2013/10/11

842【五輪騒動】なぜ今頃になって建築家は新国立競技場の計画案に異議申し立てなのか

 オリンピックの前哨となるそよ風が、建築設計業界に吹きはじめたたらしい。
 国立競技場の建て替え計画で、コンペで一等になったザハ・ハディドの案その絵はこちらに対して、建築家の槇文彦さんが異議申し立てをJIAの会報(2013年8月号)に書いて、動きが出ているようだ。
 本日、それについてのシンポジウムをやるそうである。

 さて、建築(家への悪口)を趣味としているわたしとしては、面白いことになったと模様眺めを楽しむことにするのだが、ちょっと気になることがある。
 このコンペ当選案は、安藤忠雄さんを審査委員長として、鈴木博之、内藤廣、ロジャース、フォスターなどの、れっきとした方々が審査員として選んだ結果である。これが発表されたのは、2012年の11月のことである。問題の根本にあるコンペプログラムはさらに前に公表されている。

 なぜ今ごろになって槙さんは異議を唱えるのだろうか。わたしは異議を唱えるのがいけないと言ってるのではなくて、ずいぶん遅いよなあ、と思うのである。
 さらにまた、槇文彦と言えば今や老大家である。生きのよい若手建築家はどう思っているのだろうか。門下生たちはどうしているのか。実はあの案に賛成なのか。俺ならもっとうまくやるのになあと、思っているのだろうか。

 反対としても、なぜ今まで黙っているのか。国家的行事の施設だから、老大家でなければ異議を唱えにくい今の世の中なのか。実は老大家は、若手から異議申し立てが出るのを待っていたのだが、だれも言わないので腰を上げたのかもしれない。
 なにしろオリピックに異議を唱えるのは、いまや国賊並みだからなあ、アマちゃんを見ないのは非国民だしなあ、、若手がビビるのはわからないでもないような、、。

 本日のシンポジウムは、槙さんを囲んで行われるようだから、どうやら異議申し立ての場であるらしい。出演者など見ると、どうも槇さんの論に対して異を唱える会ではなさそうだ。
 その場には、コンペの審査委員長あるいは審査員のかたがたを招いているのだろうか。あるいはコンペ参加した落選者たちも参加されるのだろうか。そのような方々と一緒にシンポジウムをしてこそ、新たな展開があるだろうとおもうのだが、どうなんだろうか。
 コンペに参加もできずにいて、悔しがっている建築家たちだけで、異議を唱えても迫力がないぞよ、、頑張りたまえ、若手建築家たちよ。

 槙さんの異議申し立てのJIAマガジンを読んだが、ご自分が設計した東京都体育館との対比で論じられると、若干鼻白む感がある。
 また、絵画館との対比についても、わたしはあの王権賛美の出自、威圧的なデザイン(坊主頭を何とかせい)、偏頗な展示内容を大嫌いだから、つい槇論をあまり肯定したくなくなる。
 へそ曲がりのわたしとしては、いっそのことザハ・ハディドの異教徒的空間(わたしには自転車乗りのヘルメットにしか見えないのだが)の出現で、明治神宮内外苑が抱えている20世紀前半の亡霊を追い払ってほしいとさえ思う。


(追記 2013.10.11 2030 face baka書き込み)
ネット中継でシンポジウムを、たった今見終わった。面白くなかった。
 危惧していた通りに、コンペ審査員も応募者もいない。コンペから外された建築家ばかりが、あれは困るみたいな話ばかりだし、学者は常識的なことしか言わない。
 こうなると、言い出しっぺである槙さんは、それだけでえらいなあ、と、思うばかりであった。
 都市計画に対する異議申し立て発言が多かったが、公園緑地系の専門家をなぜよばなかったのか。
 もしも一等当選者が、建築家協会会員であっても、あるいは日本人であっても、こういっただろうか。一等当選案に負けない巨大建築で応募した建築家に、JIA会員はいないのだろうか。
 どうでもいいけど、壇上の5人全部が東京大学閥でいらっしゃいました。

(追記2013・10・12 face baka書き込み)
 昨日のシンポジウムでも問題なっていた新競技場の高さは、コンペ当選の建築の後追いで、今年6月にそれまでの制限高さ20が75mに緩和される地区計画を都市計画決定しています。
新国立競技場一等当選案に反対の建築家たちは、もちろん、この縦覧時に反対の意見書をお出しになったのでしょうね。また公聴会で反対意見をお述べになったのでしょうね。
http://www.city.shinjuku.lg.jp/kusei/keikan01_001070.html

 今回の件は、建築計画案がコンペによって先につくられ、後から都市計画(地区計画の再開発促進区)が追いかけていますね。わたしはこの地区計画を6月に見たとき、なんだか順序がヘンだなあと思いました。
  この地区計画決定について、東京都と新宿区の都市計画審議会の議事録を読んだのですが、東京都のほうはいい加減な審議で可決しています。
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/keikaku/shingikai/pdf/giji201.pdf
 新宿区は決定権はなくて意見具申するのですが、こちらはそれなりに問題をとらえて審議をしているようです。でも追及が全然足りませんね。どんな意見具申(まるきり無視されたらしいが)したのでしょうか。
 以前に東京中央郵便局を超高層化して建て替えることについて、やはり建築家たちが反対の集会を建築学会ホールで持ったことがありますが、すでにその超高層計画の都市計画決定がなされた後のことでした。
 わたしはその会場で、いま、反対派の建築家はその都市計画案縦覧時に反対意見書を出したかと聞きましたが、どなたも回答なさいませんでした。
 市民もそうだけど、専門家である建築家が、公開されている都市計画手続きに、日頃から関心を持つ必要があると思います。

参照:現代のプレゼン技術のすごいことよ!
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/Portals/0/NNSJ/ceremony.html


(追記 2013/10/17)
後だしジャンケン提案。そのうちに解説をここのブログに書きます。(なお、これはパロディですからね、世の中には、時にくそまじめな人がいて、質問されて困るときがあるものですから、念のため)。

   

 参照
建築家たちの新国立競技場デカ過ぎ論には肝心の都市計画問題が抜けている
https://sites.google.com/site/dandysworldg/newnatinalstadium2
◆新国立競技場に関する瓢論と弧乱夢と似非言いhttp://datey.blogspot.jp/p/866-httpdatey.html

【長屋談議】2020年東京オリンピック新国立競技場はモノスゴイもんだ
https://sites.google.com/site/dandysworldg/newnationalstadium

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