●「おくのほそ道」と「まちづくり」
毎回のコラムで腹立てていては健康に悪いので、今月は古典文学のはなしと、ちょっと気取ってまいりましょう。
白き袂のつづく葬礼 北枝
花の香は古き都の町作り 曾良
春を残せる玄仍の箱 翁
これは1689年、松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅の途中で、山中温泉(石川県)に滞在したときに巻いた「山中三吟両吟歌仙」出てくる句です。
芭蕉、同行した弟子の曾良、金沢の俳人立花北枝の3人で詠んだ36連句集で、上の句はそのなかほどに出てきます。翁とは芭蕉翁のことです。
花の香は古き都の町作り 曾良
春を残せる玄仍の箱 翁
これは1689年、松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅の途中で、山中温泉(石川県)に滞在したときに巻いた「山中三吟両吟歌仙」出てくる句です。
芭蕉、同行した弟子の曾良、金沢の俳人立花北枝の3人で詠んだ36連句集で、上の句はそのなかほどに出てきます。翁とは芭蕉翁のことです。
なんと「町作り」という言葉が出ています。その頃からこの言葉があったのでしょうか。この句の読み方は、こうです。
花の香は古き都の町作り 白き袂のつづく葬礼
花の香は古き都の町作り 春を残せる玄仍の箱
さて、「町作り」の意味はどうなのかと、解説書を読んでみると、どうやら「街のたたずまい」という意味ですね。街の風景といってもよいかもしれません。
現代の「まちづくり」と通じてはいますが、違うようでもあります。「町作り」が近代的意味を持つのはいつごろからでしょうか。
もっとも、いまでさえも「まちづくり」の意味は人により千差万別ですが、。
現代の「まちづくり」と通じてはいますが、違うようでもあります。「町作り」が近代的意味を持つのはいつごろからでしょうか。
もっとも、いまでさえも「まちづくり」の意味は人により千差万別ですが、。
(このコラムは2004年5月29日に「まちもり通信」に記載したが、都合によりこちらに転載した)
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