いつもはほとんどTV放送みないが、さすがにこのところはよくみている。
どの放送局も震災報道で一色に染まっている。同じようなことを何回も流しているが、時には異なることもあって、それなりに情報に厚みが出てくることが分る。
昨夜は「想定される停電地域」が放送されて、自宅はどうなるのかジッとみていたが、東電が悪いのか放送局が悪いのか、これがさっぱり分らない。
まず「想定」であるが、なんで「想」うのだよ、自分のところの電気を止めるのに「想って定める」なんていい加減なことでよいのかい、ここは「予定」でしょ。
そして「される」が分らない。放送記者が東電からあやふやなことを聞いてきたので、しょうがないから「される」と受身で言っているのか、ではまだ決っていないんだなと思って聞いていた。
ところが、東電の発表資料が映って、表題にそう書いてある。おい、自分がやることを受身形で書いてどうするんだよ。
日本語知らないやつにはまったくもって困ったもんだ、日本語知っているこちらは迷ってしまったぞ。
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で、その地域の発表なのだが、自宅は横浜市中区にある。放送で出てくるかと思ってジッとみていた。はじめのほうのグループに、いくつかの区の名が出てきたが、そこには中区はない。
そのうちに別のグループで横浜市と出てきた。とするとここに中区は入っているのか。
ということは、先ほど出てきた各区はずっと停電なのか。
まあ、混乱中でしょうが、もう少しナントカならんものか。
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今朝の新聞に、東電からのお願いとて、「需給逼迫による計画停電の実施と一層の節電のお願いについて」という1ページ分の広告がある。
需給逼迫なのかしら、ここは需要側じゃなくてあきらかに供給側に責任があるのだから、「供給逼迫」でしょ。
その文章のなかほどに「計画的に停電をお願いさせていただきます」とある。
おいおい、「させていただきます」はないでしょ、こっちが停電を指示したのでもお願いしたのでもないのだ、間違っちゃいけません。
ここはきちんと「お願いいたします」とか「お願い申上げます」とか言いなさいよ。
●参照→313させていただくhttp://datey.blogspot.com/2010/09/313.html
文中に2度も「申し訳ございません」、「申し訳なく思っております」とでて、申すべき訳がないんだと強調はするが、まったく「お詫びいたします」なる言葉はないのである。
「申すべき訳けがない」のではなく、きちんとこういう「訳け」で原発がとまったのだと、懇切丁寧に「申す」べきなのだ。
「申し訳けない」で、原発停止の理由説明も供給逼迫のお詫びもしない広告は、明らかに間違っている。
●追記(110318):3月18日の朝刊の東電の広告には、「申し訳ない」という言葉は消えて「お詫びいたします」となった。ただし、「計画停電させていただきます」は、いただけませんね。こちらから頼んでいるんじゃないんだからね。
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危機に於ける広報は、説明の専門家が必要であると、つくづく思った。
原子力保安院なるよころの役人技術者だろうか、原発事故の説明を何回か行なっている放送も見た。
ところが、こいつの言うことが回りくどくて何を言いたいのか分らないし、配布資料のないこちとらにも分るような言い方もしないので、さっぱり理解できない。あれはいったい何者なんだよ。
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