久しぶりに新国立劇場にでオペラ見物、いや、さすがにこのご時世、行ってきたのではなくて、ネット上でのことである。
コロナで休演中のサービスとて「巣ごもり劇場」と題して、上演オペラ3作の動画を週替わりでユーチューブで無料公開中、これは、まあ、コロナのおかげである。
今週はモーツアルトの「魔笛」、午後の3時間を、うちの書斎でまったりじっくりオペラ見物って、あの華麗な劇場空間でないのはつまらないが、くしゃみしようとせんべいかじろうと、中座しようが勝手なのがよろしい。
オペラを批評するほどは見ていないが、最近では2018年と2017年の神奈川県民ホールプロヂュースの魔笛を見た。今回見た新国立劇場の魔笛は、2018年10月3日公演である。
指揮:ローラント・ベーア、演出:ウィリアム・ケントリッジ、出演:サヴァ・ヴェミッチ、スティーヴ・ダヴィスリム、安井陽子、林 正子、アンドレ・シュエン、九嶋香奈枝、升島唯博ほか
●新国立劇場「巣ごもりシアター」
https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_017336.html
●上演作品のさわり部分
・魔笛 https://youtu.be/gbgFQKWngs0
4月10日(金)15:00~17日(金)14:00
・トゥーランドット https://youtu.be/Qq-yp2YzKmE
4月17日(金)15:00~4月24日(金)14:00
・エウゲニ・オネーギン https://youtu.be/HGkzeLPN6-w
4月24日(金)15:00~5月1日(金)14:00
好き嫌いを言うと、あまり好きになれなかった。プロジェクションマッピングは近頃当たり前になってるのだろうが、その映像がなんだかわけがわからない。抽象なら最後まで抽象で押し通してほしいのだが、部分的に魔笛らしいところがあるだけに、戸惑う。
まあ、もともと支離滅裂な話だから、舞台も訳わからなくてもよいのだがねえ、、。
配役については、シリアスなパミーノ、コミカルなパパゲーノ、これじゃあ顔つきも体躯も逆だよ、この二人を入れ替えるほうがよかっただろう。
次はエウゲニ・オネーギン、その次はトゥーランドットで楽しみである。
もっとも、ネットにはオペラ公演動画はたくさんある。特に外国の劇場での公演が多く、ネット巣ごもりオペラには困らないが、劇場空間だけはわが空中陋屋書斎では、何ともしようがない。
この前に新国立劇場に行ったのは、1997年11月「ローエングリン」、今、調べてみると、それは開場記念公演だった。
指揮:若杉弘、演出・装置・照明:ヴォルフガング・ワーグナー、ローエングリン:福井敬、エルザ:小濱妙美、テルラムント:大島幾雄、オルトルート:小山由美などの顔ぶれだった。このなかでオルトルートの小山由美が印象に残った。
たまにはオペラに行くことにしているが、新国立劇場は遠いから行かない。近くの神奈川県民ホールや横須賀芸術劇でのオペラには行くのだが、貧乏だからたいていは天井桟敷である。それでも劇場空間で観るのは格別のものがある。
外国では1994年にウィーンに行ったときに、フォルクスオパーで「ドンジョバンニ」を見た。この時は街を歩いていてたまたま運よくチケットを見つけたのだが、座席位置は中央の前近くの一等席で、料金4000円ほど、日本だと数万円かな、高いよなあ。
1994年11月25日ウィーンのフォルクスオパー |
わたしは日本古典オペラの能楽を好きなのだが、オペラと比べるとネットでこれは非常に少ない。細切れの部分紹介はたくさんあるのだが、全曲はめったにない。
それは多分、オペラと違って日本でしか公演がないからだろうが、それにしてももっと多くの全曲公演動画がユーチューブに出てきてほしいものだ。そういえば国立能楽堂も巣ごもり能楽やってるかと調べたら、同じ国立で日本芸術文化振興会の運営なのに、やってないのはどうしてかしら、国立文楽劇場も国立劇場おきなわも国立演芸場も巣ごもりやっていない。やってくださいよ。
ところが国立劇場は、「義経千本桜」を無料公開している。 https://www.ntj.jac.go.jp/topics/kokuritsu/2020/4190.html
コロナ巣ごもりを機会に、各種の劇場公演動画がネットに多く登場するようになるだろうか。ネットと劇場とは相性はどうなんだろうか。
と、ここまで書いたところで、神奈川芸術劇場6月公演キャンセル通知が来た。チケットを送り返せ、チケット代と郵送料を指定する金融機関に振り込むという、ヤレヤレ。
参照「趣味の能楽鑑賞(まちもり散人)」
https://sites.google.com/site/machimorig0/#nogaku
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