2009/07/22

157【ふるさと高梁】少年の日にあった日食の思い出

 ただいま2009年7月22日午前11時ちょっとすぎ、半分以上は太陽が月に覆われているはずである。
 だが、横浜あたりは空は雲のおおわれていて、なんだか薄暗いだけで、ただいま進行中の日食は目に見えない。

 日食といえば、いつも北海道の北にある礼文島を連想する。
 小学生のころに、皆既食ではないが印象に残る日食を見た。
 生家の神社の境内で、子どもも大人もガラスのかけらにローソクで煤をつけて眺めたものだ。肉眼でも見えるぞと、じっと見つめていたら確かに太陽の姿が見えるのだが、その後しばらく目が見えづらくなった。

 そのときは、礼文島が観測適地だったらしく、新聞に礼文島のことがよく載ったので、記憶に日食=礼文島が刷り込まれている。行ってみたいと思いつつ、いまだに行っていない。
 調べてみるとそれは1948年5月9日のことである。その日は雲のない晴天であった。

 その3年前の8月15日も雲のない晴天であった。その昼過ぎ、この境内を近所の大人たちが黙りこくって、列になって街に戻る姿を思い出す。終戦の天皇の詔勅放送を、神社の社務所に集まって聴いた後であった。

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