2024/08/01

1828【葉月解放宣言】ようやく5年余の暗夜が明けた!気が付けば米寿とは!さあリアル社会復帰だ!都市へ!旅へ!

 太陽がぎらぎらと輝く葉月はじまる今日、ついに解放宣言を書くときに至った。嬉しい。

 ついにその時が来た、再び解放されたのだ、え、何から?、そう、まず外からは新型コロナ禍から(いや、まだ危ないか、でもいいのだ、とりあえず)、そしてこれが重要、内からは老々介護禍から解放されたのだ。

 2020年初め、外の世界から新型コロナパンデミックがやってきて、わたしの周辺でも始まって今や5年も経つ。老人のわたしには、社会からいやおうなしの遠ざけられる日々が来た。そのころはわたしは八十路の初めにいたのだが、体力的にも精神的にも元気そのものなのに、社会から無理矢理に隔離された、いや、社会の方が遠ざかっていったというべきか。

 コロナの故に逼塞せざるを得ないが、これがわたしの老境なのかと、じつに悔しくも情けない晩年になったものだ、嘆くしかない日々が来たのだった。
 そんな日々のなか更に、2021年夏、今度はわたしと同年の人が日常の生活に支障が次第に大きくなる病となった。後に脳血管疾患による不治の病と分かる。

 次第に深まる病の様相に、その都度におろおろと対応しながら、ほぼ24時間を無我夢中で介護の日々を送らざるを得ないことになった。正気のままに身体を他に任せて介護される家人も、日夜通して起居寝食すべてを介護するこちらも、まさしく老々介護禍というべき日々が来た。

 医師からはこの病は不治であり、この介護がどう終わるのか教えてくれていた。だが、いつ終わるかはわからぬという。明日かもしれぬし、10年以上も先の白寿までもか、だれも知らぬ目標ともいえぬ目標に向けての老々介護の日夜が過ぎていく。

 そしていま、コロナ5年目、介護3年目となり、外なるコロナ禍はどうやら遠ざかりつつあると知ったが、内なる老々介護禍は気が付けば、要介護5に至った家人に介護保険フル活用の居宅介護の日々になっていた。医師・看護師はもちろんリハビリ・デイケアそして入浴までもと、数多くの専門家たちが日替わりで来訪する。

 その日々が2024年7月21日、突然に終わった。その日は暑かった。

 今ようやく冷静に振り返ると、自分としては淡々と家人介護の日夜を送っていたつもりだったが、介護される側もする側も、いろいろな意味で実に悲惨な日々だった。無我夢中の3年だったらしい。詳しくは書かぬ。思い出すのも辛いからだ。これはPTSDかも知れぬ。

 今後、このわたしの老々介護については、いっさい書かないし、しゃべらないことに決めた。この一文をもってわたしの3年にわたる老々介護の一切を終了する。

 気が付けばわたしは米寿になっているとは、なんということだ!、おお、自分ではコロナ前と同様の元気なつもりだが、生物的な退行を確実に感じる。2020年から今までの人生晩期の重要な時を狙うように蒙ったこの社会的・個人的損失を、どこにも補償させることもできないのが、悔しい。

 この葉月のはじまりは、わたしの再出発の日だ。ネット社会との接触は多くあるが、2020年から遠ざかるをえなかったリアル社会への復帰を試みよう。社会復帰リハビリテーションを始める。

 まずは、横浜のご近所徘徊はもちろんだが、東京都市徘徊に出かけよう。この4年間の変貌に驚愕し歓喜し嘆く浦島太郎になるのだ。その先は故郷に向けての西への旅に出よう。そのまま西方浄土までも、、。


 これは自分自身に言い聞かせる解放宣言である。
 これまでこの介護についてはこのブログに書いたことは全くない。
 それなのに今、ここに解放宣言を書いたのは、これが他人の目に触れることもあるので、見栄を張ってでも前へ前へと進むためである。

(20240801記)


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伊達美徳=まちもり散人
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