この暗殺事件事件が、次第に政治テロの様相を帯びつつある。
安倍晋三氏が「特定の宗教団体」への怨恨を持つ男に勘違いで殺されたという筋書きは、大きく変わりそうだ。
左は統一教会関係団体への安倍晋三氏のビデオメッセージの一場面 右は安倍晋三氏暗殺現場で矢印下に見えるマスク男が暗殺犯人 |
特定の宗教団体が「統一教会」であると、朝日新聞が書いたのは7月12日の朝刊である。その他の主要メディアもこの日かららしい。
実のところはネット社会では9日からその名が流布していたのだから、大手メディアだけ報じないこと自体が何かおかしいとのコメントがたくさんネットに流れていきた。そして安倍晋三氏と統一教会の関係する情報がどんどんとネットに流れるようになった。
それらのかつての報道のコピーが次々と出てくると、私もいくつかは記憶にあることだった。もちろんいずれも不愉快な事件であった。
それらは安倍晋三氏やら自民党やら野党も含めて政治と統一教会のなんとも言えない汚らしいような怖いような関係である。
となると、マスメディアが宗教団体の名を報道しないのは、何か政治的な裏があるからではないかとのコメントが次々とネットに流れる。どこかからの圧力下、あるいは報道側の誰かへの忖度かと。
それに対抗するように12日に、当の統一教会の認本の幹部が記者会見して、暗殺犯の母親との関係は潔白なることを述べるという珍しいことも起きた。ネット時代はそれが公開されていつでもだれもが見ることができる。
それに対抗するように、12日には統一教会による被害者を救済する弁護団の記者会見があった。これもネットに公開されている。統一教会の記者会見発言は嘘であるという。
暗殺犯の家庭が献金で破綻したことが動機とのことだが、そのような宗教団体に親がのめり込んで、子や孫や親せきが被害を受ける事件が、実は世の中に多いことを知った。
そして政治家と統一教会の深い付き合いの闇もわかった。多くの弁護士が登場して多くの記者の前で話したのだから、こちらは本当のことだろう。
ここまで知ると、どうやら単純に暗殺犯の勘違い恨みで安倍晋三氏が殺されたと思うのは、早計な感がしてきた。マスメディアが統一教会との報道を控えたのも、政治の側からの圧力下、あるいは政治家への忖度によるものだろかと、思わせるのである。
今後の裁判において、安倍晋三と統一教会との親密な関係が公開され、政治家たちとの関係も公になるとすれば、個人的恨みの犯行は政治的怨恨へと転換するだろう。そうすれば関係政治家が暴露される不都合が生じるだろう。ならば今、何らからの圧力が報道界に及ぼされるのはありうるだろう。
安倍晋三氏が表紙を何度も飾った統一教会系出版社発行の雑誌 |
そればかりか、政界に根強くはびこっている「特定の宗教団体」は統一教会のほかに私が思いつくだけでも、創価学会と公明党、生長の家、幸福実現党がある。特に公明党は政権党であるだけに、今回の暗殺事件で安倍晋三氏と統一教会の親密な関係が公判等にあぶりだされると、都合のわるいことになるだろう。
これに関しては有田芳生氏のこの話が実に興味深い。
https://www.youtube.com/watch?v=UgWax1jLy6E
ここで気になるのは、暗殺犯が裁判になる前に暗殺される恐れがあることだ。口封じ、裁判封じである。ケネディ暗殺犯が暗殺されたことを記憶しているが、世の中にはそのような事件は多くありうるだろう。
今回の事件に関しては、暗殺現場警備上の欠陥があったと警察庁長官でさえも示唆しているが、同様に暗殺犯保護に欠陥があったとする事件発生がありうるかも知れない。
さて、安倍晋三氏を政治的テロの犠牲者として、ある種の英雄扱いして死んでもらうのがよいと思う人々が一方にいるだろう。これは政治的ないろいろな軋轢生み出すだろう。
また一方では、個人的勘違い怨恨による犠牲者として、いわば犬死してもらうほうが良いと思う人たちもいるだろう。これなら政治方面へのとばっちりは少なくて済むだろう。
この二つの間で、いろいろな人たちのいろいろな思惑が行き交い、どのように今後展開するのかどのように収束するのか、社会的に興味深いことだ。
わたしとしては勘違い殺人事件として安倍晋三氏には、その言動からして犬死してほしい。いっぽうでは政界と右翼オカルト宗教団体の関係を断ち切る裁判になって、暗殺犯がそうは思わなかった政治テロ化を期待する。
なんだか肝心の暗殺犯が置き去りにされそうな世相である。(202220713記)
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