2023/10/22

1716【生成AI】自分の経歴を質問してみたらどう答えてくるかやってみたところ、、

 世の中でいま評判の生成AIなるもののカシコさに驚いている。ときどき暇つぶしの遊びに、どうでもよいことを聞いてみると、それなりの答えを真面目な文章で返してくるのが、奇妙におかしい。文章が一応はそれらしい言葉なので、つい信用したくなる。
 これに関連して以前にこんなブログ記事を書いたことがある。

 ある時、わたしの専門的なこと(都市計画関係)を聞いたことがあるのだが、その答えが明らかに間違いであることに気が付いて、それを指摘しつつ何度か追加質問をしても、いつも同じ間違いをするのだった。もっとも、可笑しくも奇妙なことに、”不正確な答えをすることもある”というような言いわけが付いてくるのだった。。

 そうか、既存ネット情報の中を検索して質問に対応する答えを出しているのだから、検索先が同じなら同じ間違いを繰り返すだろうと気がついた。この場合はわたしの専門分野だったから、その間違いを指摘できるのであるが、あまりに普通に読める文章なので、専門外の人が読めば信用するに違いないと思ったことだった。

 これはどうも、まだまだあまり近づくものでもないなと思って、しばらく敬遠していたが先日ふと思いついて、面白半分にわたし自身の名前を書いて経歴を教えてほしいと、グーグルの生成AIに訊いてみた。
 どんな答えが出てもその正誤については、当然のことにわたしが最もよく分かるので、生成AIの信用度合いを測ることができると考えたのだ。

 その回答が出てきた。いかにもちゃんとしたお答えの文章形式は整っている。
 簡単な年代形式の履歴の記述は正しい。その出典はわたしのブログの中の経歴ページから抜き取っていると分る。
 ところがわたしの著書の一覧は、どれも書いた覚えのない書名である。それが、いかにもわたしが書きそうなタイトルであるが、その一方では書名としては当たり前すぎるネーミングでもある。これはどなたのネット情報が元だろうか。それにしても私の本当の著書名が、ひとつもないのが不思議だ。

 さらに驚いてニヤニヤ笑えて来たのは、受賞歴である。自慢ではないがわたしは無冠である。いや小学校で皆勤賞があったな。いかにもそれらしい賞の名が並んでいるのだが、これはどなたの経歴を持ってきたのだろうか。

 さらに数行の人物紹介の文章があるのだが、これはまあ、なんというか、いかにも有能で素晴らしい働きをしてきたと、要領よく簡潔な文章になっている。ほほう、こう言われたいものだと思わせるが、内容は全然が違うのである。一体どなただろうか、いくぶんわたしも覚えのある記述もあるが、これではいかにも提灯持ち文章である。

 というわけで、はじめニヤニヤして読んでいたが、もしかして同姓同名のお方がいるのかと不審な気分が湧いてきた。
 どうやら、生成AIは質問者に取り入る技術を持っているらしい、とも思えてきた。利用者に嫌われることを避けて、へつらうようにプログラムされているのだろうか。なんだか生成AIって、ある意味ではもの凄く賢いのかもしれない。バカにされているのかもしれない。

 これをお読みのお方も、お試しあれ、自分が何だか偉くなったような、いや、生成AIにからかわれているような気分になる。

 これを書くためにグーグル検索で生成AI作の画像を検索してみたら、若い女性の顔ばかり登場するのだ。え?、生成AIは女であるのかとしげしげ見れば、これらの顔は生成AIが制作したものらしい。
 そうか、商業広告に実在の有名女性を使うよりは、生成AIに作らせるとタダで済むってことなのだろうか。それにしても不思議なのは、どの画像も女性の顔ばかりであることだ。どうしてだろうか。

(20231022記)  

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2023/10/21

1715【横浜随一の商店街の変化】コロナ後の伊勢佐木モールはどんどん貧乏人向きの街へ

 横浜一番の繁華街とされてきた伊勢佐木モールの商業的変化が著しい。これは多分衰退と言うべきだろうか。
 わたしが鎌倉からこの近所に越してきてからはや21年、横浜都心部日常徘徊コースのひとつであるから、買い物はめったにしないけれども、かつて都市計画家であった名残でその都市的消長を眺め続けてきた。といってももう分析などしないのだ。変転を見て楽しむだけ。

 コロナ後の現在は、かつての買い回り商店街から飲食店街への転換が、日に日に目に見える。それは街歩き趣味徘徊老人には、その変転を日々楽しむことができるから嬉しい。
 あれ、ここは前にはなんの店だっったっけ?、ということがしょっちゅう起きる。こちらがボケてきたから以前を思い出さないのもあるが、頻度が高いから覚えきれないのだ。おお、ここも空き店舗か、次はどんな店かなあと思っていると、たいていは安い飲み屋になる。

 今の伊勢佐木モールには、安売り屋と安飲み屋がどんどん増えている。コロナ後に著しい。貧乏年金暮らし老人には、これは歓迎すべきことである。そういう街ならば安物衣服でふらふらと安酒のみでかけられる。と言いつつも一方では、こんな安っぽい街に住んできたのだったかなあとも、この21年を思い返すのだ。

 近ごろは古着屋やら家電雑貨のリサイクルショップやらが目立つ。ところが、伊勢佐木モールではかなり好立地のリサイクルショップが先日に閉店して、テナント募集看板が出ている。この店は2年くらい前にできたばかりだったのに、店舗自身がリサイクルになってしまったのか。南へ(正確には南西へ)下るほどに安売りが増える。

 そして安売り王者のドンキホーテが、今や伊勢佐木モールで唯一の大型物販店になってしまった。この20年で大型店の百貨店松坂屋や量販店ユニーが消えた後がこうなのだ。

松坂屋があたころの伊勢佐木モール 2007年
 近ごろの安売り王の衣料屋のユニクロと、なんでも百円屋のダイソーがひとつビルに入ってダイクロとでもいうビルがあった。それがこの春に空きビルになった。はてどこに行ったのか、これは貧乏人は困る。ところがなんとダイクロ揃って、同じ伊勢佐木モールの昔松坂屋後の4階建てビルに移っている。まあよしとしよう。

 さてその跡の大きなビルに、つぎはどんな安売り屋が入るかと期待していたが、秋が来ても空きビルのまま。それが昨日の徘徊で近づき見れば、一階の壁に小さな張り紙には「解体工事のお知らせ」とのこと。
 えっ、この大きなビルを壊すのかあ、そう古いビルでもなさそうだが、もったいない、例えばホテルのような業態にリニューアルできないのだろうか、跡に入るテナントがみつからないのだろうなあ、伊勢佐木モールの商業的落ちぶれぶりを象徴する。

ユニクロダイソービルは取り壊しへ、もったいない

 このダイクロビルの斜め前のあたりには、あのレイモンド設計の戦前モダン建築の不二家ビルが、店を閉じて解体を待っている。その跡には不二家が戻ってくるのだろうが、さてどんなビルが建つのか、もはや元のような高いビルではないような気がする。

 松坂屋跡が4階建てビルだから、もう伊勢佐木モールには高層店舗が成り立つ能力を失ったのかもしれない。

この夏から閉店して今や取り壊しに取り掛かる不二家ビル

 今や伊勢佐木モールの中のビルで、3階以上を物販店舗にしているものは、北から順にパチンコ屋、元松坂屋のカトレヤ、書店の有隣堂、元松坂屋の場外馬券売り場(これは物販ではないか)、中古本雑貨のブックオ、なんでも安売りドンキホーテ、これだけである。 

 百貨店はもちろん、大型量販店も閉店して、これらの中で有隣堂だけが老舗であるのが、なんともはや伊勢佐木モールの今を象徴する。今わたしが危惧するのは、有隣堂さえも閉店するときが来るかもしれぬことだ。だって、別館が消えてアパートビルになったのだから、本店だっていつのことやら。

 でもわたしは伊勢佐木モールが買い回り型の商店街から、最寄り型で慰楽型の商店街になることを嘆いているのではない。
 ドンキホーテ、ユニクロ、ダイソー、ブックオフそしてリサイクルショップに安居酒屋ときては、貧乏年寄りには過ごしやすい街になってきたものだ。いいことだよ。
 そのような中でも、せめて有隣堂だけは、この街のかつての格式を維持して生き延びてほしいものだ。(20231021記)

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2023/10/20

1714【救急搬送病院で看護師と口論】誰でもカメラ携帯時代に院内撮影禁止一点張りで素人患者は困惑

 先日のこと救急車に乗った。老家人が板の間で転倒し、後頭部を打って外傷出血、傷の場所が問題とて脳外科のある病院へと救急搬送された。


 その日の傷治療(二針縫う)とMRI検査、そして医師からの状況報告と、あわただしい日だった。負傷当人は特に問題なく日常生活に戻り、1週間後に抜糸もおわった。
 治療や検査についてはプライバシーなのでここには書かないが、看護師と口論になったことを、病院の運営として一般的にも重要な問題と考えるので書いておく。

 最初の救急搬送の日に、脳外科医からMRI映像をもとに説明を受けたが、1週間後の抜糸の日にもさらにMRI映像で追加説明を受けた。わたしは先日と同じように、医師の説明を聴きながら、その説明個所のMRI映像の写真を撮っていた。重大な話だった。

 後に立って見ていた白衣の看護師が突然に口をはさんできた。
「院内で撮影禁止なので写真を撮らないで下さい」
「え、だってこの前は撮影自由っだったよ」
「いいえ困ります」
「いいから黙ってみてなさいよ、患者家族のわたしには必要なんだから」

 医師が言う。「わたしが不注意だったので先日は寫眞OKにしましたが、今日はここまでは良しとして、あとは撮らないで下さい」
 看護師が言い募る。「必要なら有料ですがCDに焼き付けて差し上げましょう」

「あのね、今ここで先生が話し中の脳内映像が、そのCD映像のどこにあるか素人がこのシームレスな映像をみても探せないよ、ここで話を聞きつつその所を撮るしかないんだよ」
「なぜ写真が必要なんですか」
「わからん人だね、あのね、だって素人がこれらの映像と先生の話を、両方とも全部ここで記憶できるわけがないでしょ、それに家族の重要な脳内映像を写真に撮って、今日の先生の話と一緒に記録を作っておきたいのは、後のために当然ののことでしょ」

 医師が困った様子で、「では画像プリントを出しましょう」と白黒印刷紙を出してくれた。わたしはまだ言いたい文句があったが、医師に気の毒な感じがしてきてそこで引き下がった。
 だが、話し中だった医師の説明を聞くことができないままになった。いや、医師は説明を終えたのかもしれないが、わたしは怒りで忘れてしまった。同席の家族が聞いていたからいいようなものだが、看護師には怒りが残り不愉快になった。

 なお、持ち帰ったMRI映像CDを、うちのPCで見ても、あまりに多すぎる似たような映像情報であるために、医師の説明映像がどの部分であるのか見tけることをできないのだった。案の定だが、あのにっくきバカ女看護師め!

 院内撮影禁止は、プライバシーだらけの病院だからそれはわかる、だが今ここで写しているのは、わたし自身の家族のプライバシーである。なんの文句があるのか。
 病院宛にクレームを書いて送ってやりたい気分である。院内撮影禁止について、素人の患者と家族の身になって、その現実についてよーく考えろ、と言いたい。(20231020記)

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2023/10/19

1713 【吹けば飛ぶよな…】地球の西方で何百人もが戦争で死ぬ日々に日本の新聞は、、、

  

 これは2023年10月12日に、フェイスバカに書いた記事である。

 こんなことがなんで新聞のトップニュースなんだ?、世の中もっと大切なことがあるだろうに。

2023/10/12 各新聞のトップ記事

 いや、これは平和な世の中の証拠だから、と言うには、今の地球上はあまりにあちこちで戦争紛争や巨大自然災害が起きているのに、マスコミはボケているに違いない。 ここまでの一文は、先月9月9日にも似たようなことを書いたが、その時はジョニーとか言う芸人会社の社長が、美少年強姦魔だったという事件である。

 今回は吹けば飛ぶようなプロ将棋勝負である。なんでも誰かが8大タイトル全部を取ったとかって言う。そんなにたくさんタイトルがあるって、タイトルに権威がない証拠みたいだ。それぞれに企業スポンサーがついているらしく、読んでいて噴き出したのは「おーい、お茶」王位タイトルは茶業者がスポンサーのようだが、そのコマーシャル文句は旧弊な家庭内格差の表現だから今どきいかがかと思うし、駄洒落タイトルって権威ないよなあ、なんて将棋好きの人たちは思わないのだろうなあ。

 わたしはジョニーも将棋も囲碁もスポーも、見世物勝負ごとに興味がない。お好きな方はご勝手にだが、新聞の一面を占めるような(見ないけどTVもそうだろう)バカらしいことを、マスコミややめてほしい、購読料を返せ。 

 ここからは2023年10月19日に書く記事である。

 上の10月12日第1面トップ将棋記事新聞の第3面には、こんな記事があったのだ。

10月12日第3面の記事(朝日新聞)

 世界が注目している大事件、そして今日の10月19日には、ガザの病院が爆発して数百人が死んだという記事がある。



 そしてその爆発の原因者は、ガザのハマスに言わせるとイスラエルの空爆であり、イスラエルに言わせるとガザから発射したロケット弾による誤射、それぞれが非難の応酬、世界各国もそれぞれの味方になって政治声明とか、それぞれの味方をする市民たちのデモとか、いま地球は割れつつある。

 そんな時に、吹けば飛ぶよな将棋の駒いじりとか、美少年レイピストさわぎとか、マスコミの報道の重点がヘンだ、いや世間の目がおかしくなったのか、う~ん、そんなバカばかりの地球なら、大戦争が近いな。

 このところ毎日が、イスラエルのガザへの侵攻が、今起きるか明日起きるかのハラハラの日々である。USA大統領が大西洋を越えて、イスラエル訪問して応援すると言いつつも牽制して進行を遅らせる時間稼ぎとか、よくやるもんだと思うが、こんな危ない橋を渡るのは、世界の警察を今も任じているのだろうか。

 ところで、あのウクライナはどうしているんだろうか、新聞登場情報は激減したが、戦争が止んだのではないらしい。それがジャーナリズムと言うもんなんだろうなあ、どうもわからない。
 どうやら東ヨーロッパから中東にかけてが地球の火薬庫として、ウクライナを発火点となり、パレスチナは爆発起点となり、第3次世界大戦になるのだろうか。シリア、レバノン、イランなど、巻き込み巻き込まれて戦火拡大か?


 火薬庫から遠くのアジアやアメリカでは、その戦争に兵器供給で大儲けを企んでいる死の商人が多くいるに違いない。このところながらく地球各地に小戦争はあっても大戦争が無くて、各国がこれまで作り貯めててきた兵器が老朽化していたころだ。ここで世界大戦が起きてくれると、兵器一新の巨大産業活動がはじまり、地球は景気良くなるに違いない。

 日本が第2次世界大戦敗北のどん底から回復したのは、朝鮮戦争のおかげだったし、飛躍的に高度性と要した陰にはベトナム戦争があった。兵器産業の世界ではあの景気よ再来せよとの願望が叶いそうなのだろう。
 もちろんそれにはその兵器で死ぬ人間の山が、地球上の各地にできるのだ。そんなことがあった時代を経験した最後の世代なんだなあ、わたしは。

 ヤレヤレ、わたしはこんなにもバカらしい時代に、地球に生まれ出て死ぬのかあ、日本の十五年戦争の真最中に生れ、いま第3次世界大戦前夜か、うっかりすると戦中に死ぬのだろうなあ、良い日々も無かったわけではないが、初めと終わりが悪ければ、すべてが悪いとなる人生世だな。(2023/10/19記)


2023/10/17

1712【戦争とTV放送】中東の戦争悲劇と美少年強姦魔事件と商品広告が同棲するTVに羞恥

 中東のイスラエルとパレスチナとで、なにかスポーツの大会があるようで、TVが騒がしい。つい先日もラグビ-試合で騒がしかったから、今度はサッカーとかだろうか、わたしには興味がないのにうるさいだけ。

 わたしはTVを見る習慣がまったくないのだが、最近になって家人が難聴になり、そのTV視聴時には音が大きくて、こちらもついつい聞かされてしまう日々を送っている。

 冒頭のいちゃもん文句はもちろん、ハマスの攻撃(反撃か)に対するイスラエルの攻撃(報復か)という、またまた始まった中東戦争であると知っている。はるかに氏の彼方のことだが、ふと思えば、日本だって中国東北部で満州というパレスチナの悲劇を作ったのだ。

 だが、それがTVの中ではスポーツ関係の放送に聞こえてしまう。いまに試合が始まるぞ、双方の選手が入場しようとしている、ハラハラドキドキの実況中継だ。聞いているこちらの心が、期待と不安、はっと気が付いて羞恥、そのあいだでで奇妙に揺れる。

 昨日までの悲劇よりももっと大きな悲劇が、今にも起こりそうだ。そう思って聞いていると、突然に音声が切り替わって、バカらしくも陽気なコマーシャル放送が延々と続く、これはいったいなんだ、いまや娯楽番組かよ、戦争さえも、、、。




 わたしが30年くらい前まではTV放送を時には見ていたが、今は全く見ない。このまえにTVを熱心に視聴したのは、東日本大震災の時だった。ニュースはPCのネットで見ればよろしい。

 TVを完全無視することにした動機は、あのコマーシャルなるバカらしくて、ガキが喜ぶような寸劇が、そこまでの放送内容とは全く無関係に割り込んできて、延々と居座るのにまったくもって辟易したたからだ。

 TV放送とはそんなものかと漫然とおもっていたが、あるとき事情があってTVをしばらく見ない日が続いたら、気が付いたのだ。こんなもの無くてもいっこうに困らない、ネットから発するニュースでを、自分の好きな時間に好きなように選んで視聴すれば、時間も内容も押し付け一方のTVよりも、はるかに短時間で必要な情報が得られると分かった。
 もう、もうTVオサラバだ。

 今、はからずも音だけTVを聞くと、あの辟易したころと全く変わらない様子である。何でもないことを大げさに大金をかけて放送に仕立てるようだし、ということはそれを提供する金持ち企業がいるのだろう。そし「TVで放送中」とわざわざ書く新聞の広告欄を見ると、TV放送が何か権威となって来ている世の中に、ただ嗤うしかない。

 一方でTVで売り出した(らしい)芸人たちが、実は次々と美少年好き強姦魔の魔手にかかっていたとかって、現代のシモネタ怪談ときたら、もうTVからはみ出してしまい、中東の悲劇と並んで新聞やネットを賑わわせている。

 いやはや、世も末じゃよ、なあ、熊さんよ、もう嫌になったよこの世がね、いいかげんにせい、ああ、やっぱり長生きはするもんじゃないね。(20231017記)


2023/10/15

1711 【遠い日の暗殺事件の記憶】浅沼稲次郎事件の時代と安倍晋三事件の時代

 そうか、あの事件は10月12日だったのか、1960年のことであったか。


 大学生だったわたしはその日、大学近くの商店街の床屋で順番が来るのを待っていた。なんだかTVが騒がしいと見ると、この浅沼稲次郎暗殺現場の映像を流している。この演説会の実況中継放送していたのだろうか、何度もこの場面が繰り返された。

 もちろん次の日の新聞にも大きく写真は載った。どの新聞社も演説会場の最前列で取材していたから、沢山の現場寫眞が撮影された。それでピュリッツアー賞を得た人もいた。

 わたしのこの事件に関する記憶は、床屋で驚いたことのほかには、その後の新聞への読者投稿で、「その時に新聞記者たちは何していたのか、写真撮るよりも襲撃男にカメラを投げつけるべきだったろう、けしからん」、というような投書がいくつも載った。それに対するジャーナリスからの反応があったような記憶があるが、おぼえていない。

 あれから63年後の2023年10月14日の東京新聞の記事に、その寫眞で特ダネ賞を撮った記者が、「他人の不幸で特ダネをとったということが心苦しく、それ以来ずっと心の負担になって」というメモを残していたことが書いてある。読者の投稿にも悩んだことだろう。

 その頃の私は、卒論に忙しかった頃、6月を頂点とした安保闘争の余波余熱があった。個人的にもその余波で、就職内定先の大企業担当者とトラブルになっていた。
 そして時代は高度成長期へと移っていく。そんな時期だった。

 2022年の安倍晋三暗殺事件の時も、その現場映像や写真が、多くのマスメディアに流れたが、その多様にして多量であったことは、浅沼暗殺事件の時の比ではなかった。

 二つの事件に共通なの有名政治家が被害者であったことだけのようだ。暗殺犯の動機にずいぶん差があるものだ。どちらが良いとか悪いとかに比較になるものではないが、犯人の動機のあまりの差、そして被害人物の立場のあまりの違いに、隔世の感が強い。

 思えば私の年齢のせいもあるが、浅沼事件のあの頃は先が開けて明るい時代だったが、安倍事件の現今の時代はあらゆる閉塞感に満ちている。(20231015記)



2023/10/10

1710 【懐かしやあのコロナ客船が来航】日本コロナ騒動発祥のクルーズ船が横浜港に復帰

 暑い暑い暑い夏がようやく終わったらしく、秋晴れの日になってきたので、横浜都心部徘徊の市街地再開発事業である。今年の暑さもさることながら、2020年からのコロナによる外出規制は、高齢者に感染でなくても確実に健康被害を及ぼした。
 外出できなくて歩かないから体力が衰えたし、他人との交流がないからボケも進んだ。自分自身の身体で実感しているから、これは世界の高齢者全部がそうだろう。超高齢大国日本の高齢者死亡率が上昇するに違いない。意外にもコロナが高齢者増加しすぎにブレーキをかける、なんてコロナの効用があるのかも。
 
 秋晴れの先日、久しぶりに横浜港の大桟橋を眺める「象の鼻」あたりを徘徊、おお、大きな客船が停泊しているなあ、はて、見たことあるような、え~と、DIAMOND PRINSESS、あ、ダイアモンドプリンセス、聞いたことあるような、あ、そうだ、これは例のコロナ客船だったあれだ。


横浜港大桟橋に復帰してきたダイアモンドプリンセス・2023年10月7日撮影

 2020年2月11日の自分のブログ記事を思い出した。
 あの豪華境クルーズの旅にある船内に、コロナ感染客が次々と発生、横浜港で遭難さわぎのあの船だ。
 コロナがまだ珍しい時期で、わざわざその立ち往生船を港まで見に行ったものだ、コロナ初期騒動とともになんだか懐かしい。懐かしいとは良い記憶にいうべきだろうが、、。

コロナ遭難で横浜ベイブリッジ下に避難のダイアモンドプリンセス・2020年3月1日撮影

 そうか、ようやく復帰したのかあ、わたしは現在のコロナ終息気分らしい世間を疑っているのだが、この船を見て、もしかして本当かもしれぬと思えてきた。

(20231010記)

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2023/10/09

1709【ハイテクも歳には負ける】エアコンに洗濯機に髭剃りも持ち主に似て次々に老朽

 うちにある家庭電気機械類が次々老朽化して壊れていく様は、まるでその持ち主のわたしが高齢化して壊れていくのに殉じているようだ。新品に買い替えたとたんに持ち主が死ぬであろうと癪である。

●充電池髭剃り器が死んだ

 うちにある電気製品でつい先日まで生きていた最も古いものは、髭剃り器である。なんとまあ30年も使い続けてきた。先日から振る舞いが怪しくて、さすがにご臨終が近いらしい。充電してまだ顎をそっている間に止まってしまうのは、充電池が危篤になっているのだろう。

 この髭剃りについては、わたしのこのブログ2009年3月9日記事に、もう20年も使っていると感嘆を述べている。それからもう14年半も経つのだ。結構なお歳で、私と良い勝負なのだろう。

左はオランダ製30年ものシェーバー、右は日本製10年物
 しようがないから新品を買うかと思ったが、もうひとつ乾電池で動く髭剃りがあったことを思い出した。引き出しの奥から探し出して、新品電池を入れたらちゃんと動くのである。これで当分は新規購入しないで行こう。でもこの器械もそのブログ記事に書いたようにそのころ手に入れたのだから、少なくとも10年以上も前のものであることは確かだ。もうよいお年なのであろう。

 この二つの髭剃りに共通することは、どちらもただで手に入れたもの。今回壊れた充電式は、クレジットカードのポイント還元で取得、乾電池式はどなただったかの香典返しリストから選択して頂戴した。タダでも良いものは良いのだ。

●洗濯機がご臨終寸前

注水が老衰した13年もの洗濯機
 10日ほど前から電気洗濯機が不調極まる状態にある。洗濯ものを入れてスイッチ押して待っていても、水が入ってこないのである。すこーしは入ってきているらしい音はしている。

 マニュアルを読んであれこれやってみたが状況は変わらない。こいつも俺と同じに歳とったかと調べると、購入から13年目である。これは古いのだろうか。

 水が自動で入らないなら、人間が手動で水を入れてやればよかろうと考えて、そばの洗面器蛇口から直接に注いでやり、適当な水量でスイッチを押して待っていたら、間もなく動き出した。すぐ停止するかなと見ていたら、すすぎから排水までいちおう動いて2度目の注水が始まった。治ったと期待したが、やはりちょろちょろ注水なので、蓋を開けて人力注水してやったら、また動き出して脱水迄まで終えた。

 フムフム、手間はかかるがこうやって、だましだまし使い続けるかなあ、いやそれも面倒だなあ。久しぶりに手洗いするかと風呂でやったら、懐かしくなった。仕事していたころはあちこちに旅していたから、ホテルで洗濯するのは日常的だった。

 ネットサイトで探すと修理代金は1~3万円ほどとある。3万円出せば新品変えるだろう。また洗濯機の寿命は7年ほどとある。では13年ならもうお陀仏させてもいいか。
 しょうがない、ほとんど使わないままの自動乾燥機をいらないから、安いヤツを見つけて買おう。高いもの買って直ぐに所有者のわたし死んだら悔しいものなあ。
 ネット市場検索していたらあった、19,999円、3.5キロである。これにしようかな、老人二人ならこれで十分だ。

●食堂のエアコンが怪しい

 2017年に買ったばかりなのに、ダイニングルームのエアコンがおかしい。これは販売店保

食堂の7年ものエアコン
証期間が過ぎたばかりなので悔しい。過ぎた今年の冬ににどうにも効かない暖房機のまま春が過ぎた。
 暑くなる直前に修理屋さんを呼んで調べてわかったのは、僅かだが室内機から室内側に冷媒が漏れているという。「とりあえず冷媒を入れておくからまた効かなくなったらまた入れましょう」、という状況である。まあ、この夏は何とか冷房にできたが、これもだましだまし使っている気分である。

 ところが冷えるのは冷えるのだが、室内機からから結露水が室内に漏れてくるのだ。あばら家の雨漏りみたいに洗面器で受けている。雨だれの音がトントントントンとて、なんだか懐かしい。風流と思うことにしてこの夏は我慢してしまった。

居間の23年ものエアコン
 このエアコンは、実は保証期間中に2回も修理を呼んでいるのだから、困りものなのである。これと同時に買ったエアコンがもう一台あるのだが、これは故障もなく動いている。
 また、更に居間とわたしの個室にもエアコンがあるのだが、その2台はここに入居した2002年に購入取り付けたのだから、もう23年も経つ。そてどちらも一度の故障もなく今も動く。今どきと比べるとさぞや電力を食う機械だろうが、丈夫である。

 上に書いた食堂と個室のエアコンは、これらと同じ入居時23年前につけたのが壊れたので取り替えたものだ。その取り換えから6年でもう怪しいのだから、エアコンにも当たり外れがあるものだ。でも事前に見分けるなんてことは誰もできないだろう。
 あ、そうだ、大物の23年もの冷蔵庫があるな、よくもっているなあ、でもいまどきの省エネじゃあないのだろうが、まあいいや。。

 ほかにも最近に壊れて買い替えたものがいろいろある。2年前に携帯電話が壊れてスマートフォンに買い替えた。買い替えたそのスマフォは。たったの1円であったが、電話のやりとしとメールとLINEの受信確認に使うだけだから、特に困ることはない。
 一番よく使ってているPCは去年夏購入したが、その前の10年ものPCも予備機として置いている。実は電話もこのPCでできるらしいが、未だやっていない。

(20231009記)

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2023/10/05

1708【外苑再開発談議】新ラグビー場はPFI入札ダンピングで新規国費投入額抑制されても巨額負担らしい。

熊五郎:ご隠居の9月25日ブログ記事で、神宮再開発の金勘定のことがおぼろげにわかりましたよ。それから9月30日ご隠居談議で、ちょっと脱線気味ながらラグビー場のドジぶりも分かりました。

ご隠居:熊さんにはそれでもよく分からんだろうから、10月2日のブログラグビー場はこの再開発に参加するなって、納税者として書いておいたよ。

●ラグビー場はPFIで81億円で建つ?

:でもねえ、ご隠居、ある人からこんな話を聞きましたよ。実は新しいラグビー場を建てるのに、JSCが入札したらドドーンと安く取った業者が現れて契約したとかするとかってね、それがご隠居のいう540億円どころか、なんと81億円だそうですよ。ご存知でしたか。本当にそうなら再開発やった方が得でしょ。

:それは新ラグー場の建設と運営管理をPFI入札したことだろ、もちろん知ってるよ。

:じゃあ、事実なんですね。なんです、PFIって。

Private-Finance-Initiativeの略称だがね、公共の箱モノを民間事業者に建てさせて運営もさせることを言うのだよ。国立のラグビー場をそれでやろうってんだよ。

:つまり国は土地だけ持っていて、ラグビー場の新建物は民間企業に売ってしまうんですか?

:いやいやそうじゃなくて、新ラグビー場を民間企業の金で建ててもらい、その代わり30年間の運営管理を任せるので、その収益で建設費用を賄ってくれ、という仕掛けだよ。今要る建設費と将来入る予定の収益の差額が、ほれ、熊さんが聞いた81億円だよ。全額を賄いきれなくて81億円赤字になるから、その分をJSCが払うとなったんだね。

(図1)出所はJSC広報

:30年分の未来に入る予定の金を差し引いたら赤字が81億円になる、ということですか、では建てる費用だけならいくらかかるのですかねえ。

:それはJSCが公表しているよ、この施設整備費約489億円と、ちゃんと書いてある、81億円じゃないよ。(図1の最下段の表)

:ふむふむ、この運営対価の412億円ほどが将来収益なんですね、へえ、これをさし引くから81億円かあ、もしもこれが489億円なら差し引きゼロ円ですね、なーんだ、わかりました。

:だからね、捕らぬ狸の皮算用も入っている、そういうリスクを負っているらしい。そこは落札企業を信用するしかない。

:あるいは施設整備費をもう81億円安くしてくれるのでもいいね。まあ、再開発やめてPFIやるとそんなに安くなるのかって勘違いしてました。

●PFI入札でダンピングがあったのか?

:それにしても入札した3者の中で、落札したグループの81億円とはダントツ安さで、他の入札者の金額が225億円とか357億円とかで、あまりに差が大きすぎる、公共事業の入札では、あまり安すぎる金額を入れると失格になる制度がありますよね。

:そうそう、それでねJSCサイト見ていたら、PFIにはそれを適用しなくてもよいのだと書いてあった、いくらダンピングしても失格無しらしい。それは多分、落札者が運営管理もするから。建物があまりに安かろう悪かろうだと自分に跳ね返ることからだろうね。

:あそうですか、失格はないなら安心して大安値を入れたんですね。入札したのは3組だけで、落札したのは鹿島というゼネコンが代表、鹿島は現在のラグビー場の建設をしているから、意地でもこれを落札したかったんでしょうね。

:そういえば、国立競技場は大成建設だった、あれも元の建物をやったゼネコンだね、では野球場と伊藤忠ビルも同様だろうね、ゼネコン業界の鉄の掟があるのかもなあ。

:まあ、それで良いものが安くできるなら、納税者としては歓迎しましょうよ。でも何が原因で、入札額にこれほど差が出たのですかね、JSCサイトを見ても詳しくは分からない。

:ウ~ム、難しいけど、落札者の金額の大内訳の施設整備費、博物館維持管理費、運営対価が公表されているが、このうちであれほど大差が出るのはどれかねえ、維持管理費では大差ないだろうし、運営対価ってのもラグビーやイベントで大儲ける運営なんてないだろうしなあ、やはりこれはゼネコンのお得意の建設費、つまい施設整備費でダンピングしてるような気がするね。

:ということは、他の2者は建設費が140~270億円も億も高額だったのですかねえ、凄いなあ。

:まあ、それでも建設に490億円ほどかかるんだけどね、81億円じゃないよ、いいね。

:はいはいわかりました。ですがね、ご隠居、じゃあ聞きますがね、

:お、いきなり改まってなんだい。はい、聞きましょ。

●再開発とPFIの関係は?

:ここで施設整備費が約489億円と分かりましたよね、ところがご隠居は先回には市街地再開発事業のラグビー場建設には540億円の新規税金投入が必要となる、と言ったでしょ。これら二つの数字の違いは何ですか。

(図2)出所は2023年9月24日岩見良太郎氏による公開ZOOMレクチャー

:おお、ラグビー場の権利変換で、権利床だけでは床面積が3分の一ほどしか手に入らない、残り3分の2の床面積を得るためにはそれを保留床として足して作り、それを自らを買い増しする金額が540億円、これで新ラグビー場全部が取得できるのだね。つまり540億円で建設すると同じことだ、こういうことだよね。(図2の表A赤枠部分

:そうですよ、PFIでは489億円で全部建つ(図1)のに、再開発では540億円かけても建つのは保留床分だけ、全体の3分の2しか届かない(図2表A赤枠)ってのは、おかしいでしょ。

:そうなんだね、わたしもこれには弱ったね、これはどちらかが違っていると考えるしかないね。まだ事業にかかっていないからどちらも不正確だろうが、どちらがより正確かを考えよう。

:え、そうか、間違っているのか、それらの数字の出どころはどこですか。

:PFIの数字は、20220年8月22日付JSC広報室が発表した「PFI方式による「新秩父宮ラグビー場(仮称)整備・運営事業等」の民間事業者をせんてしました」(図1)というものだよ。

:再開発の数字はどこからなんですか。

:それは「神宮外苑地区第一種市街地再開発事業規約」の中の「別表1 保留床の概要及び保留床処分金の額」(図2表A)にあるもので、この表は2023年9月24日に岩見良太郎氏による公開ZOOMレクチャーから引用したが、作成日付は分からない。わたしの推測では、これの作成日はPFIよりも古いように思う。


:では、ラグビー場に関する数字を確かめましょうかね。まずは再開発後の新ラグビー場の敷地規模ですが、JSC資料を見たところ43466㎡とありましたが、岩見資料(図2表C)だと43480㎡です。

:まあ、誤差の範囲だな。

:次は新ラグビー場の床面積です。JSC資料だと70349㎡ですが、岩見資料(図2表A)だと76700㎡です。

:これは誤差の範囲ではない、岩見資料が初期計画数値だろう、それよりも近年のJSC資料を信用したい。

:次は建設費です。JSC資料では施設整備費が489億円です(図1)。一方岩見資料では保留床部分51880㎡で543億円ですから、全床面積78700㎡では床価額は806億円になります(図2表A )。489億と806億とではあまりに違いすぎます。

:延べ床面積の違いもあるが、それにしても違い過ぎるのは、やはりダンピングかねえ。

:たぶん、岩見資料の規約がラグビー場PFI入札よりも前の古い資料なんでしょう、だからラグビー場の床価額の見積もりが甘いのと、予期せぬダンピングのせいでしょうね。

:なるほど、そう考えるしかないねえ。そのうちの権利床価額つまり土地売却金額はそのままだとすれば、806億円から543億円を差し引いて263億円になる。権利床が占める割合が増えて保留床が減ることになる。

:え、ダンピングで543億円の保留床は263億円になる、ということは、ご隠居がこれまで言っていたラグビー場は超高額新規負担で採算が悪いとの説は取り下げですか?

:いやいや、再開発事業規約で見ると(図2資料A)540億円の保留床取得金を新規国費投入計画だが、JSC発表資料で見ると(図1)PFIダンピングで260億に変える必要があるらしいってことだよ、これだって巨額新規税投入には違いないよ。(注:この項の下線部20232008補綴)

:う~む、ほんとうかなあ、そのうちに詳しく分かるのでしょうかね。

:そのうちに出てくるだろう権利変換計画書を見ればわかるよ。

:そんな重要な計画書が表に出るでしょうか、出てこないと思いますよ。

:いやいや、国有地の処分に関する重要な資料だから、当然に公表されるはずだよ。

●野球場がラグビー場から買った土地は?

:その権利床ってのは、現ラグビー場の土地の一部を、野球場に売却した金額に相当するものですよね、現ラグビー場土地は41100㎡で新ラグビー場では43466㎡ですから土地面積が増えているのに、一部を売却したとはどういうことです?、まちがいですかね。

:いや、間違っていないよ。ラグビー場の土地単価は、ラグビー場のそれよりもかなり高いのだよ、固定資産税の路線価を見ても現は新の倍くらい高い。だから現が新に移ると等価交換なら2倍くらいの広さを確保しその一方で野球場の土地は半分くらいに狭くなる。となると野球場を建てる広さを確保するためには、JSCから土地の一部を買う必要があるんだね。それを買ってもまだ等価交換後のラグビー場の土地面積が広い、だから増えているのだろうね。

:その売却金額が260億円ですかねえ、売った土地面積はいくらなんでしょうね。

:それはJSCサイトを見ても分からない、実際の土地評価額はどこにも出ていない。いろいろあちこち見て計算すれば分るかもしれない。

:その計算をやってみましょうか。

:もういいよ、うちに帰ってやっておくれ、歳とって計算に弱くなってしまい、数字いじりしているとむしろボケが進むような気がするんだ。

:はいはい、ご隠居はもともとこのいちゃもんを、自分のボケ防止のためにやっているんですからね、与太話はともかくとしても、これがもとでボケては困ります。

(20231005記、20231008補綴)

●最近の外苑再開発瓢論4部作(伊達の眼鏡ブログ)

2023/10/05・ラグビー場はPFI入札ダンピングで国費新規投入抑制か

2023/10/02・国立ラグビー場だけ大損の再開発にJSCは参加するな

2023/09/30・見世物スポーツのためにラグビー場に多額税金投入やめよ

2023/09/25・意外にもこの再開発に超多額の国民負担が必要と知った

●関連するわたしのブログ記事

【五輪外苑騒動】国立競技場改築騒動と神宮外苑再開発騒動瓢論集


2023/10/02

1707【外苑再開発いちゃもん】国立ラグビー場だけ大損の再開発にJSCは参加するな

・いま環境破壊と悪評判の外苑再開発(正式名は都市再開発法による「神宮外苑地区個人施行第1種市街地再開発事業」)について、わたしはタックスペイヤ―として考えてみた。結論は、国立ラグビー場は再開発に参加するべきではない。

・現在この事業に対する世間の批判の目は、それによる土地利用の改変が緑の環境と都市公園の景観を毀損するものとして向けられているが、事業の採算性つまり損得についてまったく目が向いていないので、わたしはここでラグビー場のそれについて意見を言う。

・この再開発の権利者のひとりであるJSCのラグビー場は国立施設であり、土地も建物も国有財産である。つまり国税を納める者として、わたしもここにラグビー場に限って反対意見を述べる権利がある。他の民間事業者には言及しない。


・現ラグビー場は再開発事業によりその土地を明治神宮野球場と交換するが(正しくは権利変換による)、その結果でラグビー場は543.5億円もの新規支出(事業損)をするそうである。

・ラグビー場が再開発後に取得する土地の位置は、土地平面形状が不整形であり、保全森林を含むし、青山通りの商業地から遠ざかるので、固定資産税や相続税の路線評価額(固定資産税評価は6割以上も安い)を見てもわかるように、現土地と比べて単価が大きく下がる。

・その実金額は正確には分からないが、かなり安価になるはずだ。土地価格が安価になればそれに反比例して、再開発後に取得するラグビー場の土地面積は現在地よりも広くなるはずである。

神宮外苑再開発地区あたりのの固定資産税評価路額(8千円/㎡)

・ところが再開発後のラグビー場の土地は、6割増加どころか僅か6%弱しか増えていない(表C赤囲み参照)。その差分は、多分、他の民間事業者に売って権利床建設費に充てるのだろうが、それでもなお540億円の税金の持ち出し(保留床買い増し=事業損)をしないと、新ラグビー場を取得できない(表A赤囲み参照)。これは本当に等価交換(適正な権利変換)だろうか?

これらの表は2023年9月24日岩見良太郎氏公開ZOOMレクチャーから引用

・ラグビー場が再開発後に取得する(権利変換)土地には、外苑で唯一の自然植生(に近い)と言われる「建国記念文庫の森」を含むが、土地全体形状が不整形でしかもラグビー場建築には面積が不足していて、森を毀損せざるを得ない状況にあるために、世間から非難されている。狭い使いにくい土地と交換したのが間違いである。

・この建国記念文庫の森はその由緒の名称(ここで神武即位があったのか?)からして明治神宮に帰属すべき森であり、ラグビー場には不要で邪魔だから、ラグビー場との交換(権利変換)対象の土地とすべきでない。もし交換したいならこの森は除外して、その南に整形で利用しやすい面積を取得(権利変換)するべきである。

・要するに再開発によって取得する新ラグビー場は、利用しにくい土地を、不十分な面積で押し付けられて、更に540億円もの税金投入をし、しかも環境破壊と非難される羽目になっている。タックスペイヤーとしては看過できない。

・更なる不満としては、現ラグビー場の国有地が東京の都市計画公園削除の元凶であることっだ。これがあるから公園まちづくりを適用して公園削除ができた。というより、これを狙って公園まちづくり制度を作り、見事に悪用したのだろう。政府機関が環境悪化に加担するどころか元凶になることを、タックスペイイヤーとして哀しむ。

・この再開発で他の民間事業者はそれぞれ不動産投資事業として成功するかも知れないが(損しても一向にかまわないが)、国有財産は投資対象すべきものではないだろうし、一方的に毀損されるばかりの結果になり、しかも多額の国税負担を必要とするするならば、これにはタックスペイヤーとして反対せざるを得ない。

・外苑再開発をやりたいなら、ラグビー場(ここは外苑の外)を除外して、その他のやりたい民間事業者でおやりください。

・あるいはまた、見世物スポーツ嫌いのわたしだから言うが、ラグビー場は国営施設としては不要だから、現在の土地全部を他の権利者たちにできるだけ高額に売却してはどうか(市街地再開発事業では転出という)、いくらか知らないが国庫収入にはなる。そこに民間事業者がどうラグビー場を建てようが建てまいが、わたしには関心がない。ただし、公園削除したJSCつまり文科省つまり政府には、「なんという馬鹿なことをしてくれたのだ」と恨みは残る。

(2023/10/02記)

●最近の外苑再開発瓢論4部作(伊達の眼鏡ブログ)

2023/10/05・ラグビー場はPFI入札ダンピングで国費新規投入抑制か

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