仕事集としても、まずは先達としての植田への敬意を払う。そこから1952年出発の建築家集団RIAが社会の変化に対応し、植田をリーダーとして建築家から都市計画家へと広がる職能的展開を見ることができる。

 更に植田と近藤の前を歩いた山口文象の本『建築家 山口文象 人と作品(1982年)があり、これも山口文象の評伝をもって日本近代建築史を語らせた。
 これらを合わせてRIA3部作としよう。


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 近藤正一さんは2021年4月21日に他界、コロナ渦が若干落ち着いたその1周忌に開催のお別れ会にて、この本『RIAが建築で街をつくりはじめて』が上梓配布された。近藤正一さんへのオマージュである。
 瀟洒な都会人であった。アーティスト、建築家、都市計画家、教育者、経営者で、その人生最高の作品がRIAであるとわたしは思う。近藤さんはわたしの最高の師匠であった。
近藤さんの主要作品写真・経歴はお別れ会配布資料から引用


(20220427記)

2022/04/17

1617【コロナ第7波突入?】感染第6波が降下途中で引き返して上昇とは第7波の大蔓延の現われか

 ●チャイナコロナ<ゼロコロナの行方>

 隣国チャイナはコロナ発生国として2018年末の初動機には、強権的な手法でコロナ撲滅政策を実行して目覚ましい抑え込みに成功した。リーダーのシイチンピンだからこそのゼロコロナ政策だ。
 ところが今になって上海を中心に大流行再開、当然に徹底的市民生活規制ロックダウン実施中だが、あまりの厳重な閉じ込め規制に市民たちから苦情が出ているらしい。

上海でコロナ感染者隔離施設のために集合住宅接収に対し抗議活動する住民と警官の争い


大陸チャイナのコロナ感染者数半年の推移、右の上昇はほぼ上海の数値らしい

  それで思い出したのは、マオツウトン時代にあったスズメ撲滅運動で、今も似たようなことやるもんだなあと。
 1950年代だたか食糧増産のために、稲穂を食う害鳥のスズメ退治を政策として全国規模でやった。それは農民たち総出でバケツをたたいてスズメを飛び続けさせ、疲れて地上に落ちたところを一網打尽に捕まえ殺したという。

 ほぼ絶滅に至るほどスズメ撲滅に成功、これで豊作と思ったら、逆に大凶作になり餓死者が大量に出た。それはスズメを天敵としていた昆虫類が大発生繁殖して、稲を食い荒らしたからだった。慌てて政策変更してソ連から大量のスズメを輸入して、元に戻した。

 さて上海のゼロコロナ作戦に成功して、大陸チャイナからコロナが消え去ったら、どうなるのだろうか。よく知らないがウィルスなるものはあれやこれやと、人間に住み着いていてなにか役割を果たしているとかだから、コロナと一緒にウィルスみな殺しにしたら、スズメ退治みたいな事件が起きるのかもしれない。
 もっとも、上海では人間の抵抗で、無抵抗スズメのようには行かないようだ。

●ウクライナコロナ<戦争パンデミック>

 ウクライナではロシヤ来襲による戦乱でコロナ対策はどうなっているのだろうか。それどころじゃないのが実情のかもしれない。
 ウクライナのコロナ感染状況をネットで見たら、なんと2月末頃から感染者も死者もゼロである。まさにゼロコロナが起きているが、とうぜんにそうではあるまい。統計をとるような状況に無いのが実情だろうが、いっぽうでコロナ対策は戦争で置きざりなのかと思う。

ウクライナでは戦乱以来の感染者統計はないようだ

 ウクライナで戦火を逃れて脱出した人たちは400万人を超えて、戦前人口4200万人の1割に相当する。これは日々増加するだろう。これらの中には当然のことにコロナ感染者が多くいるに違いないが、どのように受け入れ側の地で対策しているのだろうか。
 混乱の中で適切な予防や治療ができるとは思えないが、そのために感染と死亡の拡大になる恐れは十分にあるだろう。戦争は疫病を蔓延させるに違いない。プーチンはそれを狙ったか。

●ニッポンコロナ<第7波突入の気配濃厚>

 ネットのコロナ感染者数変化のグラフを見ると、日本ではどうやら第7波への気配が濃厚である。日本全体の傾向は、第6波からじょじょに下がっては来たが。下がり切らないまま途中から登り方向へ引き返しつつある。蔓延がまた始まっているが、これでよいのか。

 引き返し波の勾配は、地域によっては明らかに第7波に見えるから、そのうちに全体の波も急になって来るに違いない。とすれば蔓延防止重点措置区域の適用を、すべて解除した政策は大間違いであったことになる。だって明らかに蔓延が拡大しているのだから。
 これが間違いでないと言うなら、もうコロナに罹っても一向にかまわないという方向に政策転換したことになるが、そうなのか?
 

日本全体のコロナ感染者数、徐々に確実に増加へ

例えば岡山では明確に第7波へと上昇中に見える

 では、それで第7波になっても、今のなし崩しダラダラ対策のままでよいのだろうか。マスクしてればよいのかしら、ワクチン4回目をまた打つのかしら。
 これまでの波は、一度は底まで落ちてから上昇してきたのに、今の波の上昇はかなり高い位置から登りだしているから、頂上はこれまでよりはるかに高くなるような気がする、コワイ。

 狂歌<日本第7波の気配>
   こりゃコロナこちらはゆっくり後にして
        急ぎ攻め込めクレムリンへ

朝日新聞4月17日朝刊の旅行全面広告

 それにしても新聞には旅行の広告がどんどん復活しているが、もう遊びに行っても良いのですね。旅行中に第7波でマンボウ適用だ、緊急事態措置適用だ、なんてことになるんじゃないでしょうね。(20220417記)

参照:『プーチン大戦おろおろ日録
   『コロナ大戦おろおろ日録
   『
戦争の記憶
   伊達の眼鏡ブログ
   『まちもりブログ

2022/04/15

1616【プーチン大戦おろおろ日録】コロナ大戦も止まぬうちに新たなプーチン大戦が重なり続くとは、、

  早く終わるかと思った戦乱が長く続きそうだから、今日からこの「伊達の眼鏡ブログ」に『プーチン大戦おろおろ日録』なるカテゴリーを新設した。『コロナ大戦おろおろ日録と双璧であるのが、何とも悲しい。
 ついでに紹介するが、わたしのブログには「戦争の記憶」というカテゴリーもある。これは第2次大戦の記憶を伝えるための、わたしの経験の記録である。 

 ウクライナで起きたプーチン戦争は、開始から1カ月と20日、停止の気配はない。侵略するロシアは首都攻略をあきらめて、東南部へ集中する作戦に切り替えたとのこと。どうやらロシア系民族の傀儡国家設立らしい。満州国か。


ウクライナの戦況(朝日新聞20220414朝刊)

ネットに流れる日本人ジャーナリストの現地情報

ネットに流れる外国人ジャーナリストの現地情報

 わたしはTVを見ないのだが、PCには現地からのネットによる情報が24時間流れて来る。この数日は、ロシア軍によるウクライナ都市攻撃による一般人の多くへの殺害が判明してきて、戦争犯罪が起きているとのニュースである。
 ネットの情報は真偽が明らかでないものも多いらしい。時には他の情報を引用してこれはニセであるという情報が登場するからややこしい。鵜呑みにしないで見ている。

 それらのニュースに接しながら、そうだよなあ1945年の日本も次々と都市空爆を受けて、全国で41万人以上が空爆死したが、これは今のウクライナと同じ戦争犯罪なのだろうか。それが犯罪として、その後にアメリカ軍が罰せられたと聞かないから、ウクライナとは違うのだろう、たぶん、。なんだかおかしい。

日本での戦争犯罪だったか 1945年8月14日小田原空襲

 でも思うのだが、いったん戦争並みの争いになると、喧嘩だから現場では何でもありになるに違いない。戦争犯罪とは、結果として戦争に負けた方が犯罪者の立場を負うことになるのは、わたしたちの国では経験済みである。
 ウクライナでもきっとそうなるだろう。もっともロシアは一度もこれを戦争とは言っていない。昔に日本が日中間の戦争を宣戦布告せずに、わざわざ事変と言ったように。

 さてウクライナではどちらが勝つのだろうか。これまでに地球上では、どちらも勝たぬままに延々と続く戦争もたくさんある。隣の朝鮮半島の南北戦争がそれであり、1950年から今に至るまで戦争中である(只今停戦中)。ウクライナもそうなるかもしれない。(参照Wikipedia戦争一覧)。

 なお重要なことを付け加えておくが、十五年戦争敗北で疲弊しきった日本が復興し蘇ったのは、朝鮮戦争の兵站基地となった朝鮮特需によるものだった。踏み台にされた半島の人々に怨念があって当然だろう。今、ウクライナ特需に沸く国があるのかもしれない。

 実は今回のウクライナ戦乱は、既に2014年に起きたクリミヤ半島併合事件の継続であるから、もう9年にも及んでいるのだ。それが今回の戦火再発である。
 形式的には当事者2国のほかは直接参戦していないが、いまや欧米や日本までも経済制裁やら武器供与やらと表裏にわたって戦争に巻き込まれ、いや自分から入り込んでいる。
 こうも露骨にウクライナを支援すると、ロシアから見れば立派に米欧日は参戦してきていることになる。ロシアが報復として北海道侵略に来るなら、それは招いた災禍か。


国連決議で見ると地球はいまロシアを巡り3色に色分けされている

 つまり、これは地球をロシア派アンチロシア派そして日和見派とに勢力圏を分けているのだ。日和見派が次第にどちらかに付くようになり、その内に明確に東西分裂対立するだろう。まったくもって「歴史は繰り返す」ものである。

現在の地球は政治体制でこんな色分けがあるのだそうだ

 わたしは日本の15年戦争の真っ最中にこの世に生まれたから、物心ついた少年時代前半は戦争末期と直後の大混乱期だった。住んでいたのが地方小都市だったので空爆(空襲)には出会わなかったが、食糧事情が極めて悪くて空腹の日々が辛かった。大人たちの愚かな変節模様も見た。
 わたしは戦争体験の最後世代だろう。それがまたもや戦争体験である。

 今般のロシアへの世界各国の対応が、国際的なエネルギー食料供給受給体制に変化をもたらし、その価格高騰が起きつつあると言う。まさに世界戦争の重大な影響である。
 エネルギーも食料も世界に対する供給国側にいるロシアは、それを見込んでの騒乱であるに違いない。それらを自給できるのはアメリカくらいなものだが、世界がこれをどう切り抜けるか、プーチンはお手並み拝見の高みの見物だろう。
 エネルギーも食料も自給できない日本は、ロシヤにしてやられているのだろう。

 このプーチン戦争のことを書くのは、実のところ実態をよく分らないし、考えるとキリもないのだが、なにか書いてかないと気が済まないので、記している。(20220415記)

参照:『プーチン大戦おろおろ日録』、
   『コロナ大戦おろおろ日録
   『
戦争の記憶