だから商業放送は嫌である。
今日、たまたま箱根駅伝競走のテレビ中継の、箱根の山登りあたりから見始めた。
もっとも、見る目的は駅伝競走にあるのではなくて、宮の下にある山崎発電所取水堰(山口文象デザイン)が画面背景に写るのを見ようと思ったのだ。
おお、あれだあれだと取水堰を見ていたのだが、そのうちに駅伝競走が気になってきた。
早稲田大学がトップを行くのだが、次第に山梨学院大学が追い上げてきて、デッドヒートになってきた。抜きつぬかれつ、おお、すごい、どっちもがんばれ、いけいけっ、アッ突然画面が変になった、故障か、、、え、いや、コマーシャルだ、なんだっバッカヤロッ、こんな良いときにコマーシャル入れやがって、どこのドイツだっ、え、野村不動産?、もうあそこの家はゼッタイに買わんぞっ、ア、まだあるのか、こんどはナンだナンだ、早く終われよっ、サッポロビールッ?、もうビールはやめるぞっ、こんな無神経な、購買客の心理も分からない企業のものなんか買うもんか、、。
で、また画面が戻ったら、なんと、デッドヒートはどこへやら、早稲田がズ~ンとリード、山梨はよろよろ、え、一体この間になにがあったのだっ、いいところ消しやがって、、家もビールもやめだっ、、。
さて、こんどは東洋大の1年生がどんどん追い上げてきた。登り坂をものともせずにゴボウ抜き、トップの早稲田に迫る迫る、おお、ついに追いついたぞっ、いやまた早稲田がトップだ、、、、、え、またかい?コマーシャルなの?、いい加減にせ~よ。
画面が戻ると東洋大が早稲田をはるかに追い抜いている、、、、もう、野村とサッポロのバカやろ、めったに見ないテレビを見ていたのに、その楽しみを奪いやがって。
本当にどういう神経なのだろうか。日本テレビのこの番組の制作監督(というのかしら)は、こんなにも著作権を侵害されて平気なんだろうか。スポンサーは神様なのか。
ならばもう一方の神様・消費者としては、少なくともわたしは許さない。
最近は舞台での演劇やコンサートにも、スポンサーが付いていることがほとんどである。
もしも、このスポンサーが、例えばバレーの公演の途中でちょうどクライマックス場面でピタッと演技を止めさせて、そこへコマーシャル出演者が出てきてサッポロビールは美味いっ、なんてやって引っ込む、バレーの続きが再会、、、どうだろう、もう、総スカンになるはずだ。
それがテレビでは許されるのが、なんだかもう、これはかなり低級な代物の感がするのである。
というわけで、明日の復路競争は腹が立って血圧に悪いので見ないことにする。
あ、そうだ、コマーシャルのときだけ駅伝を写す裏番組を、どこかでやってくれえ、。
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