2015/05/10

1087【尻餅散人横臥戯録4】毎日朝夕寝転び飲食なのに身体はちゃんと出すべき所から出すべきものを出してくるのが不思議

1086【尻餅散人横臥戯録3】からの続き

●寝ころんで飲食するとクソダメ人間になるか

 尻餅搗いて第4腰椎圧迫骨折全治3か月の今日は9日目、まだ全行程の1割しかきていない。
 連続寝たきり食事である。椅子に座る姿勢が一番痛いからである。以前からのように1日2食だが、さすがに量は少ない。
 横臥姿勢で飲食するって、けっこう面白いような、アホらしいような。自分の手で口に運んでいるが、一口で入るように料理製作してもらう。
 寝ころんだ姿勢で食っても、以前のように椅子に座って食っていたように、口から排泄口まで体内運搬が、はたしてうまくいくのだろうか。

 だって、上の口から入れて、下の口から出すんだから、摂取食物類は万有引力というか重力に従って動いているはずだ。それが横になったままだと、重力は身体に横向きだよ。
 仰向けばかりだと背中に溜まるから、時々右や左に寝返っているけど、こうやっても下の口に向かう力が働らかないよなあ。
 現に初めの3日間は、便秘に困ったから、これは重力問題だと確信した。まさかと思うが、ナニが口に逆流してくるかも。

 寝たきりクソダメ人間になるのは嫌だから、芋虫が立ち木によじ登る如くに柱にすがって(人には見せられないヨロヨロ苦闘)、痛さをこらえて重力が体の上の口から下方向に働くように直立をする。
 しかし直立姿勢だと腰回りが痛くてたまらないから、すぐに横になる。これでは重力が体内流通運搬システムに効果をもたらすことは、全然なかったようだ。
 クソダメになってもしょうがないや、いや、便秘薬だ。

 そんなこんなで5日も寝転び飲食をやっていると、だんだんわかってきた。
 どうも体内には、上の口から下の口へと動くベルトコンベアが仕込んであるらしく、横になっていても出口に水もクソも届くらしい。
 そうか、わたしの体はうまくできているんだなあ、こういう時に備えて。

●寝転び飲食は平和の表徴かもしれない

 そうなると、考えた。これからはずっと、寝転んで飲み食いやろうかな。なにも腰掛けてやるべき理由はないような。
 そうですよ、飲み屋でも、みんな寝転び飲み会やればよいのだ。やったことないでしょ、これ、なかなか快適ですよ。やってみて初めて分った、いや、飲み会はまだだけど。
 
 人間はいつごろから、座ったあるいは立った姿勢で飲食するようになったのだろうか。楽な寝ころび姿勢を放棄したのはいつからだろうか。
 あ、違うかもなあ、大昔から人間は座ったり立ったりして食事していたのだろう。だって、食事中に他からの襲撃で、食い物を取られるとかあるだろう。食いながら逃げ出すとか、襲撃に備える姿勢としては、寝転んでいるのは圧倒的に不利だもんなあ。

 だからと言って、寝転び飲食が肉体的生理的に不可能ではないことを、わたしは今回発見したのである。
 立位座位飲食は防衛体勢が生んだ単なる習慣に過ぎない。寝転び飲食の方がむしろ快適なのである、便秘問題はあるにしても、。
 そうか、わかったぞ、今は食料を取り合いしなくてよい平和なわが街、わが地域だから、寝ころび飲み食いをできるのだな。
 寝転び飲食は平和の表現だ。これで地域から新たな文化を発信するのだ。寝転び飲食を地球上のどこでもできるように、国際貢献しよう。

 そうだ、どなたかがお好きらしい積極的平和主義の表現の為にも、寝転び飲食を広げよう。
 まずは、「寝転び飲食推進運動国民会議」を立ち上げるのだ。
 家庭では畳の食事室を復活して、今日は寝ころびスキ焼きだとか、学校給食は教室で寝転んで食う、ホテルバケットも寝転びタイプを売り出すとか、、そうだ、茶道も横千家を興す、とか。

 もうひとつ効用を思いついたぞ、日頃から寝転び飲食していると、本当に寝たきりになっても、食事に戸惑うことはないはずだ。
 そうだ!、寝転び飲食が、寝たきり老人が食べさせてもらう受動的寝転び飲食となっている現状を打破して、人間自らの手で摂取する能動的寝転び飲食文化、を確立しよう。
 あ、この際、寝転び文化そのものを目指して、「国際寝転ん党」(INP:international necoround's party)を結成しようかな。

 ああ、ヒマである。 つづく

参照・尻餅搗いて突発寝たきり老人になったが、、、2015/05/05~







 

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