2024/02/27

1797【もしトラ】もしかしたら今年中に実現するかもしれない地球リスク「トラプーシ世界」

  「もしトラ」なんて言葉がはやっているらしいが、知らなかった。もしもドナルド・トランプがUSA大統領になったならという、リスク対応のあれこれを言うようだ。ネットで見ると、「ぼぼトラ」「確トラ」なんてのもあって、さすがにあのアメリカトラさんは、日本柴又の寅さんとはスケールが比較にならない。

 友人からメールが来て、「もしトラ」から思い出して「もしドラ」ってのが昔あったという。そうだった、このドラはドラッカーという社会経済学者だった。もう10年以上前だったろうか、「もしもなんとかかんとかがドラッカーのなんとかか・・」という小説がえらく流布した時があった。長い書名なので「もしドラ」と縮めていたっけ。

 わたしはその本を読まなかったが、今ネットで探した。「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著 2009年 ダイヤモンド社)であった。
 これと「もしトラ」を結ぶなら、「もしトランプがUSA大統領になり、ドラッカーの『マネジメント』を読んだら」となるのだが、こういう小説を書く人がいるのだろうか。いや、だれかぜひ書いてほしいと思う。トランプにちゃんとした勉強をさせたいものだ。

 「もしトラ」を案じる日本のジャーナリズの最近の言説について、USAに住む人はどう思っているのだろうか、日本のようにリスクとしてみているのだろうか。そんなことを考えていたら、カリフォルニアに住む大学同期の畏友が、USAにおけるトランプ模様についてメールをくれた。下記に要約する。

 現在トランプが直面している厄介事を見よう。

1.アメリカでトラが勝った勝ったと騒いでいるのは、共和党の右翼とMAGA(Make America Great Again)の連中だけで、しかも勝ったのは予備選挙の数州のみ。

2.日本の新聞は、残りの半分の民主党のことはほとんど触れていないのは何故か? (日本は右翼か)。

3.現在トランプは、民事裁判で負け500M$の罰金を課せらたが、支払い能力は?、更に職業的にはNY州から追い出されて現代版村八分状態。国外諸国(サウジ・アラビア、アイルランド、イスラエル等)からの罰金刑もある。

4.それに加えて3月25日から刑事裁判がはじまる。現在の予測ではトランプの有罪が濃厚。現時点で、91件もの悪事で起訴されている。と言うことは、金銭では始末の出来ない懲役刑が待って居るということ。

 この友人はUSAに半世紀を超えて住んでおり、市民権も獲得している。まともなUSA市民はトランプなんて相手にしていないとのこと。
 日本はトランプの心配よりも、自国の政府のドジなことや庶民の賃金がちっとも上がらないことを心配せよと、忠告をくれるありさまである。

 そうかもしれない、と思うのは、2月26日の日本の朝日新聞の第1面トップ記事が、゛トランプが大統領の共和党候補になるための多くある予備選のひとつで勝った゛、というニュースである。まるで大統領に当選したのかしら、あるいは日本も近いうちにUSA大統領の候補者を選ぶための予備選のひとつをやるのかしら、と思うくらいだ。ちょっと大きすぎると思う。

 それにしてもわたしもトランプリスクには戦々恐々の感がある。もしトランプが勝ち、当然ロシアプーチンは勝ち、もちろんチャイナシチンピンは続く。これは気候変動と並び立つ地球リスクである。コロナが終わったら、また次のリスク地球かよ。

 この地球リスク「トラプーシ世界」って、わたしが生まれたころのスターリン帝国・大英帝国・ナチス第三帝国の鼎立時代に、なんだかよく似ている。生誕時の世界情勢からようやく逃れ出たと思っていたら、死亡時の地球情勢は元に戻っていたなんて、トランプじゃなくてトラップにかかったみたいだ。ひどすぎる人生である。

もしドラえもんどこでもドアがあるならば
こんな地球にオサラバしてやる

(20240227記)

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伊達美徳=まちもり散人
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