今朝の新聞(2013年11月25日朝日新聞朝刊)の2面に、写真のような囲み記事がある。コーヒー嫌いのわたしには記事内容には興味がない。
読んでてひっかかったのは、この店の特徴である「8m近い煙突」の話の続きに、「物件がなくて500件くらい探しました」とあるところだ。
たった8mほどの煙突の材料なんて、鋼管でもコンクリでもそこらに普通にあるもので、探しまわるほどの建築材料ではあるまいと思ったのだ。
記事全部を読み終えて、ふと気が付いた。そうか、この物件とは、建築材料物件ではなくて、店を構える不動産物件、つまり8mの煙突の付いた建物のことであるか。
不動産屋が扱う土地や建物のことを「物件」というのは、不動産業界用語だとばかり思っていたが、いまや一般用語になっていたのか。
この記事のように、「建物」あるいは「建築」のことを「物件」というのが普通とすれば、「建築家」は「物件家」となるのであろうか。
そうだ、「建屋」という言葉もある。原子力発電所の建物のことである。震災による破裂と核毒バラマキ事件で初めて知った、
タテヤと聞くとなんだか軽々しくて、とてもあんな危険な原子炉を入れておくところには思えない。もしかして、本当に軽々しく造ってあったので、あんなに軽々と吹き飛んだのだろうか。
「建築」と「建屋」はどう違うのだろうか。原子炉用の建屋を設計した「建屋家」は、どう考えていたのだろうか。
もしかして原子炉建屋は、普通の建築よりもはるかに重要な物件だから、丁寧に設計したので、名称も別にして「建屋」としたのだろうか。それでも吹き飛んだのだから原子炉は怖い。
では、いま話題の2020年オリピック用の新国立競技場案は、建築か建屋か。
原子炉ほどの超重要なものを入れるのが建築じゃなくて建屋なら、国際的あるいは国家的行事のオリンピックメイン競技場だって、これはもう絶対に建屋と言うべきだと思うが、どんなもんだろう。
そうだ、原子力発電所とかオリンピック競技場のような超重要建築の設計をする者は、「一級建屋士」の資格を持った「建屋家」でなければならないように、制度改正してはどうか。
与太話はさておいても、「建築家」という言葉は何とかしたほうが良いと思う。「家を築き建てる」って、つまり大工さんのことでしょ、architectの翻訳語としてはかなりへたくそだと思うよ、忠太くん。
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