2016/05/19

1194【尻餅老人起臥戯録12】また担当医師が替わってまた違うことを言うから戸惑うけど患者のこちらの歳が歳だからもうなんでもいいや

 本日は「第4腰椎圧迫骨折」診療日である。尻餅ついてから1年目、おお、一周忌であるか、そして第10回診療の節目である。
 おや、今日も医者が違う人だよ、はじめから8回目までは若い女医、9回目の先回は若い男医だったが、今回はまた別の若い男医だった。どうやら人事異動らしい。
 医者が替わってもいいのだけど、替わると前の医者とは別の意見を言うから戸惑う。

医師:担当医が替わりました。よろしく。
わたし:はい、こちらこそよろしくお願いします。
医者:え~、腰痛と骨粗鬆症の治療ですね?
わたし:エッ、そうかなあ、いや、第4腰椎圧迫骨折の治療ですよ。だって骨密度検査では普通との診断だから骨粗鬆症じゃないでしょ。確かに骨粗鬆症の薬を飲まされてるけど、そうならないためって聞いてますよ。

 てな会話から始まったのだが、医者ってのは患者の容体を知らないままに引き継ぐものなのか。
 しょうがないから、ひとわたりこれまでのことを話し、一応こう言っておいた。
わたし:先回の医者がその前までの医者の代診でしたが、それまでの女医さんとは異なる内容をおっしゃったので混乱しています。それが真実ならそれでよいのですが、こちらの肉体は同じなのに、診察する医者が替わる度に異なることを言われると戸惑います。
医者:医者によって異なる診断はありますが、不信をもたれたようでお詫びします。

 ということで、もう圧迫骨折した第4腰椎部分は復元することはありえない、骨粗鬆症の薬を飲むのは今よりも骨が脆くならないためである、なんてことをあらためて確認したのであった。
 昨年5月2日の尻餅事件当時の瀕死のトド状態から比べると、日常生活に支障がないまでに復帰した今は、それで良しとするべきだろう。
 時に腰あたりに違和感があったり、動作がじじむさいとか、椅子に長時間座るのがつらいとかあるけど、それらは加齢のせいかもしれない、こうなりゃもう仕方ないと観念せざるを得ない。
 薬もらうだけなら病院に行くのやめようかなあ、どうしようかなあ。

 病院前のいつもの薬局でいつもの薬をうけとるとき、若い女薬剤師が妙なことを言った。
薬剤師:お父様の代理ですか?
わたし:はあ?、、、
薬剤師:あ、、、ご本人ですか?
わたし:はあ、本人ですけど、なにか?
薬剤師:いや、ごめんなさい、お年に見えなかったので、、。

 あのなあ、親父は20年前も前に85歳で死んだよ、わたしはそれより若いけど、いくらなんでも息子には見えないよ、君は目が悪いんでしょ、そんな目で薬を調合して間違えないでね、って言いたいのをぐっと我慢したけど、。
 あ、いつも酒屋で年齢確認されるのも、これとおなじかな。
 もちろん嬉しがったりはしない、憮然としている、三島賞の蓮實重彦みたいにね。

参照

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