2009/11/23

204【東京駅復原反対】浦島伝説テーマパーク三菱1号館美術館の誕生

 東京駅の前、丸の内に丸ノ内パークビルディングができた。
 赤っぽい超高層ビルの足元に、赤レンガで3階建てスレート屋根、どことなく古そうな格好だがぴっかぴかの新しい西洋長屋である。
 
1894年に三菱1号館として建てられていたのを、1968年に取り壊したのだが、それを40年ぶりに美術館としてコピー再現したのである。
戦後ある時期まではこの辺りにはこのような赤煉瓦建物が軒を連ねていたが、順次取り壊されて高層ビルになり、それがまたしだいに取り壊されて超高層ビルになりつつある中で、ここに超高層ビルと超低層ビルの組み合わせで、こんなものができたのである。

 いったん壊したものをどうしてまたわざわざコピーして再現するのか。
 低層建築は地価の高い丸の内では損するだろうに、と言うご心配はご無用、超高層ビルと超低層ビルを組みあわせてつくれば、超低層ビルに乗せなかった上のほうの階を、超高僧ビルに乗せればよいのである。結果は同じである。

 その上、なんとなく歴史的な風体をしている美術館は都市に文化をもたらすとて、都市計画行政当局からからは建物の容積ボーナスももらえるから、開発事業者にはメリットがあるのだ。その上に更に、東京駅から飛んできた容積率の床を上乗せしている。
  三菱一号館在りし日のように周りがみんな3~5階建てビルではなくて、今様超高層ビル群の中に昔風超低層ビルが迷い込んだ風景である。

 そんなわけで浦島太郎ビルとかタイプスリップ建築とか言われている(2009.11.23朝日新聞朝刊文化欄)。
 その風景が時間をかけて徐々にできあがって来たのならともかく、ある日突然に出現の状況だから、浦島太郎といわれるのも無理はない。浦島太郎は周りとは全く違う風体をしているからこそ浦島なのである。
 もう2年もしたら、東京駅が今の2階建ての上に、昔あった3階のコピーを継ぎ足して乗っけるそうだから、これも半分浦島である。
 今や丸の内のここらへんは、浦島伝説テーマパークもどきになりつつあるのだ。

 40年余不在だった三菱浦島と60年余不在の東京駅浦島が持ち帰る竜宮城乙姫の土産の玉手箱は、周りに立つ容積移転超高層ビル群である。
 そのうちにこれら玉手箱群から煙を発して、浦島太郎はたちまち白髪のよれよれオジイサンビルになるのだろうか、来るべきる関東大震災で、、。
 そういえば、ニューヨークWTCビルは、誰かが持ち込んだ玉手箱であったらしく、2001年9月11日に蓋をあけてでてきた大白煙は、アメリカをたちまち白髪のガンコオジイサンにしてしまった。

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