【図1】 |
その会議によれば、若年女性がこれから2040年までに50%減ってしまう市町村は、人口再生産能力がなくなって、いずれ消滅するのだそうである。
わたしはその辺の推計の真偽は、その会議のお方にお任せするとして、この図をみて感じたのは、あちこち繕ったぼろきれみたいだよなあ。
これだけボロボロならもうすぐ大穴があいてしまうだろうなあ、そう思って眺めたら、なんと本当に大穴があいている。福島県が大穴である。
統計図の趣旨からいえば、黒いところほど存続が危ういということであり、大穴に見える福島県が真っ白なのは、上記の若年女性50%減少に至っていないということある。つまり、消滅じゃなくて存続するという表現である。
どうして福島県だけが、全県真っ白、つまりどの市町村も若年女性減少が50%未満なのだろうか。他の府県と大きく異なる。
そこで、元資料にあたってみたら、なんと、福島県の市町村は福島第1原発事故から避難で、人口推計が不能なのだそうで、ここだけ全県を一つの単位で推計したのだそうだ。
では、福島県全体での若年女性減少率の値はいくらであるのか見たら、49.8%とあった。危うく消滅県を逃れたのである。もう50%ギリギリだから実態は消滅候補なのだ。
そのことよりもわたしが怖いと思ったのは、あれから3年経っても、福島県の市町村は将来人口予測ができない不安定な行政体であり、社会不安があるということだ。
この地図を見て消滅するとかしないとかいうよりも、原発核毒がぼかんと大穴を日本地図に空けてしまって、深い深い白い闇が居座り続けていることを、しっかりと見据えなければなるまい。
【図2】は、2010年に政府が発表した、10年以内に消える可能性ある集落の地域別の数である。発表から4年ほどたっているから、もう消えたところもあるだろう。
【図2】 |
各地で集落や街が消滅するとき、その人口移動先の大都市、なかんずく東京圏だけは肥大していくのだろうか。
最近喧しい首都圏直下地震とか南海トラフ地震が来れば、東京圏も壊滅的になって、福島のような大穴を抱えるのだろうか。
ところで実は東京湾には巨大原発があるのだ。それは横須賀のアメリカ海軍基地に、ずっと停泊し続ける航空母艦の原子炉である。潜水艦ももっているだろう。
【図3】の示すことは、忘れてはいけないのだが、つい忘れやすいだろう。
【図3】 |
なにもかにも軍事機密の中に包まれていて、当然に日本政府の規制の外にある。
もしもこれが事故をおこしたら、東京圏の機能はあまりに濃密で高度であるだけに、実態的には壊滅するであろう。そう、福島のごとくに、真っ白な闇の大穴があくのだ。
なお、東京圏には東芝や大学の研究用原子炉がいくつか動いている。
参照http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-661.html
【図4】東京圏原発のある場所 |
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