電車の轟音が響く高架下の展示小屋の壁にぶら下がるのは宇佐美雅博「秋葉原」 |
●「チョンの間」アート巡り
宇佐美の広島と福島の写真に政治的メッセージを感じながらも、鉄道高架にぶら下がる宇佐美の「秋葉原」の分らなさに頭をかしげつつ、次へ行こう。
黄金町バザールのアート展示は、特定の美術館建築の中でやっているのではない。寂れた横浜下町の街そのものが展覧会場であるところに特徴がある。
宇佐美の写真は、京急電車の高架下の小屋で展示している。
そのウラ寂れさを隠しようもない鉄道高架下という空間に、横浜市が作ったアート活動スタジオとギャラリーが、アート展示の特定施設と言えなくもないが、これとても横浜トリエンナーレメイン会場となっている横浜美術館と比べると、御殿とバラック小屋ほどの差がある。