2009/08/07

162【言葉の酔時記】ご苦労さまとは失礼な首相である

 首相ともあろう人が、こういう時にこういう言葉づかいはないだろうと思った。
 6日に広島で、原爆症救済策の確認書に首相と原告代表が調印して、原爆症認定訴訟を終結させたときである。
 原爆被害者側の『坪井代表委員が麻生首相と握手し、「ご決断ありがとうございました」とお礼を言うと、麻生首相は「ご苦労さまでした」と答えた』そうである(8月6日YOMIURI ONLINE、同日朝日新聞夕刊)。

 わたしくらいの年代では、首相のこれは誠に不遜なる言葉使いであって、失礼にあたると腹が立つのである。
 訴訟に絡むことだから微妙なこともあるだろうが、調印は対等であるし、相手が礼を言っているのに、それに対して目下をねぎらう「ご苦労さま」との言い方はないだろう。
 文字が読めない人として有名だが、言葉づかいも知らない人である。

 最近、メールの出だしに「お疲れ様です」なんて書いてくる変なやつが複数いる。 外でも会議の後で「お疲れ様でした」などと送り出されてムッとすることがある。
 もちろん言うほう書くほうは気にせずに気楽につかっているのだろうし、言葉は時代と共に変ることも承知しているが、このつかい方は未だ変り切っていないことも事実であるから、使うほうも気をつけてもらいたいのだ。
 その辺のガキどもならともかく、アソウさんのようなお方はねえ、。

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