2022/09/01

1642 【騒乱の夏尽】コロナに降参、暗殺スキャンダル沸騰、核発電所の戦場、まったくロクでもない晩年だ

戦場の核発電所が出現

 今日から9月、数日前から何となく涼しく感じるの記のせいではない。恒例の先月のおさらいをする。

 世界はコロナパンデミックにはいっこうに収まらないのに、ウクライナのプーチン戦争も半年たっても収まらない。そこに日本では安倍元首相暗殺事件から芋づる式に暴露されてきた政界カルト教団つながり事件である。暇な年寄りには日々が刺激的で、ボケがちょっとはストップするので実によろしい。

●コロナに征服された日本

 では、物事は先輩から始めることにして、日本で発祥以来すでに2年と8か月の歴史を持つコロナである。
 このところ暑くて横半都心徘徊をさぼっていたのだが、一昨日に久しぶりに中華街、元町、伊勢佐木町をぶらぶらした。

 もうコロナはどこに行ったのか、街に見えるその影は歩く人々のマスク姿だけである。観光の街の中華街は平日なのに大勢に人出でにぎわっている。外国人観光団体らしい姿はさすがに見えない。

 元町はちょっと気取った町として普通にショッピング客がいる。伊勢佐木町も普通ににぎわっているから、少なくとも昼間の街はコロナ前に戻ってきているらしい。夜はどうなのかは知らない。

 政策としてのコロナ対策は、いったいどうなってるのだろう。コロナ感染者が落ち着いてしまったのではなくて、毎日の感染者発生数は10万人から20万人にもなろうとする日が続いている。堂々と盛んに感染しているのだ。それなのに去年とか一昨年におたおたして、緊急事態だの蔓延防止なんとかなんてやっていたのに、今は政策的規制何にもない。もう、コロナと共存することにしたらしい。いや、コロナに降参したのかもしれない。

 では罹患してもどうってことはないのかといえば、何だか大変な目にあうらしいから、年寄りに逃げるしかないので、せめてマスクでもしておくのだ。罹患してパタッと死ぬのなら歓迎したいのだが、半殺しは勘弁してほしい。

 日本全国都道府県別防疫ランキングは、相変わらずのトップは鳥取県である。7月末時点での鳥取県感染者累計は42736人だったが、8月末時点では54135人で1月に1万人以上増えた。それでもランキング1位だから、他府県はそれ以上に増えたのだ。まったく酷いものだ。


 感染しても、治療してくれる医者が足りなくて、救急車に乗ったまま病院から病院の玄関へとたらいまわしになるらしい。うっかり感染できない。去年なら緊急事態宣言だあなんて騒いでいたのに、今年の静かなことよ、コロナ慣れか,あきらめか。

上の図の半年間で見ると最近の曲線はいくぶんか下がり気味
下の図の全期間で見ると今回の波の高さが異様すぎて不気味

 そういえばこれまではコロナ感染者は全数を数えることにしていたが、もう数えないとか言っているらしい。こうもたくさん感染者が発生すると、数える現場が大変だからやめようとか、数えることができない実情あって意味がないとか、なんだかよく分からない。要するに多すぎて手におえない状況である。なのに規制解除ばかりで、外国観光客も入れるようにするらしい。もう、やけくそである。

 隣国のコーリアと比較すると、日本のそれと似ているようで似ていない。日本の今の波が異様に高いのに、コリアではこの前の波のほうがはるかに高い。隣国だから似ると思ったが違うのか。
全世界の傾向と日本のそれともまた違う形だ。

●政治世界はカルト感染騒動

 ここに来て政治的やけくそ状況が起きている感もある。
 コロナだけで大変なのに、安倍元首相暗殺で大変と思っていたら、暗殺された直接原因が韓国発祥のカルト教団に、安倍さん関わっていたというのである。

 カルト教団被害者が、教団を支援している安倍さんを銃撃したのだと分かってから、カルト教団にかかわっていた政治家が次々と暴露されてきた。自民党が多いのだが、もともとが岸信介と教団教祖の連携による反共右派活動に所以するのだから、根が深い。

安倍晋三の祖父の罪

 右派連中も今は困っているとか、それは韓国発祥の教団はその教義の基本にアンチ日本、つまり日本が植民地化したことへの恨みがあるというのだ。つまり反共産と思って付き合ったら、実は反日本であったというのだから、矛盾していた共感だった。

 教団が政治家の選挙活動無償支援から政界の裏面にはいりこみ、教団の右派保守思想を政治家に植え付けてきたらしい。統一、平和、家庭、女性、教育などの見場の良いキイワードをちりばめた関連団体を作り、地方自治体の政治家にも影響を与えているという。特に家庭教育に関する保守的思想を守ろうとする条例つくりを画策しており、すでにいくつかの県では成功しているという。

 いったいこれはどうなるのだろうか。岸田首相は昨日になってようやく、「自民党としてはカルト教団関係から縁を切る」といった。だが、選挙に弱い政治家は表はともかくとしても、裏では切ることはできないだろうといわれる。右派思想のカルト教団が、日本政界に根深く影響を及ぼしているという、大スキャンダルである。

 だが、30年前に霊感商法で大スキャンダルになったのに、教団の政治的手腕にうまくやられて、その後今日まで表に出なかったという。カルト教団のオーム真理教の陰に隠れて、旨く政治的に立ち回られたらしい。ジャーナリズムも報道に載せなかった。 

岸信介の孫の罪

 教団は名前も変えて旨く隠れた活動だったのが、安倍さんが堂々と顔を出してカルト教団のイベントで賛辞を述べる映像が出回った。それがカルト教団被害者の男の目に留まり、銃撃暗殺に至った。
 暗殺犯は安倍さんの抹殺が目的ではなかったが、結果としてそれ以上の劇的な効果を生んだ。日本からかる教団を追い出せ、関係する政治家をつぶせと、ことはどんどん進む。右も左もあれよあれよの状況である。


 そんな中で火に油を注いだのが、岸田首相の鶴の一声「安倍さんを国葬とし、費用はすべて国費とする」である。安倍さんほど毀誉褒貶の著しい政治家はいないような気がするのだが、あんのじょ毀と貶の人々から国葬反対の声が上がってきて、昨日は国会議事堂前で国葬反対デモが大規模にあった。久々の国会前デモである。

<狂歌>教団と縁深き方の弔いは党葬はまずい国葬にしよう

●戦場になった核発電所の恐怖

 プーチン戦争は相変わらず続いて、まるで日中十五年戦争の様相である。
 状況の新展開は、ウクライナのザポリジャ核発電所を、ロシアが制圧下に置いていることだ。ヨーロッパ最大の核発電所が戦場になってしまった。
 ウクライナロシア双方が互いに相手が攻撃し、核発電所に重大な事故が起きる危険性が現実に起きようとしている。一時は外部電源が切れるという福島なみの事故が起きた。この核発電所はロシアウクライナどちらにもとっても人質である。

 ロシアにとってはかなり冒険的な戦術であろう。もしも核発電の炉心溶融が起きる可能性ある攻撃があったなら、ロシア軍は全滅であるどころか、ロシアの国土にも大影響が出る。もちろん同時にウクライナにも冒険的な戦争にならざるを得ない。かなり大規模は各発電所であるらしいから、またもやウクライナから世界に核毒がばらまかれるだろう。

 核発電所を拠点にする戦術を、これまで当然のことに各国で研究してきただろうが、現実にこうも突然に起きるとは考えていなかったのか。日本でも全国各地にある核発電所をおさえるテロや外敵が蜂起することを考えているのだろうか。今日からIAEA調査団が入ったが、戦場の核発電所はこの後どう進むのか、世界は固唾をのんでいる

戦場となったザポリジャ核発電所

左はウクライナ発表のザポリージャ核発電所事故予想影響範囲、右は同ロシア発表
科学的根拠で作成しているのだろうが、政治的な思惑が込められているような

 おりからの「第10回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議」では、ロシアの最後までの反対で最終文書が不採択となった。決裂である。核軍縮は先が見えないままにヨロヨロと歩いている。地球はこのままどぶにはまるのか

 そこにもってきて岸田首相が、日本の核発電所の新増設をやりたいなんて言い出したのだから、たまったものではない。ウクライナの現実を見てからそう言うのだ。
 このドタバタ世界の先にやってくる新世界を見てから死のうと、好奇心を奮い起こしていたのだが、待ち受ける新世界はろくなものではないと思えてきた。
 ろくでもない晩年になったものだ。いやだいやだ、ピンピンコロナのお迎えを、今日か明日かと待ち続けるばかりに日々に戻ろう。       (20220901記)

参照:コロナ大戦+プーチン大戦おろおろ日録 
   安倍晋三暗殺事件その1その2その3その4
   伊達の眼鏡まちもり瓢論

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