2013/11/02

851【エッセイ版】あなたの街の都市計画はこんな会議で決めている・独り相撲都計審委員物語

まちもり瓢論2013年11月号
エッセイ版
あなたの街の都市計画はこんな会議で決めている

独り相撲都計審委員物語
(『建築の研究』2013年10月号掲載)

伊達 美徳
 
◆ひとりの市民として都市計画審議会の委員になったけど

 まちづくりは市民参加で進める時代です。これは、ひとりの市民が自主的に、巨大都市・横浜市の都市計画行政に愚直なる参画をして、多くの考えさせられる問題に直面した2年間の物語です。横浜市固有ではなく、日本各地の大都市の問題かもしれないと思うのです。

 わたしは長らく都市計画を専門としています。主として行政からの委託により、既成市街地の整備についての計画を市民と行政の間に立って進める仕事で、全国各地で経験を重ねました。
 続けていた日本都市計画家協会の常務理事事務局長を退任し、都市計画の仕事からも半リタイアして時間にゆとりができたので、純粋にひとりの市民として専門的な知識を生かして自分が暮らす地域社会に役立ってみようと思いつきました。

 そこで2008年、わたしの住む横浜市が公募していた都市計画審議会の市民委員に応募したところ、2人の枠に応募者30人で15倍もの競争率の中から幸運にも委員に選ばれました。
 都市の生活環境や生産活動の相互に問題が起きないように、土地の使い方に規制や誘導をし、道路や公園などの配置を決め、都市空間を整備するのが都市計画です。
 この都市計画法、都市計画法によって知事や市長が定めますが、決定するときには必ず、都市計画審議会に諮らなければなりません。横浜市の都市計画審議会 の委員は、市議会の正副議長と各委員長、関連分野の学識のある専門家、公募して選ぶ市民など25名で、年間に4回の審議会を市長が招集して議案を出しま す。

 わたしが任期中の2010年半ばまでの2年間に計7回の審議会があり、議題数は計50余、地区数は計150余でした。念入りに事前調査し、積極的に意見を述べ、議案のひとつやふたつに反対の挙手をして、20余人の無口な委員を相手に毎回たった一人の反乱のようでした。
 図らずも演じてしまった、ドン・キホーテあるいは車寅次郎のようなドタバタの独り相撲をお読みください。

続きの全文は「エッセイ版 あなたの街の都市計画はこんな会議で決めている
https://sites.google.com/site/matimorig2x/essay-cityplanning

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