2012/10/31

683東京築地市場はいまや観光名所で超高層建築群も迫るから移転したら跡はどうなる

20年ぶりくらいだろうか、築地市場を訪ねた。
市場が目的ではなく、そばの朝日新聞社が経営する浜離宮ホールでの音楽公演に行ったのだが、早く着きすぎたので昼飯を食おうかと行ってみた。
 それにしても、立地からいうと「浜離宮」ホールというよりも「築地市場」ホールのほうが正しいだろうが、それじゃあ文化イメージが違うのか。

  
 以前に来た時と違ったイメージは、場外に観光客がおおぜいいるということである。
 外国人もおおぜい、若い男女や家族連れおおぜいいて、すし屋の前に行列を作って待っている。表に書いてある値段を見ると、安くても1200円で2000円以上が普通、これじゃあ懐具合とともに行列嫌いのわたしは飯を食うところがない。
 いや、なくもないが、蕎麦、ラーメン、丼ではしょうがない。結局は握り飯を買って公園で食った。


 観光客相手のお土産店もあり、はんてんや長靴などにキャラクターの絵を描いた市場グッズを売っているし、グルメ関係の本ばかりの書店もある。
 有名な寿司店らしいところは大混雑であるが、観光客が用のない路地はひっそり。そんなところには、市場に必要な梱包材や刃物、雑貨類の店が並んでいる。
それはそれで面白い新ものがありそうだが、そこまでわたしはマニアではない。
 場外はにぎやかだが、本場のほうは真昼だからすでに閉店していて、ひっそり。朝はどんなにか騒がしいところだろうかと想像しながら、魚臭い路地をあるく。
 
 敷地の外か内かわからないが、二つの神社がある。ひとつは「水神社」、もう一つは「波除稲荷」で、どちらも魚河岸らしい水にまつわる神社である。


 築地市場は豊洲に移転するしないでなんだかごちゃごちゃやってきたが、結局はどうなったのだろうか。もしも移転したら、神社も一緒に行くのだろうか。
 それとも神社は往々にして土地に居ついているものだから、やはりここに残るのだろうか。
 でも、市場関係者が氏子だろうから、ここに残ると氏子がいなくなって維持できなくなるだろうから、一緒に移るのかもしれない。

 市場が移転したら跡地はどうなるのだろうか。浜離宮ホールから市場のほうを眺めると、向こうから超高層建築群が迫ってきている。もちろん、こちらからも迫ってきている。
 さすが東京は開発ポテンシャルがあるから、ここにも似たような超高層建築が立ち並ぶ街になるのだろう。

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伊達美徳=まちもり散人
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