2023/12/03

1755【節電時代】異常気象で暑い夏だから再エネも核発電も3倍必要というが本当か?

 2023年12月1日の新聞に、今年は「史上最も暑い年」と書いてあった。そして今日3日の新聞には「地球沸騰化、2023年に異常な気象と影響」の数々が載っている。
 たしかに今年は暑かったが、史上新記録とは異常事件を多く誘発するものらしい。わたしが直接にここに書いてある異常事態に面したのは、いつも食べている新潟の米のコシヒカリに白い小さな粒が目立って混じっていることである。



 暑いと言っても個人的にはいつもの夏と大して変わらなかったのは、年を取ってくると気温変化に鈍感になるかららしい。当人が気が付かないうちに熱中症でコロリと死んでいたなんて、なんとも理想的な死に方と思う。

 同じ今日の新聞に、ドバイで開催中の「COP28」で、日本など30か国が「2030年までに世界の再生エネルギー設備容量を3倍にする」と賛同したとある。
 ところが同じ今日の新聞の別ページには、おなじCOP28参加の中の22か国は、「世界全体の原発の設備容量を2050年までに3倍に増やす」ことに賛同したとある。これにも日本は参加している。


 この「再生エネ発電3倍」と「核発電3倍」とは、ひとつながりの賛同であろうか。気温上昇を抑えるためには化石燃料発電を抑える必要がある、それには再エネと核発電の促進だ、というのであろう。さてどちらが優先なのだろうか。同じ発電効率ならば、どちらが安価であるのか、そしてどちらがリスクが少ないのだろうか。

 昔々に原子力なる発電所がもてはやされていた時代があったが、再生エネルギー発電もつい先ごろまでその感があった。ところが今では再エネ発電もあれやこれやと問題が起きてきているようだ。核発電も福島巨大事故の教訓がどんどん忘れられてきて、COP28では堂々と肩を並べて増設を競うまでになった。本当に肩を並べるものなのか?

 はてさて、わたしたちはどれほどエネルギーがあれば生きてゆけるものだろうか。思い出すのはまだまだ暑い9月16日に、こんな新聞記事があったことである。「東電管内、電力危機起きず 原発なくても猛暑乗り切る」とあるのだ。


 毎夏になると今年こそ電力不足で停電が来るぞと言われてきた気がするのだが、史上一番暑かったこの夏でも、しかも最も需要が多い東京電力管内でも、節電すれば大丈夫と分かったのである。
 それでもCOP28の日本は、再エネも核発も3倍に増設するというのは、なぜなのだろうか。          (20231203記)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
伊達美徳=まちもり散人
伊達の眼鏡 https://datey.blogspot.com/
まちもり通信 https://matchmori.blogspot.com/p/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

0 件のコメント: