2010/06/16

276【怪しいハイテク】新印刷・読取複合機

 8年くらいまえに買ったエプソンのスキャナーが壊れた。修理に出そうかと思ったが、いまどきは修理のほうが買うより高いこともある。
 プリンターとスキャナーの複合機を買おうか、スキャナー専用機を買おうかと迷った。プリンターはキャノンの安いのが手元にあって、まだ使える。
 問題はスキャナーなのであるが、プリンターも疲れ気味の感もあるので、このさい複合機を買うかと調べた。いまやプリントも、スキャンも、ものによってはファクスもできる複合機が主流らしい。
 でもハイテク機器にはおなじみの、どうせ要りもしない機能があれこれついているのだろう。
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 わたしは1万枚くらいのマウントしたカラーポジフィルムがあり、これをデジダルデータにする必要があるので、その機能がつくものを探した。
 ところが、それがないのである。ようやくひとつだけあったのが、キャノンのMP990というタイプである。そういう用途に使う人はいないのだろうか。
 でもネットで調べると、スライドフィルムからデジタルデータにするのを外注すると、1枚100円もするのだ。それじゃあ100万円もかかってしまう。
 実は1万円でYASHICAのフィルムスキャナー専用機を買ったのだが、性能が悪くてこれはどうしようもない代物であった。付属のソフトがエプソンのスキャンソフトと競合して動かない。しょうがないからペイントで取り込むのだが、光源の明るさの自動調整がないらしく、画面がハレーションを起して使い物にならない。これは買わないほうがいいですよ。
 壊れたエプソンのスキャナーにはもちろんフィルムスキャナーがついているのだが、これが読み取りがまったくもって遅いのである。新しい奴ならもっと早いだろうと期待もする。
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 プリンターも今のは安物だから、両面印刷が自動的にはできない。これからブックデザインと手作り本を趣味にしようというとき、それでは困るのだ。
 という理由をつけて自分を説得し、キャノンMP990を買うことにした。
 近くの電器屋の新聞折込広告に31600円とあり、そばに小さく値段は相談に応じますと書いてある。ネットで調べると最安値が26160円とある。
 店で店員にもうちょっと負けてよというと、500円安くしますという。
 え、ネットでみるともっと安いよ、そこまでとは言わないけど近い値段にしてよ。
 店員はネットで調べていたが、持って帰るなら26800円にするという。これならネットで注文して代金引換手数料を払うことを思えば大差ない。で、買った。
 店から家まで150m、30kgくらいありそうで重くて抱えて帰るのが大変だった。ちょうど雨が降ってきても両手がふさがっていて、傘もさせないのであった。
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 さて性能である。まだよく分からないが、いちばん期待するマウントスライドフィルムのスキャンは、壊れたエプソンよりもかなり早いので、これはよかった。
 セットアップするために嫌いなマニュアルを読んでいたが、そこでわかったことは、写真のプリントがいかに簡単に美しくできるか、ということばかり強調していることだ。
 そうか、世間の人は写真のためにプリンターを買うのか。おまけにつけてくれたのも写真用の紙ばかりであった。
 わたしはめったに写真のプリントをしない。ほとんど文書であるから、マニュアルの途中で、このプリンターは文書印刷できるのかと不安になったくらいである。文書“も”印刷できます、そんな書き方である。
 なんだかでかくて重くて、いろいろどうでもいいような機能がついているらしいが、使うことはないかもなあ。
 OCR機能もある。これはよくつかう。20年位前には200万円くらいで、とても手が出ないソフトだったが、いまやおまけソフトなのである。
 そういえばその頃に買ったスキャナーは40万円もしたなあ、でもなあ、あれはほとんど使い物にならなかったなあ、、。

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